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Oracle® Fusion Middlewareテクノロジ・アダプタの理解
12 c (12.1.3)
E57554-05
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15 Oracle JCA Adapter for JDE Edwards World

この章では、Oracle JCA Adapter for JDE Edwards Worldの使用方法について説明し、設計時構成情報と実行時構成情報、および概念の概要を示します。JDE Worldシステムは、IBMのミニコンピュータで実行されるERP (エンタープライズ・リソース・プランニング)製品です。JD Edwards Worldアダプタでは、IBMシステムへの新しいJDBCドライバ・ベースの接続を使用し、SOA統合ユーザーが通常のデータベースとしてのJDE Worldシステムとやり取りできるようにします。

JD Edwards Worldシステムの詳細は、Oracle JD Edwards Worldドキュメント・ページを参照してください。

この章の内容は次のとおりです。

15.1 JD Edwards WorldシステムとJDE Edwards Worldアダプタの概念

J.D. Edwards Worldシステムでは、相互運用性フレームワークによってエンタープライズ・システムと統合できます。Oracle JD Edwards Worldアダプタでは、アダプタ・フレームワークを使用し、様々な統合アクセス方法を活用して最大限の柔軟性および機能性が提供されます。

JDE Edwards Worldシステムはデータベースベースの統合です。J.D.Edwardsアプリケーションは、本質的にはデータベースです。そのレポートおよび情報抽出はSQL問合せに基づきます。同様に、JDE Edwards Worldシステムとの書込み対話は特殊表への挿入に基づきます。特殊表はZ表と呼ばれ、外部ソース(フラット・ファイル、スプレッドシートまたは別のタイプのファイル)からインポートしたデータを一時的に保存するために使用されます。JD Edwards Worldシステムではこのデータが処理され、実際のデータベース表にインポートされます。Z表は、インポート・データの形式およびプロセスをできるだけ一貫させるのに役立ちます。

Zファイルには、JD Edwardsシステムでのトランザクションの処理に必要なすべての情報が含まれており、各Zファイルには、関連付けられているバッチ処理プログラムがあります。

Zファイルは、販売注文や住所など、様々なタイプのトランザクションに対応しています。JD Edwards Worldシステム・ドキュメントには、様々なタイプのファイルおよびJD Edwards Worldシステム内でのそれらのファイルの使用について記載されています。

JD Edwards Worldアダプタでは、次を実行して、統合のフィルタによって、基礎となるJD Edwards Worldシステム・データベース表が公開されます。

  • 表/列の代替記述名である統合点のみの公開。JD Edwards Worldアダプタでは、JD Edwards World表の実際の名前は公開されません。

  • 適切な統合タッチ・ポイントを検索できる強力なUIの提供。

  • 特定の信頼できるコール元のみが制限された一連の表にデータを挿入できるようにするJDBCドライバの提供。

JD Edwards Worldシステムでは情報は、データベース・アダプタで使用できない形式で表内にあります。数値は小数点以下の桁数なしで保存され、日付には特定の書式が使用され、接続はtranslate binary=trueを使用して行う必要があります(AS/400 DB2に固有)。

JD Edwards Worldアダプタのために、これらの形式は、環境設定やデータ変換など、一般的な実行時アダプタ機能のほとんどを処理するJD Edwards World JDBCドライバによって処理されます。このため、JDBCドライバでは、JD Edwards WorldアダプタとJD Edwards WorldシステムのZ表の間の通信手段が提供されます。

15.2 JD Edwards Worldアダプタの機能

JD Edwards Worldアダプタの機能は、次のとおりです。

  • JDE World接続の作成テンプレート。アダプタでは、構成ウィザードによって、JD Edwards Worldシステムとの接続を支援する接続テンプレートを使用できます。

  • JDE Worldカスタム接続パラメータ。JD Edwards Worldアダプタでは、構成ウィザードによって、JDE Worldシステムに固有の接続パラメータを使用できます。

  • 選択された表によって決定される操作。JD Edwards Worldアダプタを使用すると、選択されている表によって決定される操作を選択できます。

  • 表の選択ブラウザ。この機能を使用すると、JD Edwardsアダプタを使用してZ表に対する選択を実行するための支援および前提条件として、JD Edwards WorldのZ表を参照できます。

