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Oracle® Fusion Middleware Oracle SOA Suiteエンタープライズ・デプロイメント・ガイド
11g リリース1 (11.1.1)
B55899-07
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7 エンタープライズ・デプロイメント用のWeb層の構成

この章では、Oracle Fusion Middleware SOA Suite実装をサポートするOracle Web層の構成方法を説明します。

この章の項目は次のとおりです。

7.1 Web層構成の概要

この章では、Oracle Web層をWebLogic Serverドメインに関連付ける方法を説明します。Web層とWebLogic Serverを関連付けると、Oracle Fusion MiddlewareコンソールでWeb層を監視できるようになります。

その後、すべてのHTTPリクエストをWEBHOST1およびWEBHOST2にルーティングするようロード・バランサを構成します。

最後の項では、両方のOHSサーバーで、httpd.confファイルの<VirtualHost>セクションのディレクティブを定義する方法を説明します。これらの仮想ホスト名は、第3.3項「ロード・バランサの構成」でロード・バランサを構成したときに作成したものです。

7.2 Web層構成の前提条件

Oracle Web層ソフトウェアを構成する前に、第6.2項「Oracle HTTP Serverのインストール」の説明に従ってこのソフトウェアをWEBHOST1とWEBHOST2にインストールする必要があります。構成ウィザードを実行して、インスタンス・ホーム、インスタンス名およびOracle HTTP Serverコンポーネント名を定義します。

7.3 構成ウィザードによるOracle HTTP Serverの構成

Oracle Web層の構成手順は、WEBHOST1とWEBHOST2で同じです。

Oracle Web層を構成する手順は次のとおりです。

  1. Oracle Fusion Middleware構成ウィザードの場所にディレクトリを変更します。

    WEBHOST1> cd ORACLE_COMMON_HOME/bin
    
  2. 構成ウィザードを起動します。

    WEBHOST1> ./config.sh
    
  3. 「ようこそ」画面で「次へ」をクリックします。

  4. 「コンポーネントの構成」画面で「Oracle HTTP Server」を選択し、「選択されたコンポーネントとWebLogicドメインの関連付け」の選択を解除します。「Oracle Web Cache」は選択されていないことを確認します。

    次へ」をクリックします。

  5. 「コンポーネントの詳細の指定」画面で、次の値を指定します。

    • インスタンス・ホームの場所: ORACLE_BASE/admin/webn

    • ASインスタンス名: webn

    • OHSコンポーネント名: ohsn

    (ここでnは、インストール上の連番を示します。たとえば、WEBHOST1には1、WEBHOST2には2などです。)


    注意:

    WEBHOST1とWEBHOST2で、異なるOracle HTTP Serverインスタンス名を指定する必要があります。


    次へ」をクリックします。

  6. 「ポートの構成」画面でファイル名を選択し、「表示/編集」をクリックします。

    高可用性の実装では、様々なコンポーネントで使用されるポートのすべてを複数のホスト間で同期すると、エンタープライズ・デプロイメントがより簡単になります(必須ではありません)。使用するポートをファイルに指定することで、自動ポート構成をバイパスできます。

    ファイルは次のようになります。

    [OHS]
    #Listen port for OHS component
    OHS Port = 7777
    
    [OPMN]
    #Process Manager Local port no
    OPMN Local Port = 1880
    

    サンプルのstaticports.iniファイルは、インストール・ディスク1のstage/Responseディレクトリにあります。

    次へ」をクリックします。

  7. セキュリティ・アップデートの指定画面で、セキュリティ更新をOracleサポートから受信するかどうかを選択します。受信する場合は、電子メール・アドレスを入力します。

  8. 「インストール・サマリー」画面で、選択内容が正しいことを確認します。そうでない場合は、「戻る」をクリックしてそれまでの画面に戻り、選択内容を変更します。問題がなければ、「構成」をクリックします。

  9. 複数のConfiguration Assistantが連続して起動されるため、時間がかかることがあります。終了したら、「次へ」をクリックすると、「インストール完了」画面が表示されます。

