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Oracle® Fusion Middleware Oracle Identity Manager開発者ガイド
11g リリース1(11.1.1)
B66705-01
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36 レポートの構成

この章では、Oracle Identity Managerレポートについて説明し、内容は次のとおりです。

36.1 Oracle Identity Managerレポートについて

Oracle Identity Managerレポートは、Oracle BI PublisherをOracle Identity Management製品のレポート・ソリューションとして使用することを可能にします。


注意:

Oracle Identity Managerレポートは、機能領域に基づいて分類されます。たとえば、アクセス・ポリシー・レポート、アテステーション・リクエストおよび承認レポート、パスワード・ポリシー・レポートなどがあります。操作や履歴という名前ではなくなりました。


Oracle Identity Managerレポートにより、Oracle BI Publisherの制限付き使用ライセンス、および複数のOracle Identity Management製品用の簡単に使用できるレポート・パッケージが提供されます。

図36-1に示すように、Oracle Identity Managerレポートは、Oracle BI Publisherを使用してOracle Identity Management製品データベースの情報について問合せおよびレポートを行います。最小限の設定で、Oracle Identity Managerレポートを作成、管理および配信するための一般的な方法を提供します。

図36-1 Oracle Identity Managerレポートのアーキテクチャ

図36-1の説明が続きます
「図36-1 Oracle Identity Managerレポートのアーキテクチャ」の説明

Oracle Identity Managerレポートに含まれているレポート・テンプレートは、標準のOracle BI Publisherテンプレートです。ただし、各テンプレートをカスタマイズしてそのルック・アンド・フィールを変更できます。Oracle Identity Management製品のスキーマ定義を利用できる場合は、その情報を使用して独自のカスタム・レポートを作成できます。


注意:

テンプレートをカスタマイズする前に、元のデフォルト・レポート・テンプレートのバックアップ・コピーを作成することをお薦めします。


36.2 Oracle BI Publisherについて

Oracle BI Publisherはオラクル社のエンタープライズ・レポート・ソリューションの1つで、すべてのレポートおよびビジネス文書を作成、管理および配信するための、単一のレポート環境を提供します。Microsoft Word、Microsoft ExcelまたはAdobe Acrobatなどの、一般的な一連のデスクトップ・ツールを利用して、Oracle Identity Management製品を含む様々なソースのデータに基づいてレポート・レイアウトを作成および管理できます。


関連項目:

Oracle BI Publisherの機能の詳細は、Oracle Business Intelligence Publisherのドキュメントを参照してください。


36.3 サポートされる製品

Oracle Identity Managerレポート11gリリース1(11.1.1)では、表36-1に示す製品がサポートされます。

表36-1 サポートされる製品

テクノロジ 製品およびバージョン

Oracle Identity Management

Oracle Identity Manager 11gリリース1(11.1.1)

Oracle BI Publisher

Oracle BI Publisher 10g(10.1.3.4.1)


36.4 ライセンス

Oracle Identity Managerレポートのライセンス条件は、次のとおりです。Oracle Identity Managerレポートの使用条件に関する質問は、オラクル社の営業担当員にお問い合せください。

36.5 Oracle Identity Managerレポートのデプロイ

この項では、Oracle Identity Managerレポート11gリリース1(11.1.1)のデプロイ方法について説明し、内容は次のとおりです。

36.5.1 11gリリース1(11.1.1)へのアップグレード

以前のバージョンのOracle Identity Managerレポートをデプロイ済で、既存のOracle Identity Managerレポートのデプロイを11gリリース1(11.1.1)にアップグレードする場合は、次の手順を実行する必要があります。


注意:

ORACLE_BI_PUBLISHER_HOMEは、Oracle BI Publisherがインストールされているルート・ディレクトリを表します。


  1. 既存のレガシーOracle Identity Managerレポート・ディレクトリのバックアップ・コピーを具体的に次のように作成します。

    • /ORACLE_BI_PUBLISHER_HOME/xmlp/XMLP/Reports/Oracle Identity Manager/

    • /ORACLE_BI_PUBLISHER_HOME/Reports/BIP Sample Data/


      注意:

