WindowsでのOracle Tuxedo ATMIの使用

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Visual C++.Net IDEによるOracle Tuxedo ATMIアプリケーションの開発

次の項では、Windows XPまたはWindows Server 2003システムのMicrosoft Visual C++統合開発環境(msdev)でATMIアプリケーションのクライアント/サーバーを開発する方法について説明します。

 


開始する前に

Windows XPには、Oracle Tuxedo ATMIクライアント・コンポーネント(サーバー・コンポーネントは別)をインストールできるため、これらのプラットフォームでは、Microsoft Visual C++ IDEでATMIアプリケーション・クライアントのみを開発できます。これに対して、Windows Server 2003にはOracle Tuxedo ATMIクライアント・コンポーネントとサーバー・コンポーネントの両方をインストールできるため、Windows Server 2003プラットフォームでは、Microsoft Visual C++.Net IDEを使用して、ATMIアプリケーションのクライアントとサーバーの両方を開発できます。

 


開発ツールを使用する

Oracle Tuxedo ATMIは、Microsoft Visual C++.Net IDE(msdev)に統合されますが、統合できない場合はmsdevの機能がエミュレートされます。この統合により、16ビットおよび32ビットのWindowsオペレーティング・システムでOracle Tuxedo ATMIアプリケーションを簡単に開発できます。

Oracle Tuxedo ATMIのサービス・リクエストの作成、リクエストの送信、会話型接続の設定、および応答の受信に必要なコーディングは、基本的にUNIX環境とWindows Server 2003環境の両方で同じです。BuildTuxedoおよびTUXDEVは、開発環境の支援ツールです。

 


buildserverコマンドおよびbuildclientコマンドを使用する

Windows Server 2003では、buildclient()コマンドとbuildserver()コマンドの両方を使用できますが、Windows XPでは両方を使用することはできません。Windows XPでは、buildclient()コマンドしか使用できず、Tuxedoアプリケーション・クライアントしか作成できません。buildコマンドの詳細は、『Oracle Tuxedoコマンド・リファレンス』のbuildclient(1)およびbuildserver(1)を参照してください。

buildclient()コマンドとbuildserver()コマンドのオプションは、次の表に示すように、統合開発環境と統合開発環境以外の環境で異なる働きをします。

表3-1 buildserverコマンドとbuildclientコマンドの使用
目的. .
統合開発環境以外の場合に使用するオプション
統合されている環境の場合
冗長モードの有効化
-v
デフォルトでは、すべてのオプションがタブに表示されます(-vオプションは不要なため、サポートされていません)。
出力ファイルの指定
-o(output_filename)
  1. msdevの「Build」メニューから「Settings」を選択します。
  2. 「Project Settings」ダイアログ・ボックスの「Link」タブを選択します。
  3. 編集コントロールを使用して、出力ファイルの名前を指定します。
最初にリンクするファイルの指定
-f
  1. msdevの「Build」メニューから「Settings」を選択します。
  2. 「Project Settings」ダイアログ・ボックスの「Link」タブを選択します。
  3. 編集コントロールを使用して、最初にリンクするファイルを指定します。
最後にリンクするファイルの指定
-l
  1. msdevメニューから「Project」を選択します。
  2. 「Project Settings」ダイアログ・ボックスの「Link」タブを選択します。
  3. 編集コントロールを使用して、最後にリンクするファイルを指定します。
リソース・マネージャの指定
-r
  1. BuildTuxedoのGUIにアクセスします。
  2. BuildTuxedoの「Test」ウィンドウにアクセスし、「Resources」タブを選択します。
  3. 「Tuxedo Resource Manager」フィールドに、リソース・マネージャの名前を入力します。
サーバーで使用可能なサービスの指定
-s
  1. BuildTuxedoのGUIにアクセスします。
  2. BuildTuxedoの「Test」ウィンドウにアクセスし、「Service」タブを選択します。
  3. 「Service Name」フィールドに、各サービスの名前を行ごとに入力します。
COBOLコンパイラの使用
-c
COBOLは利用できません。

