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Oracle® Communicatorユーザーズ・ガイド
11gリリース1(11.1.1)
B61380-01
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3 バディの選択

この章では、プレゼンス情報を最大限に利用する方法について説明します。ユーザーは、プレゼンス情報を設定して、場所や在席情報などの自分に関する情報を外部に公開します。また、連絡先のプレゼンス情報を参照して、連絡先に関する同じタイプの情報を取得します。この章の内容は次のとおりです。

プレゼンス

プレゼンスは、連絡先の在席情報を参照し、自分の在席情報を表示できる機能です。

連絡先は、自分がそのプレゼンスの参照を希望するユーザーです。1人のユーザーは、複数のSIPサービスで同時に通信可能状態を維持できます。たとえば、ホームPCと個人用ラップトップのOracle Communicatorの両方で同じアカウントを同時に使用してログインできます。

主なプレゼンス・インジケータは、次のプレゼンス・アイコンです(その外観はテーマに応じて変化します)。

プレゼンスの設定

グラフィカルなプレゼンス・インジケータに加え、プレゼンス・ノートを入力できます。このノートは、連絡先リストの自分の名前の横に表示されます。これを使用して、より多くの情報を伝達して共有できます。プレゼンス・ノートに情報を追加するには、プレゼンス・フィールドをクリックしてノートを入力します。その後、[Enter]を押すか、テキスト・フィールド以外の場所をクリックします。新しいプレゼンス・ノートが表示されます。

図3-1 プレゼンス・ノート

プレゼンス・ノート
「図3-1 プレゼンス・ノート」の説明

プレゼンス・ノートにはスマイル・マークを追加することもできます。これを行うには、プレゼンス・ノート・フィールドの横のスマイル・マークをクリックし、好みのスマイル・マークを選択します。

図3-2 プレゼンスへのスマイル・マークの追加

プレゼンスへのスマイル・マークの追加
「図3-2 プレゼンスへのスマイル・マークの追加」の説明

プレゼンス・ステータス(アイコン)を切り替えても、プレゼンス・テキストは変更されません。これら2つの情報は、それぞれ独立しています。

プレゼンスの保存

後で使用するために、プレゼンス・ステータスとプレゼンス・テキストの組合せを保存できます。これを行うには、「My presence」テキスト領域のドロップダウンの下向き矢印をクリックし、「Save current presence」を選択します。保存した状態を復元するには、ドロップダウン領域からその状態を選択します。

ドロップダウン領域には、独自のテキストを入力できるのテキストとともに、3つのプレゼンス・ステータス(「Available」「Busy」および「Away」)もそれぞれ含まれます。ドロップダウン選択リストに山カッコで表示されたこれらのステータスのいずれかを選択すると、現在のプレゼンス・ステータスを表示されたステータスに設定し、現在のプレゼンス・テキストをクリアできます。

図3-3 プレゼンス・ステータスの選択

プレゼンス・ステータスの選択
「図3-3 プレゼンス・ステータスの選択」の説明

ユーザーは、自分のプレゼンス・ステータスを通信不能な状態に設定することはできません。かわりに、このプレゼンス・ステータスは、自分がオフラインになったときに他のユーザーに表示されます。同様にオフライン時に他のユーザーに表示される永続ノートは、「Preferences」「Presence」で設定できます。

指定した一定の期間ユーザーが自分のコンピュータから離れた場合に、通常であれば通信可能と表示されるユーザーをアイドル状態に移行することもできます。アイドル状態に移行するかどうかと、その状態に移行するまでのコンピュータのアイドル期間は、「Preferences」→「Presence」で設定できます。

使用可能なすべてのSIPサービスは、連絡先の各プレゼンス・アイコンの下に表示されます。ユーザーが少なくとも1つのSIPサービスにログインしている場合、小さいプラス記号(+)のアイコンがプレゼンス・アイコンの前に表示されます。プラス記号(+)のアイコンをクリックすると、連絡先がログインしているSIPサービスのリストが表示されます。

システム・トレイのプレゼンス・メニューの変更

保存済のプレゼンス・セットを削除するには、「Save Presence Status」ドロップダウン・メニューの「Clear saved presence」を選択します。これにより、保存済のすべてのプレゼンス・セットが削除されます。

プレゼンス・ポリシー

自分のプレゼンス情報の参照を許可および禁止するユーザーを指定できます。プレゼンス・ステータスに関心のあるユーザーは、プレゼンス監視ユーザーまたは単に監視ユーザーと呼ばれます。プレゼンスにサブスクライブしたユーザーは、すべて監視ユーザーになります。ただし、サブスクライブするのみでは不十分であり、監視ユーザーが実際にプレゼンス情報を取得するには、監視対象のユーザーから承認される必要があります。