      ディレクトリは別の場所にある可能性があります。


    これらのディレクトリのパックアップ・コピーは、アップグレードに失敗した場合に元に戻すためのソースになります。

  2. Oracle BI Publisherサーバーを停止します。詳細は、Oracle Business Intelligence Publisherのドキュメントを参照してください。

  3. 次の手順を実行して、既存のレガシーOracle Identity Managerレポート・ファイルすべてを、新しいリリース11g(11.1.1)のファイルに置き換えます。

    1. OIM_HOME/reports/oim_product_reports_11_1_1_5_0.zipファイルの内容を抽出します。

    2. ZIPファイルの内容をOracle BI Publisherサーバーの/ORACLE_BI_PUBLISHER_HOME/xmlp/XMLP/Reports/Oracle Identity Manager/ディレクトリにコピーおよび抽出します。

    3. サンプル・データソースに対してサンプル・レポートを生成する場合は、/ORACLE_BI_PUBLISHER_HOME/Reports/BIP Sample Data/ディレクトリを、Oracle BI Publisherサーバーの任意の場所に再帰的にコピーします。この手順を実行すると、Oracle BI Publisherサーバーに次のようなディレクトリが含まれます。

      /ORACLE_BI_PUBLISHER_HOME/Reports/BIP Sample Data/

  4. Oracle BI Publisherサーバーを起動します。詳細は、Oracle Business Intelligence Publisherのドキュメントを参照してください。

アップグレードが完了し、「Oracle Identity Managerレポートの構成」に進んでOracle Identity Managerレポート11gリリース1(11.1.1)を使用してレポートを生成します。

36.5.2 11gリリース1(11.1.1)のインストール

11gリリース1(11.1.1)がOracle Identity Managerレポートの最初のデプロイである場合は、この項を参照してください。このトピックには、次の項が含まれています。

36.5.2.1 Oracle Identity Managerレポート・ディレクトリについて

各Oracle Identity Management製品のOracle Identity Managerレポート・パッケージには、その製品固有のファイルのみが含まれています。各パッケージのディレクトリ構造および内容は、各製品で同じです。各パッケージのルート・ディレクトリの名前は特定のOracle Identity Management製品に対応し、ORACLE_BI_PUBLISHER_HOMEは、Oracle Identity Manager用のOracle Identity Managerレポート・パッケージのルート・ディレクトリを表します。


注意:

Oracle Identity ManagerレポートはBI Publisherに基づき、ネイティブ・レポートを参照しません。


レポート・ファイルは、IDM_HOME/server/reports/oim_product_reports_11_1_1_5_0.zipファイル内にあります。ZIPファイルの内容を抽出します。Oracle Identity Managerレポート・パッケージのディレクトリの詳細は、次のとおりです。

  • /OIM_REPORTS/Reports/BIP Sample Data/

    このディレクトリには、各レポートのサンプル・データファイルが含まれています。サンプル・データファイルの名前は、特定のレポートそれぞれに対応しています。たとえば、OIM_Approval_Activity.xmlは、Oracle Identity Managerの承認アクティビティ・レポートのサンプル・データ・ファイルです。

  • /OIM_REPORTS/Reports/Oracle Identity Manager Reports/Samples/

    このディレクトリには、各Oracle Identity Management製品固有の類似するレポートをカテゴリごとにグループ化するディレクトリ(アテステーション・レポートなど)が含まれています。これらのカテゴリ・ディレクトリ内には、個々のレポートに対応する名前のディレクトリが含まれます。レポート固有の各ディレクトリには、レポートに対応する名前のXML Data Object(.xdo)ファイルおよびRich Text Format(.rtf)ファイルが含まれています。

    • XML Data Objectファイルは、SQL問合せ、パラメータ、データ・グループおよびレポート属性など、レポートのデータソースを定義します。

    • Rich Text Formatファイルはレポート・レイアウト・ファイルで、それぞれのXML Data Objectファイルで定義されている属性を参照します。

    デフォルトでは、このディレクトリに含まれているレポートは、Oracle Identity Manager用のOIM JDBCという名前のJDBCデータソースを使用するよう設定されています。

  • /OIM_REPORTS/Reports/Oracle Identity Manager Reports/Samples/

    Oracle Identity Managerレポートでは、サンプル・レポートを生成するためのオプションが提供されます。本番JDBCデータソースに対してレポートを実行せずにレポート・データの例を表示して外観を確認するには、サンプル・データソースを作成し、そのデータソースに対してサンプル・レポートを生成します。

