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Oracle® Fusion Middleware Oracle Data Integrator開発者ガイド
11g リリース1 (11.1.1)
B62260-01
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10 パッケージの使用

この章では、パッケージおよびステップの概要について説明します。また、パッケージの作成プロセスを紹介し、パッケージ内でのステップの処理に関する追加情報も提供します。

この章では、次の項目について説明します。

10.1 パッケージの概要

パッケージはOracle Data Integratorで最大の実行単位です。パッケージは実行ダイアグラム内に編成された一連のステップで構成されます。

各ステップは、成功または失敗の実行結果となります。ステップは、実行結果(成功または失敗)に従って別のステップに分岐できます。

10.1.1 ステップの概要

表10-1に、様々なステップのタイプを示します。その他の詳細情報の参照先も示しています。

表10-1 ステップのタイプ

タイプ 説明 関連項目

フロー(インタフェース)

インタフェースを実行します。

10.3.1.1項「インタフェースの実行」


プロシージャ

プロシージャを実行します。

10.3.1.2項「プロシージャの実行」


変数

変数の値を宣言、設定、リフレッシュまたは評価します。

10.3.1.3項「変数のステップ」


Oracle Data Integratorツール

ツールボックスから使用可能なこれらのツールは、Oracle Data Integrator APIのすべてのコマンドへのアクセスや、オペレーティング・システム・コールの実行を可能にします。

10.3.1.4項「Oracle Data Integratorツール・ステップの追加」


モデル、サブモデルおよびデータストア

これらのオブジェクトに対してジャーナル化、静的チェックまたはリバースエンジニアリング操作を実行します。

10.3.1.5項「モデル、サブモデルおよびデータストアの関連ステップ」



図10-1 サンプル・パッケージ

図10-1の説明が続きます
「図10-1 サンプル・パッケージ」の説明

たとえば、図10-1に表示されている「Load Customers and Invoice」というパッケージの例は、次のアクションを実行します。

  1. なんらかのバックアップ操作を実行する「System Backup」プロシージャを実行します。

  2. 顧客グループ・データストアをロードする「Customer Group」インタフェースを実行します。

  3. 顧客データストアをロードする「Customer」インタフェースを実行します。

  4. 製品データストアをロードする「Product」インタフェースを実行します。

  5. 「Last Invoice ID」ステップの変数をリフレッシュし、この変数の値をパッケージで後で使用できるように設定します。

  6. 請求書ヘッダー・データストアをロードする「Invoice Header」インタフェースを実行します。

  7. 請求書データストアをロードする「Invoice Lines」インタフェースを実行します。

  8. 前述のいずれかのステップが失敗となると、このパッケージは、Oracle Data Integratorのツールを使用して電子メールを管理者に送信する「Send Alert」ステップを実行します。

10.1.2 パッケージの作成の概要

パッケージはパッケージ・ダイアグラム・エディタで作成されます。詳細は、10.1.3項「パッケージ・エディタの概要」を参照してください。

パッケージの作成は、次の主な手順で構成されます。

  1. 新規パッケージを作成します。詳細は、10.2項「新規パッケージの作成」を参照してください。

  2. パッケージでステップを使用します(追加、複製、削除など)。詳細は、10.3項「ステップの使用」を参照してください。

  3. ステップの順序を定義します。詳細は、10.4項「ステップの順序の定義」を参照してください。

  4. パッケージを実行します。詳細は、10.5項「パッケージの実行」を参照してください。

10.1.3 パッケージ・エディタの概要

パッケージ・エディタには、パッケージを設計するための単一の環境が用意されています。図10-2に、パッケージ・エディタの概観を示します。

図10-2 パッケージ・エディタ

図10-2の説明が続きます
「図10-2 パッケージ・エディタ」の説明

表10-2 パッケージ・エディタの各セクション

セクション 図の中の位置 説明

デザイナ・ナビゲータ

左側

デザイナ・ナビゲータには、プロジェクト、モデル、ソリューション、およびその他(グローバル)のコンポーネントがツリー状に表示されます。

パッケージ・ダイアグラム

中央

インタフェース、プロシージャ、データストア、モデル、サブモデル、変数などのコンポーネントにステップを作成するために、デザイナ・ナビゲータからパッケージ・ダイアグラムに、これらのコンポーネントをドラッグします。

