9.4. リモートホットデスク認証 (RHA)

9.4.1. リモートホットデスク認証を無効にする方法
9.4.2. リモートホットデスク認証を再度有効にする方法

デフォルトでは、ユーザーがホットデスクすると、デスクトップの画面ロックが有効になり、ユーザーは強制的に再認証されます。ただし、画面ロックはいくつかの点で本質的にセキュアではありません。リモートホットデスク認証 (RHA) は、ユーザーの既存セッションでデスクトップ画面ロックによって実行される認証の代わりに、よりセキュアなホットデスク機能を提供するように設計されています。RHA の「リモート」は、ホットデスク認証手順がユーザーの既存セッションの外部で行われ、アプリケーションは認証に干渉できないことを指しています。ユーザーの観点からは、リモートホットデスク認証が有効になっている場合の変更は最小限です。

RHA が有効になっていて再接続が試行されると、Sun Ray Software はクライアント用に一時的な新しいセッションを作成し、そのセッションをユーザーに認証ダイアログを提示するために使用します。(この RHA ダイアログは、NSCM 認証ダイアログに非常に似ています。)ダイアログでユーザーが認証に成功したあとは、一時セッションが閉じて、ユーザーの既存のセッションがクライアントに接続されます。

セッション内画面ロックが受け入れ可能なセキュリティーを提供するか、またはホットデスク認証が必要ない環境の場合は、RHA セキュリティー機能を無効にするように Sun Ray Software を構成できます。

RHA はデフォルトでスマートカードに対応しており、NSCM は RHA に似た保護を自動的に提供します。認証は、匿名キオスクモードには適用されません。

Note

RHA セキュリティー機能は、トークンリーダーには影響しません。トークンリーダーは物理的にセキュアな環境に配備されることを前提としています。

9.4.1. リモートホットデスク認証を無効にする方法

Note

RHA 機能を無効にすると、環境によってはセキュリティーリスクが発生する場合があります。

  1. グループの RHA 構成を無効にするには、次のコマンドを入力します。

    たとえば、ポリシーがスマートカードおよび非スマートカードログインとフェイルオーバーグループを許可している場合は、次のコマンドとオプションを使用して RHA を無効にします。

    # utpolicy -a -z both -g -D
  2. Sun Ray サービスのコールドリスタートを実行します。

    # utstart -c

9.4.2. リモートホットデスク認証を再度有効にする方法

  1. -D オプションなしの utpolicy を使用してポリシーを記述し直します。

    たとえば、RHA によってスマートカードおよび非スマートカードログインとフェイルオーバーグループを許可するポリシーを回復するには、次のコマンドとオプションを使用します。

    # utpolicy -a -z both -g
  2. Sun Ray サービスのコールドリスタートを実行します。

    # utstart -c