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Oracle® Fusion Middleware Oracle Business Process Managementによるビジネス・ルールの設計
12c (12.2.1.1)
E79348-01
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7 ビジネス・ルールのテストと検証

この章では作成または編集したルールをテストおよび検証する方法について説明します。

この章の内容は以下のとおりです。

7.1 概要

テスト機能により、開発者とビジネス・ユーザーのどちらも、想定したとおりにルールが動作していること、また、変更した場合は、ルールが既存の機能を妨げていないことをすばやく確認できます。

ルールは、Oracle JDeveloperまたはBusiness Process Composerで設計時に作成およびテストできます。実行時には、SOAコンポーザでルールをテストできます。

XML、前のルール・アクションまたはJavaなどのプログラミング言語の知識がなくても、テストを宣言的に記述できます。さらに、テストでは、すべてのタイプのファクト(XML、Java、RLおよびADF-BC)がサポートされており、SOAまたは非SOAユース・ケースで実行できます。

テスト機能では、テスト・レポートに診断コメントおよび予期した値と実際の値との相違が表示され、ルールの訂正やテストの修正に使用できます。

図7-1は、JDeveloperのUIを示しています。JDeveloperの使用の詳細は、『Oracle Fusion Middleware Oracle JDeveloperによるアプリケーションの開発』のOracle JDeveloperの概要に関する項を参照してください。

図7-1 JDeveloperの「テスト」タブ

図7-1の説明が続きます
「図7-1 JDeveloperの「テスト」タブ」の説明

7.1.1 テスト機能のコンポーネント

どのUIを使用するかに関係なく、JDeveloper、BP ComposerおよびSOAコンポーザでテスト機能はほぼ同様に動作します。

デシジョン関数は、開始する前にすでに作成されている必要があります。デシジョン関数とテストの間には1対1マッピングが存在します。デシジョン関数をテスト・スイートまたはテスト・テンプレートに一度関連付けると、後から変更することはできません。

テスト機能のコンポーネントは次のとおりです。

  • テスト・スイートとテスト・ケース

    1つ以上のテスト・ケースでテスト・スイートを作成できます。他のテスト・ケースを作成するためのテンプレートとして機能するテンプレートを作成することもできます。

  • テスト・テンプレート

    テスト・テンプレートにより、いくつかのファクト・プロパティの値のみが異なる、類似したテスト・ケースを作成できます。テンプレートによって、パラメータの値を指定して非定型テストを実行することも可能になります。非定型テストにより、健全性テストを実行し、テスト・スイートでテスト・ケースとして作成する前に、特定のパラメータに対して様々な値の組合せを試してみることができます。

  • テスト実行

    テスト・スイートまたはテスト・ケースを実行すると、デシジョン関数が呼び出され、そのデシジョン関数で定義されているルールセットが実行され、図7-2に示すように、新しいタブに結果が表示されます。テストは、RL生成を介して実行されます。

    図7-2 「テスト結果」タブ

    図7-2の説明が続きます
    「図7-2 「テスト結果」タブ」の説明

    次のことに注意してください。

    • テストは、ディクショナリの「テスト」タブからでも、「デシジョン関数」タブからでも実行できます。

    • テストは、リンクされているディクショナリのデシジョン関数の現行ディクショナリで定義できます。

    • リンクされているディクショナリで定義されているテストは、現行ディクショナリで実行できます。リンクされているディクショナリからのテストは、読取り専用として実行に使用できます。

    • デシジョン関数の入力/出力を変更すると、その変更は、定義済のテストに自動的に同期されます。テストは、そのテストで参照されるファクト・タイプに同期されます。デシジョン関数からファクトを削除すると、テスト機能によって、それらのファクトをそのテストの入力/出力ツリーから削除できるようになります。

    • ファクトはテスト・データを定義するFactTypeのインスタンスであり、それぞれのFactTypeプロパティに対応するプロパティ値を持っています。プロパティ値が複雑なデータ・タイプである場合、それもファクト・インスタンスを使用して定義されます。

