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Oracle® Fusion Middleware Oracle Infrastructure Webサービス開発者ガイド
11g リリース1 (11.1.1.6)
B61390-04
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A 注釈リファレンス

この付録では、Oracle Infrastructure Webサービスで使用される非同期Webサービスおよびポリシー注釈について説明します。

この付録のトピックは、次のとおりです。

注釈の概要

WebLogic Webサービス・プログラミング・モデルでは、(http://www.jcp.org/en/jsr/detail?id=175のJSR-175で規定されている)http://java.sun.com/j2se/1.5.0/docs/relnotes/features.html#annotations機能のJDK 5.0メタデータ注釈を使用しています。このプログラミング・モデルでは、注釈付きのJavaファイルを使用してWebサービスの形状や特性を作成します。

表A-1は、この付録で説明している非同期Webサービスおよびポリシー注釈をまとめたものです。

使用可能な注釈の詳細は、Oracle Fusion Middleware Oracle Web ServicesのためのJava APIリファレンス』を参照してください。事前定義済ポリシーの詳細は、Web Servicesのセキュリティおよび管理者ガイドの事前定義済ポリシーに関する項を参照してください。

表A-1 Oracle Infrastructure Webサービスの注釈

注釈 説明

@AddressingPolicy注釈


WS-AddressingポリシーをWebサービスにアタッチします。

@AsyncWebService注釈


Webサービスを非同期Webサービスとして宣言します。

@AsyncWebServiceQueue注釈


後で処理されるようリクエストを保存するために使用するキューの詳細を指定します。

@AsyncWebServiceResponseQueue注釈


後で処理されるようレスポンスを保存するために使用するキューを定義します。

@CallbackAddressingPolicy注釈


このリリースでは使用されません。

@CallbackManagementPolicy注釈


管理ポリシーを、コールバック・サービスに接続される非同期Webサービスのコールバック・クライアントにアタッチします。

@CallbackMethod注釈


コールバックportType内の対応する操作のWSDLエンティティの名前をカスタマイズし、メソッドが同期か非同期かを設定し、レスポンスの自動送信を無効化できます。

@CallbackMtomPolicy注釈


MTOMポリシーを、コールバック・サービスに接続される非同期Webサービスのコールバック・クライアントにアタッチします。

@CallbackProperties注釈


コールバック・サービスをコールするときにメッセージ・コンテキスト内で必須となるプロパティを指定できます。

@CallbackSecurityPolicy注釈


1つ以上のセキュリティ・ポリシーを、コールバック・サービスに接続される非同期Webサービスのコールバック・クライアントにアタッチします。

@ManagementPolicy注釈


管理ポリシーをWebサービスにアタッチします。

@MtomPolicy注釈


MTOMポリシーをWebサービスにアタッチします。

@PortableWebService注釈


JWSファイルがOracle Infrastructure Webサービスを実装することをクラス・レベルで指定します。

@Property注釈


コールバック・サービスをコールするときにメッセージ・コンテキスト内で必須となる単一のプロパティを指定できます。

@ResponseWebService注釈


レスポンスWebサービス・ポート情報をカスタマイズします。

@SecurityPolicies注釈


セキュリティ・ポリシーのリストをWebサービスにアタッチします。

@SecurityPolicy注釈


セキュリティ・ポリシーをWebサービスにアタッチします。


@AddressingPolicy注釈

oracle.webservices.annotations.AddressingPolicy注釈は、WS-AddressingポリシーをWebサービスにアタッチします。

例:

@AddressingPolicy(
       value="oracle/wsaddr_policy",
enabled = "true")

次の表に、oracle.webservices.annotations.AddressingPolicy注釈に渡すことができる属性を定義します。

表A-2 oracle.webservices.annotations.AddressingPolicy注釈の属性

属性 説明 デフォルト
value

WS-Policyファイルの取得元の場所。Web上のWS-PolicyファイルのURLを指定するには、http:接頭辞を使用します。WS-Policyファイルをポリシー・リポジトリ内にパッケージすることを指定するには、policy:接頭辞を使用します。

