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Oracle® Fusion Middleware Oracle WebCenter Contentアップグレード・ガイド
11gリリース1 (11.1.1.9.0)
B69398-05
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4 Oracle WebCenter Content環境のアップグレード

この章では、既存のOracle Enterprise Content Management 10gリリース3 (10.1.3)環境をOracle WebCenter Content 11gにアップグレードする方法について説明します。

この章には次の項が含まれます:

4.1 タスク1: Oracle WebCenter Contentアップグレードの開始ポイントについての理解

Oracle Universal Content Management 10gおよびOracle Universal Records Management 10gの開始ポイントの詳細は、第2章を参照してください。


注意:

Universal Records Management Corporate Editionからアップグレードすると、Oracle Universal Records Management 10g DoD Editionで提供されていた機能と同様の機能を使用できるようになります。

4.2 タスク2: Oracle WebCenter Contentトポロジの決定

Oracle WebCenter Content 11gデプロイメントのターゲット・トポロジの決定に役立てるため、第3章を参照してください。ここでは、10gと11gの機能、ディレクトリ構造およびアーキテクチャを比較しています。さらに、Oracle WebCenter Content 11gのOracle WebLogic ServerおよびOracle Fusion Middlewareアプリケーションとの統合について説明しています。

Oracle Fusion Middleware実装内のOracle WebCenter Contentトポロジの詳細は、『Oracle Fusion Middleware管理者ガイド』のOracle Fusion Middlewareの概念の理解に関する項または『Oracle WebCenter Contentインストレーション・ガイド』のOracle WebCenter Contentのトポロジの概要に関する項を参照してください。

4.3 タスク3: Oracle Fusion Middlewareのインストール

Oracle WebCenter Content 11gにアップグレードする前に、Oracle Fusion Middleware環境をインストールする必要があります。手順は次のとおりです。


注意:

ここで説明する手順では、最新バージョンのOracle WebLogic ServerおよびOracle Fusion Middleware 11gのダウンロード作業が完了していることを前提としています。詳細は、『Oracle Fusion Middlewareアップグレード・プランニング・ガイド』の最新のOracle WebLogic ServerおよびOracle Fusion Middleware 11gソフトウェアの入手に関する項を参照してください。

4.3.1 タスク3a: Oracle WebLogic ServerソフトウェアのインストールおよびMiddlewareホームの作成

Oracle WebLogic Serverのインストールの詳細は、Oracle Fusion Middleware Oracle WebLogic Serverインストレーション・ガイドのインストールの準備に関する項およびグラフィカル・モードでのインストール・プログラムの実行に関する項を参照してください。

Middlewareホームの詳細は、『Oracle WebCenter Contentインストレーション・ガイド』のOracle Enterprise Content Management Suiteのディレクトリ構造に関する項を参照してください。


注意:

Oracle WebLogic Serverソフトウェアは、アップグレードするOracle WebCenter Content 10g中間層と同じホストにインストールする必要があります。

4.3.2 タスク3b: Oracle WebCenter Content 11gリリース1 (11.1.1.9.0)のインストール

Oracle WebCenter Content 11gリリース1 (11.1.1.9.0)のインストールの詳細は、『Oracle WebCenter Contentインストレーション・ガイド』を参照してください。


注意:

  • インストール・プロセス中にOracle WebCenter Contentドメインを構成しないでください。

  • Oracle WebCenter ContentまたはOracle WebCenter Content: Records 11gをインストールおよび構成するには、Oracle Universal Installerを使用します。インストール・プロセス中にRepository Configuration Utility (RCU)の実行、エージェント構成の確定またはJava EEコンポーネントの構成は行わないでください。10gスキーマは、アップグレード・アシスタントによって適切にアップグレードされます。エージェント構成の確定およびJavaコンポーネントの構成は、アップグレード・アシスタントを使用した10gスキーマのアップグレードの後に実行されます。


4.4 タスク4: アップグレード・アシスタントの実行によるOracle WebCenter Contentスキーマのアップグレード

アップグレード・アシスタントは、Oracle WebCenter Content Oracleホームのbinディレクトリに自動的にインストールされます。表4-1の手順に従ってアップグレード・アシスタントを実行して、Oracle WebCenter Contentデータベース・スキーマをアップグレードします。