統合開発環境でビルド環境を変更するには、次の手順に従います。

  1. msdevの「Project」メニューから「Settings」を選択します。
  2. 「C/C++」または「Link」タブを選択します。
注意: CCおよびCFLAGSは不要になりました。

ライブラリを指定して統合開発環境にパスを含めるには、次の手順に従います。

  1. MSDEVの「Tools」メニューから、「Options」を選択して「Options」ダイアログ・ボックスを表示します。
  2. 「Options」ダイアログ・ボックスで、「Directories」タブを選択します。

 


MSDEVの「Tools」メニューにBuildTuxedoを追加する

BuildTuxedoをMSDEVの「Tools」メニューに追加するには、次の手順に従います。

  1. Microsoft Visual C++.Net IDE(msdev)のグラフィカル・ユーザー・インタフェース(GUI)で、「Tools」矢印記号「External Tools」を選択します。「External Tools」ウィンドウが表示されます。
  2. 「External Tools」ウィンドウで、「Add」をクリックして「Title」フィールドをクリアします。
  3. 図3-1 「External Tools」ウィンドウ


    「External Tools」ウィンドウ

  4. 「External Tools」ページの「Title」フィールドで、空のフィールドに「&BuildTuxedo」と入力します。
  5. 注意: 文字キーをホット・キーとして有効にするには、該当の文字の前にアンパサンド(&)を追加します。
  6. 「External Tools」ページの「Command」フィールドで、次の操作のいずれかの方法でパス名を指定します。
    • BuildTuxedoのフルパス名(%TUXDIR%\bin\BuildTuxedo)を入力します。
    • 「Command」フィールドの右側にある省略記号ボタン「External Tools」ウィンドウをクリックして、ディレクトリを参照し、buildtuxedo.exeを選択して「Open」をクリックします。選択したパス名が「External Tools」ウィンドウに表示されます。
  7. 「External Tools」ページの「Initial directory」フィールドで、右矢印ボタンをクリックしてポップアップ・メニューを表示します。ポップアップ・メニューから、「Project Directory」($(ProjectDir))を選択します。
  8. 注意: 項目を変更するには、その項目を強調表示してから上書きします。項目を移動するには、その項目を強調表示してから、「Menu Content」ボックスの上部にある上矢印または下矢印を選択します。
  9. 「Apply」をクリックして変更内容を保存し、「OK」をクリックして「External Tools」ウィンドウを閉じます。

これで、BuildTuxedoがMSDEVの「Tools」メニューに表示されます。

 


Oracle TuxedoのATMIプロジェクト・ファイルを作成する

BuildTuxedoでは、Oracle Tuxedo ATMIアプリケーションごとに使用される個別のプロジェクト・ファイルをカレント・ディレクトリに保持します。BuildTuxedoが起動すると、カレント・ディレクトリ内にある有効なプロジェクト・ファイルが検索されます。見つかった場合は、ダイアログ・ボックス内の値がこのファイル内の値に設定され、ダイアログが表示されます。タイトル・バーには次の情報が表示されます。

BuildTuxedo project_name

BuildTuxedoプロジェクトはカレント・ディレクトリ内のmsdevプロジェクトに密接に関連付けられているため、BuildTuxedoでは、次の2つのファイルも検索されます。

BuildTuxedoでこれらのファイルが見つからない場合は、警告が表示されるか、起動できなくなります(あるいは両方)。ディレクトリに複数のBuildTuxedoプロジェクト・ファイル、複数のmsdevプロジェクト・ファイル、またはmakeファイルがある場合は、該当のターゲット名を含むメニュー項目が「System」メニューに追加されます。

現行のプロジェクト・ファイルを保存するには、「OK」または「Apply」を選択します。プロジェクト・ファイルまたはOracle Tuxedoで保持されるファイルに加えた変更内容を取り消すには、「Cancel」または[Esc]をクリックします。

