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Oracle® Identity Manager Concurコネクタ・ガイド
リリース11.1.1
E85882-02
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2 Concurコネクタのデプロイ

コネクタをデプロイする手順は、インストール前、インストール、およびインストール後の3つのステージに分けることができます。

次のトピックでは、これらのステージについて詳しく説明します。

2.1 インストール前

インストール前の作業には、developer sandboxの設定とconsumer key値の取得が含まれます。また、ユーザー管理APIにアクセスするため、パートナ・アプリケーションをConcurに登録することも必要です。

これらの値を取得するには、ターゲット・システムで次のタスクを実行します。
  1. Concur developer sandboxを設定し、Concur Developer Sandboxアカウントのconsumer keyを取得します。
    ITリソースの構成時に、customAuthHeadersパラメータのconsumer key値を指定します。
  2. パートナ・アプリケーション(つまり、Concurコネクタ)をConcurに登録します。
これらのインストール前タスクを実行する詳細な手順は、Concur製品のマニュアルで説明されています。詳細は、ConcurのWebサイト(https://developer.concur.com/)にアクセスしてください。

2.2 インストール

Oracle Identity Managerにコネクタをインストールする必要があります。必要に応じて、コネクタ・サーバーにコネクタをデプロイすることもできます。

次のトピックでは、Concurコネクタのインストールについて詳しく説明します。

2.2.1 Concurコネクタのインストールの理解

このコネクタ・コードは、Oracle Identity Managerでローカルに実行することも、コネクタ・サーバーでリモートで実行することもできます。

コネクタ・コード(バンドル)を実行する場所に応じて、コネクタのインストール・オプションは次のようになります。
  • Oracle Identity Managerでコネクタ・コードをローカルに実行します。

    このシナリオでは、Oracle Identity Managerにコネクタをデプロイします。Oracle Identity Managerにコネクタをデプロイするには、コネクタ・インストーラの実行およびターゲット・システムのITリソースの構成で説明されている手順を実行します。

  • コネクタ・サーバーでコネクタ・コードをリモートに実行します。

    このシナリオでは、Oracle Identity Managerにコネクタをデプロイしてから、コネクタ・サーバーにコネクタ・バンドルをデプロイします。コネクタ・サーバーのインストール、構成および実行、ならびにコネクタ・サーバーへのコネクタのインストールの詳細は、Oracle Fusion Middleware Oracle Identity Managerのためのアプリケーションの開発とカスタマイズのアイデンティティ・コネクタ・サーバーの使用に関する項を参照してください。

2.2.2 コネクタ・インストーラの実行

コネクタ・インストーラを実行すると、コネクタ・ファイルがOracle Identity Managerのディレクトリに自動的にコピーされ、コネクタXMLファイルがインポートされ、プロビジョニングに使用されるアダプタがコンパイルされます。

コネクタ・インストーラを実行するには、次のようにします。
  1. コネクタのインストール・メディアから次のディレクトリに内容をコピーします: OIM_HOME/server/ConnectorDefaultDirectory

    ノート:

    初めてコネクタ・インストーラを実行してコネクタ・バンドルをコネクタ・サーバーにデプロイする場合、バンドルをコネクタ・サーバーのバンドル・ディレクトリに配置します。
  2. Oracle Identity System Administrationにログインします。
  3. 左ペインの「システム管理」で、「コネクタの管理」をクリックします
  4. 「コネクタの管理」ページで「インストール」をクリックします
  5. 「コネクタ・リスト」リストから、Concur Connector RELEASE_NUMBERを選択します。このリストには、インストール・ファイルをデフォルト・コネクタ・インストール・ディレクトリ(OIM_HOME/server/ConnectorDefaultDirectory)にコピーしたコネクタの、名前およびリリース番号が表示されます

    インストール・ファイルを異なるディレクトリにコピーした場合は、次のようにします。

    1. 「代替ディレクトリ」フィールドに、該当するディレクトリのフルパスおよび名前を入力します。

    2. 「リフレッシュ」をクリックして、「コネクタ・リスト」に含まれるコネクタのリストを再移入します。

    3. 「コネクタ・リスト」リストから、Concur Connector RELEASE_NUMBERを選択します。

  6. 「ロード」をクリックします。
  7. 「続行」をクリックして、インストール処理を開始します。次のタスクが順番に実行されます。
    1. コネクタ・ライブラリの構成