このダイアグラムでは、ステップの順序の定義やステップの編成を実行することもできます。

「パッケージ」ツールボックス

パッケージ・ダイアグラムの左側

ツールボックスには、Oracle Data Integratorの使用可能なツールのリストが表示され、このリストからパッケージにツールを追加できます。これらのツールは、タイプ別にグループ化されています。

「パッケージ」ツールバー

パッケージ・ダイアグラムの最上部

パッケージ・ツールバーには、パッケージ内のステップを編成したり、ステップの順序を指定するツールがあります。

「プロパティ」パネル

パッケージ・ダイアグラムの下

このパネルには、パッケージ・ダイアグラムで選択されているオブジェクトのプロパティが表示されます。


10.2 新規パッケージの作成

新規パッケージを作成するには:

  1. デザイナ・ナビゲータの「プロジェクト」ツリーで、パッケージを作成するフォルダの「パッケージ」ノードをクリックします。

  2. 右クリックして「新規パッケージ」を選択します。

  3. パッケージの「名前」を入力します。

  4. 「ダイアグラム」タブに移動します。

  5. 10.3項「ステップの使用」の説明に従って、ステップを追加します。

  6. 「ファイル」メニューから「保存」をクリックします。

10.3 ステップの使用

パッケージは、編成された一連のステップです。パッケージの定義の大部分は、このパッケージのステップを使用することで構成されます。

10.3.1 ステップの追加

ステップの追加は、挿入するステップの性質によって異なります。ステップの各タイプの詳細は、表10-1を参照してください。次に、様々なタイプのステップを追加する手順を示します。

10.3.1.1 インタフェースの実行

フロー(インタフェース)ステップを挿入するには:

  1. パッケージ・エディタを開き、「ダイアグラム」タブに移動します。

  2. デザイナ・ナビゲータの「プロジェクト」ツリーから、パッケージに追加するインタフェースを選択します。

  3. インタフェースをダイアグラムにドラッグ・アンド・ドロップします。フロー・ステップが表示されます。

  4. ダイアグラムでステップのアイコンをクリックします。プロパティ・パネルが開きます。

  5. 「一般」タブで、「ステップ名」フィールドを編集します。

  6. 「ファイル」メニューから「保存」をクリックします。

10.3.1.2 プロシージャの実行

プロシージャ・ステップを挿入するには:

  1. パッケージ・エディタを開き、「ダイアグラム」タブに移動します。

  2. デザイナ・ナビゲータの「プロジェクト」ツリーから、パッケージに追加するプロシージャを選択します。

  3. プロシージャをダイアグラムにドラッグ・アンド・ドロップします。プロシージャ・ステップが表示されます。

  4. ダイアグラムでステップのアイコンをクリックします。プロパティ・パネルが開きます。

  5. 「一般」タブで、「ステップ名」フィールドを編集します。

  6. 「オプション」タブで、必要に応じてプロシージャのオプションを設定します。

  7. 「ファイル」メニューから「保存」をクリックします。

10.3.1.3 変数のステップ

Oracle Data Integratorには、変数の様々なステップがあります。

  • 変数の宣言: 変数をパッケージ(またはパッケージ内で使用されるトポロジの要素)で使用する場合は、パッケージに変数の宣言ステップを挿入することをお薦めします。このステップで、パッケージの変数を明示的に宣言します。

  • 変数のリフレッシュ: このステップは、変数定義に指定されている問合せを実行して、変数をリフレッシュします。

  • 変数の設定: このステップには2つの機能があります。

    • 割当てでは、変数の現在の値を設定します。

    • 増分では、指定の分量ずつ数値を増減します。

  • 変数の評価: このステップは、変数の値と指定された値をオペレータに従って比較します。条件を満たすと、評価ステップはtrueとなり、それ以外の場合はfalseとなります。このステップを使用して、パッケージ内を分岐できます。