""

enabled

ポリシーが有効かどうかを指定するブール値。

true


@AsyncWebService注釈

oracle.webservices.annotations.async.AsyncWebService注釈は、Webサービスを非同期Webサービスとして宣言します。

デフォルトでは、Webサービスに関連付けられた操作はすべて非同期となります。特定のメソッドを同期としてマークするには、「@CallbackMethod注釈」を参照してください。メソッドを同期的にも非同期的にもコールできるようにする場合は、メソッドを2つ作成して、それぞれに応じた注釈を付ける必要があります。

例:

@PortableWebService
@AsyncWebService
public class HelloService {
   public String hello(String name) {
      return "Hi " + name;
   }
}

@AsyncWebServiceQueue注釈

oracle.webservices.annotations.async.AsyncWebServiceQueue注釈は、後で処理されるようリクエストを保存するために使用するキューを定義します。詳細は、リクエスト・キューおよびレスポンス・キューの構成に関する項を参照してください。

例:

@AsyncWebServiceQueue (
    connectionFactory = "weblogic.jms.XAConnectionFactory",
    queue = "oracle.j2ee.ws.server.async.NonDefaultRequestQueue",
    enableTransaction = true
    transactionTimeout=3600
    messageProcessorInitialPoolSize=1
    messageProcessorMaxPoolSize=16
)

次の表に、oracle.webservices.annotations.async.AsyncWebServiceQueue注釈に渡すことができる属性を定義します。

表A-3 oracle.webservices.annotations.async.AsyncWebServiceQueue注釈の属性

属性 説明 デフォルト

connectionFactory

リクエスト・キューのJMSキュー接続ファクトリの名前。

weblogic.jmx.XAConnectionFactory

queue

非同期リクエストを格納するために使用するJMSキューの名前。

oracle.j2ee.ws.server.async.DefaultRequestQueue

enableTransaction

MDBが非同期リクエストをトランザクションとして処理する必要があるかどうかを指定するフラグ。

注意: ユーザー・トランザクションは、独立してコミットまたはロールバックできるように、MDBトランザクションとは別に保守されます。

false

transactionTimeout

キューに並んだメッセージを処理するためのトランザクション・タイムアウト(秒単位)。この属性は、そのトランザクションが有効になっている場合かメソッドが多重呼出し不変ではない場合のみ有意です。このタイムアウトは、リクエスト・メッセージを処理するMDBに適用されます。

0: デフォルトでは、サーバーレベルで構成された値が使用されます。

messageProcessorInitialPoolSize

プール内で非同期リクエストを処理するために使用可能なメッセージ・プロセッサ・インスタンスの最初の数。

この値の設定の詳細は、「カスタムのリクエスト・キューおよびレスポンス・キューの作成」を参照してください。

1

messageProcessorMaxPoolSize

プール内で非同期リクエストを処理するために使用可能なメッセージ・プロセッサ・インスタンスの最大数。

値が大きいほど、スループットは向上します。ただし、使用されるリソース(スレッドやデータベース接続など)は多くなります。厳密なリソース要件は、非同期リクエスト・メッセージの保存に使用される永続ストアのタイプによって異なります。

この値の設定の詳細は、「カスタムのリクエスト・キューおよびレスポンス・キューの作成」を参照してください。

16


@AsyncWebServiceResponseQueue注釈

oracle.webservices.annotations.async.AsyncWebServiceResponseQueue注釈は、後で処理されるようレスポンスを保存するために使用するキューを定義します。

例:

@AsyncWebServiceQueue (
    connectionFactory = "weblogic.jms.XAConnectionFactory",
    queue = "oracle.j2ee.ws.server.async.NonDefaultResponseQueue",
    enableTransaction = true
    messageProcessorInitialPoolSize=1
    messageProcessorMaxPoolSize=16
)

次の表に、oracle.webservices.annotations.async.AsyncWebServiceResponseQueue注釈に渡すことができる属性を定義します。