    2. コネクタのXMLファイルのインポート(デプロイメント・マネージャを使用)

    3. アダプタのコンパイル

    正常に完了したタスクには、チェックマークが表示されます。タスクが失敗すると、Xマークおよび失敗の理由を示すメッセージが表示されます。タスクが失敗した場合は、必要な修正を行い、次のいずれかのステップを実行します。

    1. インストールを再試行するには、「再試行」をクリックします。

    2. インストールを取り消してインストール・プロセスを再起動するには、「取消」をクリックしてから、ステップ3からステップ8を繰り返します。

  8. コネクタのインストール手順の3つのタスクがすべて正常に終了すると、インストールの成功を示すメッセージが表示されます。
    また、インストール後に実行するステップのリストが表示されます。これらのステップは次のとおりです。
    1. コネクタのITリソースの構成。ITリソースを構成する手順は、このガイドで後述します。

    2. コネクタのインストール時に作成されたスケジュール済タスクの構成これらのスケジュール済タスクを構成する手順は、このガイドで後述します。

    コネクタ・インストーラを実行すると、コネクタ・ファイルおよび外部コード・ファイルがOracle Identity Managerホスト・コンピュータ上のコピー先ディレクトリにコピーされます。これらのファイルは、Concurコネクタ・インストール・メディアのファイルおよびディレクトリに示されています。

2.2.3 ターゲット・システムのITリソースの構成

ターゲット・システムのITリソースは、コネクタのインストール後に作成されます。このITリソースを構成することで、コネクタを使用してOracle Identity Managerをターゲット・システムと接続できます。

この項では、次の項目について説明します。

2.2.3.1 ITリソース・パラメータ

ITリソースは、ターゲット・システムに関する接続やその他の汎用情報を格納するパラメータで構成されます。Oracle Identity Managerはこの情報を使用して、ターゲット・システムの特定のインストールまたはインスタンスに接続します。

表2-1に、Concur ITリソースの各パラメータをアルファベット順に示します。

表2-1 ITリソースのパラメータ

パラメータ 説明

authenticationServerUrl

ターゲット・システムのconsumer keyを検証する認証サーバーのURLを入力します。

サンプル値: https://www.concursolutions.com/net2/oauth2/accesstoken.ashx

authenticationType

ターゲット・システムにより使用される認証のタイプ。このコネクタでは、OAuth 2.0カスタム認証タイプがサポートされています。

デフォルト値: custom

パラメータの値は変更しないでください。

customAuthHeaders

次の書式でconsumer keyを入力します。

"X-ConsumerKey=CONSUMER_KEY"

この書式では、CONSUMER_KEYを、Concur developer sandboxの登録後に割り当てられたconsumer keyと置き換えます。

サンプル値: “X-ConsumerKey=abc12345ABc12345AbcXYZ”

consumer keyの取得の詳細は、インストール前を参照してください。

Configuration Lookup

リコンシリエーションおよびプロビジョニング操作時に使用される構成情報を格納する参照定義の名前。

デフォルト値: Lookup.Concur.Configuration

Connector Server Name

コネクタ・サーバーにConcurコネクタをデプロイしている場合、コネクタ・サーバーのITリソースの名前を入力します。

host

ターゲット・システムをホストしているコンピュータのホスト名を入力します。

サンプル値: www.concursolutions.com

password

コネクタ・プラットフォームに接続するためのパスワードを入力します。これは、Concur developer sandboxの登録時に指定したパスワードです。

port

ターゲット・システムがリスニングしているポート番号を入力します。

proxyHost

外部ターゲットへの接続に使用されるプロキシ・ホストの名前を入力します。

サンプル値: www.example.com

proxyPort

プロキシのポート番号を入力します。

proxyUser

ターゲット・システムに接続するためにOracle Identity Managerで使用される、ターゲット・システム・ユーザー・アカウントのプロキシ・ユーザー名を入力します。

proxyPassword

ターゲット・システムに接続するためにOracle Identity Managerで使用される、ターゲット・システム・ユーザー・アカウントのプロキシ・ユーザーIDのパスワードを入力します。

sslEnabled

ターゲット・システムでSSL接続が必要な場合、このパラメータの値をtrueに設定します。そうではない場合、値をfalseに設定します。

デフォルト値 : true

username

Concurプラットフォームに接続するためのユーザー名を入力します。これは、Concur developer sandboxの登録時に指定した電子メール・アドレスです。