  • ビジネス・モジュールによってグループ化されたJD Edwards World システムのZ表。挿入を実行し、選択を行う表の決定を支援するため、JD Edwards Worldアダプタでは、Z表のJD Edwards Worldシステム・ビジネス・モジュールによるグループ化が提供されます。このようなビジネス・モジュールには、エンタープライズ内での用途を明確に示すわかりやすい名前が付いています。

  • JD Edwards Worldアダプタでは、統合エンドポイントとして使用されるZ表のみが公開されます。統合エンドポイントではないZ表は公開されません。

  • JD Edwards Worldアダプタでは、接続プール・サポートが提供されます

  • Z表挿入サポート。JD Edwards WorldシステムのZ表に挿入するには、JDE World JCAアダプタによって取得されたSQL接続に、挿入文を実行する権限がある必要があります。

    この場合も、JD World Systemアダプタによって操作を実行する機能が提供されたZ表は、ステージング表となります。つまり、J D Edwardsとの間でデータをインポート/エクスポートするためのデータ・インタフェースとなります。外部アプリケーションは、常にZ表とのインタフェースをとります。Z表のデータは、バッチ・プログラミングおよびバックエンドJD Edwards Worldシステムのその他のインタフェースを使用して実際のJDEdwards Worldシステムの表に移動できます。異なる機能領域の異なるトランザクションには、実際のJDEdwards Worldの表に移動するための独自の定義済Z表および構成があります。各Z表からのデータ移動が可能になる処理オプションに関する情報が記載されている、垂直方向の(財務、製造、人事管理) JD Edwards Worldドキュメント・セットをそれぞれ参照してください。

  • ポーリング・サポートなし。JD Edwards Worldアダプタには、ポーリング・サポートがありません。

  • トランザクション・サポートなし。数多くのアダプタでは、通常、XAトランザクションがサポートされていますが、JDEdwards Worldアダプタではサポートされません。理由の1つは、JDE Worldシステムが非トランザクションであるためです。JD Edwards Worldシステムの基礎となるAS/400 DB2データベースでは、通常、ジャーナル処理を実行できません。つまり、XAトランザクションのみでなく、ローカル・トランザクションの開始とコミットもサポートされていません。

    また、JD Edwards Worldアダプタで使用可能なのは、選択と挿入の2つのデータベース・オプションのみです。選択は、トランザクションである必要がありません。挿入もZ表に対してのみであり、常に非トランザクションのRPGコールに関連付けられます。

15.3 JD Edwards Worldアダプタの構成

JD Edwards Worldアダプタには、複数の準備構成手順が関係しています。アダプタをデプロイする前に、実行時構成および設計時構成の両方を提供する必要があります。

15.3.1 JDEdwards Worldアダプタの接続プーリングの構成

JCAコネクタでは、プーリング・サポートが提供される必要があります。データベース・アダプタによって、データソースからSQL接続が取得されます。これにより、プーリング要件が基礎となるJDBCドライバおよびそのデータソース実装に委任されます。

JD Edwards World JCAアダプタはOracleデータベース・アダプタに基づいているため、JD Edwards Worldアダプタのプーリング・サポートを構成するプロセスは、Oracleデータベース・アダプタにプーリング・サポートを提供するプロセスと似ています。

JD Edwards Worldアダプタの接続プーリングを提供するには、次の手順を実行します。

  1. JD Edwards Worldアダプタが含まれているビルドにOracle WebLogic Serverがインストールされていることを確認します。次に、WebLogicコンソールの検索パネルで、JD Edwards Worldアダプタを検索して見つけます。

    アダプタの名前を「検索」フィールドに入力します。検索パネルに、検索結果としてJDEdwards WorldアダプタとそのタイプAppDeploymentが表示されます。図15-1を参照してください。

    図15-1 WebLogicコンソールでのJDEdwards Worldアダプタの検索

    図15-1の説明が続きます
    「図15-1 WebLogicコンソールでのJDEdwards Worldアダプタの検索」の説明
  2. JDEdwards Worldアダプタはオプションのアダプタであるため、初期のJDeveloper状態は「アクティブ」ではなく「インストール済み」です。JDEdwards Worldアダプタの状態をアクティブにする必要があります。状態をアクティブにするには、次の手順を実行します。