注意:

  • アップグレードを開始する前に、Oracle Universal Content ManagementまたはOracle URMのデータベース・スキーマおよびファイル・システムの全体バックアップを実行することをお薦めします。

  • データベース・スキーマをアップグレードする前に、10gのコンテンツ・サーバー、管理サーバーおよびWebサーバーをシャットダウンしてください。


  1. Oracle Fusion MiddlewareインストールのECM_HOME/binディレクトリに移動します。

  2. 次のコマンドを実行してアップグレード・アシスタンスを起動します。

    UNIXの場合:

    ./ua
    

    Windowsの場合:

    ua.bat
    

    アップグレード・アシスタントに「ようこそ」画面が表示されます。

表4-1 アップグレード・アシスタントの実行によるOracle ECMスキーマのアップグレード

ステップ 画面 説明と必須作業

1

Oracle Universal Content Managementスキーマをアップグレードする場合のアップグレード・アシスタントの「ようこそ」画面


「次へ」をクリックして続行します。

2

Oracle Universal Content Managementスキーマをアップグレードする場合のアップグレード・アシスタントの「操作の指定」画面


「次へ」をクリックして続行します。

3

Oracle Universal Content Managementスキーマをアップグレードする場合のアップグレード・アシスタントの「前提条件」画面


「データベースのバックアップが完了済」およびデータベースのバージョンが動作保証済オプションを選択します。

データベース・スキーマのバックアップが完了済 - アップグレードする前にデータベースのOracle ECMリポジトリをバックアップすることをお薦めします。アップグレード・アシスタントでは、リポジトリがバックアップされているかどうかは検証されません。そのため、このオプションはリマインダとして機能します。

データベースのバージョンが動作保証済 - アップグレード・アシスタントでは、Oracle Data Integratorリポジトリが、サポートされているデータベース上に配置されている必要があります。

サポートされるデータベースのリストは、次のOracle Technology Network (OTN)からも入手できます。

http://www.oracle.com/technology/software/products/ias/files/fusion_certification.html

「次へ」をクリックして続行します。

4

Oracle Universal Content Managementスキーマをアップグレードする場合のアップグレード・アシスタントの「ソース・ディレクトリの指定」画面


サーバーのintradoc.cfgファイルが格納されているディレクトリへのパスを入力します。

「参照」を使用してこのディレクトリを検索できます。

このディレクトリは10g IntradocDirではなく、10g IntradocDirの場所が記述されているintradoc.cfgファイルが格納されているディレクトリです。次に例を示します。

IntradocDir/bin.

「次へ」をクリックして続行します。

5

Oracle Universal Content Managementスキーマをアップグレードする場合のアップグレード・アシスタントの「ソース・データベースの指定」画面


次の項目を入力します。

  • 「データベース・タイプ」: 適切なデータベース・タイプを選択します。

    サポートされているデータベース・タイプは次のとおりです。

    • Oracle

    • Microsoft SQL Server

    • DB2

  • 接続文字列: データベースURLを指定します。次に例を示します。

    //host:port/service(Oracleの場合)

    //host:port;DatabaseName=dbname(Microsoft SQL Serverの場合)

  • ソース・スキーマ: 既存の10g schema/database/userの名前を指定します。たとえば、DEV_OCSERVER

  • パスワード: 指定したソース・スキーマに関連付けられているパスワードを指定します。

  • DBAユーザー名: Oracle SYSデータベース・アカウントとしてログインするには、このフィールドでSYS AS SYSDBAと指定します。

  • DBAパスワード: 指定したDBAユーザー名に関連付けられているパスワードを指定します。

「次へ」をクリックして続行します。

6

Oracle Universal Content Managementスキーマをアップグレードする場合のアップグレード・アシスタントの「コンポーネントの調査」画面


アップグレード・アシスタントはスキーマを調べて、Oracle Enterprise Content Management Suiteコンポーネントのデータベース・プラグインを初期化します。