7.2 JDeveloperでのルールのテスト

ルールは、JDeveloperで設計する際にテストできます。

「テスト・ケース」エディタでテスト・ケースの入力および予期される出力値を定義します。ここでの値には、単純な値、グローバル、関数などを使用する式を使用できます。

入力および出力ファクト・ツリーは、デシジョン関数に指定された入力/出力に従って自動的に初期化されます。

テスト入力および出力ファクト・ツリーは、デシジョン関数に対する変更(入力または出力の追加、削除、変更)またはファクト・タイプの変更(プロパティの追加、削除、変更)とも自動的に同期します。自動同期フラグおよび強調表示によって、デシジョン関数またはファクト・タイプで変更されたファクトおよびプロパティの値が無効化されます。入力/出力に対するこれらのフラグの表示は、テスト定義の特定および問題の修正に役立ちます。

権限関連ケースのテスト

権限関連ケースをテストする前に、リフレッシュ時間を10秒に変更します。これは信頼性の高いテスト結果のための需要な前提条件です。

リフレッシュ時間を10秒に変更する手順:

  1. $MW_HOME/user_projects/domains/soainfra/config/fmwconfigに移動します。

  2. jps-config.xmlを開きます。

  3. oracle.security.jps.ldap.policystore.refresh.intervalを10000に設定します。
    <serviceInstance name="pdp.service" provider="pdp.service.provider">
    	<property name="oracle.security.jps.ldap.policystore.refresh.interval" value="10000"/>
    </serviceInstance>
  4. サーバーを再起動します。

7.2.1 テスト・スイートとケースの作成および管理方法

1つ以上のテスト・ケースでテスト・スイートを作成できます。テスト・スイートは、個別のデシジョン関数に対してのみ定義できます。

デシジョン関数の詳細は、デシジョン関数の使用を参照してください。

フィールドおよび他のUIコントロールの詳細なドキュメントは、JDeveloper内から「ヘルプ」を参照してください。

図7-3 JDeveloperの「テスト」タブ

図7-3の説明が続きます
「図7-3 JDeveloperの「テスト」タブ」の説明

テスト・スイートを作成する手順は、次のとおりです。

  1. ルール・デザイナで、「テスト」タブをクリックします。
  2. 「テスト・コンポーネント」ドロップダウンをクリックし、リストから「テスト・モデル」を選択します。
  3. 「+」をクリックして、そのテスト・スイートの新しいテスト・ケースを作成します。
  4. 「名前」を入力して、「デシジョン関数」を選択し、「説明」を入力します。
  5. 「OK」をクリックします。テスト・スイートが表示されます。
  6. 「編集」をクリックして、そのテスト・ケースの「入力」および「出力」ドキュメントを確認します。図7-4に示すように、ここでは、値を編集して入力および予期される出力を指定します。

    図7-4 「入力」と「出力」

    図7-4の説明が続きます
    「図7-4 「入力」と「出力」」の説明
  7. 起動しないルールは実行のエラーとして処理する場合は、「起動しないルールはエラー」チェック・ボックスを選択します。
  8. テストの検証をオフにする場合は、「ドラフト・テスト」チェック・ボックスを選択します。

テスト・スイートおよびケースの作成が完了すると、それらを実行できます。詳細は、「テスト・スイートまたはケースの実行方法」を参照してください。

7.2.2 テスト・テンプレートの作成方法

テスト・テンプレートを使用すると、入力および出力値を再使用して、それらのフィールドおよび値のテストを反復できます。

フィールドおよび他のUIコントロールの詳細なドキュメントは、JDeveloper内から「ヘルプ」を参照してください。

テスト・テンプレートを作成する手順は、次のとおりです。

  1. ルール・デザイナで、「テスト」タブをクリックします。
  2. 「テスト・コンポーネント」ドロップダウンをクリックし、リストから「テスト・モデル/テンプレート」を選択します。
  3. 「テンプレート」表に移動して「+」をクリックし、新しいテスト・テンプレートを作成します。
  4. 「名前」を入力して、「デシジョン関数」を選択し、「説明」を入力します。
  5. 「OK」をクリックします。テスト・テンプレートが表示され、そこで、入力および出力ドキュメントを表示できます。図7-5に示すように、ここでは、値を編集して入力および予期される出力を指定します。

    図7-5 テスト・テンプレート

    図7-5の説明が続きます
    「図7-5 テスト・テンプレート」の説明

テスト・テンプレートの設定が完了すると、それらを実行できます。詳細は、「テスト・テンプレートからの非定型テストの実行方法」を参照してください。

7.2.3 テスト・スイートまたはケースの実行方法

テストを実行すると、新しいタブが開き、診断コメント、例外およびテスト結果が表示されます。テストは、スイート、複数のテスト・ケースまたは個別のテスト・ケースとして実行できます。