    このディレクトリには、各製品の個々のレポートに対応する名前のサブディレクトリが含まれています。各サブディレクトリには、サンプル・レポートとしてPDFファイルが含まれています。

    デフォルトでは、このディレクトリに含まれているレポートは、Oracle Identity Manager用のOIM Sample Dataという名前のサンプル・データソースを使用するように設定されています。これらのサンプルは、各レポートのレイアウトおよび内容を示すために提供されており、含まれるデータは架空のものです。

36.5.2.2 Oracle BI Publisherの入手およびインストール

Oracle Identity Managerレポートは、Oracle BI Publisherを使用してOracle Identity Managerレポートを生成することを可能にします。

Oracle BI Publisherを入手してインストールするには、次の手順を実行します。

  1. http://www.oracle.com/technetwork/index.htmlにあるOracle Technology NetworkのWebサイトにアクセスします。

  2. Oracle BI PublisherまたはOracle BI Publisher Downloadというキーワードを使用して、Oracle BI Publisher Downloadページを検索します。

  3. Oracle BI Publisher Downloadページに表示されるOracle Technology Network License Agreementを確認します。Oracle BI Publisherをダウンロードするには、Oracle Technology Network License Agreementに同意する必要があります。


    注意:

    Oracle BI Publisher Downloadページに表示されるOracle Technology Network License Agreementは、Oracle BI Publisherをダウンロードするためのライセンス契約であり、Oracle Identity Managerレポートのライセンス契約ではありません。

    Oracle Identity Managerレポートの制限付き使用ライセンスにより、Oracle Identity Managerのレポート作成のみにOracle BI Publisherの使用は制限されます。Oracle Identity Managerレポートのライセンスの詳細は、「ライセンス」を参照してください。


  4. 該当するリンクをクリックして、使用するオペレーティング・システムに適したOracle BI Publisherのバージョンをダウンロードします。

  5. Oracle Business Intelligence Publisherインストレーション・ガイドを参照してOracle BI Publisherをインストールします。Oracle Business Intelligence Publisherインストレーション・ガイドにアクセスする方法の詳細は、Oracle Business Intelligence Publisherのドキュメントを参照してください。

  6. Oracle Identity Managerレポートをインストールおよび構成する前に、Oracle BI Publisherが使用できることを確認します。

続行する場合は、「Oracle Identity Managerレポートのインストール」に進みます。

36.5.2.3 Oracle Identity Managerレポートのインストール

この項では、Oracle Identity Managerレポートのインストール方法を説明します。Oracle Identity Managerレポートをインストールする前に、Oracle BI Publisherをインストールし、使用できることを確認する必要があります。詳細は、「Oracle BI Publisherの入手およびインストール」を参照してください。このトピックには、次の項が含まれています。

36.5.2.3.1 WebサイトからのOracle Identity Managerレポートのインストール

次の手順を実行して、Oracle Identity ManagerレポートをOracle Technology NetworkのWebサイトからインストールします。

  1. Oracle BI Publisherサーバーを停止します。詳細は、Oracle Business Intelligence Publisherのドキュメントを参照してください。

  2. OIM_HOME/reports/oim_product_reports_11_1_1_5_0.zipファイルの内容を抽出します。

  3. /OIM_HOME/reports/BIPublisher/reports/ディレクトリを、Oracle BI Publisherサーバーの/ORACLE_BI_PUBLISHER_HOME/xmlp/XMLP/Reports/Oracle Identity Manager/ディレクトリに再帰的にコピーします。この手順を実行すると、Oracle BI Publisherサーバーに次のディレクトリが含まれます。

    /ORACLE_BI_PUBLISHER_HOME/xmlp/XMLP/Reports/Oracle Identity Manager/

  4. サンプル・データソースに対してサンプル・レポートを生成する場合は、/OIM_REPORTS/Reports/BIP Sample Data/ディレクトリを、Oracle BI Publisherサーバーの任意の場所に再帰的にコピーします。この手順を実行すると、Oracle BI Publisherサーバーに次のようなディレクトリが含まれます。

    /ORACLE_BI_PUBLISHER_HOME/BIP Sample Data/

  5. Oracle BI Publisherサーバーを起動します。詳細は、Oracle Business Intelligence Publisherのドキュメントを参照してください。

続行する場合は、「Oracle Identity Managerレポートの構成」に進みます。

36.5.2.3.2 Oracle Identity ManagerインストールからのOracle Identity Managerレポートのインストール

Oracle Identity ManagerレポートをOracle Identity Managerインストールのバージョンで構成する場合は、次の手順を実行してOracle Identity Managerレポートをインストールします。

