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Oracle Solaris 11.1 デスクトップ管理者ガイド Oracle Solaris 11.1 Information Library (日本語) |
10. Oracle Solaris デスクトップシステムのパフォーマンス向上
X Window System のネットワークトラフィックの削減
このセクションでは、Oracle Solaris デスクトップシステムの CPU 使用率を削減できる設定について説明します。これらの設定については、以降のセクションで説明します。
一部のウィンドウ境界テーマオプションでは、ウィンドウ境界を描画するために画像ファイルを読み込みます。その他のオプションでは、ウィンドウ境界を描画するためによりシンプルな手法を使用します。
Crux ウィンドウ境界オプションは画像ファイルを読み込むため、CPU リソースが限られているシステムでは速度が低下する可能性があります。CPU 使用率を削減するには、次のいずれかのウィンドウ境界オプションを使用します。
Atlanta
Esco
AgingGorilla
Bright
Metabox
注 - Metabox は、HighContrastInverse などのコントロール反転オプションと一緒には適切に動作しません。コントロール反転オプションでは Atlanta を使用します。
ウィンドウ境界テーマオプションを変更するには、次のコマンドを入力します。
# gconftool-2 --type string \ --set /apps/metacity/general/theme option-name
たとえば、Atlanta を使用するには、次のコマンドを入力します。
# gconftool-2 --type string \ --set /apps/metacity/general/theme Atlanta
または、「テーマ」設定ツールを使用して適切なオプションを選択できます。
ヒント - Metacity テーマビューアを使用すると、ウィンドウ境界オプションのパフォーマンスを測定したりオプションをプレビューしたりすることができます。Metacity テーマビューアを起動するには、次のコマンドを入力します。
# metacity-theme-viewer option-name
たとえば、Atlanta のパフォーマンスを測定したり Atlanta をプレビューしたりするには、次のコマンドを入力します。
# metacity-theme-viewer Atlanta
メニューの一部の項目では、項目の横にアイコンが表示されます。この機能をオフにするには、次のコマンドを入力します。
# gconftool-2 --type bool \ --set /desktop/gnome/interface/menus_have_icons false
パネルは、アニメーションスタイルで表示/非表示にできます。パネルアニメーションは、「プロパティー」ダイアログを使用して有効または無効にできます。
パネルの両端に非表示ボタンがある場合は、一方の非表示ボタンをクリックすると、パネルがスライドして表示または非表示になります。パネルが Autohide に設定されている場合、マウスを画面の端に移動するとパネルがスライドして表示され、マウスを端から離すとパネルがスライドして非表示になります。パネルアニメーションが無効な場合、スライド効果はありません。パネルは突然表示または非表示になります。
パネルアニメーションをオフにするには、次のコマンドを入力します。
# gconftool-2 --type bool \ --set /apps/panel/global/enable_animations false
デスクトップの背景に単一色を使用することで、Oracle Solaris デスクトップシステムで使用される色の数が削減されます。
デスクトップの背景に単一色を設定するには、次のコマンドを入力します。
# gconftool-2 --type string \ --set /desktop/gnome/background/picture_options none
# gconftool-2 --type string \ --set /desktop/gnome/background/color_shading_type solid
# gconftool-2 --type string \ --set /desktop/gnome/background/primary_color #hexadecimal-color
または、「背景」設定ツールを使用して、背景に単一色を選択できます。
ファイルマネージャーには、パフォーマンス関連の設定が含まれています。各パフォーマンス設定は、次の表で説明する 3 つの値のいずれか 1 つを取ることができます。
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パフォーマンス設定を行うには、次のコマンドを使用します。
# gconftool-2 --type string \ --set /apps/nautilus/preferences/show_icon_text value
次の表では、ファイルマネージャーのパフォーマンス設定について説明します。パフォーマンスを向上するには、設定の値を never に設定します。
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注 - ファイルマネージャーのパフォーマンス設定は、次の手順を実行して設定することもできます。
ファイルマネージャーのウィンドウから「編集」→「設定」を選択します。
「プレビュー」を選択します。
設定する設定を選択します。
たとえば、show_image_thumbnails 設定を行うには、「サムネイルの表示」設定オプションを選択します。
ファイルマネージャーのパフォーマンスを向上するには、次のコマンドを入力してサイドペインをオフにします。
# gconftool-2 --type bool \ --set /apps/nautilus/preferences/start_with_sidebar false
ファイルマネージャーのパフォーマンスを向上するには、次のコマンドを入力してツールバーをオフにします。
# gconftool-2 --type bool \ --set /apps/nautilus/preferences/start_with_toolbar false
ファイルマネージャーのパフォーマンスを向上するには、次のコマンドを入力してロケーションバーをオフにします。
# gconftool-2 --type bool \ --set /apps/nautilus/preferences/start_with_location_bar false
ヒント - Ctrl + L キーボードショートカットを使用して、必要なときにロケーションバーを表示できます。
ファイルマネージャーには、ユーザーがデスクトップの背景をロックしてデスクトップアイコンを非表示にできる設定が含まれます。パフォーマンスを向上するには、次のコマンドを入力してデスクトップの背景を無効にし、デスクトップアイコンを非表示にします。
# gconftool-2 --type bool \ --set /apps/nautilus/preferences/show_desktop false
デスクトップの背景に適用されていた既存の色や壁紙は変更されません。たとえば、このオプションをオフにする前に緑の単一色の背景だった場合は、その後も緑の単一色の背景のままです。ただし、デスクトップの背景をオフにすると、このオプションをオンに戻すまで背景の色や壁紙を変更できなくなります。
デスクトップの背景を無効にすると、次の操作が禁止されます。
ファイルマネージャーを使用して、デスクトップの背景のパターンや色を変更します。
ごみ箱などのデスクトップオブジェクトを使用します。デスクトップオブジェクトはデスクトップに表示されません。
デフォルトで、Oracle Solaris デスクトップは、グラフィックスハードウェアの性能に基づいて、ユーザーのログイン時に使用可能な 2 つのウィンドウマネージャーのうち 1 つを選択します。
compiz – シェーディングや半透明性などの高度なグラフィカルエフェクトをサポートする合成ウィンドウマネージャー。ログインすると、システムはグラフィックスカードが Oracle Solaris 11 でハードウェアアクセラレーションをサポートしているかどうかを自動的にチェックします。
metacity – 基本的な標準準拠のウィンドウマネージャー。ログインすると、システムはグラフィックスカードが Oracle Solaris 11 でハードウェアアクセラレーションをサポートしているかどうかを自動的にチェックします。
CPU 使用率を最小限にするには、Metacity ウィンドウマネージャーを選択するようにしてください。それには、次のいずれかの方法を実行します。
metacity コマンドを --replace オプションで使用します。
$ metacity --replace &
「外観」設定ツールの「視覚効果」タブで、「なし」を選択します。
このセクションは、ただちに有効になり、次回ログイン時にも有効です。