「ステータス」列の下に、「成功」という言葉が表示されます。「失敗」という言葉が表示された場合は、ログ・ファイルで詳細を調べてください。

「次へ」をクリックして続行します。

7

Oracle Universal Content Managementスキーマをアップグレードする場合のアップグレード・アシスタントの「アップグレード・サマリー」画面


「アップグレード」をクリックします。

8

Oracle Universal Content Managementスキーマをアップグレードする場合のアップグレード・アシスタントの「コンポーネントのアップグレード」画面


ステータス・バーが100%に達するまで待機します。

アップグレード中にエラーが発生した場合、ログ・ファイルで詳細を調べてください。ログ・ファイルは、次のディレクトリにあります。

UNIXの場合:

ECM_ORACLE_HOME/upgrade/logs/uatimestamp.log

Windowsの場合:

ECM_ORACLE_HOME\upgrade\logs\uatimestamp.log

このコマンドのtimestampは現在の日時です。

「次へ」をクリックして続行します。

9

Oracle Universal Content Managementスキーマをアップグレードする場合のアップグレード・アシスタントの「アップグレード完了」画面


「閉じる」をクリックします。



注意:

アップグレードされたWebCenter Contentスキーマ内の表および列は、WebCenter Contentインストールの一部としてRepository Creation Utilityから直接インストールされた新しいWebCenter Contentスキーマ内の表および列とは異なります。これらの違いに起因して、アップグレードされたインストールと新規インストールの間で機能が異なることはありません。

4.5 タスク5: Oracle WebCenter Contentドメインの構成

Fusion Middleware構成ウィザードを使用して、新しいOracle WebCenter ContentまたはOracle WebCenter Content: Records 11g WebLogicドメインを構成します。

Oracle WebLogic Serverドメインを作成するようにOracle WebCenter Contentを構成すると、MW_HOME/user_projects/domainディレクトリの下にドメイン・ディレクトリが作成されます。Oracle WebCenter Contentを構成するドメインのディレクトリには、管理サーバーおよび1つ以上の管理対象サーバーが含まれ、それぞれOracle WebCenter Contentアプリケーションをホストします。

ドメインを構成するための構成ウィザードの実行方法は、『Oracle WebCenter Contentインストレーション・ガイド』のOracle WebLogic Serverドメインの作成に関する項を参照してください。

WebLogic Serverドメインを作成した後、アップグレード・アシスタントを実行して中間層をアップグレードする前に、『Oracle WebCenter Contentインストレーション・ガイド』の管理サーバーの起動に関する項の手順を使用して、WebLogic管理サーバーを起動します。

Oracle Universal Content ManagementのDB2接続プールの設定

Oracle Universal Records Management 10gからOracle WebCenter Content: Records 11gへDB2データベースとともにアップグレードする場合は、次の構成変数をOracle Universal Records Managementデータ・ソースの接続プールに設定する必要もあります。Oracle WebCenter Contentドメインを構成した後、WebLogic管理コンソールを使用して、Oracle URMデータ・ソースの次の構成変数を変更します。

createDefaultPackage=true

replacePackage=true
dynamicSections=500

詳細は、WebLogic Server管理コンソール・オンライン・ヘルプのJDBCデータ・ソースの構成に関する項を参照してください。

4.6 タスク6: アップグレード・アシスタントの使用によるOracle WebCenter Content中間層のアップグレード

アップグレード・アシスタントを再度実行して、Oracle WebCenter Content中間層をアップグレードします。

グラフィカル・ユーザー・インタフェースを使用したアップグレード・アシスタントを起動する手順は、次のとおりです。

  1. Oracle Fusion MiddlewareインストールのECM_HOME/binディレクトリに移動します。

  2. 次のコマンドを実行してアップグレード・アシスタンスを起動します。

    UNIXの場合:

    ./ua
    

    Windowsの場合:

    ua.bat
    

    アップグレード・アシスタントに「ようこそ」画面が表示されます。

表4-2 アップグレード・アシスタントの実行によるOracle ECM中間層のアップグレード

ステップ 画面 説明と必須作業

1

Oracle Universal Content Management中間層をアップグレードする場合のアップグレード・アシスタントの「ようこそ」画面


「次へ」をクリックして続行します。

2

Oracle Universal Content Management中間層をアップグレードする場合のアップグレード・アシスタントの「操作の指定」画面


中間層

「次へ」をクリックして続行します。

3

Oracle Universal Content Management中間層をアップグレードする場合のアップグレード・アシスタントの「ソース・ディレクトリの指定」画面