表A-4 oracle.webservices.annotations.async.AsyncWebService ResponseQueue注釈の属性

属性 説明 デフォルト

enabled

レスポンス・キューが有効かどうかを指定するフラグ。有効になっている場合、リクエストMDBによってリクエストが処理され、レスポンスがレスポンス・キューに格納されます。無効になっている場合、リクエストMDBによってレスポンス処理が実行されます。

true

connectionFactory

リクエスト・キューのJMSキュー接続ファクトリの名前。

weblogic.jmx.XAConnectionFactory

queue

非同期レスポンスに使用されるJMSキューの名前。レスポンスMDBは、レスポンス・キューからメッセージを取得してコールバック・サービスに転送します。

oracle.j2ee.ws.server.async.DefaultResponseQueue

enableTransaction

MDBが非同期レスポンスをトランザクションとして処理する必要があるかどうかを指定するフラグ。

注意: ユーザー・トランザクションは、独立してコミットまたはロールバックできるように、MDBトランザクションとは別に保守されます。

false

messageProcessorInitialPoolSize

プール内で非同期レスポンスを処理するために使用可能なメッセージ・プロセッサ・インスタンスの最初の数。

この値の設定の詳細は、「カスタムのリクエスト・キューおよびレスポンス・キューの作成」を参照してください。

1

messageProcessorMaxPoolSize

プール内で非同期レスポンスを処理するために使用可能なメッセージ・プロセッサ・インスタンスの最大数。

値が大きいほど、スループットは向上します。ただし、使用されるリソース(スレッドやデータベース接続など)は多くなります。厳密なリソース要件は、非同期リクエスト・メッセージの保存に使用される永続ストアのタイプによって異なります。

この値の設定の詳細は、「カスタムのリクエスト・キューおよびレスポンス・キューの作成」を参照してください。

16


@CallbackAddressingPolicy注釈

このリリースでは、レスポンス・メッセージとコールバック・サービスとを相互に関連付けるためにWS-Addressingが使用されるため、oracle.webservices.annotations.async.CallbackAddressingPolicy注釈は使用されません。将来的には、ポリシーをコールバック交換に通知するために、この注釈が使用される可能性があります。

@CallbackManagementPolicy注釈

oracle.webservices.annotations.async.CallbackManagementPolicy注釈は、管理ポリシーを、コールバック・サービスに接続される非同期Webサービスのコールバック・クライアントにアタッチします。デフォルトではいずれの管理ポリシーもアタッチされません。

例:

@CallbackManagementPolicy("oracle/log_policy")

次の表に、oracle.webservices.annotations.async.CallbackManagementPolicy注釈に渡すことができる属性を定義します。

表A-5 oracle.webservices.annotations.async.CallbackManagementPolicy注釈の属性

属性 説明 デフォルト

value

管理ポリシーのURI。

""

enabled

指定したセキュリティ・ポリシーがコールバック・クライアントに対して有効かどうかを指定するフラグ。

true

sendAutoResponse

非同期操作の完了時にレスポンスが自動的に送信されるかどうかを指定するフラグ。場合によっては、レスポンスの自動送信を無効にして、アプリケーションが待機状態のときに手動でアクセスしてください。

true


@CallbackMethod注釈

oracle.webservices.annotations.async.CallbackMethod注釈を使用すると、コールバックportType内の対応する操作のWSDLエンティティの名前をカスタマイズし、メソッドが同期か非同期かを設定できます。この注釈は、javax.jws.WebMethod注釈と似ています。

例:

@CallbackMethod(exclude=true)

次の表に、oracle.webservices.annotations.async.CallbackMethod注釈に渡すことができる属性を定義します。

表A-6 oracle.webservices.annotations.async.CallbackMethod注釈の属性

属性 説明 デフォルト

name

コールバックportType内の注釈付きメソッドに対応するコールバック・メソッドの名前。この注釈は、POJO実装クラスからコールバック・インタフェースを生成する際に使用されるのみで、実行時には無視されます。

