Sun N1 Service Provisioning System ユーザーズガイド (Solaris Plug-In 4.0)

第 4 章 パッチの配備における Solaris プラグインの使用法

この章では、Sun N1 Service Provisioning System で Solaris プラグインを使用してパッチを配備する方法について説明しています。この章では、次の内容について説明します。

Solaris パッチの紹介

Solaris パッチは、Solaris OS またはその他のソフトウェアの正常な実行の妨げとなっている既存のファイルとディレクトリを置換または更新するためのファイルとディレクトリの集まりです。Solaris プラグインでは Sun N1 Service Provisioning System を使用し、Solaris パッチを複数のサーバーにインストールできます。Solaris パッチとその入手方法の詳細については、『Solaris のシステム管理 (基本編)』の第 20 章 「Solaris パッチと更新の管理 (概要)」を参照してください。

Solaris パッチの配備

Sun N1 Service Provisioning System では、パッチをインストールするには patchadd(1M) コマンドを、アンインストールするには patchrm(1M) コマンドを使用します。

パッチのインストール方法には次の 2 種類があります。

Solaris パッチのコンポーネントタイプ

Sun N1 Service Provisioning System を使用して Solaris パッチを配備するには、タイプが com.sun.solaris#Patch のコンポーネントを作成します。コンポーネント作成の詳細については、『Sun N1 Service Provisioning System 5.2 プランとコンポーネントの開発者ガイド』の第 4 章「プラン」を参照してください。

ProcedureSolaris パッチコンポーネントタイプから Solaris パッチを配備する

始める前に

配備するパッチを入手します。


注意 – 注意 –

Sun N1 Service Provisioning System は、パッチの依存関係を確認しません。パッチの依存関係が明確になるように、パッチは正しい順序でインストールする必要があります。


  1. 左側のコントロールパネルの「Common Tasks」から、「Solaris」リンクをクリックします。

    Solaris プラグインの共通のタスクが ブラウザインタフェース の右側のパネルに表示されます。

  2. 「Solaris Patch Component Type: Create Patch Component」リンクをクリックします。

  3. コンポーネントを定義します。

  4. 左側のコントロールパネルの「Application Deployment」から「Components」をクリックします。

    コンポーネントのリストが表示されます。

  5. 作成したコンポーネントをクリックします。

  6. (省略可能) 「Edit」ボタンをクリックし、コンポーネント変数を変更します。

    コンポーネント変数に関する詳細については、「コンポーネント変数」を参照してください。

  7. 実行する Component Procedure を選択し、「Run」リンクをクリックしてください。

    コンポーネントプロシージャーに関する詳細については、「コンポーネントプロシージャー」を参照してください。

  8. プランの実行ページを完了し、プロシージャーを実行します。

コンポーネント変数

installName

パッチがインストールされたときに使用する名前。デフォルトでは、パッチコンポーネントの名前になります。

installPath

パッチをダウンロードするターゲットホスト上のパス。

rootDirectory

パッチをインストールするターゲットホスト上のパス。

validateFiles

この変数を使用して、パッチがターゲットホストに追加されるときに、patchadd(1M)-u オプションを指定できます。-u オプションは、ファイルの妥当性検査をオフにします。patchadd は、パッチを適用するファイルのいくつかが、元のインストール以後に変更されている場合でも、パッチを適用します。有効な値は true および false です。

patchID

この値はパッチの ID です。


注 –

この変数の値を変更すると、パッチの配備が正常に行われないことがあります。


コンポーネントプロシージャー

default: install

このプロシージャーを使用し、1 つまたは複数のターゲットシステムにパッチをインストールします。

markOnly: install

1 つまたは複数のターゲットシステムにパッチを手動でインストールした場合で、これらのシステムにパッチがインストールされていることをプロビジョニングシステムのデータベースに知らせるには、このプロシージャーを使用します。

default: uninstall

このプロシージャーを使用し、1 つまたは複数のターゲットシステムからパッチをアンインストールします。

markOnly: uninstall

1 つまたは複数のターゲットシステムからパッチを手動でアンインストールしたが、これらのシステムからパッチがアンインストールされたことをプロビジョニングシステムのデータベースに知らせるには、このプロシージャーを使用します。

Solaris パッチコンポーネント


注意 – 注意 –

Sun N1 Service Provisioning System は、パッチの依存関係を確認しません。パッチは、必ず正しい順序でインストールしてください。


ProcedureSolaris パッチコンポーネントから Solaris パッチをインストールする

  1. 左側のコントロールパネルの「Common Tasks」から、「Solaris」リンクをクリックします。

    Solaris プラグインの共通のタスクが ブラウザインタフェース の右側のパネルに表示されます。

  2. 「Solaris Patch Component: Install」リンクをクリックします。

  3. 「Plan Parameters」テーブルから「Select From List」をクリックします。

  4. 「Variable Setting」ウィンドウから「Create Set」をクリックします。

  5. 新しいセット名を入力します。

  6. installPath」チェックボックスを選択し、一意の値を入力します。

    InstallPath 値は一意にする必要があります。インストールのたびに installPath コンポーネント変数を変更しなかった場合、アンインストールできるのは最後にインストールしたコンポーネントだけになります。

  7. rootDirectory」チェックボックスを選択し、配備用のルートディレクトリを入力します。

  8. validateFiles」チェックボックスを選択し、「true」と入力してインストール済みファイルの妥当性検査を設定します。

    これは、patchadd コマンドの -u オプションに関連します。

  9. patchIDs」チェックボックスを選択し、パッチ ID をスペースで区切って入力します。

  10. patchLocation」を選択し、パッチ ID のある場所の絶対パスを入力します。

  11. 「Save and Select」をクリックします。

  12. 「Target Host」の「Select From List」をクリックします。

  13. 「Add Hosts to Main Window」ボタンをクリックします。

  14. (省略可能) 「markOnly installation」チェックボックスを選択します。

  15. 「Run Plan (Includes Preflight)」をクリックします。

ProcedureSolaris パッチコンポーネントから Solaris パッチをアンインストールする

  1. 左側のコントロールパネルの「Common Tasks」から、「Solaris」リンクをクリックします。

    Solaris プラグインの共通のタスクが ブラウザインタフェース の右側のパネルに表示されます。

  2. 「Solaris Patch Component: Uninstall」リンクをクリックします。

  3. ホストのインストールパスを選択します。

  4. 「Run Selected Installation」をクリックします。

  5. プラン変数を選択します。

    • パッチの削除を強制実行します (patchrm-f オプション)。

    • markonly uninstall

  6. 「Run Plan (Includes Preflight)」をクリックします。