このサーバーのintradoc.cfgファイルが格納されているディレクトリへのフルパスを指定します。

「参照」ボタンを使用してこのディレクトリを検索できます。

このディレクトリは10g IntradocDirではなく、10g IntradocDirの場所が記述されているintradoc.cfgファイルが格納されているディレクトリです。たとえば、IntradocDir/bin

「次へ」をクリックして続行します。

4

Oracle UCM中間層をアップグレードする場合のアップグレード・アシスタントの「宛先ディレクトリの指定」画面


11gサーバー・インスタンスへのフルパスを指定します (IntradocDir)。

10gのファイルは、このインスタンスの新しいIntradocDirとなる、このディレクトリにコピーされます。このディレクトリは、アップグレードの実行前に存在する必要はありません。アップグレード・プロセスによって作成されます。既存のインスタンスへのパスを入力した場合、アップグレードは失敗します。指定のパスはすでに存在しているが、構成されたUCMシステムがそのパスに含まれていない場合、アップグレード・プロセスによって、すべてのディレクトリは上書きされる前にバックアップされます。

「次へ」をクリックして続行します。

5

Oracle WebCenter Content中間層をアップグレードする場合のアップグレード・アシスタントの「WebLogic Serverの指定」画面


次の項目を入力します。

  • ホスト: WebLogic管理サーバーのホスト名を指定します。たとえば、localhostです。

  • ポート: サーバーのポート番号を指定します。たとえば、7001です。

  • ユーザー名: 管理者ユーザー名を指定します。たとえば、weblogicです。

  • パスワード: 指定した管理者ユーザーと関連するパスワードを指定します。

「次へ」をクリックして続行します。

6

Oracle UCM中間層をアップグレードする場合のアップグレード・アシスタントの「アップグレード・サマリー」画面


サマリー・ツリーを開いて、11gインスタンスにコピーされるディレクトリおよびファイルの詳細な説明を表示できます。

「アップグレード」をクリックします。

8

Oracle UCM中間層をアップグレードする場合のアップグレード・アシスタントの「コンポーネントのアップグレード」画面


ステータス・バーが100%に達するまで待機します。

アップグレード中にエラーが発生した場合、ログ・ファイルで詳細を調べてください。ログ・ファイルは、次のディレクトリにあります。

UNIXの場合:

ECM_ORACLE_HOME/upgrade/logs/uatimestamp.log

Windowsの場合:

ECM_ORACLE_HOME\upgrade\logs\uatimestamp.log

このコマンドのtimestampは現在の日時です。

「次へ」をクリックして続行します。

9

Oracle UCM中間層をアップグレードする場合のアップグレード・アシスタントの「アップグレード完了」画面


「閉じる」をクリックします。


4.7 タスク7: アップグレード後に必要な構成タスクの実行

Oracle WebCenter Contentの各コンポーネントに対して実行する必要がある可能性があるアップグレード後のタスクと考慮事項の詳細は、第5章を参照してください。

4.8 タスク8: Oracle WebCenter Contentのアップグレードの検証

Oracle WebCenter Contentのアップグレードが正常に実行されたことを検証する手順は次のとおりです。

  1. 第4.4項でアップグレードしたスキーマを使用する中間層を起動します。

    詳細は、『Oracle Fusion Middleware管理者ガイド』のOracle Fusion Middlewareの起動と停止に関する項を参照してください。

  2. Upgrade Assistantを再度実行し、「操作の指定」ページの「インスタンスの検証」を選択します。

    特定のOracle WebCenter Contentコンポーネントが起動し実行中であることを検証する方法については、画面の指示に従ってください。

  3. Fusion Middleware Controlを使用して、Oracle WebCenter Contentコンポーネントが稼働していることを確認します。

    詳細は、『Oracle Fusion Middleware管理者ガイド』のOracle Enterprise Manager Fusion Middleware Controlの使用に関するスタート・ガイドの項を参照してください。