この章では、JDeveloperを使用してデータベースの使用を開始する方法について説明します。データベースを初めて使用する場合は、初級レベルの省スペースのデータベースであるOracle Database XEへの接続に関する項を参照してください。
この章では、次の項目について説明します。
JDeveloperでは、OracleおよびOracle以外のデータベースを直接使用し、オフライン・データベース定義を使用したデータベースの設計、作成および編集を行うことができます。
JDeveloperでのOracleデータベースの迅速な使用開始については、次のドキュメントを参照してください。
Oracle Database 10g Express Editionの使用。詳細は、第24.2項「Oracle Database 10gのスタート・ガイド」を参照してください。
OracleおよびOracle以外のデータベースへの接続の作成。詳細は、第26.4項「データベースへの接続」を参照してください。
データベース・ナビゲータの使用。詳細は、第25.1項「データベース・ナビゲータの使用」を参照してください。
JDeveloperによるデータベース開発。詳細は、JDeveloper 11gによるデータベース開発(http://st-curriculum.oracle.com/obe/jdev/obe11jdev/11/index.html
)を参照してください。
通常、データベースの使用はデータベースへの接続の作成から開始します。JDeveloperを使用すると、Oracleデータベースへの接続を迅速に作成できるだけでなく、多くのOracle以外のデータベースに接続して操作することもできます。データベース接続を確立した後は、データベース・ナビゲータでのデータベース・オブジェクトの検索や、検索ツールを使用した特定のオブジェクトの検索、データベースおよびそのコンテンツの比較が可能になります。また、データの編集やデータのインポート/エクスポートを実行したり、データベースとデータベース内のオブジェクトに関するレポートを作成することもできます。
SQLワークシートやデータベース・オブジェクト・エディタが含まれるJDeveloper内の統合ツールを使用して、データベース接続を介してデータベースを直接使用できます。データベース・オブジェクト・エディタを使用すると、データベース・オブジェクトを編集できます。また、オフライン・データベースを作成することもできます。アプリケーション・ナビゲータまたはデータベース・ダイアグラマで作業を行う場合、オフライン・データベース定義を使用してデータベースをモデル化し、その結果をデータベース接続を介してデータベースに生成できます。
データベース接続はアプリケーション・ナビゲータまたはデータベース・ダイアグラマにリストできます。ここで、これらのデータベース接続は、使用しているアプリケーションに対して使用可能になります。また、リソース・パレットでは、これらのデータベース接続を他のアプリケーションで再利用できます。
データベース接続を作成すると、次の操作が可能になります。
特定のオブジェクトについてデータベースを参照および検索します。
データベースとそのコンテンツに関するレポートを作成します。
データをインポートおよびエクスポートします。
データベースをコピー、比較およびエクスポートします。
オフライン・データベースを使用できます。これらのデータベースは、データベース・ダイアグラマでモデル化したり、アプリケーション・ナビゲータで使用できます。
データベース内またはオフライン・データベース内でオブジェクトを作成、編集および削除できます。
OracleおよびOracle以外のデータベースにアクセスするJavaプログラムを、JDBCを使用して作成および実行できます。
JDeveloperでデータベースを初めて使用する場合、最も簡単な使用開始方法の1つは、Oracle Database 10g Express Edition (Oracle Database XE)を使用してみることです。
JDeveloperでデータベースを初めて使用する場合、最も簡単な使用開始方法の1つは、Oracle Database 10g Express Edition (Oracle Database XE)を使用してみることです。Oracle Database XEは、Oracle Database 10gリリース2コード・ベースに基づく初級レベルの省スペースのデータベースです。これは、自由な開発、デプロイおよび配布、迅速なダウンロード、そして簡単な管理が可能です。これは、スタート・ガイド: Oracle Database 10g Express Edition (XE)(http://www.oracle.com/technetwork/database/express-edition/overview/index.html
)からダウンロードできます。
Oracle Database XEをダウンロードしてインストールした後、スタート・ガイドの指示に従い、サンプル・ユーザーHRをロック解除します。たとえば、表やマテリアライズド・ビューを作成するために追加権限を付与することもできます。これで、JDeveloperからサンプル・ユーザーへのデータベース接続を作成できるようになります。
