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Oracle Solaris の管理: デバイスとファイルシステム Oracle Solaris 11 Information Library (日本語) |
USB Interface Association Descriptor のサポート
x86: GRUB ブートにおける USB CD および DVD のサポート
USB デバイス向けの Oracle Solaris のサポート
EHCI ドライバ、OHCI ドライバ、および UHCI ドライバ
Oracle Solaris USB アーキテクチャー (USBA)
15. Oracle Solaris Internet Storage Name Service (iSNS) の構成と管理
次のセクションでは、Oracle Solaris OS における USB について知っておく必要のある情報を説明します。
次に示す USB 2.0 の機能が含まれます。
パフォーマンスの向上 – USB 40 コントローラに接続されたデバイスの場合は、データのスループットが USB 2.0 デバイスと比較して最大で 1.1 倍速に向上します。
DVD やハードディスクなどの高速の USB デバイスにアクセスするときに、高速の USB プロトコルを利用できます。
下位互換性 – 1.0 および 1.1 デバイスおよびドライバとの下位互換性があるので、同じケーブル、コネクタ、およびソフトウェアインタフェースを使用できます。
USB デバイスおよび USB 用語については、「USB デバイスの概要」を参照してください。
USB 2.0 デバイスは、USB 2.0 仕様に準拠した高速デバイスです。USB 2.0 仕様は、http://www.usb.org/home で確認できます。
USB デバイスの速度を識別するには、/var/adm/messages ファイルで次のようなメッセージを確認します。
Dec 13 17:05:57 mysystem usba: [ID 912658 kern.info] USB 2.0 device (usb50d,249) operating at hi speed (USB 2.x) on USB 2.0 external hub: storage@4, scsa2usb0 at bus address 4
この Oracle Solaris リリースでは、たとえば、次の USB デバイスがサポートされます。
大容量ストレージデバイス。たとえば CD-RW、ハードディスク、DVD、デジタルカメラ、フロッピーディスク、テープドライブ、メモリースティック、およびマルチフォーマットのカードリーダー
キーボードおよびマウス
オーディオデバイス。たとえばスピーカおよびマイク
この Oracle Solaris リリースで検証済みの USB デバイスをすべて確認するには、次のサイトを参照してください。
http://www.oracle.com/us/sun/index.html
それ以外のストレージデバイスでも、scsa2usb.conf ファイルを変更すれば使用できることがあります。詳細は、scsa2usb(7D) のマニュアルページを参照してください。
Oracle Solaris USB 2.0 デバイスでは、次の機能がサポートされます。
USB バス速度が、12 Mbps から 480 Mbps に向上しています。このため、USB 2.0 仕様をサポートするデバイスを USB 2.0 ポートに接続すると、対応する USB 1.1 デバイスに比べて速度が大幅に向上します。
次のいずれかの USB 2.0 ポートを使用できます。
USB 2.0 PCI カード上のポート
USB 2.0 ポートに接続された USB 2.0 ハブ上のポート
SPARC または x86 コンピュータのマザーボード上のポート
以前の SPARC プラットフォームでは、USB 2.0 PCI カードが必要な場合があります。
Oracle Solaris リリースで検証済みの USB 2.0 PCI カードの一覧については、次を参照してください。
同じシステム上に USB 1.1 デバイスと USB 2.0 デバイスが共存する場合でも、USB 1.1 デバイスは以前と同様に機能します。
USB 2.0 デバイスは USB 1.x ポートでも動作しますが、USB 2.0 ポートに接続するとパフォーマンスが大幅に向上します。
USB 2.0 ホストコントローラには、1 つのハイスピード EHCI (Enhanced Host Controller Interface) と、1 つ以上の OHCI (OpenHCI Host Controller Interface) または UHCI (Universal Host Controller Interface) が組み込まれたコントローラが用意されています。USB 2.0 ポートに接続されているデバイスは、USB 2.0 をサポートしているかどうかに応じて、EHCI または OHCI コントローラに動的に割り当てられます。
注 - USB 2.0 PCI カード上のポートに 接続された USB 2.0 ストレージデバイスのデバイス名は、以前の Solaris リリースで同じハードウェア構成で使用していた場合には、このリリースにアップグレードした後で変更されることがあります。この変更は、アップグレードによりこれらのデバイスが USB 2.0 デバイスとして認識され、制御が EHCI コントローラに引き継がれるために発生します。 /dev/[r]dsk/cwtxdysz の w (コントローラの番号) は、それらのデバイスに合わせて変更されます。
また、USB デバイスの速度は親ポートがサポートできる速度に制限されます。たとえば、USB 1.x ハブに USB 2.0 外部ハブが接続され、その USB 2.0 外部ハブに USB 2.0 デバイスが接続されている場合、そのデバイスは最大限の速度で動作した場合でもそれほど高速では動作しません。
USB 2.0 デバイスのサポートの詳細は、ehci(7D) および usba(7D) のマニュアルページを参照してください。
バス電源供給方式のハブは、接続先の USB バスの電源を利用して、接続されているデバイスに電源を供給します。これらのハブの負荷が大きくなりすぎないように、十分に注意してください。これらのハブから接続先のデバイスに供給できる電源は限られているためです。
