Windows Connector を使用すると、Sun Ray クライアント上で実行している Windows セッション (全画面モードおよびウィンドウモードの両方) のデスクトップサイズを変更できます。この機能は、デスクトップのサイズ変更と呼ばれます。また、utaction コマンドを使用して、すべてのキオスクセッションに対するホットデスク中のデスクトップサイズの自動変更を有効にすることもできます。
デフォルトでは、デスクトップのサイズ変更は無効になっています。デスクトップのサイズ変更は、Windows セッションの開始時に uttsc コマンドの -f all
オプションを使用して有効にできます。その他にも、デスクトップのサイズ変更固有のオプションがあり、これについては uttsc のマニュアルページで詳しく説明しています。
ウィンドウモード (-g
オプション) でデスクトップのサイズ変更を有効にした場合は、ウィンドウの端をドラッグすることで Windows セッションのウィンドウサイズを変更できます。Windows デスクトップのサイズは自動的に更新されます。
デスクトップのサイズ変更を全画面モード (-m
オプション) で有効にした場合は、/opt/SUNWut/bin/utscreenresize -s all コマンドを使用して、デスクトップサイズを自動的に最適な解像度に変更できます。
Xinerama 拡張機能が有効になっていると、デスクトップのサイズ変更は機能しません。詳細については、Section 12.2.9, “Xinerama を有効または無効にする方法” を参照してください。
デスクトップのサイズ変更を有効にする主な理由の 1 つは、ホットデスクです。ユーザーがほかのクライアントにホットデスクを行う場合、その目的は Windows デスクトップを新しいクライアント上で最適なサイズに設定することです。
次の手順を使用して、すべてのキオスクセッションに対するホットデスク中のデスクトップサイズの自動変更を設定できます。これには utaction および utscreensize コマンドを呼び出すシェルスクリプトを使用します。この手順では、-f
および -m
オプションで Windows セッションを呼び出していることを前提としています。
Sun Ray サーバーのスーパーユーザーになります。
ディレクトリをセッション初期設定ディレクトリに変更します。
Oracle Solaris:
# cd /usr/dt/config/Xsession.d
Oracle Linux:
# cd /etc/X11/xinit/xinitrc.d
次のカスタマイズスクリプトを作成し、デスクトップサイズの自動変更を有効にします (この手順では、このスクリプトを 0050.desktopresize.sh
と呼びます)。
#!/bin/sh # Enable automatic Windows desktop resizing each time a user hotdesks /opt/SUNWut/bin/utaction -i -c "/opt/SUNWut/bin/utscreenresize -s all" &
このスクリプトが適切な時間に実行されるように、スクリプト名には接頭辞 0050.
を付けるようにしてください。
Oracle Linux の場合、スクリプト名には拡張子 .sh
を付ける必要があり、そうでない場合はスクリプトが参照されません。
スクリプトを保存し、スクリプトをすべての人が実行可能にします。
# chmod 775 0050.desktopresize.sh
新規セッションを開始すると、スクリプトが参照されます。
キオスクセッションの構成の詳細については、Section 10.10, “キオスクセッションタイプの Windows Connector を構成する”を参照してください。