Declaring a Variable

変数の宣言ステップを挿入するには:

  1. パッケージ・エディタを開き、「ダイアグラム」タブに移動します。

  2. デザイナ・ナビゲータで、パッケージに追加する変数を選択します。プロジェクト変数の場合は「プロジェクト」ツリーから、グローバル変数の場合は「その他」ツリーから選択します。

  3. 変数をダイアグラムにドラッグ・アンド・ドロップします。変数ステップが表示されます。

  4. ダイアグラムでステップのアイコンをクリックします。プロパティ・パネルが開きます。

  5. 「一般」タブで、「ステップ名」フィールドに名前を入力します。「ステップ・タイプ」で「変数の宣言」を選択します。

  6. 「ファイル」メニューから「保存」をクリックします。

Refreshing a Variable

変数のリフレッシュ・ステップを挿入するには:

  1. パッケージ・エディタを開き、「ダイアグラム」タブに移動します。

  2. デザイナ・ナビゲータで、パッケージに追加する変数を選択します。プロジェクト変数の場合は「プロジェクト」ツリーから、グローバル変数の場合は「その他」ツリーから選択します。

  3. 変数をダイアグラムにドラッグ・アンド・ドロップします。変数ステップが表示されます。

  4. ダイアグラムでステップのアイコンをクリックします。プロパティ・パネルが開きます。

  5. 「一般」タブで、「ステップ名」フィールドに名前を入力します。「ステップ・タイプ」で「変数のリフレッシュ」を選択します。

  6. 「ファイル」メニューから「保存」をクリックします。

変数の設定

変数の設定ステップを挿入するには:

  1. パッケージ・エディタを開き、「ダイアグラム」タブに移動します。

  2. デザイナ・ナビゲータで、パッケージに追加する変数を選択します。プロジェクト変数の場合は「プロジェクト」ツリーから、グローバル変数の場合は「その他」ツリーから選択します。

  3. 変数をダイアグラムにドラッグ・アンド・ドロップします。変数ステップが表示されます。

  4. ダイアグラムでステップのアイコンをクリックします。プロパティ・パネルが開きます。

  5. 「一般」タブで、「ステップ名」フィールドに名前を入力します。「ステップ・タイプ」で「変数の設定」を選択します。

  6. 変数値に対して実行する操作に従って、「割当て」または「増分」を選択します。

  7. 「値」フィールドに、設定する値または増分する値を入力します。この値に別の変数を指定することもできます。

  8. 「ファイル」メニューから「保存」をクリックします。

変数の評価

変数の評価ステップを挿入するには:

  1. パッケージ・エディタを開き、「ダイアグラム」タブに移動します。

  2. デザイナ・ナビゲータで、パッケージに追加する変数を選択します。プロジェクト変数の場合は「プロジェクト」ツリーから、グローバル変数の場合は「その他」ツリーから選択します。

  3. 変数をダイアグラムにドラッグ・アンド・ドロップします。変数ステップが表示されます。

  4. ダイアグラムでステップのアイコンをクリックします。プロパティ・パネルが開きます。

  5. 「一般」タブで、「ステップ名」フィールドに名前を入力します。「ステップ・タイプ」で「変数の評価」を選択します。

  6. 変数値の比較に使用する「オペレータ」を選択します。

  7. 「値」フィールドに、変数と比較する値を入力します。この値に別の変数を指定することもできます。


    注意:

    「値」フィールドには、値のリストを指定できます。INオペレータを使用する場合は、セミコロン(;)を使用してリストの値を区切ります。

  8. 「ファイル」メニューから「保存」をクリックします。

変数の評価ステップは、評価結果に基づいて分岐できます。ステップのブランチの詳細は、10.4項「ステップの順序の定義」を参照してください。

10.3.1.4 Oracle Data Integratorツール・ステップの追加

Oracle Data Integratorには、パッケージで単純な操作を実行する際に使用できるツールが用意されています。ツールは、組込みツール、またはユーザーがデータ統合ツールボックスを拡充できるオープン・ツールにできます。