 


環境の設定

IDEでOracle Tuxedo ATMIアプリケーションをビルドする前に、次の基本パラメータを環境に設定する必要があります。

この情報を指定するには、msdevのGUIで、「BuildTuxedo project_name」ダイアログ・ボックスにアクセスします。

ビルド・タイプ、ヘッダー・ファイル、およびファイル名を指定する

ビルド・タイプ、ヘッダー・タイプおよびファイル名を指定するには、次の手順に従います。

  1. 「project_name」ダイアログ・ボックスで、「Build」タブをクリックして「Build」ページを表示します。
  2. 図3-2 「Build」ページ


    「Build」ページ

  3. 「Build」ページの「Build Types」フィールドの下矢印をクリックし、次のいずれかを選択します。
    • Server
    • Native client or Workstation client(ネイティブ・クライアントまたはワークステーション・クライアント)
注意: Windows XP のユーザーが選択できるのは、ワークステーション・クライアントのみです。

選択項目
選択後の操作
[Server]
「Initialization」、「Cleanup」および「Entry Point」フィールドに情報を入力します。ステップ3に進みます。
Native Client or Workstation Client(ネイティブ・クライアントまたはワークステーション・クライアント)
ステップ3に進みます。

「Initialization」オプションおよび「Cleanup」オプションでは、有効な関数名を指定して、デフォルトのinit/exit関数をオーバーライドできます。「Entry Point」オプションでは、BuildTuxedoで生成される関数の名前を指定できます。関数名を指定しておくと、アプリケーションのどこからでもこの関数を呼び出すことができます。

  1. 「Build」ページの「Header File」に、「stdafx.h」と入力します。
  2. 「Build」ページの「File Name」フィールドに、BuildTuxedoによって生成および管理されるCまたはC++ファイルの名前を入力します。

BuildTuxedoでヘッダー・ファイルを使用する

ヘッダー・ファイルでは、BuildTuxedoによって必要なpragma文が追加され、現在のOracle Tuxedo ATMIプロジェクトが正しく作成されます。BuildTuxedoでは、「Build」ページの「Header File」フィールドに指定されたファイルが存在する場合に、このファイルを開き、ファイルがない場合は、新しいファイルを作成します。次の行で始まり、

//Begin Tuxedo Section*****DO NOT EDIT***** 

次の行で終了するセクションは、

//End Tuxedo Section

ヘッダー・ファイルでpragma文が書き込まれる部分を指定します。この部分は、BuildTuxedoによって管理されます。ファイル内のこのセクションがBuildTuxedoで見つからない場合は、ヘッダー・ファイルの最後に追加されます。これ以外のファイル内のテキストは変更されないため、ヘッダー・ファイルにはstdafx.hを指定できます。

注意: 新しいプロジェクトを作成して「OK」または「Apply」を選択した場合は、MSDEVの「Insert」メニューの「Files into Project」を選択する必要があります。次に、BuildTuxedoで生成されたファイルを現在のプロジェクトに追加します。この操作は、新しいプロジェクトの場合、またはC/C++出力ファイルの名前を変更する場合にのみ実行します。

関数名とサービス名を指定する

「Services」タブを選択すると、「Services」ページが表示され、ここでは、関数名とサービス名を指定します。

図3-3 「Services」ページ

「Services」ページ

「Services」ページでは、サービス・ディスパッチ表の管理に使用される2つのリストが表示されます。

注意: リストを上または下にスクロールするには、矢印キーを使用します。

通常、サービスと、そのサービスを実行する関数は同じ名前で表します。たとえば、関数xではサービスxを実行します。実行するサービスと異なる名前の関数もあります。たとえば、関数abcではサービスxyおよびzを実行します。別のケースでは、実行時までサービス名がわからない場合もあります。

