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Oracle® iPlanet Web Proxy Server リリース・ノート
リリース4.0.20
E24381-04
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1 Oracle iPlanet Web Proxy Server 4.0.20リリース・ノート

この章では、Oracle iPlanet Web Proxy Serverの4.0.20リリースの諸機能、拡張機能および解決された問題に関する情報を記載しています。Oracle iPlanet Web Proxy Serverのインストールおよび構成の前にこのドキュメントを読み、その後も定期的に最新の情報を参照してください。またこの章には、最新リリースでサポートされているプラットフォーム、ソフトウェア、テクノロジおよびプロトコルに関する情報も記載されています。

この章には次の項が含まれます:

1.1 Oracle iPlanet Web Proxy Server 4.0.20の諸機能および拡張機能

Oracle iPlanet Web Proxy Serverのこのリリースでは、項 1.2に一覧表示されている不具合の修正以外にも、次の新機能と拡張機能が提供されています。

以前のOracle iPlanet Web Proxy Serverリリースの新機能および拡張機能の詳細は、付録 Aを参照してください。

1.2 Oracle iPlanet Web Proxy Server 4.0.20で修正された問題

表 1-1では、Oracle iPlanet Web Proxy Server 4.0.20で解決された問題を一覧表示します。ドキュメントの問題については、表の「サマリー」列に「Doc:」という接頭辞が付いています。

表 1-1 Oracle iPlanet Web Proxy Server 4.0.20で修正された問題

問題ID サマリー
12207931 グループ名の変更ページでの検証がグループ名の変更中に表示されません
12237972 パス要素が存在しない場合、プロキシ・サーバーで無効な名前検索が実行されます
13508654 Oracle Solaris 11 express for Proxy Server 4.0.xのサポート依頼
13510003 OEL 6/RHEL 6 for Proxy Server 4.0.xのサポート依頼
13818057 データの書込み中にクライアント接続に使用するタイムアウト・パラメータの追加の依頼

項 3.2.29を参照してください。


13905244 プロキシ・サーバーではOSソケットでI/Oをブロックできる必要があります

項 3.2.26を参照してください。

13963571 4.0.19インストーラがローカライズされていません
13989967 プロキシ・サーバーではLDAP操作用のタイムアウト・パラメータを実装する必要があります

項 3.2.27を参照してください。

14040829 エラー: 起動中にエラーが発生しました。proxy-server1 <server>は起動されませんでした
14073946 4.0.19へのアップグレード後に不要な行がjvm.cfgに追加されました
14094807 4.0.19にアップグレードすると、属性removetempdirが認識されません
14094824 4.0.19にアップグレードすると、属性tempfilespaceが認識されません
14095432 Internet Explorerでのみ、オンおよびオフのボタンを複数回クリックできます
14096436 Proxy ServerでクライアントHTTPヘッダーが間違って変更されます
14105836 4.0.20でのバージョン変更
14139947 グループ名の変更機能で、空のグループ名を許可しないようにする必要があります
14144205 Doc : 新しい構成パラメータblockingacceptをドキュメント化します

項 3.2.26を参照してください。

14144220 Doc: LDAP構成用の新しいtimeoutプロパティをドキュメント化します

項 3.2.27を参照してください。

14150420 Doc: url-filterの正規表現のサンプルが正しくありません

項 3.2.28を参照してください。

14161227 Doc: HPUX上のプロキシで使用されるNSSバージョンをドキュメント化します
14166518 NetWriteTimeout magnus.confパラメータを検証します
14200556 負荷状態時にGCサブシステムでクラッシュが発生しないようにします
14223733 Linux 2.6で管理サーバーがクラッシュします
14223922 Solaris 11でプロキシの起動に失敗します
14246878 OEL6でのプロキシの起動時に無効なエラー・メッセージを修正します

以前のProxy Serverリリースで解決された問題の詳細は、付録 Bを参照してください。

1.3 Oracle iPlanet Web Proxy Server 4.0.20の製品パッチ

次の表は、My Oracle Support (http://support.oracle.com)でOracle iPlanet Web Proxy Server 4.0.20に利用可能なパッチを一覧したものです。

プラットフォーム
パッチID
Linux x86 (2.4) 145605-06
Linux x86 (2.6)

注意: このパッチはOracle Enterprise Linux 6でのみサポートされています

149361-01
Solaris SPARC (32ビット) 145604-06
Solaris x86 (32ビット) 145606-06
Windows (32ビット) 145607-06
HP-UX (32ビット) 145608-04


注意:

HP-UXパッチはWeb Proxy Server 4.0.18までサポートされていました。HP-UXの場合、使用されるNSSバージョンは3.12.10です。その他すべてのプラットフォームでは、バージョン3.13.1.0が使用されます。