2.2.3.2 ITリソース・パラメータの値の指定

ターゲット・システムのITリソースには、ターゲット・システムに関する接続情報が含まれます。Oracle Identity Governanceでは、プロビジョニングおよびリコンシリエーション時にこの情報を使用します。コネクタ・インストーラを実行すると、Concur ITリソースが自動的に作成されるので、ITリソースのパラメータ値を指定する必要があります。
ITリソースのパラメータ値を指定するには:
  1. アイデンティティ・システム管理にログインします。
  2. サンドボックスを作成し、アクティブにします。 Oracle Fusion Middleware Oracle Identity Managerのためのアプリケーションの開発とカスタマイズのサンドボックスの作成に関する項 および サンドボックスのアクティブ化および非アクティブ化に関する項を参照してください。
  3. 左側のペインの「構成」で、「ITリソース」をクリックします
  4. 「ITリソースの管理」ページの「ITリソース名」フィールドにConcurと入力して、「検索」をクリックします。
  5. ITリソースの「編集」アイコンをクリックします。
  6. ページ上部のリストから、「詳細およびパラメータ」を選択します。
  7. ITリソースのパラメータの値を指定します。各パラメータについては、「ITリソース・パラメータ」で説明します。
  8. 「更新」をクリックして、値を保存します。

2.3 インストール後

コネクタのインストール後は、Oracle Identity Managerを構成し、すべてのコネクタ・イベントに関する情報を追跡するためにロギングを有効にし、SSLを構成する必要があります。また、ユーザー・インタフェースのローカライズなどのオプションの構成も行います。

次の各項では、インストール後の作業について説明します。

2.3.1 Oracle Identity Managerの構成

リコンシリエーションおよびプロビジョニング操作を実行するリソースに対し、UIフォームおよびアプリケーション・インスタンスを作成する必要があります。さらに、権限とカタログの同期ジョブを実行する必要があります。

次の項では、Oracle Identity Managerを構成する手順を示します。

2.3.1.1 サンドボックスの作成およびアクティブ化

カスタマイズおよびフォーム管理機能の使用を開始するには、サンドボックスを作成してアクティブにする必要があります。次に、サンドボックスを公開してそのカスタマイズを他のユーザーが使用できるようにします。

 Oracle Fusion Middleware Oracle Identity Managerのためのアプリケーションの開発とカスタマイズのサンドボックスの作成に関する項 および サンドボックスのアクティブ化および非アクティブ化に関する項を参照してください。

2.3.1.2 UIフォームの新規作成

Oracle Identity System Administrationのフォーム・デザイナを使用して、アプリケーション・インスタンス・フォームを作成および管理できます。Oracle Fusion Middleware Oracle Identity Managerの管理 の フォーム・デザイナを使用したフォームの作成に関する項を 参照してください。 

UIフォームを作成するときは、必ずそのフォームを関連付けるConcurコネクタに対応するリソース・オブジェクトを選択します。また、「権限フォームの生成」チェック・ボックスを選択します。

2.3.1.3 フォームとアプリケーション・インスタンスの関連付け

デフォルトでは、コネクタのインストール後にConcur Application Instanceという名前のアプリケーション・インスタンスが自動的に作成されます。このアプリケーション・インスタンスを、UIフォームの新規作成で作成されたフォームに関連付ける必要があります。Oracle Fusion Middleware Oracle Identity Managerの管理のアプリケーション・インスタンスの変更を参照してください。

アプリケーション・インスタンスを更新したら、それを組織に公開して、アプリケーション・インスタンスのリクエストとそれに続くユーザーへのプロビジョニングを可能にする必要があります。

ベスト・プラクティスとして、アプリケーション・インスタンスを公開する前に次の手順を実行します。

  1. アイデンティティ・システム管理で、サンドボックスを非アクティブ化します。
  2. アイデンティティ・システム管理をログアウトします。
  3. Oracleアイデンティティ・セルフ・サービスにログインし、ステップ1で非アクティブ化したサンドボックスをアクティブ化します
  4. カタログで、アプリケーション・インスタンスのUI (フォーム・フィールド)をチェックし、正しく表示されていることを確認します。
  5. すべてが正しく表示されている場合にかぎり、アプリケーション・インスタンスを公開します。それ以外の場合、問題を修正してからアプリケーション・インスタンスを公開します。