    1. WebLogicコンソールで、「ターゲット」タブを選択します。

    2. アダプタをデプロイするサーバーを選択します。「保存」をクリックします。

      図15-2 WebLogicコンソールでのサーバーの選択

      図15-2の説明が続きます
      「図15-2 WebLogicコンソールでのサーバーの選択」の説明
  3. Sourceforgeからjt400.jarファイルを取得する必要があります(jt400.jarファイルは、その場所ではJTOpen 7.9と呼ばれています)。JTOpenは、IBM Toolbox for Java Licensed Program Product (LPP)のオープン・ソース・バージョンです。

    jt400.jarファイルを<middleware_home>/user_projects/domains/WLS_SOA/lib/に配置します。

  4. アダプタがアクティブであることを確認するには、「制御」タブを選択します。アダプタを手動でアクティブにする必要がある場合があります。これを行うには、JDBCWorldAdapterの横のチェック・ボックスを選択して、「開始」を選択します。

    図15-3 JD Edwards Worldアダプタがアクティブ状態であることの確認

    図15-3の説明が続きます
    「図15-3 JD Edwards Worldアダプタがアクティブ状態であることの確認」の説明
  5. 次の手順では、WebLogicコンソールで「データ・ソース」→「サービス」に進み、「汎用データ・ソース」を選択して、データソース接続を作成します。

    図15-4 汎用データソースの選択

    図15-4の説明が続きます
    「図15-4 汎用データソースの選択」の説明
  6. 名前としてjdbc/JDEWorldDataSourceを指定します。この名前はデフォルトのJCA eis/JDEWorld/JDEWorldDemoインスタンスが参照している用語を表しています。データベース・タイプOtherを使用します。

    図15-5 JDBCデータソースJDEWorldDataSourceの定義

    図15-5の説明が続きます
    「図15-5 JDBCデータソースJDEWorldDataSourceの定義」の説明
  7. 「トランザクション」タブで、「グローバル・トランザクションのサポート」が選択されていないことを確認して、XAを無効にします。図15-6を参照してください。

    図15-6 WebLogicの「トランザクション」タブで「グローバル・トランザクションのサポート」が選択されていないことの確認

    図15-6の説明が続きます
    「図15-6 WebLogicの「トランザクション」タブで「グローバル・トランザクションのサポート」が選択されていないことの確認」の説明
  8. 「接続プール」ページに進み、接続プール情報を構成します。図15-7を参照してください。

    接続プールURLは、次のようになる必要があります。「接続プール」ページでは、プロパティとして3つの設定(「ユーザー」「ServerName」および「JDEWEnvironment」)も指定します(3つのすべての設定がすでに接続URLに表示されているか、またはデータソースの構成時に入力されている場合でも)。

    jdbc:jdew://JDED;JDEWEnvironment=QA92;JDEWTableNomenclature=OBJN_OBJT;JDEWColumnNomenclature=FDFT_FDFN;translate binary=true;date format=mdy;prompt=false;auto commit=true;
    
    user=BPELTEST
    serverName=JDED2.us.mydomain.com
    JDEWEnvironment=A93BPELTEST
    JDEWTableNomenclature=OBJN_OBJT
    JDEWColumnNomenclature=FDFT_FDFN

    図15-7 WebLogicコンソールでの接続プールURLの構成

    図15-7の説明が続きます
    「図15-7 WebLogicコンソールでの接続プールURLの構成」の説明
  9. 「詳細」を選択し、接続予約済タイムアウトを180に設定します。アダプタの接続プールを使用した最初の接続時に、接続の作成に3分かかるため、この値が必要です。

    図15-8 接続予約済タイムアウトの値の設定

    図15-8の説明が続きます
    「図15-8 接続予約済タイムアウトの値の設定」の説明
  10. 次に、「制御」タブを選択して、JDBCデータソースの各インスタンスを手動で制御します。

    図15-9 「制御」タブを使用したデプロイ済データソースの各インスタンスの手動管理

    図15-9の説明が続きます
    「図15-9 「制御」タブを使用したデプロイ済データソースの各インスタンスの手動管理」の説明

15.4 JD Edwards Worldアダプタ構成ウィザードのフロー: 挿入操作

JD Edwardsアダプタ構成ウィザードを使用して、JDEdwards WorldのZ表への挿入操作を実行するようにJD Edwardsアダプタを構成できます。