1.4 ハードウェアとソフトウェアの要件

ここでは、Oracle iPlanet Web Proxy Server 4.0.20のハードウェアとソフトウェアの要件に関する情報を提供します。

この項では、次の内容について説明します。

1.4.1 サポートされるプラットフォーム

Oracle iPlanet Web Proxy Server 4.0.20でサポートされる動作環境およびハードウェアはすべて、次の場所にあるOracle iPlanet Web Proxy Server 4.0.14+動作保証マトリックスに記載されています。

http://www.oracle.com/technetwork/middleware/ias/downloads/fusion-certification-100350.html

1.4.2 システム仮想化のサポート

システム仮想化とは、複数のオペレーティング・システム(OS)インスタンスが共有ハードウェア上で独立して動作することを可能にするテクノロジのことです。機能的には、仮想化環境内でホストされているOSにデプロイされたソフトウェアは通常、背後のプラットフォームが仮想化されていることに気づきません。Oracleでは、適切に構成された適切なサイズの仮想化環境上で、仮想化されていないシステム上の場合と同様に製品が機能することを確認できるよう、選択したシステム仮想化とOSの組合せについてOracle製品のテストを実行しています。

仮想化環境でのOracle製品のサポートについては、次のドキュメントを参照してください。

http://www.oracle.com/technetwork/middleware/ias/oracleas-supported-virtualization-089265.html

1.4.3 スワップ容量

Oracle iPlanet Web Proxy Server 4.0.14+動作保証マトリックスで提示されている要件に加え、システムでは次の適切なスワップ容量が必要です。

  • Solarisでは、少なくともシステムのRAM容量と同じスワップ容量が必要です(RAM容量の2倍を推奨)。

  • Linuxでは256 MBのスワップ容量が必要です。

1.4.4 オペレーティング・システムのパッチ

適用可能な最新のパッチを使用して、オペレーティング・システムを更新することをお薦めします。必要なパッチをプラットフォーム別に示します。

1.4.4.1 Solarisのパッチ

Solaris SPARCおよびx86では、Oracle iPlanet Web Proxy Server 4.0.20に次のパッチ・レベルが必要です。

  • Solaris 8 (SPARC): 108434-18 (C++用の共有ライブラリ・パッチ)

  • Solaris 9 (SPARC): 111711-12 (C++用の共有ライブラリ・パッチ)

  • Solaris 9 (x86): 111713-12 (C++用の共有ライブラリ・パッチ)

  • Solaris 10 (SPARC): 必要ありません

  • Solaris 10 (x86): 119964-03 (C++用の共有ライブラリ・パッチ)

1.4.4.2 Linuxのパッチ

Linuxでは、Oracle iPlanet Web Proxy Server 4.0.20に次のパッチ・レベルが必要です。

  • Red Hat Enterprise Linux Advanced Server 3: compat-libstdc++-7.3-2.96.128.rpm

  • Red Hat Enterprise Linux Advanced Server 4: compat-libstdc++-33-3.2.3-47.3.rpm、compat-libstdc++-296-2.96-132.7.2.rpm

  • SUSE Linux Enterprise Server 10 service pack 3: compat-libstdc++-33-3.2.3-47.3.rpm、compat-libstdc++-296-2.96-132.7.2.rpm

  • SUSE Linux Enterprise Server 11 service pack 1: compat-libstdc++-33-3.2.3-47.3.rpm、compat-libstdc++-296-2.96-132.7.2.rpm

1.4.5 サポートされているブラウザ

Oracle iPlanet Web Proxy Server 4.0.20でサポートされるWebブラウザはすべて、次の場所にあるOracle iPlanet Web Proxy Server 4.0.14+動作保証マトリックスに記載されています。

http://www.oracle.com/technetwork/middleware/ias/downloads/fusion-certification-100350.html

1.4.6 非推奨に関する注意点

オペレーティング・システムのバージョン。Oracle iPlanet Web Proxy Server 4.0.16のリリース時点では、次のオペレーティング・システムのバージョンは非推奨で、Oracle iPlanet Web Proxy Serverの将来のリリースではサポートされなくなります。


HP-UX 11.11
Microsoft Windows 2000 ServerおよびWindows 2000 Advanced Server
Red Hat Enterprise Linux Advanced Server 3
Solaris 8
Solaris 9 for SPARCおよびx86

Webブラウザのバージョン。Oracle iPlanet Web Proxy Server 4.0.16のリリース時点では、次のWebブラウザのバージョンは非推奨で、Oracle iPlanet Web Proxy Serverの将来のリリースではサポートされなくなります。