    アプリケーション・インスタンスを組織に公開する手順は、Oracle Fusion Middleware Oracle Identity Managerの管理のアプリケーション・インスタンスに関連付けられた組織の管理に関する項を参照してください。

2.3.1.4 サンドボックスの公開

サンドボックスを公開する前に、ベスト・プラクティスとして次の手順を実行し、このステージまでに行われたすべてのサンドボックスの変更を検証してください(サンドボックスが一度公開されると変更を元に戻すことは難しいため)。
  1. アイデンティティ・システム管理で、サンドボックスを非アクティブ化します。
  2. アイデンティティ・システム管理をログアウトします。
  3. xelsysadmユーザー資格証明を使用してアイデンティティ・セルフ・サービスにログインし、ステップ1で非アクティブ化したサンドボックスをアクティブ化します。
  4. カタログで、Concurアプリケーション・インスタンス・フォームが正しいフィールドとともに表示されていることを確認します。
  5. サンドボックスを公開します。Oracle Fusion Middleware Oracle Identity Managerのアプリケーションの開発とカスタマイズのサンドボックスの公開に関する項を参照してください。

2.3.1.5 権限および同期カタログの収集

子プロセス・フォーム表から権限スキーマを移入し、ロール、アプリケーション・インスタンスおよび権限をカタログに収集することができます。また、カタログ・メタデータをロードすることもできます。

権限の収集とカタログ同期化を行うには、次の手順を実行します。
  1. 権限リスト・スケジュール済ジョブを実行して、子プロセス・フォーム表から権限割当てスキーマを移入します。
  2. カタログ同期化ジョブ・スケジュール済ジョブを実行します。

関連項目:

権限リスト・スケジュール済ジョブおよびカタログ同期化ジョブ・スケジュール済ジョブの詳細は、『Oracle Fusion Middleware Oracle Identity Governanceの管理』の事前定義済のスケジュール済タスクに関する項を参照してください

2.3.1.6 新規フォームによる既存アプリケーション・インスタンスの更新

フォーム・デザイナで行うすべての変更に対して、新しいUIフォームを作成し、アプリケーション・インスタンスでその変更を更新する必要があります。
新規フォームにより既存のアプリケーション・インスタンスを更新するには、次のようにします。
  1. サンドボックスを作成し、アクティブにします。 Oracle Fusion Middleware Oracle Identity Managerのためのアプリケーションの開発とカスタマイズのサンドボックスの作成に関する項 および サンドボックスのアクティブ化および非アクティブ化に関する項を参照してください。
  2. リソースの新しいUIフォームを作成します。Oracle Fusion Middleware Oracle Identity Managerの管理 の フォーム・デザイナを使用したフォームの作成に関する項を 参照してください。 
  3. 既存のアプリケーション・インスタンスを開きます。
  4. 「フォーム」フィールドで、作成した新しいUIフォームを選択します。
  5. アプリケーション・インスタンスを保存します。
  6. サンドボックスを公開します。Oracle Fusion Middleware Oracle Identity Managerのアプリケーションの開発とカスタマイズのサンドボックスの公開に関する項 を参照してください。

2.3.2 UIフォームにおけるフィールド・ラベルのローカライズ

使用する言語に対応するリソース・バンドルを使用して、UIフォーム・フィールド・ラベルをローカライズできます。リソース・バンドルはコネクタ・インストール・メディアに用意されています。

UIフォームに追加するフィールド・ラベルをローカライズするには、次のようにします。
  1. Oracle Enterprise Managerにログインします。
  2. 左側のペインで、「アプリケーションのデプロイ」を開き、oracle.iam.console.identity.sysadmin.earを選択します
  3. 右側のペインで、「アプリケーションのデプロイ」リストから、「MDS構成」を選択します
  4. 「MDS構成」ページで、「エクスポート」をクリックして、ローカル・コンピュータにアーカイブを保存します
  5. アーカイブの内容を解凍して、テキスト・エディタで次のファイルを開きます。
    SAVED_LOCATION\xliffBundles\oracle\iam\ui\runtime\BizEditorBundle_en.xlf"
  6. BizEditorBundle.xlfファイルを次の方法で編集します。
    1. 次のテキストを検索します。