USB デバイス用の配電計画が実装されています。この機能には、次の制限があります。
2 台のバス電源供給方式のハブをカスケード接続しないでください。
バス電源供給方式のハブの各ポートの最大消費電力は100mAです。
バス電源供給方式のハブに接続できるのは、自己電源のデバイスまたはバス電源供給方式の低電力デバイスだけです。バス電源供給方式の高電力デバイスは接続を拒否されます。接続は予測できない場合があるため、誤った電源をレポートするハブやデバイスもあります。
USB キーボードおよびマウスデバイスを使用するときは、次のことに注意してください。
SPARC システムにおいて、リブート中または ok プロンプトの出ている間は、キーボードおよびマウスを移動しないでください。システムのリブート後であれば、いつでもキーボードおよびマウスを別のハブに移動できます。キーボードおよびマウスは、差し込んだ後は再び完全に機能します。
Sun 社製以外の USB キーボードでは、キーパッドの左側にある機能は使用できない場合があります。
SPARC – SPARC システムにおいて USB キーボードおよびマウスデバイスを使用するときは、次のことに注意してください。
USB キーボードの電源キーとタイプ 5 キーボードの電源キーの動作は異なります。USB キーボードでは、「SUSPEND/SHUTDOWN」キーを使用してシステムを中断またはシャットダウンできます。ただし、そのキーを使用してシステムの電源を入れることはできません。
ブートプロセスが完了するまでは、OpenBoot PROM (OBP) の制限により、キーボードおよびマウスデバイスはマザーボードのルートハブのポートにしか接続できません。
レガシー SPARC システムでは、USB キーボードおよびマウスデバイスをタイプ 3、4、または 5 キーボードと同時に使用できません。
複数のキーボードおよびマウスデバイスのサポートについては、virtualkm(7D) のマニュアルページを参照してください。
USB マウスまたは PS/2 マウスデバイスでは、3 ボタン以上の使用がサポートされています。
USB マウスまたは PS/2 マウスデバイスでは、ホイール付きマウスによるスクロー ルが使用可能です。USB マウスまたは PS/2 マウスでホイールを回転させると、マウスが置かれたアプリケーションまたはウィンドウがスクロールします。StarSuite、Firefox、および GNOME アプリケーションはホイール付きマウスによるスクロール機能をサポートします。その他のアプリケーションの中には、この機能をサポートしないものもあります。
USB ハブは次のことを行います。
ポートにおけるデバイスの取り付けと取り外しの監視
ポートにおける個々のデバイスの電源管理
ポートへの電源の制御
USB ホストコントローラは「ルートハブ」という埋め込みハブを持っています。システムの背面パネルに見えるポートはルートハブのポートです。USB ホストコントローラは次のことを行います。
USB バスの管理。個々のデバイスはバスの調整はできません。
デバイスによって決定されるポーリング間隔による、デバイスのポーリング。ポーリング間隔 (時間) を考慮してデバイスに十分なバッファーがあることを前提とします。
USB ホストコントローラとそれに接続されているデバイス間でのデータの送信。ピアツーピア通信はサポートされません。
SPARC システムと x86 システムのどちらにおいても、ハブは 4 段を超えて多段接続しないでください。SPARC システムでは、OpenBoot PROM (OBP) は 4 段を超えるデバイスを正確に認識できません。
バス電源供給方式のハブ同士をカスケード接続しないでください。バス電源供給方式のハブは独自の電源を持っていません。
大量の電源を必要とするデバイスをバス電源供給方式のハブに接続しないでください。これらのデバイスがバス電源供給方式のハブへの接続を拒否されたり、ほかのデバイス用の電源がなくなったりする可能性があります。このようなデバイスとして、USB フロッピーディスクデバイスなどがあります。
SPARC システムでは、USB デバイスの保存停止および復元再開機能が完全にサポートされます。ただし、稼働中のデバイスを保存停止したり、システムの保存停止で電源がオフになっているときにデバイスを取り外すことは決してしないでください。
SPARC システムで電源管理を有効にしている場合、USB のフレームワークはすべてのデバイスの電源管理を最大限に試みます。USB デバイスの電源管理により、ハブドライバはデバイスが接続されているポートの中断も行います。「リモートウェイクアップ」をサポートするデバイスは、そのデバイスが利用可能な状態になるように、そのデバイスのパス上にあるすべてのデバイスを呼び起こすようシステムに通知できます。アプリケーションがデバイスに入出力を送信した場合も、ホストシステムはデバイスを呼び起こすことができます。
リモートウェイクアップ機能がサポートされている場合、すべての HID デバイス (キーボード、マウス、ハブ、およびストレージデバイス)、ハブデバイス、およびストレージデバイスは、デフォルトで電源管理されます。USB プリンタが電源管理されるのは、2 つの印刷ジョブ間だけです。汎用の USB ドライバ (UGEN) で管理されているデバイスの電源は、デバイスが閉じているときにのみ管理されます。
電源消費を減らすために電源管理を行なっている場合は、まず USB 末端デバイスの電源が切断されます。また、ハブのポートに接続されているすべてのデバイスの電源が切断されると、しばらくしてからハブの電源が切断されます。もっとも効率的に電源管理をするためには、あまり多くのハブをカスケード接続しないでください。
SPARC システムの SUSPEND/SHUTDOWN キーの使用についての詳細は、「USB キーボードとマウス」を参照してください。
USB ケーブルを接続する際には、次のガイドラインに従ってください。
USB 2.0 デバイスを接続するときは、必ず USB 2.0 に準拠したフルレイト (480M ビット/秒) の 20/28 AWG ケーブルを使用してください。
サポートされている最長ケーブル長は 5 m です。
延長ケーブルを使用しないでください。ケーブルを延長するには、最良の結果が得られるよう、自己電源供給方式のハブを使ってください。
詳細は、次の Web サイトを参照してください。