Oracle Data Integratorツール・ステップを挿入するには:

  1. パッケージ・エディタを開き、「ダイアグラム」タブに移動します。

  2. パッケージの「ツールボックス」から、使用するツールを選択します。オープン・ツールは、「プラグイン」グループに表示されます。

  3. パッケージ・ダイアグラムをクリックします。ツールに対応するステップが表示されます。

  4. プロパティ・パネルの「一般」タブで、「ステップ名」フィールドに名前を入力します。

  5. ツールのパラメータに値を設定します。パラメータを選択すると、パラメータの説明が表示されます。詳細は、付録A「Oracle Data Integrator Toolsリファレンス」を参照してください。

  6. 「コマンド」タブで、このツール・コールのコードを編集できます。

  7. 「ファイル」メニューから「保存」をクリックします。

Oracle Data Integratorパッケージでは、次のツールがよく使用されます。

  • OdiStartScen: Oracle Data Integratorシナリオを同期または非同期で開始します。OdiStartScenステップを作成するには、デザイナ・ナビゲータからダイアグラムにシナリオを直接ドラッグ・アンド・ドロップします。

  • OdiInvokeWebService: Webサービスを呼び出し、レスポンスをXMLファイルに保存します。

  • OSコマンド: オペレーティング・システム・コマンドをコールします。オペレーティング・システム・コマンドを使用すると、作成したパッケージがプラットフォーム依存となる可能性があります。

Oracle Data Integratorのツールのリストは、付録A「Oracle Data Integrator Toolsリファレンス」を参照してください。


注意:

ステップ・プロパティ・パネルを介してツールのパラメータを設定する場合は、グラフィカルなヘルパーにより、簡単に使用できる方法で値を選択できます。たとえば、パラメータにプロジェクト識別子が必要な場合は、グラフィカル・インタフェースで識別子の表現が再設計され、選択肢としてプロジェクトのリストが表示されます。「コマンド」タブに切り替えることで、コマンドと識別子を確認できます。

10.3.1.5 モデル、サブモデルおよびデータストアの関連ステップ

モデル、サブモデルおよびデータストアに対してジャーナル化、静的チェックまたはリバースエンジニアリングを実行できます。これらのステップを作成するプロセスは、次の各項で説明します。

10.3.1.6 モデル、サブモデルまたはデータストアのチェック

パッケージにチェック・ステップを挿入するには:


注意:

この静的チェックを実行するには、モデルでCKMを定義する必要があります。

  1. パッケージ・エディタを開き、「ダイアグラム」タブに移動します。

  2. デザイナ・ナビゲータの「モデル」ツリーから、チェックするモデル、サブモデルまたはデータストアを選択します。

  3. このモデル、サブモデルまたはデータストアをダイアグラムにドラッグ・アンド・ドロップします。

  4. 「一般」タブまたはプロパティ・パネルで、「ステップ名」フィールドに名前を入力します。「ステップ・タイプ」で「モデル・チェック」、「データストア・チェック」または「サブモデル・チェック」を選択します。

  5. この静的チェックでチェックした表からエラーのある行を削除する場合は、「チェック済表からのエラーの削除」を選択します。

  6. 「ファイル」メニューから「保存」をクリックします。

10.3.1.7 モデルまたはデータストアのジャーナル化

ジャーナル化ステップを挿入するには:


注意:

ジャーナル化操作を実行するには、モデルでJKMを定義する必要があります。

  1. パッケージ・エディタを開き、「ダイアグラム」タブに移動します。

  2. デザイナ・ナビゲータの「モデル」ツリーから、チェックするモデルまたはデータストアを選択します。

  3. このモデルまたはデータストアをダイアグラムにドラッグ・アンド・ドロップします。

  4. 「一般」タブまたはプロパティ・パネルで、「ステップ名」フィールドに名前を入力します。「ステップ・タイプ」で「モデルのジャーナル化」または「データストアのジャーナル化」を選択します。