これを行うには、次の手順を実行します。

  1. JDeveloperデザイン・ビューの「参照」セクションのコンポジットまたはBPELプロセスにドラッグ・アンド・ドロップして、JDE Worldアダプタ構成ウィザードを起動します。JD Edwards Worldアダプタ構成ウィザードの「ようこそ」画面が表示されます。
  2. 「サービス接続」画面を使用して、サービス接続を確立します。既存の接続を参照するか、またはこのページで新しい接続情報を指定して、既存の接続を編集します。「次へ」をクリックします。
  3. JDE Worldアダプタ構成ウィザードの「表の選択」画面が表示されます。この画面では、JD Edwards WorldのZ表に対して実行できる2つの操作(「Z-表挿入」または「選択」)のいずれか1つを選択できます。この例では、「Z-表挿入」が選択されています。「次へ」をクリックします。

    図15-10 JDE Worldアダプタ構成ウィザードの「表の選択」画面

    図15-10の説明が続きます
    「図15-10 JDE Worldアダプタ構成ウィザードの「表の選択」画面」の説明
  4. 「サービス接続」ページが開き、このサービスの問合せのためのルート・データベースを選択できます。

    これを行うには、操作およびルート・データベース表を実行するZ表の基本について理解している必要があります。これは、挿入の実行または問合せを行うJD Edwards Worldシステムのビジネス・モジュールの理解にも役立ちます。

    このページでは、ページの下部にある「表のインポート」ボタンをクリックして、Z表をインポートできます。このリストからZ表を選択すると、操作のルート・データベースとなる表が選択されます。追加したZ表を削除することもできます。

    これを行うには、次の手順を実行します。

    • 「表のインポート」ボタンを選択して、Z表をインポートし、ルート・データベース表にする表を選択します。

    • インポート後に、表を削除できます。表をリストから削除するには、適切な表を選択し、「表の削除」ボタンを選択して、インポートする表のリストからZ表を削除します。

    • 「次へ」を選択します。

    図15-11 ルート・データベース表の選択

    図15-11の説明が続きます
    「図15-11 ルート・データベース表の選択」の説明
  5. JD Edwards Worldアダプタ構成ウィザードに、「リレーションシップ」画面が表示されます。この画面には、ルート・データベースから使用可能なリレーションシップのリストが表示されます。

    新しいリレーションシップを定義するには、画面下部に表示されている「作成」ボタンをクリックします。このボタンを使用して、ルート・データベースからアクセス可能な表を提供できます。「作成」ボタンの横の「削除」ボタンを使用すると、表をルート・データベース表からアクセスできないようにすることができます。

    また、リレーションシップ表をクリックして、名前を変更できます。単に次の画面に移動することもできます。

    オプションの作成または削除の完了後、または何も実行しなかった後に、例に示すように「次へ」を選択します。

    図15-12 JDE Worldアダプタ構成ウィザードの「リレーションシップ」画面

    図15-12の説明が続きます
    「図15-12 JDEWorld アダプタ構成ウィザードの「リレーションシップ」画面」の説明
  6. JDE Worldアダプタ構成ウィザードの「属性のフィルタ処理」画面が表示されます。この画面には、インポートされた表の定義から作成された属性フィルタが表示されます。これには定義したリレーションシップも含まれます。

    また、実行するデータベース問合せから除外する属性を選択解除できます。主キー属性は除外できません。すべての属性を選択するには「すべて選択」を、すべての属性を選択解除するには「すべて選択解除」を選択します。

    「次へ」を選択します。

    図15-13 JDE Worldアダプタ構成ウィザードの「属性のフィルタ処理」画面

    図15-13の説明が続きます
    「図15-13 JDE Worldアダプタ構成ウィザードの「属性のフィルタ処理」画面」の説明
  7. JDE Worldアダプタ構成ウィザードの「詳細オプション」画面が表示されます。このページでは、JDBCオプション問合せタイムアウトオプションが提供されます。この値をデフォルトの0から変更するか、または「次へ」を選択して、デフォルト値を受け入れることができます。