サーバーを構築する場合は、サービスに関連する関数を指定する必要があります。サービスに関連する関数には、サービス、適切なプロトタイプ、Cリンク、無効な戻り値、およびTPSVCINFOポインタ・パラメータを1つ指定する必要があります。サービス名をマッピングする関数を指定するには、この関数を「Function Name」リストに追加する必要があります。この情報は、サービス・ディスパッチ表に必要です。

注意: buildserver(1)コマンドを使用している場合は、-sオプションを指定すると、この情報が提供されます。-sオプションの詳細は、『C言語を使用したOracle Tuxedo ATMIアプリケーションのプログラミング』または『COBOLを使用したOracle Tuxedoアプリケーションのプログラミング』を参照してください。

「Function Names」リストに名前を追加または編集するには、次の手順に従います。

  1. 「Services」フォルダ内で、次の表のいずれかの操作を選択します。
  2. 説明
    操作
    項目の追加
    1. 「New」アイコン(左上隅が点滅している破線ボックス)をクリックします。
    2. 「Insert」をクリックするか、リスト内の空白の部分(点線で囲まれたボックス)を選択します。
    3. 新しい関数の名前を入力します。
    既存の名前の変更
    名前を強調表示し、上書きします。
    名前の削除
    リスト内の名前を強調表示し、「X」アイコンまたは「Delete」をクリックします。

  3. 操作が完了したら、「OK」をクリックするか、[Enter]を押して変更内容を保存し、終了します(変更内容を保存せずに終了するには、[Esc]または[Tab]をクリックします)。

リソース・マネージャを指定する

リソース・マネージャを指定するには、次の手順に従います。

  1. BuildTuxedo」ウィンドウの「Resources」タブを選択して、「Resources」ページを表示します。
  2. 図3-4 「Resources」ページ
  3. 「Resources」ページの「Tuxedo Resource Manager」フィールドに、アプリケーションのリソース・マネージャのフルパス名を入力します。
注意: 「Tuxedo Resource Manager」フィールドには、システムで利用可能なOracle Tuxedoのリソース・マネージャのリストが用意されており、%TUXDIR%\udataobj\RMファイルで定義されています。ファイルが存在しない場合は、デフォルト(NONE)が表示されます。

 


Oracle Tuxedo ATMIのサーバー・アプリケーションをデバッグする

次の手順は、プロジェクトでデバッグ構成を使用してサーバー・アプリケーションをビルドした場合にのみ使用してください。

まだ起動していないサーバーをデバッグするには、次の手順に従います。

  1. Windowsのコマンド・プロンプトで、「tmboot -n -d 1 -s servername」と入力し、servernameを起動するためにtmboot(1)で使用されるコマンドライン・オプションを表示します。
  2. tmboot -Mコマンドを実行してBBLを起動します(必要に応じて、追加のアプリケーション・サーバーまたはマシンも起動します)。
  3. msdevで、「Project」矢印記号「Settings」を選択します。
  4. 「Debug」ページの「Program Arguments」フィールドで、ステップ1で使用したコマンドライン・オプションを入力します。
  5. デバッガを起動し、サーバー・アプリケーションをデバッグします。
  6. 注意: Oracle Tuxedoのライブラリにはデバッグ情報が組み込まれておらず、ソース・コードも提供されていないため、直接Oracle Tuxedoのコードにアクセスすることはできません。
  7. デバッグ・セッションを終了するには、Windowのコマンド・プロンプトで「tmshutdown」と入力します。
  8. 警告: Oracle Tuxedoシステムがサーバーを再起動しようとする場合があるため、「Debug」矢印記号「Stop」を選択する手順ではサーバーを停止しないでください。
注意: 実行中のサーバーをデバッグするには、Windowsのコマンド・プロンプトで「msdev -p nnn」と入力し、nnnをサーバーのプロセスID(10進数)で置き換えます。

 