  5. ジャーナル化オプションを選択します。これらのオプションの詳細は、第7章「チェンジ・データ・キャプチャの使用」を参照してください。

  6. 「ファイル」メニューから「保存」をクリックします。

10.3.1.8 モデルのリバースエンジニアリング

リバースエンジニアリング・ステップを挿入するには:

  1. パッケージ・エディタを開き、「ダイアグラム」タブに移動します。

  2. デザイナ・ナビゲータの「モデル」ツリーから、リバースエンジニアリングするモデルまたはデータストアを選択します。

  3. このモデルをダイアグラムにドラッグ・アンド・ドロップします。

  4. 「一般」タブまたはプロパティ・パネルで、「ステップ名」フィールドに名前を入力します。「ステップ・タイプ」で「モデル・リバース」を選択します。

  5. 「ファイル」メニューから「保存」をクリックします。


注意:

このリバースエンジニアリング・プロセスの実行には、モデル定義に設定されているリバースエンジニアリング・オプションが使用されます。

10.3.2 ステップの削除

ステップを削除するには:

  1. パッケージ・ツールバーのタブで、「自由選択」ツールを選択します。

  2. 削除するステップをダイアグラムで選択します。

  3. 右クリックして「ステップの削除」を選択します。

  4. 「OK」をクリックします。

ダイアグラムからステップが消去されます。


注意:

パッケージ・ダイアグラムでの削除操作は元に戻すことができません。

10.3.3 ステップの複製

ステップを複製するには:

  1. パッケージ・ツールバーのタブで、「自由選択」ツールを選択します。

  2. 複製するステップをダイアグラムで選択します。

  3. 右クリックして「ステップの複製」を選択します。

ステップのコピーがダイアグラムに表示されます。

10.3.4 ステップの実行

ステップを実行するには:

  1. パッケージ・ツールバーのタブで、「自由選択」ツールを選択します。

  2. 実行するステップをダイアグラムで選択します。

  3. 右クリックして「実行」を選択します。

  4. 「実行」ウィンドウで、次の実行パラメータを選択します。

    • ステップを実行する「コンテキスト」を選択します。

    • ステップを実行する「論理エージェント」を選択します。

  5. 「OK」をクリックします。

  6. 「セッションを開始しました」ウィンドウが表示されます。

  7. 「OK」をクリックします。

ステップの実行は、オペレータ・ナビゲータで確認できます。

10.3.5 ステップのリンクされたオブジェクトの編集

ステップのリンクされたオブジェクトは、ステップの作成元であるインタフェース、プロシージャ、変数などを指します。このオブジェクトは、パッケージ・ダイアグラムで編集できます。

ステップのリンクされたオブジェクトを編集するには:

  1. パッケージ・ツールバーのタブで、「自由選択」ツールを選択します。

  2. 編集するステップをダイアグラムで選択します。

  3. 右クリックして「リンクされたオブジェクトの編集」を選択します。

リンクされたオブジェクトのエディタが開きます。

10.3.6 ステップのレイアウトの調整

ダイアグラムを見やすくするために、ダイアグラム内のステップを調整できます。

ダイアグラム内のステップを調整するには:

  1. パッケージのツールバー・メニューから「自由選択」ツールを選択します。

  2. 調整する複数のステップを選択します。

    • [Ctrl]キーを押しながら各ステップを選択します。

    • マウスの左ボタンを押したままダイアグラムでカーソルをドラッグします。

  3. 選択したステップを調整するには、次のいずれかの方法を使用できます。

    • ダイアグラムでステップをドラッグして位置を調整します。

    • 右クリックし、コンテキスト・メニューから「垂直方向の位置合せ」または「水平方向の位置合せ」オプションを選択します。

ツールバーの「再編成」ボタンを使用して、ステップを自動的に再編成することもできます。

10.4 ステップの順序の定義

ステップを作成した後は、データ処理チェーンにおける各ステップの順序を再設定する必要があります。このチェーンには、次のルールがあります。

パッケージの始点(最初のステップ)は1つですが、終了ステップは複数設定できます。

失敗条件

次の表に、ステップが失敗状態になる条件を示します。これ以外の状況では、ステップは成功状態で終了します。

ステップのタイプ 失敗条件
フロー
  • インタフェース・コマンドでエラーが発生しました。
  • エラーの最大許容数または最大許容率に到達しました。

プロシージャ プロシージャ・コマンドでエラーが発生しました。
変数のリフレッシュ リフレッシュ問合せの実行時にエラーが発生しました。
変数の設定 変数の設定時にエラーが発生しました(無効な値)。
変数の評価 ステップに定義された条件に一致しません。
変数の宣言 このステップには失敗条件がなく常に成功します。
Oracle Data Integratorツール Oracle Data Integratorツールのリターン・コードがゼロではありません。このツールがOSコマンドの場合、ゼロ以外のコマンドのリターン・コードが失敗ケースです。
データストア、モデルまたはサブモデルのジャーナル化 ジャーナル化コマンドでエラーが発生しました。
データストア、モデルまたはサブモデルのチェック チェック・プロセスでエラーが発生しました。
モデルのリバース リバースエンジニアリング・プロセスでエラーが発生しました。

順序の定義

パッケージの最初のステップを定義するには:

  1. パッケージ・ツールバーのタブで、「自由選択」ツールを選択します。

  2. ダイアグラムで最初のステップとして設定するステップを選択します。

  3. 右クリックして「最初のステップ」を選択します。

ステップのアイコンに、最初のステップであることを示す記号が表示されます。

成功時の次のステップを定義するには:

  1. パッケージ・ツールバーのタブで、「成功時の次のステップ」ツールを選択します。

  2. ダイアグラムでステップを選択します。

  3. マウスのボタンを押したまま、成功時に進行するステップのアイコンまでカーソルを移動し、マウス・ボタンを放します。

  4. この操作を繰り返し、成功時の一連の経路に配置するすべてのステップをリンクします。この経路は、「最初のステップ」で定義したステップから開始する必要があります。

経路が正常に設定されたことを示す緑色の矢印が、ステップの間に「OK」ラベル付きで表示されます。変数の評価ステップの場合は、「true」のラベルが付きます。

失敗時の次のステップを定義するには:

  1. パッケージ・ツールバーのタブで、「失敗時の次のステップ」ツールを選択します。

  2. ダイアグラムでステップを選択します。

  3. マウスのボタンを押したまま、失敗時に進行するステップのアイコンまでカーソルを移動し、マウス・ボタンを放します。

  4. この操作を繰り返し、ワークフロー論理に従ってステップをリンクします。

経路が正常に設定されたことを示す赤色の矢印が、ステップの間に「ko」ラベル付きで表示されます。変数の評価ステップの場合は、緑色の矢印に「false」のラベルが付きます。

失敗時のパッケージの最終ステップを定義するには:

デフォルトでは、成功または失敗条件の後に別のステップにリンクされていないステップは、この成功または失敗の条件を満たすとパッケージを終了することになります。この動作は、ステップの動作を編集することで設定できます。

  1. パッケージ・ツールバーのタブで、「自由選択」ツールを選択します。

  2. 編集するステップを選択します。

  3. プロパティ・パネルで、「拡張」タブを選択します。

  4. 「失敗後の処理」または更新後の処理「終了」を選択します。ダイアグラムで、ステップの後ろのリンクが消去されます。

  5. 必要に応じて、ステップの再試行回数と再試行間隔を「試行回数」および「試行間隔」に設定します。

10.5 パッケージの実行

パッケージを実行するには:

  1. デザイナ・ナビゲータの「プロジェクト」ツリーで、実行するパッケージを選択します。

  2. 右クリックして「実行」を選択します。

  3. 「実行」ウィンドウで、次の実行パラメータを選択します。

    • パッケージが実行される「コンテキスト」を選択します。

    • ステップを実行する「論理エージェント」を選択します。

  4. 「OK」をクリックします。

  5. 「セッションを開始しました」ウィンドウが表示されます。

  6. 「OK」をクリックします。

パッケージの実行は、オペレータ・ナビゲータで確認できます。