14.6. VPN サポート

14.6.1. Cisco ハイブリッド認証を使用して VPN を構成する方法

Sun Ray クライアントは、リモートユーザーのための VPN ソリューションを提供できます。Sun Ray クライアントファームウェアの IPsec 機能によって、Sun Ray クライアントが VPN エンドポイントデバイスとして動作できます。Cisco EzVPN プロトコルをサポートする Cisco ゲートウェイと Sun Ray クライアントが相互運用できるようにする Cisco 拡張機能に加えて、もっとも一般的に使用されている暗号化、認証、および鍵交換のメカニズムがサポートされています。現在、Sun Ray クライアントは Cisco と Netscreen (Juniper) の IPsec VPN コンセントレータをサポートしています。

セキュリティーモデルは Cisco VPN クライアントのものと同じです。最初の (IKE フェーズ 1) 認証交換の共通グループ名および鍵を使用して、クライアントはフラッシュメモリーに格納されている固定のユーザー名およびパスワードを提示するか、またはユーザー名およびトークンカードによって生成される 1 回限りのパスワードのエントリを要求することによって、Cisco Xauth プロトコルでユーザーを個別に認証します。

VPN サポートは構成 GUI に依存し、次の実装がサポートされています。

格納された認証情報の使用を保護するために、VPN 構成には PIN エントリが含まれています。この機能によって、Sun Ray at Home の VPN 配備に対して二要素認証が可能になります。

注記

リモート構成ファイルのファイルコピーエントリを使用して、VPN 構成ファイルおよび証明書ファイルをファームウェアにコピーすることもできます。詳細については、表14.3「リモート構成ファイルのキー値」を参照してください。

14.6.1. Cisco ハイブリッド認証を使用して VPN を構成する方法

次の手順では、Cisco ハイブリッド認証を使用するように構成 GUI を変更する手順について説明します。

この手順では、必要な構成ファイルを提供する適切なサーバーに対するアクセス権を Sun Ray クライアントが持っていることを前提としています。

  1. 構成 GUI を開くには、Stop-M または Ctrl-Pause-M を押します。

  2. 「証明書」>「証明書ファイルの読み込み」を選択します。

    • PEM 形式のルート証明書を含むファイルの URL を入力します (ゲートウェイ証明書の署名に使用されます)。

    • メニューを終了します。

  3. 「VPN プロファイル」>「プロファイルファイルの読み込み」を選択します。

    • 適切な Cisco .pcf ファイルを読み込みます。

    • メニューを終了します。

  4. 「VPN 設定」>「VPN プロファイルのインポート」を選択します。

    • 必要なプロファイルが選択されるまで Enter キーを押して、既存の .pcf ファイルを繰り返し選択します。このファイルの値はサブメニューのエントリに入力されますが、値が保存されるまでそれらは保存されません。.pcf ファイルが選択されずに最初のエントリに戻ると、初期値が復元されます。

  5. 「VPN 設定」メニューにさらに値を設定します。

    • 「有効」をオンに設定します。

    • 「ユーザー名」など、必要なほかの VPN 値を設定します。

    • VPN 設定を保存します。

  6. (オプション) 「詳細」>「構成のダウンロード」を選択して、VPN 設定をダウンロードします

    新しい認証方法が「vpn.authmethod」として構成ファイルに指定され、有効な値は「xauth」、「preshared」、および「hybrid」です (大文字小文字が区別されます)。

  7. メインメニューから ESC を入力し、構成 GUI 設定を保存します。

    Sun Ray クライアントがリブートし、VPN 接続を試行します。