特に設定を変更しないかぎり、メールボックスは primary パーティション内に作成されます。このパーティションの容量が一杯になると、メッセージを保存することができなくなります。この問題には、次のような対応策があります。
ユーザーのメールボックスのサイズを小さくする
容量管理ソフトウェアを使用している場合、別のディスクを追加する
別のパーティションを作成し (「パーティションを追加するには」)、メールボックスを新しいパーティションに移動する
可能なかぎり、容量管理ソフトを使用して、システムにディスク容量を追加する方法をお勧めします。これは、この方法がユーザーにとってもっとも透過性が高いからです。ただし、次の手順に従って、メールボックスを別のパーティションに移動することもできます。
移行プロセス中は、ユーザーがメールボックスに接続していない状態にしてください。このためには、ユーザーに通知を出して、メールボックスの移動作業を行う前にログオフし、作業期間中にログオンしないように指示します。または、ユーザーがログオフしたあと、POP、IMAP、および HTTP のサービスを使用できないように mailAllowedServiceAccess 属性を設定します。(『Sun Java System Communications Services 6 2005Q4 Schema Reference』の「mailAllowedServiceAccess」を参照。)
POP、IMAP、HTTP へのアクセスを許可しないように mailAllowedServiceAccess を設定しても、ユーザーがすでにメールボックスに接続している場合に、その接続が切断されることはありません。このため、メールボックスを移動する前に、すべての接続が切断されていることを確認してください。
ユーザーのメールボックスを移動するには、次のコマンドを使用します。
mboxutil -r user/<userid>/INBOX user/< userid>/INBOX < partition_name>
次に例を示します。
mboxutil -r user/ofanning/INBOX user/ofanning/INBOX secondary
移動したユーザーの LDAP エントリで mailMessageStore 属性を新しいパーティションの名前に設定します。
次に例を示します。mailMessageStore: secondary
ユーザーにメッセージストアへの接続が再開されたことを通知します。必要に応じて、POP、IMAP、および HTTP サービスを使用できるように mailAllowedServiceAccess 属性を変更します。