    図15-14 JDE Worldアダプタ構成ウィザードの「詳細オプション」画面

    図15-14の説明が続きます
    「図15-14 JDE Worldアダプタ構成ウィザードの「詳細オプション」画面」の説明
  8. JDE Worldアダプタ構成ウィザードの「JCAエンドポイント・プロパティ」画面が表示されます。

    「自動再試行」セクションでは、操作のタイムアウト時の自動再試行の値を指定します。接続関連のフォルトが発生した場合はこの値を使用し、invokeアクティビティを回数制限付きで自動的に再試行できます。このセクションのフィールドでは、次の値を指定できます。

    • 無限に再試行するには、「試行」フィールドにunlimitedと入力します。

    • 「間隔」は、再試行間の遅延です。

    • 「バックオフ係数: x」を指定すると、再試行間の待ち時間を延長できます。開始間隔に1、バックオフに2を指定して9回再試行すると、1、2、4、8、16、32、64、128および256 (28)秒後に再試行されます。

    • 「最大間隔」は、再試行間の遅延の間隔数です。

    図15-15 JDE Worldアダプタ構成ウィザードの「JCAエンドポイント・プロパティ」

    図15-15の説明が続きます
    「図15-15 JDE Worldアダプタ構成ウィザードの「JCAエンドポイント・プロパティ」」の説明

15.5 JD Edwards Worldアダプタ: 選択操作

JDEWorldアダプタでは、JD Edwards WorldのZ表からの選択または問合せを実行する機能が提供されます。この操作を構成するには、JD Edwards Worldアダプタ構成ウィザードを使用します。

これを行うには、次の手順を実行します。

  1. 「表の選択」画面で「選択」操作タイプを選択し、「次へ」を選択します。

    図15-16 JD Edwards Worldアダプタの「表の選択」画面

    図15-16の説明が続きます
    「図15-16 JD Edwards Worldアダプタの「表の選択」画面」の説明

    ここでは、「選択」が選択されています。

    図15-17 選択操作が選択されているJDE Worldアダプタ構成ウィザード

    図15-17の説明が続きます
    「図15-17 選択操作が選択されているJDE Worldアダプタ構成ウィザード」の説明
  2. 「サービス接続」ページが開き、このサービスの問合せのためのルート・データベースを選択できます。これを行うには、操作およびルート・データベース表を実行するZ表の基本について理解している必要があります。これは、挿入の実行または問合せを行うJD Edwards Worldシステムのビジネス・モジュールの理解にも役立ちます。

    このページでは、ページの下部にある「表のインポート」ボタンを選択して、Z表をインポートできます。このリストからZ表を選択すると、操作のルート・データベースとなる表が選択されます。

    追加したZ表を削除することもできます。これを行うには、次の手順を実行します。

    • 「表のインポート」ボタンをクリックして、Z表をインポートし、ルート・データベース表にする表を選択します。

    • インポート後に、表を削除できます。表をリストから削除するには、適切な表を選択し、「表の削除」ボタンを選択して、インポートする表のリストからZ表を削除します。

    • 「Next」をクリックします。

    図15-18 JDE Worldアダプタ構成ウィザードの「サービス接続」画面

    図15-18の説明が続きます
    「図15-18 JDE Worldアダプタ構成ウィザードの「サービス接続」画面」の説明
  3. JD Edwards Worldアダプタのシステム・ブラウザが表示されます。ここでは、インポートする表を参照できます。

    図15-19 JDE Worldシステム・ブラウザ

    図15-19の説明が続きます
    「図15-19 JDE Worldシステム・ブラウザ」の説明
  4. システム表をクリックして、JDE Worldシステム・ブラウザのシステム表を選択します。

    図15-20 JDE Worldシステム・ブラウザでのシステム表の選択

    図15-20の説明が続きます
    「図15-20 JDE Worldシステム・ブラウザでのシステム表の選択」の説明
  5. システム表を選択すると、表示で表のノードを展開して、表内の列を検索できます。「OK」をクリックして、インポート用の選択内容を選択します。

    図15-21 JDE Worldシステム・ブラウザを使用した列およびタイプ情報の表示

    図15-21の説明が続きます
    「図15-21 JDE Worldシステム・ブラウザを使用した列およびタイプ情報の表示」の説明
  6. インポート用のルート・データベース表を選択すると、「サービス接続」画面が再表示され、このサービスの問合せ用の表を選択するよう指示されます。ルート・データベース表を選択し、「次へ」をクリックしてインポートします。また、「表の削除」ボタンをクリックして、インポートしない表を将来の「インポート」リストから削除することもできます。