      <file source-language="en" 
      original="/xliffBundles/oracle/iam/ui/runtime/BizEditorBundle.xlf" 
      datatype="x-oracle-adf">
    2. 次のテキストで置き換えます。

      <file source-language="en" target-language="LANG_CODE" 
      original="/xliffBundles/oracle/iam/ui/runtime/BizEditorBundle.xlf" 
      datatype="x-oracle-adf">
      このテキストのLANG_CODEを、フォーム・フィールド・ラベルをローカライズする言語のコードに置き換えます。フォーム・フィールド・ラベルを日本語でローカライズする場合の値の例を次に示します。
       <file source-language="en" target-language="ja" 
      original="/xliffBundles/oracle/iam/ui/runtime/BizEditorBundle.xlf" 
      datatype="x-oracle-adf">
    3. アプリケーション・インスタンスのコードを検索します。この手順は、Concurアプリケーション・インスタンスの編集の例を示しています。元のコードは次のとおりです。

       <trans-unit 
      id="${adfBundle['oracle.adf.businesseditor.model.util.BaseRuntimeResourceBundle']['persdef.sessiondef.oracle.iam.ui.runtime.form.model.user.entity.userEO.UD_ LOGINID__c_description']}">
      <source>Login ID</source>
      <target/>
      </trans-unit>
      <trans-unit 
      id="sessiondef.oracle.iam.ui.runtime.form.model.ConcurForm.entity.ConcurFormEO.UD_LOGINID __c_LABEL">
      <source>Login ID</source>
      <target/>
      </trans-unit>

      このテキストで、ConcurFormは、Concurアプリケーション・インスタンスに関連付けられた現在のフォーム・インスタンス名です。

    4. コネクタ・パッケージに入っているリソース・ファイル(例: Concur_ja.properties)を開き、そのファイルの属性の値を取得します。例:
      global.UD_CONCUR_LOGINID =\u30A2\u30AB\u30A6\u30F3\u30C8\u540D.
    5. ステップ6 cに示されている元のコードを、次のものに置き換えます。

      <trans-unit 
      id="${adfBundle['oracle.adf.businesseditor.model.util.BaseRuntimeResourceBu ndle']['persdef.sessiondef.oracle.iam.ui.runtime.form.model.user.entity.use rEO.UD_CONCUR_LOGINID__c_description']}">
      <source>LoginID</source>
      <target>u30A2\u30AB\u30A6\u30F3\u30C8\u540D</target>
      </trans-unit> 
      <trans-unit
      id="sessiondef.oracle.iam.ui.runtime.form.model.Concur.entity sEO.UD_CONCUR___c_LABEL">
      <source>First Name</source> 
      <target>\u30A2\u3FIRSTNAME0AB\u30A6\u30F3\u30C8\u540D</target> 
      </trans-unit>
    6. プロセス・フォームのすべての属性に対し、ステップ6 aからステップ6 dを繰り返します。

    7. ファイルをBizEditorBundle_LANG_CODE.xlfとして保存します。このファイル名で、LANG_CODEを、ローカライズする言語のコードに置き換えます。サンプル・ファイル名: BizEditorBundle_ja.xlf.

  7. ZIPファイルを再パッケージしてMDSにインポートします。

    関連項目:

    メタデータ・ファイルのエクスポートおよびインポートの詳細は、『Oracle Fusion Middleware Oracle Identity Governanceのためのアプリケーションの開発とカスタマイズ』のカスタマイズのデプロイおよびアンデプロイに関する項を参照してください

  8. Oracle Identity Governanceからログアウトしてから、ログインします。

2.3.3 サーバー・キャッシュからのコネクタ・リソース・バンドル関連コンテンツの消去

コネクタをデプロイすると、リソース・バンドルがインストール・メディアのresourcesディレクトリからOracle Identity Managerデータベースにコピーされます。connectorResourcesディレクトリに新しいリソース・バンドルを追加したり、既存のリソース・バンドルに変更を加えた場合は、コネクタ・リソース・バンドルに関連するコンテンツをその都度サーバー・キャッシュから消去する必要があります。