  1. Oracle BI Publisherサーバーを停止します。詳細は、Oracle Business Intelligence Publisherのドキュメントを参照してください。

  2. Oracle Identity Managerレポート・パッケージを/OIM_HOME/ReportsディレクトリからOracle BI Publisherサーバーの場所にコピーします。例:

    /ORACLE_BI_PUBLISHER_HOME/xmlp/XMLP/Reports/Oracle Identity Manager/

  3. サンプル・データソースに対してサンプル・レポートを生成する場合は、/OIM_REPORTS/Reports/BIP Sample Data/ディレクトリを、Oracle BI Publisherサーバーの任意の場所に再帰的にコピーします。この手順を実行すると、Oracle BI Publisherサーバーに次のようなディレクトリが含まれます。

    /ORACLE_BI_PUBLISHER_HOME/BIP Sample Data/

  4. Oracle BI Publisherサーバーを起動します。詳細は、Oracle Business Intelligence Publisherのドキュメントを参照してください。

続行する場合は、「Oracle Identity Managerレポートの構成」に進みます。

36.6 Oracle Identity Managerレポートの構成

この項では、Oracle Identity Manager用のOracle Identity Managerレポートの構成方法を説明します。内容は次のとおりです。

36.6.1 Oracle Identity Manager用のOracle Identity Managerレポートの構成

次の手順を実行して、Oracle Identity Manager用のOracle Identity Managerレポートを構成します。

  1. 次の手順を実行して、Oracle Identity Manager用のJDBCデータソースを構成します。

    1. Webブラウザから管理者としてOracle BI Publisherにログインします。詳細は、Oracle Business Intelligence Publisherのドキュメントを参照してください。

    2. 「管理」タブをクリックし、「データソース」の下の「JDBC」をクリックして、「データソースの追加」ボタンをクリックします。「データソースの追加」画面が表示されます。

    3. 「データソースの追加」画面のフィールドに次の情報を入力します。次の例の変数値をOracle Identity Managerデータベースの実際の値に置き換えます。

      フィールド 入力するデータ

      データソース名

      OIM JDBC

      接続文字列

      jdbc:oracle:thin:@host:port:sid

      ユーザー名

      Oracle Identity Managerへのアクセス権を持つデータベース・スキーマ・ユーザーのユーザー名。

      パスワード

      「ユーザー名」フィールドで識別されたユーザーのパスワード。

      データベース・ドライバ・クラス

      oracle.jdbc.driver.OracleDriver

      プロキシ認証を使用

      プロキシ認証を使用する場合のみ、このオプションを選択してください。


    4. 「接続のテスト」ボタンをクリックして、JDBCデータソースへの接続をテストします。接続に成功すると、「接続は正常に確立されました。」というメッセージが表示されます。

      「接続は正常に確立されました。」というメッセージが表示されない場合、入力したデータが正しいか検証し、Oracle Identity Managerデータベースが稼働しているかどうか確認してください。

      「接続は正常に確立されました。」というメッセージが表示されたら、「データソースの追加」画面の「適用」ボタンをクリックします。

  2. (オプション)本番JDBCデータソースに対してレポートを実行せずにレポート・データの例を表示して外観を確認するには、サンプル・データソースに対してレポートを実行します。次の手順を実行して、サンプル・データソースを作成します。

    1. 「管理」タブをクリックし、「データソース」の下の「ファイル」をクリックして、「データソースの追加」ボタンをクリックします。「データソースの追加」画面が表示されます。

    2. 「データソースの追加」画面のフィールドに次の情報を入力します。

      フィールド 入力するデータ

      データソース名

      OIM Sample Data

      追加の構成を行わずにOracle Identity Managerレポートでサンプル・レポートを生成するには、このデータソースの名前をOIM Sample Dataにする必要があります。このデータソースの名前をOIM Sample Dataにしない場合、すべてのレポート・ファイルのデータソース・プロパティを、このフィールドに入力した名前に更新する必要があります。