承認された監視ユーザーは、現在のプレゼンスの参照を許可され、プレゼンスの変更時には更新情報を受信できます。承認されていない監視ユーザーは、プレゼンスの参照を許可されず、更新情報を取得できません。

ユーザーが別のユーザーに自分のプレゼンスの参照を許可するかどうかを最初に決定するのは、自分がそれらのユーザーの連絡先リストに追加されたときです。このとき、「New Subscribers」ダイアログが表示されます。ただし、決定はいつでも変更可能で、プレゼンスの参照を許可するユーザーは変更できます。プレゼンス・ポリシー・リストを参照および変更するには、「Settings」メニューの「Preferences」をクリックし、次に「Security」タブをクリックします。「Presence Policy」ボタンをクリックすると、「Presence Policy」ダイアログが表示されます。

図3-4 プレゼンス・ポリシー

プレゼンス・ポリシー
「図3-4 プレゼンス・ポリシー」の説明

「Presence Policy」ダイアログ

上の領域の連絡先は、監視ユーザーとして承認されています。下の領域にリストされたユーザーは、承認されておらず、プレゼンスの参照を許可するよう再度依頼することも不可能です。ユーザーを異なる状態に移動するには、ユーザーを選択して矢印ボタンをクリックします。「OK」をクリックすると、プレゼンス・ポリシーが保存されます。

新規サブスクライバ

自分が別のユーザーにより連絡先リストに追加されると、通知を受信します。このとき、プレゼンス情報を参照する権限を付与するかどうかを指定する必要があります。「New Subscribers」ダイアログが表示されます。

図3-5 「New Subscribers」ダイアログ

「New Subscribers」ダイアログ
「図3-5 「New Subscribers」ダイアログ」の説明

「New Subscribers」ダイアログ

「New Subscribers」ダイアログは、回線を切断中のユーザーが1人以上の連絡先により連絡先リストに追加され、その後そのユーザーがアプリケーションを起動した場合にも表示されます。

連絡先にプレゼンスを公開しない場合、その連絡先の名前の左側にあるチェック・ボックスの選択を解除します。この連絡先には、リクエストが拒否されたことは通知されません。ただし、このリクエストを拒否されたユーザーの連絡先リストには、情報のない連絡先がグレーのアイコンで表示されます。チェック・ボックスが選択されている連絡先は、すべて自分のプレゼンスを参照できます。プレゼンス・ポリシー設定を使用して、自分のプレゼンスの参照を許可または禁止するユーザーを変更できます。

ダイアログの一番下には、「Add Accepted Contacts to Contact List」チェック・ボックスがあります。このチェック・ボックスを選択すると、連絡先が自分の連絡先リストに追加されます。これらの連絡先を追加しない場合は、「Add Accepted Contacts to Contact List」チェック・ボックスの選択を解除します。「OK」をクリックして選択を適用します。

新しい連絡先を連絡先リストに追加する際に、その連絡先がまだ連絡先リストに存在しない場合、連絡先に関する情報が含まれた「Contact Properties」ダイアログが表示されます。

図3-6 「Contact Properties」ダイアログ

「Contact Properties」ダイアログ
「図3-6 「Contact Properties」ダイアログ」の説明

連絡先

連絡先は、Oracle Communicatorを使用するユーザーです。ユーザーは、自分自身に関する情報を連絡先と共有し、連絡先と通信できます。

連絡先の管理

すべての連絡先が同等であるとはかぎりません。一部の連絡先には自分のプレゼンスの参照を許可し、他の連絡先には禁止できます。この選択はユーザーに任されており、ユーザーがアクセス権を制御します。

連絡先リストについて

連絡先リストバディ・リストとも呼ばれます)には、すべての連絡先、連絡先グループ、およびそのプレゼンス・ステータスが表示されます。連絡先リストに表示される名前は、各連絡先のプロパティで変更できます。連絡先の誰かがオンラインまたはオフラインに移行すると、その名前が数秒間ハイライト表示されます。

メイン画面

表示しているテーマに応じて、連絡先リストの外観は変化し、動作も若干異なります。

たとえば、「Slate」テーマの場合、連絡先の名前をクリックすると、次の項目が表示されます。

  • その連絡先の機能に応じてインスタント・メッセージなどの操作を実行できるボタンを含むドロップダウン

  • その連絡先にメッセージを送信できるメニュー・ボタン。また、連絡先の削除または名前変更を行うことや、連絡先の「Properties」ダイアログを開くことが可能です。

「Communicator」テーマの場合、連絡先の名前をクリックすると、連絡先で使用中のSIPサービスが表示されます。連絡先の名前を右クリックすると、その連絡先にメッセージを送信できるドロップダウン・リストが表示されます。また、連絡先の削除または名前変更を行うことや、連絡先の「Properties」ダイアログを開くことが可能です。