    図15-22 表をインポートする準備ができたJDE Worldアダプタ構成ウィザードの「サービス接続」画面

    図15-22の説明が続きます
    「図15-22 表をインポートする準備ができたJDE Worldアダプタ構成ウィザードの「サービス接続」画面」の説明
  7. 主キーを定義する必要がある場合は、「主キーの定義」画面が表示されます。この画面では、主キーを定義できます。アダプタでは、指定された行を一意に識別できる必要があります。ROWIDオプションは、Oracle Database、単一の表、ポーリング操作、挿入操作または選択操作の場合にのみ構成できます。この画面では、主キーの定義に関する追加情報が提供されます。この画面を使用するには、1つまたは複数の主キーの候補を選択し、「次へ」をクリックします。

    図15-23 JDEアダプタ構成ウィザードの「主キーの定義」画面

    図15-23の説明が続きます
    「図15-23 JDEアダプタ構成ウィザードの「主キーの定義」画面」の説明
  8. 表を選択し、「インポート」を選択すると、JDE Edwards Worldアダプタでは、その表を問合せ操作のルート表として使用して、JDE Worldアダプタ構成ウィザードの「リレーションシップ」画面が表示されます。

    この画面には、前の画面で示したルート・データベース表からアクセス可能なリレーションシップが表示されます。表と表の間にアクセス可能なリレーションシップがない場合は、画面に「アクセス可能なリレーションシップがありません」と表示されます。

    この画面を使用するには、次の手順を実行します。

    • 新しいリレーションシップを定義するには、「作成」ボタンを選択します。

    • リレーションシップを削除するには、「削除」を選択します。

    • リレーションシップの名前を変更するには、リレーションシップを選択し、「名前の変更」をクリックします。

    リレーションシップの定義、名前の変更または削除が終了したか、作成または変更するリレーションシップがない場合は、「次へ」を選択します。

    図15-24 JDE Worldアダプタ構成ウィザードの「リレーションシップ」画面

    図15-24の説明が続きます
    「図15-24 JDE Worldアダプタ構成ウィザードの「リレーションシップ」画面」の説明
  9. JD Edwards Worldアダプタ構成ウィザードの「属性のフィルタ処理」画面が表示されます。図15-25を参照してください。

    この画面を使用して、データベース問合せから属性を除外できます。これを行うには、次の手順を実行します。

    • 問合せで使用しない属性の選択を解除します。

    • すべての属性を選択するには、画面下部の「すべて選択」ボタンを使用します。

    • 属性の選択を解除するには、「すべて選択解除」ボタンを使用します。

    • 「Next」をクリックします。

    図15-25 JD Edwards Worldアダプタ構成ウィザードの「属性のフィルタ処理」画面

    図15-25の説明が続きます
    「図15-25 JD Edwards Worldアダプタ構成ウィザードの「属性のフィルタ処理」画面」の説明
  10. JD Edwards Worldアダプタ構成ウィザードの「選択条件の定義」画面が表示され、JD Edwards Worldアダプタ参照の選択条件を定義できます。図15-26を参照してください
    • 最上部のフィールドにパラメータを入力するか、または「追加」ボタンを選択してSQL条件を追加するか、あるいはその両方を実行します。

      図15-26 JDE Worldアダプタ構成ウィザードの「選択条件の定義」画面

      図15-26の説明が続きます
      「図15-26 JDE Worldアダプタ構成ウィザードの「選択条件の定義」画面」の説明
    • 「編集」を選択し、SQL式ビルダーを使用して、SQL式を作成または変更します。画面の例は、図15-27を参照してください。

    • SQLの独自のカスタムSelectを定義するには、式ビルダーで事前に生成されたSQL文字列を変更し、「OK」をクリックして、変更したSQLを使用します。

    • 「選択条件の定義」画面に戻り、「外部結合を使用してマスター表とディテール表の両方の単一結果セットを返す」を選択して、関連する複数の表を問い合せる際に使用される文の合計数に影響を与える拡張機能を使用します。最も安全な方法はデフォルト(表ごとに1)を使用することで、この機能ではすべての関連表が単一の結果セットに外部結合されることで合計が1になります。