"onResult" + <注釈付きメソッドの名前>

operationName

コールバックportType内のこのメソッドのwsdl:operationの名前。

"onResult" + <注釈付きメソッドの名前>

action

コールバックportType内のこのメソッドのアクションの名前。SOAPバインディングでは、この値によってSOAPアクションの値が決まります。

操作の名前。

serviceRefName

レスポンス・メッセージの送信に使用されるサービス参照用の名前。

この値は、デプロイされたアーカイブに対して一意である必要があります。次のものを定義するために使用されます。

  • 標準デプロイメント・ディスクリプタ内の<service-ref>要素の下にある<service-ref-name>および<display-name>要素。

  • 独占デプロイメント・ディスクリプタ内の<service-ref-mapping>要素の中にある名前属性

<注釈付きクラスの名前> + "ResponseWebService.SERVICE_REF_NAME_SUFFIX"

exclude

メソッドが非同期かどうかを指定するフラグ。この値をtrueに設定すると、メソッドが同期であることを指定します。この場合、他の属性設定はすべて無視されます。

false


@CallbackMtomPolicy注釈

oracle.webservices.annotations.async.CallbackMtomPolicy注釈は、MTOMポリシーを、コールバック・サービスに接続される非同期Webサービスのコールバック・クライアントにアタッチします。デフォルトではいずれのMTOMポリシーもアタッチされません。

例:

@CallbackMtomPolicy("oracle/wsmtom_policy")

次の表に、oracle.webservices.annotations.async.CallbackMtomPolicy注釈に渡すことができる属性を定義します。

表A-7 oracle.webservices.annotations.async.CallbackMtomPolicy注釈の属性

属性 説明 デフォルト

value

MTOMポリシーのURI。

""

enabled

指定したセキュリティ・ポリシーがコールバック・クライアントに対して有効かどうかを指定するフラグ。

true


@CallbackProperties注釈

oracle.webservices.annotations.async.CallbackProperties注釈を使用すると、コールバック・サービスをコールするときにメッセージ・コンテキスト内で必須となる一連のプロパティを指定できます。

例:

@CallbackProperties( 
{ @Property( key = SecurityConstants.ClientConstants.WSS_CSF_KEY,
value = "basic.credentials") }
)

次の表に、oracle.webservices.annotations.async.CallbackProperties注釈に渡すことができる属性を定義します。

表A-8 oracle.webservices.annotations.async.CallbackProperties注釈の属性

属性 説明 デフォルト

value

oracle.webservices.annotations.Propertyタイプ値の配列。各プロパティは、キーと値の組合せを指定します。

""


@CallbackSecurityPolicy注釈

oracle.webservices.annotations.async.CallbackSecurityPolicy注釈は、1つ以上のセキュリティ・ポリシーを、コールバック・サービスに接続される非同期Webサービスのコールバック・クライアントにアタッチします。デフォルトではいずれのセキュリティ・ポリシーもアタッチされません。

例:

@CallbackSecurityPolicy("oracle/wss10_saml_token_with_message_protection_client_policy")

次の表に、oracle.webservices.annotations.async.CallbackSecurityPolicy注釈に渡すことができる属性を定義します。

表A-9 oracle.webservices.annotations.async.CallbackSecurityPolicy注釈の属性

属性 説明 デフォルト

value

クライアント側セキュリティ・ポリシーのURLを指定する文字列タイプの値の配列。

""

enabled

指定したセキュリティ・ポリシーがコールバック・クライアントに対して有効かどうかを指定するフラグ。

true


@ManagementPolicy注釈

oracle.webservices.annotations.ManagementPolicy注釈は、管理ポリシーをWebサービスにアタッチします。

例:

@ManagementPolicy(
       value="oracle/log_policy",
enabled = "true")

次の表に、oracle.webservices.annotations.ManagementPolicy注釈に渡すことができる属性を定義します。

表A-10 oracle.webservices.annotations.ManagementPolicy注釈の属性

属性 説明 デフォルト

value

管理ポリシーのURI。

""

enabled

ポリシーが有効かどうかを指定するブール値。

""


