Sun Java System Application Server Enterprise Edition 8.1 2005Q2 高可用性 (HA) 管理ガイド

名前付き設定について

名前付き設定

名前付き設定とは一連のサーバー設定情報で、HTTP リスナー、ORB/IIOP リスナー、JMS ブローカ、EJB コンテナ、セキュリティー、ロギング、および監視などの設定が含まれます。アプリケーションやリソースは、名前付き設定では定義されません。

設定は管理ドメインに作成されます。ドメイン内の複数のサーバーインスタンスが同じ設定を参照したり、別個の設定を使用したりできます。

クラスタでは、クラスタのインスタンスで均質の環境が確保されるように、クラスタ内のすべてのサーバーインスタンスがクラスタの設定を継承します。

名前付き設定には数多くの必須設定情報が含まれるため、既存の名前付き設定をコピーして新しい設定を作成します。設定情報を変更しないかぎり、新規に作成された設定はコピーした設定と同じです。

クラスタまたはインスタンスが設定を使用するには 3 つの方法があります。

default-config 設定

default-config 設定は、スタンドアロンサーバーインスタンスまたはスタンドアロンクラスタの設定を作成するテンプレートとして機能する特殊な設定です。クラスタ化されていないサーバーインスタンスまたはクラスタは、default-config 設定を参照できません。この設定は、新しい設定を作成するためにコピーできるだけです。デフォルト設定を編集して、コピーした新しい設定が正しく初期設定されているかどうか確認します。

詳細については、次の Web サイトを参照してください。

インスタンスまたはクラスタの作成時に作成された設定

新しいサーバーインスタンスまたは新しいクラスタを作成する場合は、次のどちらかを実行します。

デフォルトでは、default-config 設定からコピーした設定を使用して新しいクラスタまたはインスタンスが作成されます。別の設定からコピーするには、新規インスタンスまたはクラスタの作成時に設定を指定します。

サーバーインスタンスの場合、新しい設定には instance_name -config という名前が付けられます。クラスタの場合、新しい設定には cluster-name -config という名前が付けられます。

詳細については、次の Web サイトを参照してください。

一意のポート番号と設定

同じホストマシン上の複数のインスタンスが同じ設定を参照する場合、各インスタンスは固有のポート番号を待機する必要があります。たとえば、ポート 80 の HTTP リスナーを使用する名前付き設定を 2 つのサーバーインスタンスが参照する場合、ポートの競合により、どちらかのサーバーインスタンスが起動できなくなります。一意のポートが使用されるように、個々のサーバーインスタンスが待機するポート番号を定義するプロパティーを変更します。

ポート番号に次の原則を適用します。