注:この Java Plug-in ガイドでは、Java SE 6 update 10 リリースより前にリリースされた機能について説明します。最新情報については、Java Rich Internet Application の開発および配備を参照してください。

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複数バージョンのサポート

この章では、次のトピックについて説明します。

Java Plug-in のすべての新規またはパッチリリースでは、レジストリキー、CLSID、MIME タイプ、およびほかのリソースを一意に識別するようになりました。これにより、同じ環境に複数の JRE バージョンを配備できます。

一意の CLSID

Java Plug-in のすべての新規またはパッチバージョンに、一意の CLSID が存在します。CLSID は、Windows 上で稼動する Internet Explorer の OBJECT タグで使用されます。最小バージョンの Java Plug-in を使用する場合、OBJECT タグでこの一意な CLSID を指定してください。CLSID は、レジストリ内の次の位置に格納されます。 

HKEY_CLASSES_ROOT\CLSID\

一般に、CLSID は次のような形式になります。

CAFEEFAC-<major version>-<minor version>-<patch version>-ABCDEFFEDCBA

major versionminor version、および patch version は、すべて 4 桁の 16 進数です。

たとえば、Java Plug-in 6 の CLSID は、次のようになります。

clsid:CAFEEFAC-0016-0000-0000-ABCDEFFEDCBA

これは、次のレジストリに格納されます。

HKEY_CLASSES_ROOT\CLSID\CAFEEFAC-0016-0000-0000-ABCDEFFEDCBA

CLSID は、次の位置にも格納されます。 

HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Microsoft\Code Store Database\Distribution Units\

一意の MIME タイプおよび dll

新規またはパッチバージョンのすべての Java Plug-in には、一意の MIME タイプおよび NP*.dll が存在します。MIME タイプは、Java Plug-in によってロードおよび初期化される Java 実行可能ファイルのタイプまたはバージョンを識別します。MIME タイプは、サポートされている Mozilla ブラウザでは EMBED タグ内の要素型によって、Internet Explorer では OBJECT タグ内の <PARAM name="type"> in the によって指定されます。サポートされている Mozilla ブラウザで Java Plug-in の最小バージョンを使用する場合、EMBED タグに一意の MIME タイプを指定します。

注:

NP*.dll は、新規またはパッチバージョンごとに一意な名前を使用して、MIME タイプをサポートします。このため、バージョンの異なる Java Plug-in をインストールしても、サポートされている Mozilla ブラウザの Plugins ディレクトリ内のほかの .dll ファイルは上書きされません。

一般に、MIME タイプは次のような形式になります。

application/x-java-applet;jpi-version=<version><version>

version には、メジャー、マイナー、およびパッチバージョン番号が含まれます。

MIME タイプは、次のファイル でサポートされます:

        NPJPI<modified version number>.dll

例:

Java Plug-in 1.6.0 では、一意の MIME タイプは次のようになります。

application/x-java-applet;jpi-version=1.6.0

これは、次のファイルでサポートされます。

NPJPI160.dll

これは、サポートされている Mozilla の Plugins ディレクトリにあります。

一意の Java Plug-in レジストリキー

Java Plug-in の新規またはパッチバージョンごとに、一意の Java Plug-in レジストリキーが存在します。主要な Java Plug-in レジストリキーを次に示します。

HKEY_LOCAL_MACHINE\Software\JavaSoft\Java Plug-in\<version number>

<version number> には、メジャー、マイナー、およびパッチパージョン番号が含まれます。

Example:

Java Plug-in 1.6.0 では、レジストリ内に次のエントリが存在します。

HKEY_LOCAL_MACHINE\Software\JavaSoft\Java Plug-in\1.6.0

一意の Java Plug-in プロパティーファイル

プロパティーファイルの名前が、deployment.properties になりました。このファイルは、次のディレクトリに格納されています。

<User Application Data Folder>\Sun\Java\Deployment

<User Application Data Folder> は、ユーザー固有のアプリケーションデータフォルダです。

たとえば、Windows XP システムのユーザー testuser の場合、<User Application Data Folder> の値は C:\Documents and Settings\testuser\Application Data になります。

deployment.properties ファイルは、バージョン 1.6.0 によって使用されます。<User Application Data Folder> の値は、CSIDL_APPDATA での Win32 API 関数呼び出し SHGetFolderPath() から取得されます。

一意の Java Plug-in トレースおよびログファイル

トレースファイルおよびログファイルのデフォルトの場所は、<User Application Data Folder>\Sun\Java\Deployment\log です。

ここで、<User Application Data Folder>上記のように定義されます。

プロパティー javaplugin.outputfiles.path を使用して、トレースファイルおよびログファイルのデフォルトの場所をオーバーライドできます。詳細は、「配備ガイド」のトレースおよびロギングのセクションを参照してください。

一意の Java コントロールパネル

新規またはパッチリリースごとに、一意の Java コントロールパネルが存在します。1.6.0 では、コントロールパネルのファイル名は javacpl.exe です。

Java コントロールパネルの最新インストールバージョンのみが、Windows のコントロールパネルから利用可能です。

JRE/JDK 用の一意のレジストリキー

JRE/JDK の新規またはパッチリリースごとに、一意のレジストリキーが存在します。これらのレジストリキーは、次の位置に配置されます。

HKEY_LOCAL_MACHINE\Software\JavaSoft\Java Runtime Environment\<version number>
HKEY_LOCAL_MACHINE\Software\JavaSoft\Java Development Kit\<version number>

<version number> には、メジャー、マイナー、およびパッチパージョン番号が含まれます (1.6.0 など)。

Java Plug-in は、これらのキーを使用して、適切なバージョンの JRE を検出できます。

ブラウザセッションでの複数バージョンのサポート

複数の JRE バージョンを Windows プラットフォームにインストールできます。複数の JRE のアプレットがある場合、MIME タイプ jpi-version の使用は、次のオプションを有効にしたときにのみ Mozilla ブラウザで機能します。

JRE の特定のバージョンの Java コントロールパネルを呼び出すには、そのバージョンの <JRE_HOME>/bin ディレクトリをブラウズし、javacpl.exe を実行します。

注:

複数のバージョンの JRE を、異なるブラウザセッションで実行できます。ただし、複数のバージョンを同じブラウザセッションで実行することはできません。実行しようとすると、ユーザーに警告が表示され、試行は失敗します。



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