Oracle® Fusion Middleware Oracle WebCenter Contentアップグレード・ガイド 11gリリース1 (11.1.1.9.0) B69398-05 |
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この章では、Oracle WebCenter Contentのアップグレード後に必要な手順について説明します。
この章には次の項が含まれます:
第4.6項の手順を完了した後、次の追加のアップグレード後のタスクを実行する必要があります。
Oracle WebCenter Contentの管理対象サーバーを起動するには、『Oracle WebCenter Contentインストレーション・ガイド』の管理対象サーバーの起動に関する項の手順に従います。
インストール後のコンテンツ・サーバーの構成ページではなく、アップグレード後のコンテンツ・サーバーの構成ページが表示されます。詳細は、『Oracle WebCenter Contentインストレーション・ガイド』のWebCenter Contentの構成の完了に関する項を参照してください。
「インスタンス情報」には、元の10g weblayout
ディレクトリおよびvault
ディレクトリが表示されます。これらのディレクトリを移動するには、このフォームに新しい場所を指定してください。
11g
サーバーはWebLogic Server内で実行しているため、HttpServerAddressを変更する必要がある可能性があります。たとえば、10gサーバーが、Apacheなど、別のWebサーバーで実行している場合、ポート80 (Webサーバーのデフォルト)で実行している可能性があります。コンテンツ・サーバー用のWebLogic Server内でのデフォルトのポート番号は16200
であるため(構成ウィザードにはこの値を変更するオプションがありました)、正しいTCPポート番号が含まれるようにHttpServerAddress
を更新する必要があります。サーバー・アドレスのホスト名部分についても、変更を反映するように更新する必要があります。HttpServerAddress
のデフォルト値は、管理対象サーバーの起動後、現在のWebLogic Server設定から導出されます。
10gサーバーにインストールされているコンポーネントのリストがフォーム・フィールドの下に表示されます。これらのコンポーネントの多くは11gサーバーに実装されているため、アップグレードの際にこれらのコンポーネントはコピーされません。コンポーネントによってはもうサポートされていない場合があり、他の理由でコピーされないコンポーネントもあります。この表は、各コンポーネントの理由を説明しています。このリストには、カスタム・コンポーネントも含まれています。アップグレード・プロセスでは、コンポーネント・マネージャの「ダウンロード」がコンポーネントのビルドで使用するメカニズムと同じメカニズムを使用して(コンポーネント・ウィザードの「ビルド」が使用するメカニズムと同じメカニズム)、各10gカスタム・コンポーネントをビルドします。作成されるコンポーネントのzipファイルは11gサーバーにコピーされますが、インストールまたは有効化されることはありません。このようなコンポーネントzipファイルが配置される場所の説明が、表の下に示されます。この場所をメモします。
「送信」をクリックして、構成の変更を保存します。変更が保存されると、このノードを再起動する必要があることを示すページが表示されます。
管理対象サーバーを再起動します。
Oracle Universal Content Management 10gインスタンスでOracleTextSearchが外部データベースまたはSESを使用して設定されている場合は、関連付けられているデータベースを編集して「構成クラス」設定の値を削除し、管理対象サーバーを再起動する必要があります。
10gでは、Connection Serverコンポーネントを使用して、コンテンツをContent Server Archiveに登録したり、公開したりできます。このコンポーネントは、Oracle WebCenter Content 11gリリースではサポートされません。
Connection Server 10gの次の機能は、Connection Server 10gがサポートされているかぎり引き続き使用可能であり、サポートされます。
Connection Server 10gでは、1つのファイル・システムから複数のファイル・システムへのファイルの公開が有効です。この機能は引き続きサポートされます。今後のリリースでは、同じ機能がデプロイメント・サーバーによって提供されます。
Connection Server 10gを使用して、11g Site Studio Webサイトを引き続きクロールできます。ただし、Oracle WebCenter Content 11gの新しいコンポーネントであるSite Studio Publisherを使用してSite Studio Webサイトをクロールし、そのサイトの静的なファイル表現を生成する方が適切です。表現が作成された後、Connection Serverを使用してファイルを公開したり、別のツールを使用してあるサーバーから別のサーバーへファイルを移動したりできます。