フィールドおよび他のUIコントロールの詳細なドキュメントは、JDeveloper内から「ヘルプ」を参照してください。

複数のテスト・スイートまたはケースを実行する手順は、次のとおりです。

  1. 実行するテスト・スイートまたはテスト・ケースを選択し、「実行」をクリックします。
  2. 新しいタブが開きます。新しいタブ「結果」が開きます。これをクリックして、テスト結果を表示します。

    テスト・スイートの実行の場合、このタブにはデフォルトでテスト結果の概要が表示されますが、各テスト・ケースをクリックするとそれぞれのテスト結果を表示できます。テスト・ケースの実行の場合は、このタブにテスト結果が表示されます。

    テストが失敗した場合、テスト結果には失敗原因に応じて診断コメント、出力差異または例外が表示されます。

「実行」ボタンは、テスト・スイートまたはテスト・ケース(またはテスト・テンプレート)が表から選択され、現在のディクショナリに検証警告が存在しない場合のみ、使用可能になります。

7.2.4 テスト・テンプレートからの非定型テストの実行方法

ここで、入力および出力ツリーのノードを編集することでテンプレートから非定型テストを実行できます。入力および出力は、デシジョン関数からのものです。

フィールドおよび他のUIコントロールの詳細なドキュメントは、JDeveloper内から「ヘルプ」を参照してください。

テスト・テンプレートから非定型テストを実行する手順は、次のとおりです。

  1. 「テンプレート」表に移動し、テスト・テンプレートを選択します。図7-6に示すように、入力および出力フィールドが表示されます。

    図7-6 テンプレートの入力と出力

    図7-6の説明が続きます
    「図7-6 テンプレートの入力と出力」の説明
  2. 変数またはパラメータ・フィールドの値を入力し、「実行」をクリックします。「非定型テスト」ダイアログが表示されます。

    次の適切なオプションを選択します。

    • 起動しないルールは実行のエラーとして処理する場合は、「起動しないルールはエラー」チェック・ボックスを選択します。

    • 「一覧で表示」または「ツリー表示」をクリックし、ビューを切り替えます。

    • 「定数」チェック・ボックスを選択し、リストから定数を選択します。

    • テスト・テンプレートの変数フィールドの「パラメータとしてマーク」チェック・ボックスを選択します。変数フィールドの値は、テンプレートがテストされるときまたはテスト・ケースの作成に使用されるときなど、テンプレートが使用されるときに入力されます。

  3. 「テストの実行」をクリックして、テンプレートを実行します。
  4. 新しい「結果」タブから、テスト結果を確認します。

7.2.5 特定のデシジョン関数に対するテストの実行方法

テストは、「デシジョン関数」タブから実行できます。このビューは、特定のデシジョン関数のテスト・スイートおよびテスト・ケースのみを表示します。

フィールドおよび他のUIコントロールの詳細なドキュメントは、JDeveloper内から「ヘルプ」を参照してください。

特定のデシジョン関数のテストを実行する手順は、次のとおりです。

  1. ルール・デザイナで、「デシジョン関数」タブをクリックします。
  2. クリックしてテスト・ケースを選択し、「テスト」ボタンをクリックします。
  3. 「デシジョン関数テスト・エディタ」ダイアログが表示されます。このダイアログは、テスト機能の単なるもう1つのビューです。

7.3 Business Process Composerでのルールのテスト

ルールは、Business Process Composerで設計する際にテストできます。

Business Process Composerの使用方法の詳細は、Oracle Fusion Middleware Oracle Business Process Composerでのビジネス・プロセスの開発のOracle Business Process Composerの概要に関する項を参照してください。

7.4 SOAコンポーザでのルールのテスト

ランタイムには、SOAコンポーザを使用してルールのリグレッション・テストを実行できます。これによって、ビジネス・ユーザーは、変更後のルールで既存の機能が変更されるかどうかをすばやくチェックできます。図7-7は、SOAコンポーザの「テスト」タブを示しています。「テスト」タブは、デプロイ済コンポジットがあるか、SOAコンポーザ・セッション内である場合にのみ表示されます。「セッションの作成」をクリックしてセッションを開きます。