連絡先リストの情報は、サーバーに格納するよう管理者が構成済である可能性があります。この場合、異なるマシンにOracle Communicatorをインストールしても、同じ連絡先リストがダウンロードされます。そのように構成されていない場合は、ユーザーがOracle Communicatorのインストール時に常に新しい連絡先リストを作成する必要があります。

連絡先の作成

連絡先リストで新規連絡先を作成するには、次の手順を実行します。

  1. 「Edit Contact List」メニュー、または連絡先リストの何もない領域を右クリックしたときに表示されるコンテキスト・メニューの「Add Contact」を選択します。「Add or Search Contact」ダイアログが表示されます。手動で連絡先のデータを入力するか、ネットワーク上の連絡先を検索することができます。

    図3-7 連絡先の追加

    連絡先の追加
    「図3-7 連絡先の追加」の説明


    注意:

    「Oracle Communicator」テーマを使用している場合、連絡先の作成時に既存のグループに新規連絡先を追加できます。新規連絡先を追加するグループをドロップダウン・リストから選択します。

  2. 連絡先のSIPアドレス、表示名またはフルネームを入力します。SIPアドレスを入力する場合、「Get Info from Server」ボタンをクリックしてサーバーから詳細な連絡先情報を取得できます(この機能は、管理者がユーザー用に設定している場合にのみ動作します)。それ以外の場合、各テキスト・ボックスに連絡先情報を手動で入力します。


    注意:

    「Get Info from Server」機能を使用すると、手動で入力したすべてのデータは、サーバーから戻される情報で上書きされます。

    連絡先の表示名を入力した場合、その名前は連絡先リストと、その連絡先から受信したメッセージおよび呼出しに表示されます。表示名が指定されない場合、かわりにフルネームが表示されます。表示名もフルネームも指定されない場合、SIPアドレスが表示されます。連絡先のプレゼンスを参照し、連絡先にインスタント・メッセージを送信するには、SIPアドレスを入力する必要があります。必要に応じて、連絡先に関連する郵便住所と電話番号を入力できます。電話番号を入力するには、「Work Phone」、「Home Phone」または「Mobile Phone」のいずれかを選択し、隣接するフィールドに番号を入力します。


  3. 「Add Contact」ボタンをクリックすると、新規連絡先が連絡先リストに表示され、「Add or Search Contact」ダイアログは終了します。


    注意:

    SIPアドレスとともに連絡先を追加した場合、その連絡先は、プレゼンスにサブスクライブする許可を求めているユーザーがいるというメッセージを受信します。連絡先は、「New Subscribers」ダイアログでそのリクエストを承認または拒否できます。

通信ダイアログの「File」メニューから、通信中の連絡先を追加することもできます。

SIPサービス

「Communicator」テーマでは、連絡先がオンラインの場合、その名前の横のプラス記号(+)をクリックして連絡先の存在するブランチを開き、オンラインである1つ以上のSIPサービスを参照できます。

デバイス

連絡先がSIPサービスでオンラインの場合、SIPサービスのプレゼンス記号が実行中のSIPサービスごとに連絡先の名前の下に表示されます。各SIPサービスの横にプレゼンス・ステータスが表示されます。

「Slate」テーマでは、開かれた連絡先の左側にあるプラス記号(+)とマイナス記号(-)を切り替えられる青い記号により、その連絡先のSIP情報の表示と非表示を変更できます。

これは、プレゼンス情報のないSIPサービスの例です。この場合、連絡先のプレゼンスはオフラインになりますが、登録されたSIPサービスはこの記号とともに表示されます。

これは、PCのSIPサービスにのみ適用されます。連絡先が特定のSIPサービスからログオフすると、その連絡先の下にあるSIPサービスのプレゼンス記号は削除されます。

連絡先の編集

連絡先リストの連絡先に関する情報を変更するには、次の手順を実行します。

  1. 編集する連絡先を右クリックし、コンテキスト・メニューの「Properties」を選択します。

    図3-8 プロパティの編集

    プロパティの編集
    「図3-8 プロパティの編集」の説明

  2. 選択した連絡先の情報を変更できる「Contact Properties」ダイアログが表示されます。各テキスト・ボックスにデータを入力します。連絡先にSIPアドレスが存在する場合、「Get Info from Server」ボタンをクリックしてサーバーから詳細な連絡先情報を取得できます。


    注意:

    「Get Info from Server」ボタンを使用すると、手動で入力したすべてのデータは、サーバーから戻される情報で上書きされます。

  3. 連絡先のプロパティの編集が終わったら、「OK」をクリックします。

連絡先の検索

手動で連絡先を作成するかわりに、連絡先を検索できます。その後、連絡先を連絡先リストに追加するか、連絡先と通信できます。

次の例では、組織のLDAPサーバーで連絡先を検索します。組織でこのような検索を可能にするには、管理者が前もってLDAPサーバーを設定しておく必要があります。

  1. 「Add Contact」メニューの「Search」を選択します。連絡先の検索用ページが示された「Add or Search Contact」ダイアログが表示されます。

  2. 「Search for Contacts by」ドロップダウン・メニューで検索基準を選択します。次に、「Containing text」テキスト・ボックスに検索テキストを入力します。「Exact match only」チェック・ボックスを選択すると、指定したテキストに完全一致する情報を保持する連絡先のみが検索で戻されます。それ以外の場合、指定したテキストが含まれる情報を保持するすべての連絡先が検索で戻されます。最後に、「Use Server」ドロップダウン・メニューで、検索するサーバーを選択します。

  3. 「Search」ボタンをクリックして検索結果を表示します。検索結果はダイアログの次のページに表示されます。戻された連絡先の上にポインタを置くと、その連絡先に関する詳細情報を参照できます。結果をソートするには、列ヘッダーをクリックします。

  4. 連絡先リストに追加する連絡先を選択します。同時に複数の連絡先を選択するには、[Shift]または[Ctrl]キーを押しながら連絡先を選択します。

    • 連絡先情報を参照または編集せずに連絡先を追加するには、「Add Contact」をクリックします。連絡先が即座に追加されます。

    • 選択した連絡先の情報を追加する前に参照または編集するには、連絡先を選択して「View Properties」ボタンをクリックします。連絡先の情報が表示されます。各テキスト・ボックスにデータを入力するか、データを変更して情報を編集します。編集が終わったら、「Add Contact」ボタンをクリックします。連絡先が連絡先リストに追加されます。


      注意:

      SIPアドレスとともに連絡先を追加した場合、その連絡先は、プレゼンスへのサブスクライブを希望しているユーザーがいるというメッセージを受信します。連絡先は、「New Subscribers」ダイアログでそのリクエストを承認または拒否できます。

  5. 「Close」をクリックしてダイアログを閉じます。


    注意:

    すでに連絡先リストに存在する連絡先は、追加されません。連絡先リストで、連絡先を編集できます。

連絡先の削除

削除する連絡先を選択します。次に、右クリックしてコンテキスト・メニューの「Delete」を選択します。連絡先を削除する場合、Oracle Communicatorにより連絡先を削除するかどうかを確認するプロンプトが表示されます。チェック・ボックス(デフォルトで選択済)は、削除した連絡先に自分のプレゼンスを監視させないことを示します。

連絡先を削除しても、その連絡先は監視ユーザー・リストから削除されません。連絡先は、引き続きこちらのプレゼンスを参照できます(連絡先に自分のプレゼンスを参照させない場合、プレゼンス・ポリシーのダイアログで設定を変更する必要があります)。

[Shift]または[Ctrl]キーを押しながら連絡先を選択すると、削除する複数の連絡先を同時に選択できます。また、連絡先を含むグループを削除することもできます。

グループの作成

グループは、連絡先の集合です。たとえば、表示を見やすくするため、一部の連絡先をWorkmatesなどの1つのグループに保持できます。グループを作成するには、次の手順を実行します。

  1. テーマに応じて、アイコンをクリックするか、連絡先リスト領域を右クリックして「Create Group」を選択します。新規グループが連絡先リストに作成されます。

  2. グループの名前を編集します。

  3. 連絡先をグループに移動するには、ドラッグ・アンド・ドロップを使用します(連絡先をクリックし、グループにドラッグしてドロップします)。グループの左側にプラス記号(+)が表示されます。プラス記号をクリックしてグループを開くと、含まれている連絡先を表示できます。

グループの編集

グループの名前を変更することや、連絡先をあるグループから別のグループに移動することが可能です。連絡先を移動するには、移動先のグループ・タイトルの上に連絡先をドラッグ・アンド・ドロップします。

グループ名を変更するには、次の手順を実行します。

  1. グループを右クリックして「Rename」を選択します。

  2. テキスト領域に新規名を入力し、[Enter]を押すか、テキスト・ボックス以外の場所をクリックします。

グループの削除

グループを削除するには、次の手順を実行します。

  1. 削除するグループを右クリックして「Delete」を選択します。削除するかどうかを確認する警告が表示されます。

  2. 「OK」をクリックして削除を実行します。グループとグループ内の連絡先が、連絡先リストから削除されます。

グループを削除するが、グループ内の1つ以上の連絡先を残す場合、最初にそれらの連絡先をグループから出しておきます。その後、グループを削除します。連絡先のみを削除することも可能です。