  11. JD Edwards Worldアダプタ構成ウィザードの「詳細オプション」画面が表示されます。図15-28を参照してください。

    この画面では、提供されているJDBCオプションの片方または両方に新しい値を入力するか、または「次へ」を選択してデフォルト値の0を受け入れることができます。

    • 問合せタイムアウト: 選択操作のタイムアウト値を構成できます。

    • 最大行数: 選択操作から返される行の最大数。

    • 終了後に「次へ」をクリックします。

    図15-28 JD Edwards Worldアダプタ構成ウィザードのアダプタ詳細オプション画面

    図15-28の説明が続きます
    「図15-28 JD Edwards Worldアダプタ構成ウィザードのアダプタ詳細オプション画面」の説明
  12. JDE Worldアダプタ構成の「JCAエンドポイント・プロパティ」画面が表示されます。図15-29を参照してください。この画面では、アダプタ・フレームワークレベルのプロパティを指定できます。

    推奨値を使用するには、「次へ」を選択します。次のようなプロパティがあります。

    • 試行: 再試行回数。デフォルトは4です。

    • 「間隔」: 再試行間の遅延または間隔。この値のデフォルトは1です。

    • バックオフ係数: x: 再試行間の期間の増加を待機できます。たとえば、開始間隔に1、バックオフに2を指定して9回再試行すると、1、2、4、8、16、32、64、128および256 (28)秒後に再試行されます。この値のデフォルトは2です。

    • 「最大間隔」: 再試行の最大間隔。この値のデフォルトは120秒です。

    図15-29 JDE Worldアダプタ構成ウィザードの「JCAエンドポイント・プロパティ」画面

    図15-29の説明が続きます
    「図15-29 JDE Worldアダプタ構成ウィザードの「JCAエンドポイント・プロパティ」画面」の説明
  13. JDEdwards Worldアダプタの「終了」画面が表示されます。JD Edwards Worldアダプタの定義が終了しました。

15.5.1 構成ファイル

この章のAddressbook表を使用した構成済JD Edwardsアダプタの各例のWSDLおよび.jca構成ファイルを、参照のために示します。

15.5.1.1 挿入操作のWSDLおよび.jcaファイルの例

次の例では、挿入操作のWSDLファイルの例を示しています。

例 - 挿入操作のWSDLファイル

<wsdl:definitions
     name="jdeworldReference"
     targetNamespace="http://xmlns.oracle.com/pcbpel/
         adapter/jdeworld/JDEW_selectAll/Insert/jdeworldReference"
     xmlns:jca="http://xmlns.oracle.com/pcbpel/wsdl/jca/"
     xmlns:wsdl="http://schemas.xmlsoap.org/wsdl/"
     xmlns:tns="http://xmlns.oracle.com/pcbpel/adapter/jdeworld/JDEW_selectAll/Insert/jdeworldReference"
     xmlns:plt="http://schemas.xmlsoap.org/ws/2003/05/partner-link/"
     xmlns:top="http://xmlns.oracle.com/pcbpel/adapter/
               db/top/jdeworldReference"
    >
  <plt:partnerLinkType name="jdeworldReference_plt" >
    <plt:role name="jdeworldReference_role" >
      <plt:portType name="tns:jdeworldReference_ptt" />
    </plt:role>
  </plt:partnerLinkType>
    <wsdl:types>
      <schema xmlns="http://www.w3.org/2001/XMLSchema" >
        <import namespace="http://xmlns.oracle.com/pcbpel/
            adapter/db/top/jdeworldReference" schemaLocation="../Schemas/jdeworldReference_table.xsd" />
      </schema>
    </wsdl:types>
    <wsdl:message name="F01018Z____Address_Book_Email_URL_Z_FileCollection_msg">
        <wsdl:part name="F01018Z____Address_Book_Email_URL_Z_FileCollection" element="top:F01018Z____Address_Book_Email_URL_Z_FileCollection"/>
    </wsdl:message>
    <wsdl:portType name="jdeworldReference_ptt">
        <wsdl:operation name="zFileInsert">
            <wsdl:input message="tns:F01018Z____Address_Book_Email_URL_Z_FileCollection_msg"/>
        </wsdl:operation>
    </wsdl:portType>
</wsdl:definitions>