@MtomPolicy注釈

oracle.webservices.annotations.MtomPolicy注釈は、MTOMポリシーをWebサービスにアタッチします。

例:

@MtomPolicy(
       value="oracle/wsmtom_policy",
enabled = "true")

次の表に、oracle.webservices.annotations.MtomPolicy注釈に渡すことができる属性を定義します。

表A-11 oracle.webservices.annotations.MtomPolicy注釈の属性

属性 説明 デフォルト

value

MTOMポリシーのURI。

""

enabled

ポリシーが有効かどうかを指定するブール値。

""


@PortableWebService注釈

oracle.webservices.annotations.PortableWebService注釈は、JWSファイルがOracle Infrastructure Webサービスを実装することをクラス・レベルで指定します。

例:

@PortableWebService
@AsyncWebService
public class HelloService {
   public String hello(String name) {
      return "Hi " + name;
   }
}

次の表に、oracle.webservices.annotations.PortableWebService注釈に渡される属性を定義します。

表A-12 oracle.webservices.annotations.PortableWebServiceAnnotationの属性

属性 説明 デフォルト

endpointInterface

サービスの抽象Webサービス・コントラクトを定義しているサービス・エンドポイント・インタフェースの名前。

この注釈を使用すると、インタフェース・コントラクトを実装から分離できます。この注釈が存在する場合、サービス・エンドポイント・インタフェースを使用して抽象WSDLコントラクト(portTypeおよびbinding)が決定されます。サービス・エンドポイント・インタフェースには、JavaからWSDLへのマッピングをカスタマイズするためにJSR-181注釈を含めることができます。

サービス実装はサービス・エンドポイント・インタフェースを実装できますが、これは必須ではありません。

この属性が指定されていない場合、Webサービス・コントラクトはサービス実装で定義されている注釈から生成されます。サービス・エンドポイント・インタフェースがターゲット環境で必要な場合は、実装定義の名前を使用して実装定義のパッケージ内に生成されます。

注意: エンドポイント・インタフェースに注釈を付ける場合、この属性は無効です。

""

name

Webサービスの名前。この名前は、WSDL 1.1にマップされるときにwsdl:portTypeに対して使用されます。

""

portName

Webサービスのポート名。この名前は、WSDL 1.1にマップされるときにwsdl:portに対して使用されます。

注意: エンドポイント・インタフェースに注釈を付ける場合、この属性は無効です。

""

serviceName

Webサービスのサービス名。この名前は、WSDL 1.1にマップされるときにwsdl:serviceに対して使用されます。

注意: エンドポイント・インタフェースに注釈を付ける場合、この属性は無効です。

""

targetNamespace

ターゲット・ネームスペース。

サービス・エンドポイント・インタフェースに注釈を付ける際に、wsdl:portTypeおよび関連付けられたすべての要素に対して使用されるターゲット・ネームスペース。

(endpointInterface属性を介して)サービス・エンドポイント・インタフェースを参照していないサービス実装に注釈を付ける際は、wsdl:portType、wsdl:serviceおよび関連付けられたXML要素に対してターゲット・ネームスペースが使用されます。

(endpointInterface属性を介して)サービス・エンドポイント・インタフェースを参照しているサービス実装に注釈を付ける際は、wsdl:portType、wsdl:serviceおよび関連付けられたXML要素に対してターゲット・ネームスペースが使用されます。

""

wsdlLocation

Webサービスを記述する事前定義済WSLDの場所。値は、既存のWSDLファイルを参照する相対URLまたは絶対URLです。

この属性は、サービス実装が事前定義済WSDLコントラクトを実装していることを示します。サービス実装とWSDLで定義されているportTypeおよびbindingとが矛盾している場合、エラー・メッセージが戻されます。

1つのWSDLファイルに複数のportTypeおよびbindingが含まれる場合もあります。サービス実装の注釈によって、Webサービスに対応する特定のportTypeおよびbindingが決まります。