Microsoft Internet Explorer 6
Mozilla 1.4.1および1.7.2
Netscape Navigator 7.1および7.2

1.5 サポートされているソフトウェア、テクノロジおよびプロトコル

Oracle iPlanet Web Proxy Serverの最新リリースには、次のサブセクションで説明されている拡張機能が含まれています。

1.5.1 透過プロキシ

Oracle iPlanet Web Proxy Server4.0では、HTTP/1.1接続の透過プロキシをサポートしています。透過プロキシでは、クライアントの情報を取得したりクライアントを管理したりすることなしに、プロキシ・サーバーを使用してWebリクエストをインターセプトして処理します。たとえば、プロキシ・サーバーがアクティブになっているローカル・ポートに受信されたTCP接続をリダイレクトするように、ローカル・ネットワーク用のルーターを構成したりします。

obj.confファイルに含まれるプロキシ・サーバーのdefaultオブジェクトに、次のディレクティブを追加します。

NameTrans fn="host-map"

この構成を行うと、プロキシ・サーバーは、受信したリクエストのHTTPHost:ヘッダーを使用して、ターゲット・リモート・サーバーの識別とそのサーバーへのリクエストのリダイレクトを行います。


注意:

HTTPHost:ヘッダーに基づいて接続を判断する透過プロキシ・サーバーは、アクティブなコンテンツを通じて偽造された擬似的なHTTPHost:ヘッダーによる攻撃を受けやすくなります。したがって、悪意のあるコンテンツをホストしている可能性のあるWebサイトへの接続を回避できるように、適切なACL構成を実装する必要があります。

1.5.2 URLマッピング

URLマッピングはOracle iPlanet Web Proxy Server 4.0.8で実装されました。これによりOracle iPlanet Web Proxy Serverを逆プロキシとして動作させることができます。この機能によって、Oracle iPlanet Web Proxy Serverはバックエンド・アプリケーション・サーバー用の1つのフロントエンド・ホスト名として表示されます。リクエスト元のURIに基づいて、バックエンド・サーバーにアクセスできます。

URLマッピングの詳細は、次を参照してください: Oracle iPlanet Web Proxy Server 4.0.14構成ファイル・リファレンスの逆プロキシのシナリオに関する項

URLマッピングで使用されるServer Application Functions (SAFs)の詳細は、次を参照してください: Oracle iPlanet Web Proxy Server 4.0.14構成ファイル・リファレンスのServer Application Functions (SAFs)に関する項

1.5.3 サーバー・パラメータのモニター

Oracle iPlanet Web Proxy Serverのモニター機能では、インスタンス・レベルでモニター可能なサーバー・パラメータの詳細なリストが提供されます。

Proxy Administration Serverから、次の操作を実行できます:

  • インスタンス・レベルでのサーバー統計情報を表示する

  • インスタンス・レベルでパラメータを有効化または無効化する

サーバーをモニターするには、次を行います:

  1. 管理サーバーへアクセスします

  2. 「Manage Servers」ページで「Instance」リンクをクリックします

  3. 「Server Status」タブをクリックします

  4. 「Monitor Current Activity」タブをクリックします

  5. サーバーをモニターするには、「Monitor Current Activity」をYesに設定します

    5秒、10秒、15秒の間隔でサーバーをリフレッシュして、DNSKeep-AliveCacheServer RequestsおよびWork Thread接続の統計情報を表示することもできます。

1.5.4 組込みDNSの解決

組込みDNSでは、デフォルト以外の名前解決をサポートしています。DNSクライアントがDNSサーバーと対話して名前解決を行います。新しいSAFdns-lookupでは、DNSサーバーのIPアドレスをサーバーの引数として受信します。このIPアドレスはobj.confファイルにDNSディレクティブとして追加するようにしてください。

次の例では、サーバー・パラメータ内でDNSサーバーのIPアドレスが指定されています。

<object>
....
DNS fn="dns-lookup" server="170.168.10.3"
...
</object>

次の例では、複数のDNSサーバーのIPをdns-lookup-initに追加できます。これはラウンドロビン・モデルで使用されます。このシナリオでは、DNSサーバーのIPアドレスをdns-lookupに追加しないでください。DNSサーバーのパラメータがdns-lookupdns-lookup-initの両方に追加された場合は、dns-lookupの引数が優先されます。

...
<Object>
...
DNS fn="dns-lookup"
....
Init fn="dns-lookup-init" servers="170.168.10.3, 170.158.10.4"
</Object>

1.5.5 ACLキャッシュの調整

ACLCacheMaxは、ACLキャッシュ内に保存されるACLの総数の制限を設定するmagnus.confパラメータです。ACLCacheMaxにはデフォルト値が存在しません。特定の制限値を設定するようにしてください。