Visual C++.Net IDE GUIのかわりにコマンドライン・オプションを使用してATMIアプリケーションを開発する

Microsoft Visual C++ IDE GUIのかわりにコマンドライン・オプションを使用して、Oracle Tuxedo ATMIアプリケーションを開発する必要がある場合は、buildserver(1)コマンドおよびbuildclient(1)コマンドを使用します。この場合は、Oracle Tuxedo ATMIアプリケーションのビルドに必要なコンパイラとリンク・オプションを指定します。これらのツールの使用方法の詳細は、次のドキュメントを参照してください。

buildserverまたはbuildclientを使用してATMIアプリケーションのデバッグ・バージョンをビルドするには、/Ziおよび/Odオプションを指定して、すべてのソース・ファイルをコンパイルする必要があります。/Ziオプションでは、デバッグを有効にし、/Odオプションでは、最適化を無効にします。また、_DEBUGプロプロセッサ・ディレクティブの定義が必要になる場合もあります。このプロセスを完了するには、リンク・オプションを次のように指定します。

-l"/link/debug:full /debugtype:both"

 


Tuxdevアプリケーションを使用する

Tuxdevアプリケーションをインストールするには、次の手順に従います。

  1. Microsoft Visual C++.Net IDE(msdev)のグラフィカル・ユーザー・インタフェース(GUI)で、「Tools」矢印記号「External Tools」を選択します。「External Tools」ウィンドウが表示されます。
  2. 「External Tools」ウィンドウで、「Add」をクリックして「Title」フィールドをクリアします。
  3. 「External Tools」ページの「Title」フィールドで、空のフィールドに「&Tuxdev」と入力します。
  4. 注意: 文字キーをホット・キーとして有効にするには、該当の文字の前にアンパサンド(&)を追加します。
  5. 「External Tools」ページの「Command」フィールドで、次の操作のいずれかの方法でパス名を指定します。
    • BuildTuxedoのフルパス名(%TUXDIR%\bin\tuxdev.exe)を入力します。
    • 「Command」フィールドの右側にある省略記号ボタン「Resources」ページをクリックして、ディレクトリを参照し、tuxdev.exeを選択して「Open」をクリックします。選択したパス名が「External Tools」ウィンドウに表示されます。
  6. 「External Tools」メニューに表示された項目を変更するには、「Menu Contents」フィールドのエントリを変更します。
  7. 注意: ツールのホット・キーを作成するには、ツール名の任意の文字の前にアンパサンド(&)を追加します。これで、その文字を入力するだけでツールを起動できます。
  8. 「External Tools」ページの「Initial directory」フィールドで、右矢印ボタンをクリックしてポップアップ・メニューを表示します。ポップアップ・メニューから、「Project Directory」($(ProjectDir))を選択します。
  9. 注意: 項目を変更するには、その項目を強調表示してから上書きします。項目を移動するには、その項目を強調表示してから、「Menu Content」ボックスの上部にある上矢印または下矢印を選択します。
  10. 「Apply」をクリックして変更内容を保存し、「OK」をクリックして「External Tools」ウィンドウを閉じます。

これで、Tuxdevが「MSDEV Tools」メニューに表示されます。

 


Oracle Tuxedo ATMIのエディタを使用する

この環境では、FML表エディタとVIEW表エディタを使用できます。どちらのエディタのユーザー・インタフェースでも、複数のビュー(ドキュメント)を同時に表示できるため、ワークブックと同じ感覚で操作できます。また、様々な種類の複数のファイルを同時に編集することもできます。これらのエディタは、どちらもMicrosoft Excelのスプレッドシートに似ています。