      最上位レベル・ディレクトリのフルパス

      インストール時の/BIP Sample Data/OIM/ディレクトリのコピー先のパス。次に例を示します。

      /ORACLE_BI_PUBLISHER_HOME/BIP Sample Data/OIM/

      注意: /BIP Sample Data/OIM/ディレクトリは、別の場所にある可能性があります。


  3. レポートを生成する予定の各Oracle Identity Managerユーザーに対して、Oracle BI Publisherでユーザー・アカウントを作成します。Oracle Identity Managerでは、すべてのレポートでデータ・セキュリティが実施されるため、ユーザーはアクセス権限を持つデータのみを表示できます。

    Oracle BI PublisherでOracle Identity Managerユーザー・アカウントを作成するには、次の手順を実行します。

    1. 「管理」タブをクリックし、「セキュリティ・センター」セクションの「ユーザー」をクリックして、「ユーザーの作成」をクリックします。「ユーザーの作成」画面が表示されます。

    2. 「ユーザーの作成」画面のフィールドに次の情報を入力します。

      フィールド 入力するデータ

      ユーザー名

      Oracle Identity Managerレポートを使用してレポートを生成する予定のOracle Identity Managerユーザーの名前を入力します。入力するユーザー名は、Oracle Identity Manager内のユーザー名と同一にする必要があります。

      パスワード

      ユーザーのパスワードを割り当てます。割り当てるパスワードをユーザーのOracle Identity Managerパスワードと同一にする必要はありません


    3. 「ユーザーの作成」画面の「適用」ボタンをクリックします。「ユーザー」画面が表示されます。

    4. 手順bで作成したユーザーの「ロールの割当て」アイコンをクリックします。「ロールの割当て: username」画面が表示されます。

    5. 「使用可能なロール」フィールドのリストから「BI Publisher管理者」を選択し、「移動」ボタンをクリックして「割当済ロール」フィールドに移動させ、「適用」をクリックします。


      注意:

      ユーザーへのロールの割当ては、特定のユーザーにどのような権限を付与する必要があるかに依存します。たとえば、すべてのユーザーに管理者ロールを割り当てる必要はありません。必要に応じて、開発者、スケジューラ、アナライザなどの他の各種ロールを割り当てることができます。


Oracle Identity Manager用の構成は完了です。Oracle Identity Managerのレポートを生成するには、「Oracle Identity Managerレポートの生成」を参照してください。

36.6.2 BPELベースのOracle Identity Managerレポートのセカンダリ・データソースの構成

次の4つのレポートには、BPELデータベースに接続してBPELデータを取得するセカンダリ・データソースがあります。

  • タスク割当て履歴

  • リクエストの詳細

  • リクエスト・サマリー

  • 承認アクティビティ

BI Publisherでは、1つのレポートに1つのデータソースのみを割り当てることができます。最初のデータソースはOracle Identity Managerデータソースであり、oim_datasourceと呼ばれます。Oracle Identity Managerデータソースの詳細は、「Oracle Identity Manager用のOracle Identity Managerレポートの構成」を参照してください。前述の4つのレポートには、BPELデータソースでBPEL JDBCと呼ばれるセカンダリ・データソースがあります。

BPELベースのレポート用のセカンダリ・データソースを構成するには、次の手順を実行します。

  1. 次の手順を実行して、Oracle Identity Manager用のセカンダリJDBCデータソースを構成します。

    1. Webブラウザから管理者としてOracle BI Publisherにログインします。詳細は、Oracle Business Intelligence Publisherのドキュメントを参照してください。

    2. 「管理」タブをクリックし、「データソース」の下の「JDBC」をクリックして、「データソースの追加」ボタンをクリックします。「データソースの追加」画面が表示されます。

    3. 「データソースの追加」画面のフィールドに次の情報を入力します。次の例の変数値をOracle Identity Managerデータベースの実際の値に置き換えます。

      フィールド 入力するデータ

      データソース名

      BPEL JDBC

      追加の構成を行わずにOracle Identity ManagerレポートでJDBCデータソースに対してレポートを生成するには、このデータソースの名前をbpel_datasourceにする必要があります。このデータソースの名前をbpel_datasourceにしない場合、すべてのレポート・ファイルのデータソース・プロパティを、このフィールドに入力した名前に更新する必要があります。