  10. 「インストール完了」画面で「終了」をクリックして終了します。

7.4 構成の検証

インストールが完了したら、Oracle HTTP Serverホーム・ページに、次のURLからアクセスできることを確認します。

http://webhost1.mycompany.com:7777/

7.5 HTTPリクエストをルーティングするためのロード・バランサの構成

Oracle HTTP Server(WEBHOST1、WEBHOST2)を実行するホストへすべてのHTTPリクエストをルーティングするようロード・バランサを構成できます。Oracle HTTP ServerがフロントエンドのOracle WebLogic Serverである場合は、ロード・バランサでスティッキー・セッション(クッキーの挿入)を有効にする必要はありません。このドキュメントで説明するトポロジには該当しませんが、ロード・バランサからOracle WebLogic Serverに直接移動する場合にはスティッキー・セッションが必要です。

使用するロード・バランサによって、構成手順は異なります。具体的な手順は、ロード・バランサのドキュメントを参照してください。

7.6 仮想ホストの定義

このガイドの参照トポロジでは、Oracle HTTPサーバーに対する仮想ホスト・セットを定義する必要があります。各仮想ホストについては、後にWebLogicサーバー・ドメイン内の適切な管理サーバーまたは管理対象サーバーに要求をルーティングするための特定のURLセットを定義する必要があります。

この項で説明する項目は、次のとおりです。

7.6.1 httpd.confファイルでのIPアドレスとポートの定義

名前ベースの仮想サーバーを定義します。定義する個々の仮想ホストに対して使用するIPアドレスとポートを定義する必要があるという意味です。一度、httpd.confファイルにIPアドレスとポートを定義すれば、実際の仮想ホスト名(および各々の特定URL)を仮想ホスト専用の.confファイルに定義できます。

IPアドレスおよびポートを定義するには、httpd.confファイルに次のエントリを追加します。

NameVirtualHost *:7777

7.6.2 <VirtualHost>ディレクティブを定義する.confファイルの作成

個々の仮想ホストをホスト自身の.confファイルで定義します。こうすることで、定義する個々の仮想ホストのURLの管理が容易になります。

<VirtualHost>のディレクティブを定義するために、次のファイルを新規作成します。

  • soa_vh.conf

  • soainternal_vh.conf

  • admin_vh.conf

  • osb_vh.conf (Oracle Service Bus用ドメインの拡張を予定している場合)

次のディレクトリに新規ファイルを作成します。

ORACLE_BASE/admin/instance_name/config/OHS/component_name/moduleconf

個々の仮想ホストをホスト自身の.confファイルに定義する手順は次のとおりです。

  1. soa_vh.confファイルを作成し、次のディレクティブを追加します。

    <VirtualHost *:7777>
        ServerName https://soa.mycompany.com:443
        ServerAdmin you@your.address
        RewriteEngine On
        RewriteOptions inherit
    </VirtualHost>
    
  2. soainternal_vh.confファイルを作成し、次のディレクティブを追加します。

    <VirtualHost *:7777>
        ServerName soainternal.mycompany.com:80
        ServerAdmin you@your.address
        RewriteEngine On
        RewriteOptions inherit
    </VirtualHost>
    
  3. admin_vh.confファイルを作成し、次のディレクティブを追加します。

    <VirtualHost *:7777>
        ServerName admin.mycompany.com:80
        ServerAdmin you@your.address
        RewriteEngine On
        RewriteOptions inherit
    </VirtualHost>
    
  4. Oracle Service Bus用ドメインの拡張を予定している場合は、osb_vh.confファイルを作成し、次のディレクティブを追加します。

    <VirtualHost *:7777>
        ServerName https://osb.mycompany.com:443
        ServerAdmin you@your.address
        RewriteEngine On
        RewriteOptions inherit
    </VirtualHost>
    
  5. Oracle HTTPサーバーを両方とも再起動します。

    cd ORACLE_BASE/admin/instance_name/bin
    opmnctl stopall
    opmnctl startall
    

7.6.3 構成の検証

次のURLにアクセスして、ロード・バランサとOracle HTTP Serverが正しく構成されていることを確認します。

  • https://soa.mycompany.com/index.html

  • http://admin.mycompany.com/index.html

  • http://soainternal.mycompany.com/index.html

  • https://osb.mycompany.com/index.html

これらのURLにアクセスできない場合は、第3.3項「ロード・バランサの構成」の手順を正しく実行していることを確認してください。