FML表エディタを使用する

FML表エディタを起動するには、次の手順に従います。

  1. Windowsコマンドラインで、tuxdevのフルパス(%TUXDIR%\bin)を入力して、[Enter]を押します。
  2. tuxdev」と入力して[Enter]を押し、「Oracle Tuxedo Developer」ウィンドウを表示します。
  3. 次の表のいずれかの操作を選択します。
  4. 目的. .
    手順 . . .
    ファイルの作成
    1. 「Oracle Tuxedo Developer」ウィンドウで、「File」矢印記号「New」を選択します。「New」ウィンドウの図に示すように、「New」ウィンドウが表示されます。
    2. ステップ4に進みます。
    既存のファイルの変更
    1. 「Oracle Tuxedo Developer」ウィンドウで、「File」矢印記号「Open」を選択します。
    2. 編集するファイル(FMLファイル名にはfmlという拡張子が含まれます)を選択します。
    3. 残りの手順は省略します。

    図3-5 「New」ウィンドウ


    「New」ウィンドウ

  5. 「New」ウィンドウで、「FML Table」を選択して、「File Name」フィールドに新しいファイルの名前を入力します。
  6. 「OK」をクリックして、FML表エディタを起動します。
  7. 図3-6 FML表エディタ


    FML表エディタ

前述の図に示すように、FML表エディタには、「Name」、「Number」「Type」、「Flag」、「Comment」の5つの列があります。行数の制限はありません。

表3-2は、FML表エディタの各列の説明です。

表3-2 FML表エディタの列の説明
列 . . .
説明 . . .
名前
コメントまたはベース番号、あるいはその両方を入力します。各コメントまたは番号の先頭にはシャープ記号(#)またはアスタリスク(*)が必要です。これらがない場合は、アクティブな表エントリとみなされます。空のセルに入力されたデータは、新しいエントリとみなされます(空白行があってもかまいません)。
Number
フィールドの相対数値を指定します。
種類
このフィールドに指定可能な値のリストから選択します。
Flag
フラグの設定を指定します(列がアクティブな場合のみ)。
コメント
「Name」列に指定したエントリの詳細を入力します。

新しい(名前の付いていない)FML表を開くと、FML Tablexという表名で空白グリッドが作成されます(xは、MDIによって追跡され、新しい表が作成されるたびに1つずつ増える値です)。表の保存時に名前を指定できます。また、既存のテキスト・ファイルを開いて、編集することもできます。特に指定されていないかぎり、ファイルは、タブ区切り形式で、ファイルを開いたディレクトリ内に保存され、必要に応じて、ファイル名の最後に.fmlが追加されます。このファイルをコンパイルして、16ビットまたは32ビットのFMLヘッダー・ファイルを作成することもできます。

VIEW表エディタを使用する

VIEW表エディタを起動するには、次の手順に従います。

  1. Windowsコマンドラインで、tuxdevのフルパス(%TUXDIR%\bin)を入力して、[Enter]を押します。
  2. tuxdev」と入力して[Enter]を押し、「Oracle Tuxedo Developer」ウィンドウを表示します。
  3. 次の表のいずれかの操作を選択します。
  4. 表3-3 VIEW表エディタの操作
    目的. .
    手順 . . .
    ファイルの作成
    1. 「Oracle Tuxedo Developer」ウィンドウで、「File」矢印記号「New」を選択し、「New」ウィンドウの図に示すように、「New」ウィンドウを表示します。
    2. ステップ4に進みます。
    既存のファイルの変更
    1. 「Oracle Tuxedo Developer」ウィンドウで、「File」矢印記号「Open」を選択します。
    2. 編集するファイル(FMLファイル名にはfmlという拡張子が含まれます)を選択します。
    3. 残りの手順は省略します。

  5. 「New」ウィンドウで、「VIEW Table」を選択して、「File Name」フィールドに新しいファイルの名前を入力します。
  6. 「OK」をクリックして、VIEW表エディタを起動します。
  7. 図3-7 VIEW表エディタ


    VIEW表エディタ

前述の図に示すように、FML表エディタには、「CName」、「FBName」、「Type」、「Count」、「Flag」、「Size」、「Null」の7つの列があります。行数の制限はありません。