次の例では、挿入操作の.jcaファイルの例を示しています。

例 - サンプル挿入操作の.jcaファイル

<adapter-config name="jdeworldReference" adapter="jdeworld" 
    wsdlLocation="../WSDLs/jdeworldReference.wsdl" 
       xmlns="http://platform.integration.oracle/blocks/
                adapter/fw/metadata">
  <connection-factory UIConnectionName="JDEWConnection1" 
location="eis/JDEWorld/JDEWConnection1"/>
  <endpoint-interaction portType="jdeworldReference_ptt" operation="zFileInsert">
    <interaction-spec className="oracle.tip.adapter.jdeworld.
JDEWorldZTableInteractionSpec">
      <property name="DescriptorName" 
value="jdeworldReference.F01018Z____Address_Book_Email_URL_Z_File"/>
      <property name="MappingsMetaDataURL" value="jdeworldReference-or-
mappings.xml"/>
    </interaction-spec>
  </endpoint-interaction>
</adapter-config>

15.5.1.2 選択操作のWSDLおよび.jcaファイルの例

次の例では、サンプル選択操作のWSDLファイルの例を示しています。

例 - サンプル挿入操作のWSDLファイル

<wsdl:definitions
     name="jd"
     targetNamespace="http://xmlns.oracle.com/pcbpel/
          adapter/jdeworld/JDEW_selectAll/JDED_select1/jd"
     xmlns:jca="http://xmlns.oracle.com/pcbpel/wsdl/jca/"
     xmlns:wsdl="http://schemas.xmlsoap.org/wsdl/"
     xmlns:tns="http://xmlns.oracle.com/
          pcbpel/adapter/jdeworld/JDEW_selectAll/JDED_select1/jd"
     xmlns:plt="http://schemas.xmlsoap.org/ws/2003/05/partner-link/"
     xmlns:top="http://xmlns.oracle.com/pcbpel/adapter/db/top/jd"
    >
  <plt:partnerLinkType name="jd_plt" >
    <plt:role name="jd_role" >
      <plt:portType name="tns:jd_ptt" />
    </plt:role>
  </plt:partnerLinkType>
    <wsdl:types>
      <schema xmlns="http://www.w3.org/2001/XMLSchema" >
        <import namespace=
         "http://xmlns.oracle.com/pcbpel/adapter/db/top/jd"          schemaLocation="../Schemas/jd_table.xsd" />
      </schema>
    </wsdl:types>
    <wsdl:message name="jdSelect_inputParameters">
        <wsdl:part name="jdSelect_inputParameters" element="top:jdSelectInputParameters"/>
    </wsdl:message>
    <wsdl:message name=
           "F0101______Address_Book_MasterCollection_msg">
        <wsdl:part name=
        "F0101______Address_Book_MasterCollection" element="top:F0101______Address_Book_MasterCollection"/>
    </wsdl:message>
    <wsdl:portType name="jd_ptt">
        <wsdl:operation name="jdSelect">
            <wsdl:input message="tns:jdSelect_inputParameters"/>
            <wsdl:output message=
            "tns:F0101______Address_Book_MasterCollection_msg"/>
        </wsdl:operation>
    </wsdl:portType>
</wsdl:definitions>

次の例では、サンプル選択操作の.jcaファイルの例を示しています

例 - サンプル選択操作の.jcaファイル

<adapter-config name="jd" adapter="jdeworld" 
           wsdlLocation="../WSDLs/jd.wsdl" xmlns="http://platform.integration.oracle/blocks/
                adapter/fw/metadata">
  <connection-factory UIConnectionName="JDEWConnection1" location="eis/JDEWorld/JDEWConnection1"/>
  <endpoint-interaction portType="jd_ptt" operation="jdSelect">
    <interaction-spec className="oracle.tip.adapter.jdeworld.JDEWorldReadInteractionSpec">
      <property name="DescriptorName"
           value="jd.F0101______Address_Book_Master"/>
      <property name="QueryName" value="jdSelect"/>
      <property name="MappingsMetaDataURL" 
            value="jd-or-mappings.xml"/>
      <property name="ReturnSingleResultSet" value="false"/>
    </interaction-spec>
  </endpoint-interaction>
</adapter-config>