この節では、チャネルを手動で起動したり停止したりする方法を説明します。詳細については、「個々のチャネルを起動および停止する」を参照してください。メッセージのパスにあるチャネルを手動で起動したり停止することによって、メッセージとログファイルを MTA プロセスのさまざまな段階で保存することができます。これらのファイルは、後述の 「メッセージに問題が発生した場所を確認するには」で使用されます。
十分なデバッグ情報を提供するためには、ディレクトリ /msg_svr_base/config にある option.dat ファイルに mm_debug=5 を設定します。
ディレクトリ /msg_svr_base/config 内の imta.cnf ファイルにある該当するチャネルに、slave_debug キーワードと master_debug キーワードを追加します。
リモートシステムから送信されるメッセージ部分を含むメッセージの受信チャネル (または最初のダイアログの間にメッセージが切り替えられるチャネル) で、slave_debug キーワードを使用します。この例では、slave_debug キーワードが tcp_local チャネルに追加されています。
メッセージが通過し、「メッセージパスにあるチャネルを識別する」で識別されたほかのチャネルに、master_debug キーワードを追加します。この例では、master_debug キーワードは conversion チャネルと tcp_intranet チャネルに追加されます。
imsimta restart dispatcher コマンドを実行して SMTP サーバーを再起動します。
imsimta qm stop コマンドと imsimta qm start コマンドを使用して、特定のチャネルを起動および停止します。これらのキーワードの使用の詳細については、「個々のチャネルを起動および停止する」を参照してください。
メッセージファイルの取り込み処理を開始するために、エンドユーザーにメッセージ部分を含むメッセージを再送信してもらいます。
メッセージがチャネルに入るときに、メッセージが imsimta qm stop コマンドによって停止されていると、メッセージはチャネル内で停止します。詳細については、手順 3 を参照してください。
メッセージのパスにある次のチャネルを手動で起動する前に、メッセージファイルをコピーして名前を変更します。次の UNIX プラットフォームの例を見てください。
# cp ZZ01K7LXW76T7O9TD0TB.00 ZZ01K7LXW76T7O9TD0TB.KEEP1
通常、メッセージファイルは、/msg_svr_base/data/queue/destination_channel/001 のようなディレクトリにあります。destination_channel は、メッセージが通過する次のチャネル (tcp_intranet など) です。destination_channel ディレクトリにサブディレクトリ (001、002 など) を作成する場合は、チャネルにsubdirs キーワードを追加します。
メッセージが処理される順番を識別するために、メッセージをトラップしてコピーするたびに、メッセージの拡張子に番号を付けることをお勧めします。
チャネルでメッセージの処理を再開し、メッセージのパスにある次の宛先チャネルのキューに入れます。これを行うには、imsimta qm start コマンドを使用します。
Copy and save the corresponding channel log file (for example: /msg_svr_base/log. ディレクトリにある対応するチャネルログファイル (たとえば、 tcp_intranet_master.log-*) をコピーして、保存します。追跡しているメッセージのデータを含む該当するログファイルを選択します。必ず、コピーするファイルが、チャネルで受信するメッセージのタイムスタンプおよび Subject ヘッダーと一致するようにします。tcp_intranet_master.log-* の例では、ファイルが削除されないように、ファイルを tcp_intranet_master.keep という名前で保存しています。
最終的な宛先に達するまで、手順 5 〜 7 を繰り返します。
手順 7 でコピーしたログファイルは、手順 5 でコピーしたメッセージファイルと相互に関連させる必要があります。たとえば、メッセージ部分がないためにすべてのチャネルを停止した場合は、conversion_master.log-* ファイルと tcp_intranet_master.log-* ファイルを保存します。ソースチャネルのログファイル tcp_local_slave.log-* も保存します。さらに、それぞれの宛先チャネルの対応するメッセージファイルのコピーを保存します。つまり、conversion チャネルの ZZ01K7LXW76T7O9TD0TB.KEEP1、tcp_intranet チャネルの ZZ01K7LXW76T7O9TD0TB.KEEP2 を保存します。
メッセージとログファイルがコピーされたら、デバッグオプションを削除します。