「CName」列にはコメントを入力できますが、各コメントの先頭にはシャープ(#)を付ける必要があります。空白行はあってもかまいません。「CName」列のエントリの先頭にシャープ記号がなく、NULLでもない場合、この行はアクティブな表エントリとみなされます。

表3-4は、VIEW表エディタの各列の説明です。

表3-4 VIEW表エディタの列の説明
列 . . .
説明 . . .
CName
コメントまたはベース番号、あるいはその両方を入力します。各コメントまたは番号の先頭にはシャープ記号(#)またはアスタリスク(*)が必要です。これらがない場合は、アクティブな表エントリとみなされます(空白行があってもかまいません)。
FBName
フィールド化バッファ内のフィールド名を指定します。この名前はフィールド表ファイルに表示されます。
種類
このフィールドに指定可能な値のリストから選択します。
[Count]
割り当てる要素の数(このメンバーに保存するオカレンスの最大数)を指定します。
Flag
フラグの設定を指定します(列がアクティブな場合のみ)。
サイズ
型がstringcarrayまたはdec_tである場合にメンバーのサイズを指定します。それ以外の場合は、「-」を指定します。この場合、VIEWコンパイラがサイズを計算します。
NULL
このフィールドには、NULL値または「-」(デフォルトのNULL値)を指定します。

注意: VIEW情報の始めと終わりを示すため、次の情報を指定する必要があります。
注意: VIEW table_name
.
.
.
END
注意: この情報は、「CName」列の行に表示される必要があります。同じファイル内に複数のVIEWを入力することもできますが、各表のエントリがVIEW table_nameENDで囲まれていることが条件です。

新しい(名前の付いていない)VIEW表を開くと、ViewxというVIEW名で空白グリッドが作成されます(xは、MDIによって追跡され、新しいVIEWが作成されるたびに1つずつ増える値です)。VIEWファイルの保存時に名前を指定できます。既存のVIEWファイル(テキスト形式またはバイナリ形式)を編集することもできます。特に指定されていないかぎり、ファイルは、タブ区切り形式で、ファイルを開いたディレクトリ内に保存され、必要に応じて、ファイル名に.vが追加されます。このファイルをコンパイルして、16ビットまたは32ビットのバイナリ形式のVIEWとヘッダー・ファイルを生成することもできます。

複数のドキュメントを同時に処理する

基本的なフレームワークに組み込まれているMDIにより、複数のドキュメント・アーキテクチャが提供され、型に関係なくドキュメントやVIEWを同時に開くことができます。この設計の例には、msdevExcelWordがあります。Oracle Tuxedoでは、x個のFML表とy個のVIEW表ファイルを開いて、それらの1つをいつでも使用できます。各ドキュメントは、オープン状態のドキュメントごとにタブの付いたワークブックのようなものです。

エディタを使用してエントリの妥当性を検証する

表3-5は、FML表エディタの各列で検証される情報の説明です。

表3-5 FML表エディタで検証される情報
列名
検証される情報 . . .
名前
コメント、ベース番号および有効なテキスト文字列
Number
数値のみ(範囲は16/32ビットのユーザー・モードで決まります)
種類
有効なFML型
Flag
有効なFMLフラグ(相互に排他的なフラグについては、さらに検証が実行されます)
コメント
エントリは検証されません。

表3-6は、VIEW表エディタの各列で検証される情報の説明です。

表3-6 VIEW表エディタで検証される情報
列名 . . .
検証される情報 . . .
CName
エントリは検証されません
FBName
エントリは検証されません
種類
有効なOracle Tuxedoタイプ
[Count]
数値のみ(範囲は16/32ビットのユーザー・モードで決まります)
Flag
有効なFMLフラグ(相互に排他的なフラグについては、さらに検証が実行されます)
サイズ
数値のみ(範囲は16/32ビットのユーザー・モードで決まります)
NULL
エントリは検証されません

 


関連項目

Oracle Tuxedo ATMIの詳細は、次のドキュメントを参照してください。


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