「データベース接続の作成」ダイアログで、次の値を使用します。ここで言及されていないフィールドは空白のままにしてください。
表24-1 Oracle Database 10g Express Editionの接続の詳細
フィールド | 値 |
---|---|
接続の作成場所 |
「アプリケーション・リソース」を選択します。接続は、アプリケーション・ナビゲータで「アプリケーション・リソース」の下に表示されます。 |
接続名 |
この接続用にわかりやすい名前を入力します。 |
接続タイプ |
|
ユーザー名 |
|
パスワード |
サンプル・ユーザーをロック解除したときか新規ユーザーを作成したときに入力したパスワードを入力します。 |
パスワードの保存 |
選択済(デフォルト)。 |
ドライバ |
|
ホスト名 |
Oracle Database XEがローカル・システムにインストールされている場合、デフォルトの |
JDBCポート |
|
SID |
|
ダイアログの下部にある「接続のテスト」をクリックします。「成功
」は、データベースへの接続が確立されたことを示します。他のメッセージが表示された場合は、前述の値が正しく入力されているかどうかを確認し、Oracle Database XEが起動したかどうかを確認してください。
JDeveloperでデータベース機能を使用する方法を制御できるプリファレンスは多数用意されています。これらは「ツール」メニューにある「プリファレンス」ダイアログから使用できます。
「データベース」ページでは、日時のデフォルト値が検証されないよう選択すること、エクスポートDDLファイルのデフォルト・パスを設定すること、およびデータベースの起動スクリプトの場所を入力することが可能です。
「データベース: 拡張」ページでは、SQL配列のフェッチ・サイズやNULL値の表示オプションなどのオプションを設定します。
「データベース: 自動トレース/実行計画」ページでは、SQLワークシートの「自動トレース」および「実行計画」ペインに表示する情報を指定します。
「データベース: ドラッグ・アンド・ドロップ」ページでは、オブジェクトをデータベース・ナビゲータからSQLワークシートにドラッグするときにSQLワークシートに作成されるSQL文のタイプを指定します。
「データベース: JDBCドライバ・オプション」ページでは、BI JDBCドライバ用としてJDBCドライバ、およびDB2、Informix、SQL ServerおよびSybase用としてWebLogic JDBCドライバを登録および管理します。
「データベース: NLS」ページでは、言語、地域、ソート・プリファレンス、日付書式などのグローバリゼーション・サポート・パラメータを指定します。
「データベース: 目標オプション」ページでは、オブジェクト・ビューア・ウィンドウの固定の有無、および出力の表示オプションを指定します。
「データベース: PL/SQLコンパイラ」ページでは、PL/SQLサブプログラムのコンパイルのためのオプションを指定します。
「データベース: レポート」ページでは、データベースが接続されていないときにJDeveloperでデータベース・レポートを閉じるかどうかを選択できます。
「データベース: SQL*Plus」では、SQL*Plusコマンドライン・ツールへのパスを設定します。
「データベース: SQLエディタ・コード・テンプレート」ページでは、SQLおよびPL/SQLコードを編集するためのテンプレートを表示、追加、削除できます。コード・テンプレートは、一般的によく使用される文のテキストを挿入することで、より迅速かつ効率的にコードを記述するのに役立ちます。
「データベース: SQLフォーマッタ」ページでは、SQLワークシートで文の書式を整える際の方法を制御できます。
「データベース: ユーザー定義の拡張」ページ。(JDeveloperでは使用されません。)
「データベース: ワークシート」ページでは、SQLワークシートのためのオプションを指定します。
「ダイアグラム: データベース」(「ダイアグラム」ノードの下)。ダイアグラムの表示方法を制御するプリファレンスを設定するために使用します。
「プリファレンス」ダイアログでデータベース・プリファレンスを管理するには、次のようにします。
「ツール」→「設定」を選択します。
「プリファレンス」ページで、目的のページを選択します。作業中に詳細を参照するには、[F1]を押すか、ダイアログ内から「ヘルプ」をクリックします。
「プロジェクト・プロパティ」ダイアログでプロパティを管理するには、次のようにします。
「アプリケーション」→「プロジェクト・プロパティ」(現在のプロジェクトのみのプロパティを変更または指定する)または「デフォルト・プロジェクト・プロパティ」(デフォルト・プロパティを設定する)を選択します。
ダイアログで、目的のページを選択します。作業中に詳細を参照するには、[F1]を押すか、ダイアログ内から「ヘルプ」をクリックします。
これらのプリファレンスおよびプロパティを管理するだけでなく、データベース接続内のスキーマまたはオブジェクトをフィルタして必要なもののみを表示することもできます。