""


@PortableWebServiceProvider注釈

oralce.webservices.annotations.PortableWebServiceProvider注釈は、JavaクラスをOracle Infrastructure Webサービス・プロバイダを実装するものとして指定します。

例:

@PortableWebServiceProvider
@AsyncWebService
public class HelloService {
   public String hello(String name) {
      return "Hi " + name;
   }
}

次の表に、oracle.webservices.annotations.PortableWebServiceProvider注釈に渡される属性を定義します。

表A-13 oracle.webservices.annotations.PortableWebServiceProvider注釈の属性

属性 説明 デフォルト

portName

Webサービス・ポートの名前。

""

serviceName

Webサービスの名前。

""

targetNamespace

ターゲット・ネームスペース。

""

wsdlLocation

Webサービスを記述する事前定義済WSLDの場所。値は、既存のWSDLファイルを参照する相対URLまたは絶対URLです。

この属性は、サービス実装が事前定義済WSDLコントラクトを実装していることを示します。サービス実装とWSDLで定義されているportTypeおよびbindingとが矛盾している場合、エラー・メッセージが戻されます。

1つのWSDLファイルに複数のportTypeおよびbindingが含まれる場合もあります。サービス実装の注釈によって、Webサービスに対応する特定のportTypeおよびbindingが決まります。

""


@Property注釈

oracle.webservices.annotations.Property注釈を使用すると、コールバック・サービスをコールするときにメッセージ・コンテキスト内で必須となる単一のプロパティを指定できます。

例:

@Property(
       key = SecurityConstants.ClientConstants.WSS_CSF_KEY,
value = "basic.credentials")

次の表に、oracle.webservices.annotations.CallbackProperty注釈に渡すことができる属性を定義します。

表A-14 oracle.webservices.annotations.async.CallbackProperty注釈の属性

属性 説明 デフォルト

key

メッセージ・コンテキスト・プロパティの名前を指定する文字列タイプの値。

""

value

メッセージ・コンテキスト・プロパティの値を指定する文字列タイプの値。

""


@ResponseWebService注釈

oracle.webservices.annotations.async.ResponseWebService注釈を使用すると、レスポンスWebサービス・ポート情報をカスタマイズできます。

次の表に、oracle.webservices.annotations.async.ResponseWebService注釈に渡される属性を定義します。

表A-15 oracle.webservices.annotations.async.ResponseWebService注釈の属性

属性 説明 デフォルト

name

レスポンスportTypeの名前。

WSDL 1.1にマップされるときにwsdl:portTypeの名前として使用されます。

<注釈付きクラスの名前> + "Response"

targetNamespace

wsdl:portType、wsdl:serviceおよび関連付けられたすべての要素に対して使用されるターゲット・ネームスペース。

非同期Webサービスのターゲット・ネームスペースと同じです。

partnerLinkRole

WSDLのパートナ・リンク要素内で使用されるコールバックportTypeのロール名。

なし

serviceRefName

レスポンス・メッセージの送信に使用されるサービス参照用のサービス参照名。

この値は、デプロイされたアーカイブに対して一意である必要があります。次のものを定義するために使用されます。

  • 標準デプロイメント・ディスクリプタ内の<service-ref>要素の下にある<service-ref-name>および<display-name>要素。

  • 独占デプロイメント・ディスクリプタ内の<service-ref-mapping>要素の中にある名前属性

<注釈付きクラスの名前> + "ResponseWebService.SERVICE_REF_NAME_SUFFIX"

serviceName

このリリースでは使用されません。

なし

portName

このリリースでは使用されません。

なし


@Retry注釈

oracle.webservices.annotations.async.Retry注釈は、この非同期メソッドを多重呼出し不変とするのか、システム障害などによって実行が異常終了した場合には再試行可能とするかどうかを指定します。この注釈はクラスまたはメソッドのレベルで適用可能ですが、メソッドレベルの設定により、クラスレベルの設定はオーバーライドされます。