注意: Site Studio PublisherはSite Studio Publishing Utility 10gと同じではありません。 |
ユーザー・ログインは、ユーザー管理アプレットを使用してコンテンツ・サーバーでも作成および管理できますが、Oracle WebLogic Serverにおいても作成されるまで、認証目的上、有効ではありません。
LDAPサーバーを使用して、コンテンツ・サーバーでユーザー管理アプレットを使用して定義したローカル・ユーザーと同じ名前のユーザー・ログインを作成して使用する場合、LDAPユーザーはログイン時にLDAPに対して認証されますが、ローカル・ユーザーに割り当てられたロールを受信します。
Oracle WebCenter Contentの以前のバージョンには、2種類のユーザーが定義されています。
外部ユーザー: Oracle Universal Content Management 10gでは、外部ユーザーがログインすると、コンテンツ・サーバーが外部記憶域メカニズムを使用してログインを検証します。たとえば、ユーザー名とパスワードの検証です。11gとOracle WebLogic Serverでは、管理者は同じ記憶域メカニズムを使用するようにWebLogic Serverを構成する必要があります。これで、ユーザーは、UCM 10gにログインするのと同じようにWebLogic Serverにログインできます。UCMユーザー名、パスワード、保存済のプリファレンスおよびその他の情報は同じです。
ローカル・ユーザー: Oracle Universal Content Management 10gでは、ローカル・ユーザーがログインすると、コンテンツ・サーバーがハッシュ・パスワードを比較してログインを検証します。Oracle WebCenter Content 11gとOracle WebLogic Serverでは、WebLogic ServerログインがすべてのUCMユーザーに対して作成されるまで、ローカル・ユーザーはログインできません。外部記憶域メカニズムの使用、またはEnterprise Managerを使用したアカウントの作成によって、管理者がWebLogic Serverログインを作成すれば、ユーザーは新しいパスワードを使用してWebLogic Serverにログインできます。古いUCMユーザー名、保存済のプリファレンスおよびその他の情報は同じです。パスワードは異なる場合があります。
新しいWebLogic Serverログインが作成されると、ユーザーはWebLogic Serverを介してログインでき、コンテンツ・サーバーはそのユーザーのユーザー・ディレクトリを作成します。コンテンツ・サーバーはこのディレクトリを使用して、ユーザーに関する保存済のプリファレンスやその他の情報を保持します。そのディレクトリがすでに存在する場合は、既存のプリファレンスがこのユーザーに適用されます。その結果、以前のローカル10g UCMユーザーが、新規作成された11g WebLogic Serverログインに同じユーザー名でログインすると、そのユーザーの10gプリファレンスはすでに存在しており、システムは予期したように動作します。
標準コンポーネントで使用されるメタデータ・フィールドのプロパティが以前のバージョンのOracle WebCenter Contentに存在する場合、アップグレード後にそれらへのカスタマイズを再適用する必要がある可能性があります。アップグレードの後、プロパティは自動的にリセットされて、デフォルトのプリファレンスが反映されます。たとえば、以前のバージョンでは、チェックイン・ページで表示されるようにフィールドがカスタマイズされていたとしても、アップグレードの後は、コンポーネントのデフォルト・ルールが適用されるため、そのフィールドが再び非表示になる可能性があります。
Microsoft SQL Serverデータベースを含むOracle Universal Content Managementをアップグレードする場合、スキーマ名とJDBCユーザー名は同じである必要があります。そうでない場合、スキーマのアップグレードは失敗します。
Inbound Refinery (IBR)の以前のバージョンからのアップグレードはお薦めできません。アップグレードするのではなく、11gバージョンのInbound Refineryをインストールおよび構成し、新規インストールされたアプリケーションを使用するようにコンテンツ・サーバー・プロバイダを調整します。
11gへのアップグレード後、10gシステムのWebルート値が、11gシステムのコンテキスト・ルート値として使用されます。
Oracle WebCenter Content Serverには、リポジトリのコンテンツを編成および管理するための階層フォルダ・インタフェースとして、フォルダ機能またはコントリビューション・フォルダ機能があります。コンテンツ・サーバーのインスタンスで、フォルダ(FrameworkFolders
コンポーネント)とコントリビューション・フォルダ(Folders_g
コンポーネント)の両方を有効にはできません。
両方を有効にすると、CoreWebdav
システム・コンポーネントなど他の機能の一部が正常に機能しなくなるため、この構成はサポートされていません。本番システムでは、Oracle WebCenter ContentのFolders_g