図7-7 SOAコンポーザの「テスト」タブ

図7-7の説明が続きます
「図7-7 SOAコンポーザの「テスト」タブ」の説明

7.4.1 テスト・スイートとケースの作成および管理方法

1つ以上のテスト・ケースでテスト・スイートを作成できます。テスト・スイートは、個別のデシジョン関数に対してのみ定義できます。

デシジョン関数の詳細は、デシジョン関数の使用を参照してください。

図7-8 「テスト・スイート」ページ

図7-8の説明が続きます
「図7-8 「テスト・スイート」ページ」の説明

フィールドおよび他のUIコントロールの詳細なドキュメントは、SOAコンポーザ内から「ヘルプ」、「このページのヘルプ」をクリックしてください。

テスト・スイートおよびケースを管理する手順は、次のとおりです。

  1. ルール・デザイナで、「テスト」タブをクリックし、「テスト・スイート」行内でクリックしてアクション・ボタンを有効化します。

    テストの検証をオフにする場合は、「ドラフト・テスト」チェック・ボックスをクリックします。

  2. 「+」をクリックして、新規テスト・スイートを作成します。
  3. 「名前」および「説明」を入力して、「デシジョン関数」を選択します。
  4. テスト・スイートが表示されます。
  5. テスト・スイートの作成後にテスト・ケースを作成する必要がある場合は、「テスト・モデル」ツリーでテスト・スイートをクリックし、「+」をクリックして「テスト・ケース」を作成するか、「テンプレートからのテスト・ケース」を作成します。
  6. データは、「現在のタブでの変更を保存」を随時使用して保存できます。また、変更が完了した場合は「パブリッシュ」をクリックします。
  7. 「テスト・モデル」ツリーでテスト・ケースをクリックすると、そのテスト・ケースの「入力」および「出力」ドキュメントの確認もできます。図7-9に示すように、ここでは、値を編集して入力および予期される出力を指定します。

    図7-9 デシジョン関数からの入力と出力

    図7-9の説明が続きます
    「図7-9 デシジョン関数からの入力と出力」の説明

    「テスト・ケース」エディタでテスト・ケースの入力および予期される出力値を定義します。ここでの値には、単純な値、グローバル、関数などを使用する式を使用できます。

    テスト入力および出力ファクト・ツリーは、デシジョン関数に指定された入力および出力に従って自動的に初期化されます。

    入力および出力ファクト・ツリーは、デシジョン関数に対する変更(入力または出力の追加、削除、変更)またはファクト・タイプの変更(プロパティの追加、削除、変更)とも自動的に同期します。自動同期フラグおよび強調表示によって、デシジョン関数またはファクト・タイプで変更されたファクトおよびプロパティの値が無効化されます。入力/出力に対するこれらのフラグの表示は、テスト定義の特定および問題の修正に役立ちます。

  8. 「編集」をクリックして、ツリー内のすべてのノードを編集可能にします。
  9. ツリー内のフィールドを編集する場合は、「値の表示」をクリックすると、それらの値のみが表示されます。
  10. 起動しないルールを実行のエラーとみなす場合は、「起動しないルールをエラーとしてフラグ設定」チェック・ボックスを選択します。

テスト・スイートおよびケースの設定が完了すると、実行可能になります。詳細は、「テスト・スイートまたはケースの実行方法」を参照してください。

7.4.2 テスト・テンプレートの作成方法

テスト・テンプレートを使用すると、入力および出力値を再使用して、それらのフィールドおよび値のテストを反復できます。

フィールドおよび他のUIコントロールの詳細なドキュメントは、SOAコンポーザ内から「ヘルプ」、「このページのヘルプ」をクリックしてください。

テスト・テンプレートを作成する手順は、次のとおりです。

  1. ルール・デザイナで、「テスト」タブをクリックします。
  2. ナビゲーション・ツリーで「テスト・モデル」をクリックします。「テスト・テンプレート」領域で、「+」をクリックして、新規テスト・テンプレートを作成します。
  3. 「名前」および「説明」を入力して、「デシジョン関数」を選択します。
  4. 「保存」をクリックします。

テスト・テンプレートから非定型テストを実行するには、「テスト・テンプレートからの非定型テストの実行方法」を参照してください。

7.4.3 テスト・スイートまたはケースの実行方法

テストを実行すると、新しいタブが開き、診断コメント、例外およびテスト結果が表示されます。テストは、スイート、複数のテスト・ケースまたは個別のテスト・ケースとして実行できます。テストは、RL生成を介して実行されます。