デフォルトでは、すべての非同期メソッドは多重呼出し不変で、これは非同期メソッドを2回以上コールしても副次的な影響がないことを意味します。非同期メソッドが多重呼出し不変でない場合は、明示的にこの注釈のenable属性にfalseを設定する必要があります。

次の表に、oracle.webservices.annotations.Retry注釈に渡される属性を定義します。

表A-16 oracle.webservices.annotations.Retry注釈の属性

属性 説明 デフォルト

enable

そのメソッドが多重不変呼出しであり、実行が異常終了した場合には安全に再試行ができるかどうかを指定するフラグ。

true

supportsGlobalTransaction

そのメソッドがグローバル・トランザクションに参加できるかどうかを指定するフラグ。

このフィールドは、グローバル・トランザクション動作を指定する注釈(javax.ejb.TransactionAttribute注釈やWS-AT注釈など)が他に存在しない場合のみ使用されます。たとえば、トランザクションのタイプがRequired、Mandatory、およびSupportsに設定されている場合、このメソッドはグローバル・トランザクションに参加するとみなされます。

注意: グローバル・トランザクション固有の注釈のみならずこのフィールドが指定されている場合には、値が一致している必要があります。

そのメソッドがグローバル・トランザクションに参加できる場合には、supportsGlobalTransaction属性をtrueに設定します。この場合、システムは多重呼び出し不変ではない動作を最も信頼できる方法で実現できます。メソッドの実行とレスポンスの投稿は、単一グローバル・トランザクション内で達成されます。処理手順のいずれかが異常終了という結果になると、そのトランザクションはロール・バックされて、メソッドは新しいトランザクションで再び実行されます。このシナリオでは、メソッドは、完了したトランザクションの一部として1回のみ実行され、その実行結果はレスポンス・キューに1回のみ投稿されることが保証されます。

メソッドがグローバル・トランザクションに参加できない場合には、supportsGlobalTransactionをfalseに設定します。システムでは、多重呼び出し不変ではないメソッドがせいぜい1回実行されることが保証されます。次のいずれかが発生した場合、フォルト・レスポンス・メッセージがコールバック・サービスに返されます。

  • 異常終了したせいで、非同期メソッドの実行が完了しない場合。

  • メソッドは完全に実行されたがレスポンスがキューに投稿されてしまう前に異常終了が発生した場合。

false


@SecurityPolicies注釈

oracle.webservices.annotations.SecurityPolicies注釈は、@SecurityPolicy注釈の配列を指定します。複数のWS-Policyファイルをクラスにアタッチする場合は、この注釈を使用します。

例:

@SecurityPolicies({
    @SecurityPolicy(value=
    "policy:oracle/wss10_username_token_with_message_protection_server_policy"),
    @SecurityPolicy(value=
    "policy:oracle/authorization_policy")})

@SecurityPolicy注釈

oracle.webservices.annotations.SecurityPolicy注釈は、セキュリティ・ポリシーをリクエストSOAPメッセージまたはレスポンスSOAPメッセージにアタッチします。この注釈を単独で使用して、単一のWS-Policyファイルをクラスに適用できます。複数のWS-Policyファイルをクラスに適用する場合は、@SecurityPolicies注釈を使用してそれらのファイルを1つにまとめます。

例:

@SecurityPolicy(value=
    "policy:oracle/wss10_username_token_with_message_protection_server_policy"),

次の表は、oracle.webservices.annotations.SecurityPolicy注釈に渡すことができる属性をまとめたものです。

表A-17 oracle.webservices.annotations.SecurityPolicy注釈の属性

属性 説明 デフォルト
value

WS-Policyファイルの取得元の場所。Web上のWS-PolicyファイルのURLを指定するには、http:接頭辞を使用します。WS-Policyファイルをポリシー・リポジトリ内にパッケージすることを指定するには、policy:接頭辞を使用します。

""

enabled

オプション。ポリシーが有効かどうかを指定するブール値です。

true

Properties

オプション。プロパティの値と名前の組合せの配列です。

""