コンポーネントを無効にし、FrameworkFolder
コンポーネントを有効にする必要があります。
folders_gが有効な10g
を11g WebCenter Contentにアップグレードしたら、FrameworkFolder
が有効になります。
次のfolders_g
メッセージが表示されます。
Folders_gコンポーネントが使用されていますが、これは現在非推奨です。Folders_gは、フォルダ機能を実装するFrameworkFoldersコンポーネントに置き換えられます。Folders_gのデータは新しいフォルダ機能に移行されます。(Folders_gを引き続き使用し、このメッセージが表示されないようにする場合は、構成変数DisableFoldersgDeprecationMessage=1を設定してください)
10g
にfolders_gがなく、11gにアップグレードした場合、アップグレード後にFrameworkFolder
が有効に設定されて、警告メッセージは表示されません。これは、FrameworkFolder
のみが有効になっているからです。
フォルダ構成をコントリビューション・フォルダに変更する手順は次のとおりです。
コンテンツ・サーバーの「管理」メニューで、「管理サーバー」をクリックします。
コンポーネント・マネージャ・ページで「フォルダ」を選択し、フォルダ・カテゴリのコンポーネントを表示します。
Folders_gコンポーネントの選択を解除します。
「更新」をクリックし、コンポーネントの無効化の確認を求められたら「OK」をクリックします。
コンポーネント・マネージャ・ページの最初の段落で、「拡張コンポーネント・マネージャ」をクリックします。
「拡張コンポーネント・マネージャ」ページの「無効なコンポーネント」ボックスで、FrameworkFoldersを選択し、「有効化」ボタンをクリックします。
『Oracle WebCenter Contentインストレーション・ガイド』の管理対象サーバーの再起動に関する項に従って、コンテンツ・サーバーを再起動します。
Enterprise Content Management 10g
でDefaultFileStoreプロバイダがアップグレードされている場合、WebCenter Content 11gへのアップグレード後に、デフォルトのストレージ・ルールが使用できません。Enterprise Content Management 10gでファイル・ストレージ・ルールを使用するには、DefaultFileStore
プロバイダのアップグレードが必要でした。
次の手順を実行することで、ストレージ・ルールを有効にできます。
intradoc dir/config
にあるconfig.cfg
ファイルをテキスト・エディタで開き、UpdateFilestoreProvider=true
となるように編集します。
config.cfg
ファイルの編集が完了したら、サーバーを再起動します。
10gから11gにアップグレードすると、dDocCreatedDate
という新しいドキュメント属性が導入されます。作成された属性は、検索問合せからのソートをサポートするように手動で構成する必要があります。
構成の手順は次のとおりです。
実行中のコンテンツ・サーバー・インスタンスにアクセスするには、Webブラウザを起動し、URLとしてhttp://managedServerHost:managedServerPort/cs
を入力します。
managedServerHostには、コンテンツ・サーバー・インスタンスがインストールされたWebCenter ContentドメインのOracle WebLogic Server管理対象サーバーをホストするコンピュータの名前を指定します。managedServerPortには、コンテンツ・サーバー・インスタンスがインストールされたWebCenter ContentドメインのOracle WebLogic Server管理対象サーバーのリスニング・ポート番号を指定します。
Oracle WebLogic Serverの管理者ユーザー名とパスワードでログインします。コンテンツ・サーバー・インスタンスを含むWebCenter Contentのデフォルトのポート番号は、16200
です。次に例を示します。http://myHost.example.com:16200/cs
左ペインの「管理」を開き、「管理アプレット」を選択します。
「構成マネージャ」をクリックします。
「情報フィールド」タブが選択されていることを確認し、「拡張検索のデザイン」をクリックします。
拡張検索のデザインウィンドウで、dDocCreatedDate
を選択し、「編集」をクリックします。
「ソート可能」オプションを選択し、「OK」をクリックします。
Oracle WebCenter Content: Recordsのアップグレード後のタスクとして、第5.1項の説明に従って同じ手順を実行してください。
Oracle WebCenter Content: Recordsのインストール後のタスクの詳細は、Oracle WebCenter Content Recordsセットアップ・ガイドのソフトウェアの設定に関する項を参照してください。
第4.6項の手順を完了した後、次の追加のアップグレード後のタスクを実行する必要があります。