      接続文字列

      jdbc:oracle:thin:@host:port:sid

      ユーザー名

      soainfra

      Oracle Identity Managerへのアクセス権を持つデータベース・スキーマ・ユーザーのユーザー名。

      パスワード

      「ユーザー名」フィールドで識別されたユーザーのパスワード。

      データベース・ドライバ・クラス

      oracle.jdbc.driver.OracleDriver

      プロキシ認証を使用

      プロキシ認証を使用する場合のみ、このオプションを選択してください。


    4. 「接続のテスト」ボタンをクリックして、JDBCデータソースへの接続をテストします。接続に成功すると、「接続は正常に確立されました。」というメッセージが表示されます。

      「接続は正常に確立されました。」というメッセージが表示されない場合、入力したデータが正しいか検証し、Oracle Identity Managerデータベースが稼働しているかどうか確認してください。

      「接続は正常に確立されました。」というメッセージが表示されたら、「データソースの追加」画面の「適用」ボタンをクリックします。

36.7 Oracle Identity Managerレポートの生成

この項では、Oracle Identity Managerレポートの生成方法について説明し、内容は次のとおりです。


注意:

Oracle Identity Manager管理およびユーザー・コンソールからBI Publisherにアクセスすることはできません。Oracle Idenitty Manager 11gレポートにアクセスするにはBI Publisherを明示的に開く必要があります。


36.7.1 サンプル・データソースに対するサンプル・レポートの生成

本番JDBCデータソースに対してレポートを実行せずにレポート・データの例を表示して外観を確認するには、サンプル・データソースに対してサンプル・レポートを生成します。サンプル・レポートを生成するには、まずサンプル・データソースを作成する必要があります。サンプル・データソースの作成の詳細は、使用するOracle Identity Management製品に応じて、「Oracle Identity Managerレポートの構成」の該当する項を参照してください。

サンプル・データソースを作成したら、次の手順を実行してサンプル・レポートを生成できます。

  1. Webブラウザで、「Oracle Identity Manager用のOracle Identity Managerレポートの構成」で作成したユーザー名を使用してOracle BI Publisherにログインします。

  2. 「共有フォルダ」Oracle Identity Managerレポートの順にクリックし、サンプル・レポートを選択します。

  3. 生成するサンプル・レポートについて「表示」をクリックします。

  4. サンプル・レポートの出力フォーマットを選択して「表示」をクリックします。

    サンプル・レポートが生成されます。

36.7.2 本番JDBCデータソースに対するレポートの生成

本番JDBCデータソースに対してレポートを生成するには、次の手順を実行します。

  1. 「Oracle Identity Manager用のOracle Identity Managerレポートの構成」で作成したユーザー名を使用してOracle BI Publisherにログインします。

  2. 「共有フォルダ」Oracle Identity Managerレポート「OIM_REPORTS」の順にクリックして、Oracle Identity Management製品のフォルダに移動します。

  3. 生成するレポートについて「表示」をクリックします。

  4. レポートの出力フォーマットを選択して「表示」をクリックします。

    レポートが生成されます。


関連項目:

Oracle BI Publisherの詳細は、Oracle Business Intelligence Publisherのドキュメントを参照してください。


36.7.3 BPELベースのJDBCデータソースに対するレポートの生成

次の4つのレポートには、BPELデータベースに接続してBPELデータを取得するセカンダリ・データソースがあります。

  • タスク割当て履歴

  • リクエストの詳細

  • リクエスト・サマリー

  • 承認アクティビティ

これらのレポートには、BPELベースのJDBCデータソースでBPEL JDBCと呼ばれるセカンダリ・データソースがあります。

BPELベースのJDBCデータソースに対してレポートを生成するには、次の手順を実行します。

  1. BPELデータソースがBI Publisherに存在することを確認します。このBPELデータソースはBPELデータベースを示す必要があります。BPELデータソースの作成方法の詳細は、「BPELベースのOracle Identity Managerレポートのセカンダリ・データソースの構成」を参照してください。

  2. 「Oracle Identity Manager用のOracle Identity Managerレポートの構成」で作成したユーザー名を使用してOracle BI Publisherにログインします。

  3. 「共有フォルダ」Oracle Identity Managerレポート「OIM_REPORTS」の順にクリックして、Oracle Identity Management製品のフォルダに移動します。

  4. 生成するレポートについて「表示」をクリックします。

  5. レポートの出力フォーマットを選択して「表示」をクリックします。

    BPELベースのJDBCデータソースに基づいてレポートが生成されます。