Sun Cluster の Oracle 用データサービス (Solaris OS 版)

Sun Cluster HA for Oracle を使用した ASM のサンプル構成

この付録には、Sun Cluster HA for Oracle を使用した ASM のさまざまなサンプル構成を説明する図が含まれています。このセクションの図は、適切な ASM インスタンスを選択するのを助け、Sun Cluster HA for Oracle リソースと新しい ASM サービスの間の依存性に関する情報を提供します。

適切な ASM インスタンスの選択

Oracle と一緒に ASM を使用する場合、適切な ASM インスタンスを選択する必要があります。次の図を使用して、シングルインスタンス ASM またはクラスタインスタンス ASM が必要かどうかを調べることができます。

図 1 適切な ASM インスタンスの選択

適切な ASM インスタンスの選択方法を示す図

分割したディスクグループを持つシングルインスタンス ASM

このセクションには、シングルインスタンス ASM およびシングルインスタンス ASM ディスクグループを持つ、シングルインスタンス Oracle データベース用の 2 つのサンプル構成図が含まれています。2 番目の図は最初の図の続きです。

次の図は、ノード Node1 上の 2 つのシングルインスタンス Oracle データベースである DB1 および DB2 にサービスを提供するシングルインスタンス ASM を示しています。データベース DB1 は、ASM ディスクグループ DG1 を排他的に使用し、データベース DB2 は ASM ディスクグループ DG2 を排他的に使用します。図の上部は、Node1 および Node2 上における、Oracle データベースインスタンスとシングル ASM インスタンスの関係を示しています。シングルインスタンス ASM は、Node1 上で、2 つの ASM ディスクグループ DG1 および DG2 を管理します。図の下部は、シングルインスタンス Oracle データベースの既存の Sun Cluster リソースグループおよびリソースおよびシングルインスタンス ASM サービス用のその機能的要件を示します。

図において、点線のボックスは、新しい ASM サービスを持つ既存の Sun Cluster HA for Oracle リソースを示します。ノードの内部では、Sun Cluster HA for Oracle リソースとシングルインスタンス ASM サービス間の依存性は、矢印で示されています。

図 2 分割ディスクグループ [1] を持つシングルインスタンス ASM

分割ディスクグループ 1 を持つシングルインスタンス ASM を示す図

次の図は、このセクションの前の図の続きです。この図では、ASM ディスクグループ DG2 を排他的に使用すシングルインスタンス Oracle データベース DB2 は、リソースグループ DB2–rg から Node2 へのフェイルオーバー後、Node2 で実行されます。図の上部は、Node1 および Node2 上における Oracle データベースインスタンスとシングル ASM インスタンスとの関係を示しています。ASM ディスクグループ DG2 は、現在、Node2 上のシングルインスタンス ASM からサービスが提供され、ASM ディスクグループ DG1 は、Node1 上のシングルインスタンス ASM からサービスが提供されています。

図の下部は、シングルインスタンス Oracle データベースの既存の Sun Cluster リソースグループおよびリソースおよびシングルインスタンス ASM サービス用の要件を示しています。

図 3 分割ディスクグループ [2] を持つシングルインスタンス ASM

分割ディスクグループ 2 を持つシングルインスタンス ASM を示す図

クラスタディスクグループを持つクラスタ ASM

このセクションには、クラスタ ASM インスタンスおよびクラスタ ASM ディスクグループを持つ、シングルインスタンス Oracle データベースのサンプル構成が含まれています。2 つの図があり、2 番目の図は 1 番目の図の続きです。

次の図は、Node1 上の 2 つのシングルインスタンス Oracle データベースである DB1 および DB2 にサービスを提供するクラスタ ASM インスタンスを示しています。データベース DB1 または DB2 は、クラスタ ASM ディスクグループであるため、いずれかの ASM ディスクグループ DG1 および DG2、または両方のディスクグループを使用できます。図の上部は、Node1 および Node2 上における、Oracle データベースインスタンスとクラスタ ASM インスタンスの関係を示しています。クラスタ ASM インスタンスは、両方のノード上にある 2 つの ASM ディスクグループを同時に管理します。図の下部は、シングルインスタンス Oracle データベースの既存の Sun Cluster リソースグループおよびリソース、およびクラスタ ASM サービス用の要件を示しています。