フィールドおよび他のUIコントロールの詳細なドキュメントは、SOAコンポーザ内から「ヘルプ」、「このページのヘルプ」をクリックしてください。

1つのテスト・スイートまたはケースを実行する手順は、次のとおりです。

  1. 実行するテスト・スイートまたはテスト・テンプレートを選択し、「実行」をクリックします。

    「実行」ボタンは、テスト・スイートまたはテスト・ケース(またはテスト・テンプレート)が表から選択され、現在のディクショナリに検証警告が存在しない場合のみ、使用可能になります。

  2. 新しい「結果」タブが表示されます。これをクリックして、テスト結果を表示します。

    テスト・スイートの実行の場合、このタブにはデフォルトでテスト結果の概要が表示されますが、各テスト・ケースをクリックするとそれぞれのテスト結果を表示できます。テスト・ケースの実行の場合は、このタブにテスト結果が表示されます。

    テストが失敗した場合、テスト結果には失敗原因に応じて診断コメント、出力差異または例外が表示されます。

図7-10 テスト・スイートの診断コメント

図7-10の説明が続きます
「図7-10 テスト・スイートの診断コメント」の説明

「テスト・モデル」ツリーからテスト・スイートを選択して実行した場合、図7-11に示すように「デシジョン・トレース」タブが表示されます。

図7-11 「デシジョン・トレース」UI

図7-11の説明が続きます
「図7-11 「デシジョン・トレース」UI」の説明

7.4.4 テスト・テンプレートからの非定型テストの実行方法

図7-12に示すように、入力および出力ツリーは、関連するデシジョン関数から入力および出力ファクトとともにロードされます。デシジョン関数でファクトを変更した場合、それらの変更は、入力および出力ファクトに自動的に同期されます。

図7-12 入力および出力ファクト

図7-12の説明が続きます
「図7-12 入力および出力ファクト」の説明

フィールドおよび他のUIコントロールの詳細なドキュメントは、SOAコンポーザ内から「ヘルプ」、「このページのヘルプ」をクリックしてください。

テスト・テンプレートから非定型テストを実行する手順は、次のとおりです。

  1. 「入力」および「出力」ファクトを表示するには、「テスト・モデル」ツリーからテンプレートをクリックして選択します。

    ここでは、値を編集して、入力と、予期される出力とを比較できます。ここで動的値を追加するか、「パラメータとしてマーク」を選択して、値が実行されるときにその値を入力できるようにすることができます。

    式ビルダーの使用方法の詳細は、「ツリー・モード・ルールの使用」を参照してください。

  2. 「テスト・テンプレートの実行」ボタンをクリックして、テンプレートを実行します。ダイアログ・ボックスが表示されます。
  3. 変数またはパラメータ・フィールドの値を入力し、ダイアログから「実行」をクリックします。
  4. 新しい「結果」タブから、テスト結果を確認します。「デシジョン・トレース」タブをクリックし、監査証跡を表示します。

7.4.5 特定のデシジョン関数に対するテストの実行方法

図7-13に示すように、特定のデシジョン関数に対してテストを実行できます。

図7-13 「デシジョン関数」タブ

図7-13の説明が続きます
「図7-13 「デシジョン関数」タブ」の説明

フィールドおよび他のUIコントロールの詳細なドキュメントは、JDeveloper内から「ヘルプ」を参照してください。

特定のデシジョン関数のテストを実行する手順は、次のとおりです。

  1. 「デシジョン関数」タブをクリックし、リストから適切なデシジョン関数を選択します。
  2. 「テスト」フィールドで、ドロップダウンを使用して適切なテストを選択します。
  3. 「テスト」タブにテストが開きます。テストをクリックし、「実行」をクリックしてテストを実行します。
  4. 「結果」タブが表示されます。新しいタブをクリックして、テスト結果を表示します。

7.5 ルール関数を使用したデシジョン関数のテスト

デシジョン関数を作成し、そのデシジョン関数をOracle Business Rules関数を使用してルール・デザイナからコールすることで、ルールセットをテストできます。Oracle Business Rules関数本体で、入力ファクトを作成し、デシジョン関数をコールし、デシジョン関数からのファクト出力を検証します。詳細は、「デシジョン関数の概要」および「Oracle Business Rules関数の概要」を参照してください。

