Inbound Refineryは、WindowsシステムにインストールされたネイティブMicrosoft Officeアプリケーションを使用して、ネイティブMicrosoft OfficeファイルをHTMLに変換できます。コンテンツ・サーバーはWindowsまたはUNIXプラットフォームのいずれにでもインストールできますが、Microsoft OfficeからHTMLへの変換が機能するためには、Inbound RefineryはMicrosoft Officeネイティブ・アプリケーションがインストールされているWindowsシステム上で構成されている必要があります。Microsoft OfficeからHTMLへの変換を行うには、次のコンポーネントを指定されたサーバーにインストールして有効にする必要があります。
コンポーネント名 | コンポーネントの説明 | 有効にするサーバー |
---|---|---|
HtmlConverter | Inbound Refineryで、ネイティブのOfficeアプリケーションを使用して、Word、Excel、PowerpointおよびVisioで作成されたネイティブのMicrosoft OfficeファイルをHTMLに変換できます。 | Inbound Refineryサーバー |
MSOfficeHtmlConverterSupport | コンテンツ・サーバーで、Inbound RefineryによってネイティブのMicrosoft OfficeからHTMLに変換されたファイルが、ZIPファイルでコンテンツ・サーバーに返されることをサポートできます。コンテンツ・サーバーには、ZipRenditionManagementコンポーネントがインストールされている必要があります。 | コンテンツ・サーバー |
ZipRenditionManagement | コンテンツ・サーバーで、Inbound Refineryによって作成されてZIPファイルに圧縮されたHTMLのレンディションにアクセスできます。 | コンテンツ・サーバー |
この項では、Microsoft OfficeからHTMLへの変換の操作方法および変換処理のトラブルシューティング方法について説明します。この項の内容は次のとおりです。
HTML変換は、ネイティブ・アプリケーションでMicrosoft Officeファイルを自動的に開き、HTMLページとして保存し、HTML出力をコンテンツ・サーバーに返すための圧縮ZIPファイルにまとめます。
HTML変換では次のタイプのファイルを処理できます。
Microsoft Word 2003から2010
Microsoft Excel 2003から2010
Microsoft PowerPoint 2003から2010
Microsoft Visio 2007
MicrosoftアプリケーションはWindowsにのみ対応しているため、HTML変換に使用されるInbound RefineryはWindowsシステムにインストールする必要があります。Inbound Refineryプロバイダに接続するコンテンツ・サーバーは、WindowsまたはUNIXのいずれにでもインストールできます。
HTML ConverterとInbound Refineryとの連携が有効になっている場合、コンテンツ・サーバーにチェックインされたネイティブMicrosoft Officeファイルは変換用にInbound Refineryに送信されます。Inbound Refineryは、ネイティブMicrosoft Officeアプリケーションを使用したファイルのHTMLへの変換処理を自動化します。単一のHTMLページがコンテンツ・サーバーに返されると、それがWeb表示可能ファイルとして使用されます。変換により複数のHTMLページが生成されると、次のファイルがコンテンツ・サーバーに返されます。
プライマリWeb表示可能レンディションであるHCSPページ
OfficeアプリケーションからのHTML出力を含むZIPファイル
オプションで、ネイティブMicrosoft Officeファイルのサムネイル・レンディション
Inbound Refineryによって複数のHTMLページに変換されたドキュメントに対するコンテンツ・サーバー内のWeb表示可能リンクをユーザーがクリックすると、HCSPページによりサーバーがHTMLレンディションにリダイレクトされます。
この項の内容は次のとおりです。
コンテンツ・サーバーでは、ファイル・フォーマットおよび変換方法を使用して、コンテンツ・アイテムがInbound Refineryおよび変換オプションによってどのように処理されるべきかを定義します。コンテンツ・サーバー上にMSOfficeHtmlConverterSupportをインストールして有効にすると、ファイル・フォーマット・ウィザード・ページに4つのHTML変換オプションが追加されます。
Word HTML
PowerPoint HTML
Excel HTML
Visio HTML
Microsoft OfficeドキュメントがInbound Refineryによって処理されるには、そのファイル拡張子が、HTML変換方法に関連付けられたフォーマット名にマップされている必要があります。HTML変換に対する追加の変換オプションは自動的にはマップされません。これらは手動でマップする必要があります。これらは、ファイル・フォーマット・ウィザードまたは構成マネージャ・アプレットを使用して設定できます。構成マネージャ・アプレットでは、どのファイル拡張子をどの変換オプションにマップするかについて、より細かく制御できます。次の各項では、これらのマッピングの設定に関する情報を示します。
Inbound Refineryに対するファイル・フォーマットおよび変換方法は、コンテンツ・サーバーでファイル・フォーマット・ウィザードを使用して管理できます。変更を行うには、次の手順を実行します。
管理者としてコンテンツ・サーバーにログインしていることを確認します。
ナビゲーション・メニューで「管理」→「リファイナリ管理」→「ファイル・フォーマット・ウィザード」を選択します。<server name>のファイル・フォーマット・ウィザード・ページが表示されます。
HTMLに変換するMicrosoft Officeドキュメント・ファイル・タイプを選択します。「変換」列には、ファイル・タイプに基づいた適切な変換オプションが表示されます。次に例を示します。
doc、docx、dot、dotxに対してWord
ppt、pptxに対してPowerPoint
xls、xlsxに対してExcel
vsdに対してVisio
「更新」をクリックして変更内容を保存します。
管理者としてInbound Refineryにログインしていることを確認します。
ナビゲーション・メニューで、「変換設定」→「プライマリWebレンディション」を選択します。プライマリWebレンディション・ページが表示されます。
「選択したMS OfficeのフォーマットをMS HTMLに変換します」を選択します。
「更新」をクリックします。
Inbound Refineryに対するファイル・フォーマットおよび変換方法は、コンテンツ・サーバーで構成マネージャを使用して管理できます。変更を行うには、次の手順を実行します。
管理者としてコンテンツ・サーバーにログインしていることを確認します。
ナビゲーション・メニューで「管理」→「管理アプレット」を選択します。<server name>の管理アプレット・ページが表示されます。
「構成マネージャ」をクリックします。構成マネージャ・アプレットが起動します。
「オプション」メニューで「ファイル・フォーマット」を選択します。
「フォーマット」列から変換したいOfficeドキュメント・タイプに対するアプリケーション・フォーマットを選択します。たとえば、Microsoft Wordに対してapplication/mswordを選択します。
「編集」をクリックします。「ファイル・フォーマットの編集」ダイアログ・ボックスが表示されます。
「変換」リストから、選択したOfficeドキュメント・フォーマットに適切なHTML変換オプションを選択します。たとえば、application/mswordに対して変換オプションWord HTMLを選択します。
「OK」をクリックします。
完了したら、「閉じる」をクリックしてファイル・フォーマット・ページを閉じ、続いて構成マネージャを終了します。
コンテンツ・サーバーとInbound Refineryを再起動します。