コネクタ・リソース・バンドルに関連するコンテンツをサーバー・キャッシュから消去するには、次のようにします。
  1. コマンド・ウィンドウで、OIM_HOME/server/binディレクトリに切り替えます。
  2. 次のいずれかのコマンドを入力します。
    • Microsoft Windows: PurgeCache.bat All

    • UNIXの場合: PurgeCache.sh All

    注意:

    コンテンツ・カテゴリのキャッシュをパージするには、PurgeCacheユーティリティを使用できます。Microsoft WindowsではPurgeCache.bat CATEGORY_NAMEを実行し、UNIXではPurgeCache.sh CATEGORY_NAMEを実行します。CATEGORY_NAME引数は、消去するコンテンツ・カテゴリの名前を表します。
    たとえば、次のコマンドを実行すると、サーバー・キャッシュからメタデータ・エントリがパージされます。
    • PurgeCache.bat MetaData

    • PurgeCache.sh MetaData

    PurgeCacheユーティリティを実行する前に、WL_HOMEおよびJAVA_HOME環境変数が設定されていることを確認します。

    プロンプトが表示されたら、SYSTEM ADMINISTRATORSグループに属するアカウントのユーザー名とパスワードを入力します。さらに、次の書式でサービスURLを入力するように求められます。

    t3://OIM_HOST_NAME:OIM_PORT_NUMBER

    この書式の詳細は次のとおりです:
    • OIM_HOST_NAMEは、Oracle Identity Managerホスト・コンピュータのホスト名またはIPアドレスで置き換えます。

    • OIM_PORT_NUMBERは、Oracle Identity Managerがリスニングを行うポートで置き換えます。

2.3.4 Concurコネクタのロギングの管理

Oracle Identity ManagerではOracle Diagnostic Logging (ODL)ロギング・サービスを使用して、コネクタに関連するすべてのタイプのイベントを記録します。

次のトピックでは、ロギングについて詳しく説明します。

2.3.4.1 ログ・レベルの理解

ロギングを有効化すると、Oracle Identity Managerはプロビジョニングおよびリコンシリエーション操作の過程で発生するイベントについての情報をログ・ファイルに自動的に格納します。ODLはOracle Identity Managerにより原則的に使用されるロギング・サービスで、java.util.Loggerに基づいています。

ロギングを行うイベントのタイプを指定するには、ログ・レベルを次のいずれかに設定します。

  • SEVERE.intValue()+100

    このレベルでは、致命的エラーに関する情報のロギングが有効化されます。

  • SEVERE

    このレベルでは、Oracle Identity Managerの実行を続行できる可能性があるエラーに関する情報のロギングが有効化されます。

  • WARNING

    このレベルでは、障害を引き起こす可能性のある状況に関する情報のロギングが有効化されます。

  • INFO

    このレベルでは、アプリケーションの進行状況を示すメッセージのロギングが有効化されます。

  • CONFIG

    このレベルでは、デバッグに役立つ詳細なイベントに関する情報のロギングが有効化されます。

  • FINE、FINER、FINEST

    これらのレベルでは詳細なイベントに関する情報のロギングが有効化され、FINESTではすべてのイベントに関する情報が記録されます。

これらのメッセージ・タイプは、表2-2に示すようにODLのメッセージ・タイプとレベルの組合せに対応しています。

表2-2 ログ・レベルおよびODLメッセージ・タイプ: レベルの組合せ

Javaのレベル ODLメッセージ・タイプ:レベル

SEVERE.intValue()+100

INCIDENT_ERROR:1

SEVERE

ERROR:1

WARNING

WARNING:1

INFO

NOTIFICATION:1

CONFIG

NOTIFICATION:16

FINE

TRACE:1

FINER

TRACE16

FINEST

TRACE32

OJDLの構成ファイルはlogging.xmlで、これは次のパスにあります: DOMAIN_HOME/config/fmwconfig/servers/OIM_SERVER/logging.xml

ここで、DOMAIN_HOMEOIM_SERVERは、Oracle Identity Managerのインストール時に指定されたドメイン名とサーバー名です。

2.3.4.2 ロギングの有効化

Oracle WebLogic Serverのロギングを有効化するには、次のようにします。
  1. 次のようにしてlogging.xmlファイルを編集します。
    1. ファイル内に次のブロックを追加します。

