推論

RDFグラフ機能による推論

推論とは、ルールに基づいて論理的な演繹を行う機能です。推論を使用すると、文字列その他の値に基づく構文的なマッチングではなく、各データ間の有意な関係に基づいて意味論的なマッチングを実行する問合せを作成できます。推論ではルールを使用します。

オントロジとは、特定の領域で共有される知識を概念化したものです。オントロジは、クラス、プロパティおよび(オプションの)インスタンスの集合で構成されます。クラスは通常、クラス階層(サブクラスとスーパークラスの関係)によって関連付けられます。同様に、プロパティはプロパティ階層(サブプロパティとスーパープロパティの関係)によって関連付けられます。プロパティは、対称的または推移的(あるいはその両方)です。プロパティには、それぞれに指定されたドメイン、レンジおよびカーディナリティの制約もあります。

RDFSベースのオントロジで指定できるのは、クラス階層、プロパティ階層、instanceOf関係、およびプロパティのドメインとレンジのみです。

OWLオントロジはRDFSベースのオントロジを基盤としますが、追加でプロパティ特性を指定できます。OWLオントロジはさらに次のように分類できます。

RDFグラフ機能による推論

RDFグラフ機能では、Apache Jenaを通じてW3CのRDFスキーマ(RDFS)とWeb Ontology Language (OWL)の推論がサポートされています。「RDFグラフの問合せ」で説明されてるように、PelletやTrOWLなどメモリーベースのサード・パーティ製推論システムをサポートする機能もあります。

OntModel API上では、推論をメモリー内で実行できます。あるいは、オントロジを外部推論に渡すこともできます。新しく推論されたトリプルはNoSQL Databaseに書き戻され、元のグラフまたは新しい名前付きグラフの一部として格納されます。