Oracle Business Rules関数を使用してデシジョン関数をテストする手順は、次のとおりです。

  1. ディクショナリが有効であることを確認します。

    ディクショナリ検証の詳細は、「ディクショナリの検証方法」を参照してください

  2. Rules Designerで、「関数」ナビゲーション・タブを選択します。
  3. 「関数」領域で、「作成」ボタンをクリックします。
  4. 「名前」フィールドに関数名を入力するか、デフォルト名を使用します。
  5. 「戻り型」のリストから戻り型を選択します。

    テスト関数の場合は、「boolean」を選択します。

  6. 「引数」表で、引数がないことを確認します。テスト関数の場合、引数は指定できません。
  7. 「本体」領域に、テスト関数本体を入力します。

    テスト関数本体で、assign newを使用してデシジョン関数をコールし、そのデシジョン関数をコールして戻り値を取得できます(テスト関数本体では、入力ファクトを作成し、デシジョン関数をコールし、デシジョン関数からのファクト出力を検証します)。

    デシジョン関数のコールによって、Listが戻されます。つまり、テスト関数でデシジョン関数をテストする手順は、次のとおりです。

    • 必要に応じて、デシジョン関数の入力引数用の入力データを作成します。

    • テスト関数で作成した引数を使用してデシジョン関数をコールします。

    • 結果をList形式にします。たとえば、次のようになります。

      assign new List resultsList = DecisionFunction_1(testScore)
      
  8. 関数を選択し、「テスト関数」ボタンをクリックします。

    関数が実行されます。出力が、「関数テスト結果」ダイアログに表示されます。

  9. 「OK」をクリックして「関数テスト結果」ダイアログを閉じます。

7.5.1 デシジョン関数のテストに関する必知事項

ルール・デザイナ内でOracle Business Rules関数を使用してデシジョン関数をテストできます。テスト関数を使用する際の注意事項は、次のとおりです。

  • テストOracle Business Rules関数に関連付けられているディクショナリに検証警告が含まれている場合は、「テスト関数」ボタンがグレー表示されます。「テスト関数」ボタンが表示されるのは、ディクショナリが警告なしに検証された場合のみです。

  • ロギングを有効化するために、RL.watch.all()をコールできます。RL Language関数の詳細は、『Oracle Business Process Managementルール言語リファレンス』を参照してください。このマニュアルでは、RL.watch.all()はRL Language関数watchAll()の別名です。

  • 前述の例のかわりに、次の例に示す関数本体を入力することもできます。

    call RL.watch.all()
    assign new TestScore testScore = new TestScore()
    modify (testScore, name: "Bill Reynolds", testName: "Math Test", testScore: 81)
    assign new TestGrade testGrade = (TestGrade)DecisionFunction_1(testScore).get(0)
    return testGrade.grade == Grade.B
    

    testScore値が81の場合、この関数は、「テストに合格しました。」を返します。testScore値が91の場合、この関数は、「テストに失敗しました。」を返します。

    この関数はRL.watch.all()を実行し、その出力を表示します。等級がB範囲である場合、ダイアログに「テストに合格しました。」が表示されます。アサートされた等級がB範囲でない場合、ダイアログに「テストに失敗しました。」が表示されます。

7.6 SOAコンポーザでのデシジョン・サービスのテスト

デシジョン・サービスを持つOracle Business Rulesを使用するBPMまたはSOAアプリケーションでは、Oracle Enterprise Manager Fusion Middleware Controlコンソールで、テスト用に自身のコンポジットのインスタンスを作成できる「Webサービスのテスト」ページを使用することによって、実行時にルールをテストできます。

自身のコンポジットの設計およびデプロイを終了した後にそのテスト・インスタンスを作成する方法の詳細は、『Oracle Fusion Middleware Oracle SOA SuiteおよびOracle Business Process Management Suiteの管理』のSOAコンポジット・アプリケーションのテスト・インスタンスの開始に関する項を参照してください。

デシジョン・サービス実行の監査証跡を表示できます。詳細は、『Oracle Fusion Middleware Oracle SOA SuiteおよびOracle Business Process Management Suiteの管理』のビジネス・ルール・トレースのモニタリングに関する項を参照してください。