      <log_handler name='Concur-handler' level='[LOG_LEVEL]'class='oracle.core.ojdl.logging.ODLHandlerFactory'> 
      	<property name='logreader:' value='off'/>	
      	<property name='path' value='[FILE_NAME]'/> 	
      	<property name='format' value='ODL-Text'/>	
      	<property name='useThreadName' value='true'/> 
      	<property name='locale' value='en'/> 
      	<property name='maxFileSize' value='5242880'/> 
      	<property name='maxLogSize' value='52428800'/>
      	<property name='encoding' value='UTF-8'/>
      </log_handler> 
      
      <logger name="ORG.IDENTITYCONNECTORS.CONCUR" level="[LOG_LEVEL]" useParentHandlers="false">
      	<handler name="Concur-handler"/>
      	<handler name="console-handler"/>
      </logger>
    2. 2箇所の[LOG_LEVEL]を、必要なODLのメッセージ・タイプとレベルの組合せで置き換えます。サポートされているメッセージ・タイプとレベルの組合せは、ログ・レベルの理解に示されています。同様に、記録されるメッセージをロギングするログ・ファイルのフルパスと名前で、[FILE_NAME]を置き換えます。次のブロックは、[LOG_LEVEL]および[FILE_NAME]のサンプル値を示しています。
      <log_handler name='Concur-handler' level='NOTIFICATION:1'class='oracle.core.ojdl.logging.ODLHandlerFactory'> 
      	<property name='logreader:' value='off'/>	
      	<property name='path' value='F:\MyMachine\middleware\user_projects\domains\base_domain1\servers\oim_server1\logs\oim_server1-diagnostic-1.log'/>
      	<property name='format' value='ODL-Text'/> 	
      	<property name='useThreadName' value='true'/> 
      	<property name='locale' value='en'/> 
      	<property name='maxFileSize' value='5242880'/> 
      	<property name='maxLogSize' value='52428800'/> 
      	<property name='encoding' value='UTF-8'/>
      </log_handler>
      	
      <logger name="ORG.IDENTITYCONNECTORS.CONCUR" level="NOTIFICATION:1" useParentHandlers="false">
      	<handler name="Concur-handler"/> 
      	<handler name="console-handler"/>
      </logger>

    Oracle Identity Managerを使用している場合、これらのサンプル値を使用すると、このコネクタに生成されたログ・レベルが NOTIFICATION:1レベル以上のすべてのメッセージが、指定したファイルに記録されます。

  2. ファイルを保存して閉じます。
  3. サーバー・ログをファイルにリダイレクトするには、次の環境変数を設定します。
    • Microsoft Windowsの場合: set WLS_REDIRECT_LOG=FILENAME

    • UNIXの場合: export WLS_REDIRECT_LOG=FILENAME

    FILENAMEを、出力のリダイレクト先ファイルの場所と名前に置き換えます。

  4. アプリケーション・サーバーを再起動します。

2.3.5 ConcurコネクタのSSLの構成

Oracle Identity Managerとターゲット・システムの間のデータ通信を保護するためにSSLを構成する必要があります。

SSLを構成するには:
  1. ターゲット・システムの公開キー証明書を取得してSSL証明書を取得します。
  2. ターゲット・システムの公開キー証明書を、Oracle Identity Managerをホストしているコンピュータにコピーします。
  3. 次のkeytoolコマンドを実行して、公開キー証明書をOracle Identity Managerのアイデンティティ・キー・ストアにインポートします。
    keytool -import -keystore WEBLOGIC_HOME/server/lib/DemoTrust.jks -file CERT_FILE_NAME -storepass PASSWORD

    コマンドの説明は次のとおりです:

    • CERT_FILE_NAMEは、証明書ファイルのフルパスと名前です

    • PASSWORDは、キーストアのパスワードです。

    次に、このコマンドのサンプル値を示します。

    keytool -import -keystore WEBLOGIC_HOME/server/lib/DemoTrust.jks -file /home/target.cert -storepass DemoTrustKeyStorePassPhrase

    注意:

    keytoolコマンドに渡すパラメータ値は、個別の要件に応じて変更してください。keytoolの引数には改行が含まれないようにしてください。