たとえば、ACLCacheMax 16384のように設定します


注意:

ここで説明しているACLキャッシュはACLユーザー・キャッシュのことではありません。パフォーマンス上の理由でキャッシュされる特定のURLにACLが対応している場合のキャッシュを指しています。

GCAtStartupmagnus.confパラメータで、ブール値を使用できます。デフォルト値はfalseです。trueに設定した場合、サーバーの起動時にキャッシュ・ガベージ・コレクタがガベージをクリアします。キャッシュのサイズが大きい場合は、この処理によってサーバーの起動時間が長くなります。

1.5.6 キャッシュのPURGE機能

Oracle iPlanet Web Proxy ServerではPURGEリクエストによって、キャッシュされたURLをクリアできます。リクエストされたURLが正常に削除されると、サーバーからHTTPステータス・コード200 (OK)を含むレスポンスが送信されます。指定したURLがキャッシュされていない場合は、404 (Not Found)のレスポンスが送信されます。

次の例では、サーバーは値200を返しています。

bash-2.03$ telnet localhost 8088
Trying 172.9.10.1...
Connected to localhost.
Escape character is '^]'.
PURGE http://foo.com/ HTTP/1.0

HTTP/1.1 200 OK
Server: Oracle-iPlanet-Proxy-Server/4.0
Date: Fri, 26 Oct 2007 08:15:30 GMT
Connection: close

次の例では、サーバーは値404を返しています。

Connection closed by foreign host.
bash-2.03$ telnet localhost 8088
Trying 172.9.10.1...
Connected to localhost.
Escape character is '^]'.
PURGE http://foo.com/ HTTP/1.0

HTTP/1.1 404 Not Found
Server: Oracle-iPlanet-Proxy-Server/4.0
Date: Mon, 17 Sep 2007 10:13:28 GMT
Content-length: 96
Content-type: text/html
Connection: close

1.5.7 Internet Protocol Version 6 (IPv6)のサポート

Oracle iPlanet Web Proxy Server 4.0.11を経由してIPv6対応のWebサイトに接続できます。Proxy Serverはデフォルト(受動)モードでIPv6のftp拡張もサポートします。

1.5.8 NSSおよびNSPRのサポート

Oracle iPlanet Web Proxy Server 4.0.18は、Network Security Services (NSS) 3.13.1.0およびNetscape Portable Runtime (NSPR) 4.8.9をサポートしています。

1.5.9 変更されたFTP転送モード

Oracle iPlanet Web Proxy Server 4.0.6リリースから、拡張アドレス受動ポート(EPSV)モードがサポートされるようになりました。

1.5.10 アップグレードのサポート

Oracle iPlanet Web Proxy Server 4.0.2リリースから、インストーラは、既存のOracle iPlanet Web Proxy Server 4.0インストールから新しいリリースへのアップグレードをサポートしています。Java Enterprise SystemのOracle iPlanet Web Proxy Server 4.0.1をインストールしている場合は、新しいリリースに対応するパッチをインストールする必要があります。

1.5.11 ディスク容量とメモリー

Oracle iPlanet Web Proxy Serverインストール時の最小必要メモリーは、512MBです。Oracle iPlanet Web Proxy Serverインストール時の最小推奨ディスク容量は、550MBです。

1.5.12 強化されたハードウェア・アクセラレータ暗号化のサポート

Oracle iPlanet Web Proxy Server 4.0.12は、Oracle iPlanet Web Proxy Server上のSSLのパフォーマンスを向上させる暗号化アクセラレータ・ボードである、Sun Crypto Accelerator 6000のハードウェア・アクセラレータのサポートを提供しています。

1.5.13 2007年のU.S. DSTの変更の影響

米国では、3月の第2日曜日にサマー・タイム(DST)が始まり、11月の第1日曜日に終了します。これは、オペレーティング・システムの日付と時間のルールに影響を与えます。

ログ・ファイルにUSタイム・ゾーンの正しい時間が記録されており、管理サーバーがこの変更の影響を受けていないことを確認するには、次のようにしてください。

  • 適切なオペレーティング・システムのパッチをダウンロードしてインストールします。

    その他のプラットフォームの場合は、同様のDST互換パッチを各オペレーティング・システムのベンダーのWebサイトからダウンロードしてください。

  • Solaris、WindowsおよびLinuxの場合は、JRE 1.5.0_12を使用してOracle iPlanet Web Proxy Serverを実行してください。HP-UXの場合は、JRE 1.5.0_12を使用してOracle iPlanet Web Proxy Serverを実行してください。