点線のボックスは、新しい ASM リソースを持つ既存の Sun Cluster HA for Oracle リソースを示しています。矢印は、Sun Cluster HA for Oracle とクラスタ ASM サービスの間の新しい依存性を示しています。

図 4 クラスタディスクグループ [1] を持つクラスタ ASM

クラスタディスクグループ 1 を持つクラスタ ASM を示す図

次の図では、ASM ディスクグループ DG1 および DG2 を共有するシングルインスタンス Oracle データベースDB2 は、リソースグループ DB2-rg から Node2 へのフェイルオーバー後、現在 Node2 で実行されています。図の上部は、Node1 および Node2 上における、Oracle データベースインスタンスとクラスタ ASM インスタンスの関係を示しています。クラスタ ASM インスタンスは、両方のノード上にある 2 つの ASM ディスクグループを同時に管理します。図の下部は、シングルインスタンス Oracle データベースの既存の Sun Cluster リソースグループおよびリソース、およびクラスタ ASM サービス用の要件を示しています。ストレージタイプがハードウェア RAID の場合、リソースタイプ SUNW.ScaleDeviceGroupSUNW.rac_svm および SUNW.rac_cvm は必要ではありません。

図 5 クラスタディスクグループ [2] を持つクラスタ ASM

クラスタディスクグループ 2 を持つクラスタ ASM を示す図

非大域ゾーンの、分割ディスクグループを持つシングルインスタンス ASM

このセクションは、シングルインスタンス Oracle データベースを持つシングルインスタンス ASM および非大域ゾーンのシングルインスタンス ASM ディスクグループの依存性要件に関する情報を提供しています。2 つの図があり、2 番目の図は 1 番目の図の続きです。

次の図は、Node1 上の非大域ゾーン ZoneA 内で実行されている 2 つのシングルインスタンス Oracle データベース DB1 および DB2 にサービスを提供するシングルインスタンス ASM を示しています。データベース DB1 は、ASM ディスクグループ DG1 を排他的に使用し、データベース DB2 は、ASM ディスクグループ DG2 を排他的に使用します。

図の上部は、Node1 および Node2 上における、Oracle データベースインスタンスとクラスタ ASM インスタンスの関係を示しています。シングルインスタンス ASM は、Node1 上で 2 つのディスクグループ DG1 および DG2 を管理します。図の下部は、DB1DG1 または DB2DG2 を、Node2 上の ZoneA に独立してフェイルオーバーさせる既存の Sun Cluster リソースグループおよびリソースリソースを示しています。

図において、点線のボックスは新しい ASM リソースを持つ既存の Sun Cluster HA for Oracle リソースを示しています。ノードの内部では、Sun Cluster HA for Oracle リソースとシングルインスタンス ASM リソースの間の依存性は矢印で示されています。

図 6 非大域ゾーン [1] における分割ディスクグループを持つシングルインスタンス ASM

非大域ゾーン 1 における分割ディスクグループを持つシングルインスタンス ASM を示す図

次の図は、前の図の続きです。この図では、DG2 を排他的に使用するシングルインスタンス Oracle データベース DB2 は、リソースグループ DB2–rg から Node2 へのフェイルオーバー後、Node2 上で実行されます。非大域ゾーンの図の上部は、Node1 および Node2 上における、Oracle データベースインスタンスとシングルインスタンス ASM インスタンスの関係を示しています。ASM ディスクグループ DG2は、現在、Node2 上の ZoneA にあるシングルインスタンス ASM からサービスが提供され、ASM ディスクグループ DG1 は、Node1 上の ZoneA にあるシングルインスタンス ASM からサービスが提供されています。

図の下部は、DB1DG1 または DB2DG2 を、Node2 上の ZoneA に独立してフェイルオーバーさせる既存の Sun Cluster リソースグループおよびリソースリソースを示しています。

図 7 非大域ゾーン [2] における分割ディスクグループを持つシングルインスタンス ASM

非大域ゾーン 2 における分割ディスクグループを持つシングルインスタンス ASM を示す図