Oracle WebCenter Contentの管理対象サーバーを起動するには、『Oracle WebCenter Contentインストレーション・ガイド』の管理対象サーバーの起動に関する項の手順に従います。
詳細は、「アップグレード後の構成ページ」を参照してください。
以前のバージョンのOracle WebCenter Content: Recordsでは、各ユーザーに自動的にコンテンツ・バスケットが割り当てられました。現在のバージョンのソフトウェアでは、自身のコンテンツ・バスケットを作成する必要があります。アップグレード前にバスケット内にあったアイテムは保持されません。
スケジュールされたスクリーニング・レポートやURMエージェントの予定イベントなど、以前のバージョンのOracle WebCenter Content: Recordsでジョブがスケジュールされている場合、それらのジョブを再スケジュールする必要があります。アップグレード・プロセスでは、スケジュールの時間および頻度は自動的に割り当てられません。
以前のバージョンのOracle WebCenter Content: Recordsを使用してカスタム処理が作成されている場合、その処理を再調査して、最新のサービスとアクションを使用するように更新する必要があります。アクション・サービスのパラメータはこのソフトウェアの以前のバージョンから変更されており、既存のカスタム処理に対する変更は自動的にマップされません。
以前のバージョンの物理コンテンツ管理ソフトウェアでカスタマイズされたアイコンが作成されている場合、アップグレード中にこれらは自動的に転送されません。アップグレード後にコピーする必要があります。
11gにアップグレードした後、「有効な機能」ページに移動し、システムを目的のインストレーション・レベルに構成して、「送信」ボタンをクリックする必要があります。既存のデータに依存する場合は、この表示の送信時に、システムによって一部の機能とアクションが自動的に有効化されます。設定チェックリストの表示内の「インストールの構成」リンクに従ってなんらかの設定手順を実行する前に、この表示を送信(保存)して、コンテンツ・サーバーを再起動する必要があります。
RMまたはURMをインストールすると、複数のデータベース表が作成されます。これらをアンインストールしても、表は自動的に削除されません。データが間違って失われることがないように、表を手動で削除する必要があります。RMまたはURMをアンインストールしても表を手動で削除しなかった場合、アップグレード・プロセスによる変更はありません。そのため、アップグレード後にRMまたはURMの再インストールしようとすると、10gからの古い表と新しい11gシステムとの不整合が生じます。
Oracle WebCenter Content: Records 11gで簡易プロファイルを作成する場合、idocscriptを使用した送信前および送信後のスクリプトを入力できるスクリプトの設定オプションは、10gでは使用できましたが使用できなくなりました
アップグレード後に簡易プロファイルのすべての設定を確認します。一部の設定はアップグレード・プロセスで自動的に引き継がれません。
Oracle WebCenter Content: Recordsへのアップグレード後、intradoc dir/config
にあるconfig.cfg
ファイルをテキスト・エディタで開き、HttpRelativeWebRoot
パラメータをHttpRelativeWebRoot=/urm/
に更新する必要があります。
注意: デフォルト値として/urm/ を入力する必要があります。他の値を指定すると、Oracle WebCenter Content: Recordsサーバーは起動しません。 |
config.cfgファイルの編集が完了したら、サーバーを再起動します。
10gバージョンのソフトウェアから、関連コンテンツ表が含まれる11gバージョンにアーカイブをインポートする場合、インポートは2つの手順で実行する必要があります。最初に、アーカイブ内のコンテンツ・アイテムをインポートします。次に、関連コンテンツ表をインポートします。
カスタム・コンポーネントを本番環境に実装する前に、11gコンテンツ・サーバーが含まれる開発環境ですべてのカスタム・コンポーネントをテストすることをお薦めします。コンテンツ・サーバーにおける変更が原因で、10gのカスタマイズが異なる動作をしたり、間違った動作をする可能性があります。
コンテンツ・サーバーのUIを介してサーバーにログインします。
「管理」メニューの「管理サーバー」リンクをクリックし、UCM管理サーバーを選択します。
11gにインストールする各10gコンポーネントについて、次の手順を実行します。
「コンポーネント・マネージャ」ヘッダーの下の「拡張コンポーネント・マネージャ」リンクをクリックします。
「新規コンポーネントのインストール」セクション内の「参照」をクリックします。
$IntradocDir/upgrade/components/
ディレクトリに移動し、コンポーネントのzipファイルを選択します。
「インストール」をクリックします。
「続行」をクリックします。
ここをクリックしてくださいリンクの1つをクリックして「コンポーネント・マネージャ」に戻り、必要に応じてこのコンポーネントを有効にします。
目的のコンポーネントがすべてインストールされたら、管理対象サーバーをもう一度再起動します。