sun.rmi Properties



警告:ここで説明するプロパティーは、サポート対象外であり、随時変更される可能性があります。また、Sun Microsystems が提供する JavaTM Remote Method Invocation (Java RMI) の特定の実装にしか存在しません。これらのプロパティーは Java RMI public API の一部ではありません。Java RMI public API に含まれるプロパティーの一覧は、java.rmi プロパティー」のページを参照してください。


注: 特に記述がないかぎり、これらのプロパティーの出力はすべて System.err に送信されます。

名前の末尾に「.logLevel」の付く各プロパティーが保持できる値には、「SILENT」、「BRIEF」、および「VERBOSE」があります。これらの値は、大文字と小文字が区別されず、また最初の n 文字に省略できます。n は 1 以上の値です。値が指定されない場合、これらのプロパティーはデフォルト値である「SILENT」を保持します。「BRIEF」値に設定すると、対応する Logger がレベル Level.FINE に設定され、「VERBOSE」値に設定すると、対応する Logger がレベル Level.FINER に設定されます。ロギング用のこれらの sun.rmi.* システムプロパティーを使用するよりも、ロギング構成ファイルを使用することをお勧めします。

ログメッセージは、System.err に送信されます。たとえば、出力を "transport" ログに送信するとプロパティーで指定された場合、java.rmi.server.LogStream.log("transport") により返される LogStream にログメッセージが送信されることを意味します。送信先がほかに設定されていないかぎり、LogStream はメッセージを System.err に送信します。


rmid に設定可能なプロパティー

sun.rmi.activation.execPolicy (1.3 以降)
このプロパティーの値は、起動グループ用に仮想マシンを起動するために ActivationGroupDesc 内の情報を使用できるかどうかを判断するときに、rmid が使用するポリシーを決定します。このプロパティーに指定できる値は、defaultnone、または ActivationGroupDesc 情報を検証するために呼び出される checkExecCommand メソッドを実装するクラスの、完全指定名です。詳細は、rmid のツールドキュメント (Solaris および Linux 用、Windows 用) を参照してください。
sun.rmi.activation.execTimeout (1.2 以降)
このプロパティーの値は、生成された起動グループが起動するまでの起動システムの待機時間を (ミリ秒で) 表します。このプロパティーを設定することにより、起動グループが起動するまで rmid が待機する最大時間を短くしたり、長くしたりできます。デフォルト値は 30000 ミリ秒 (30 秒) です。
sun.rmi.activation.groupThrottle (5.0 以降)
このプロパティーの値は、rmid により「生成されたがアクティブではない」状態を許可される起動グループ VM の最大数を表します。より多くの VM を起動する必要がある場合、VM は、生成中の 1 つが成功するか、タイムアウトになるまで待機します。このプロパティーは、アクティブな VM の最大数を制限しません。これは、オペレーティングシステムの制限にまで達しないよう、活動の急激な増加を回避することを目的としています。このプロパティーの値を低く設定すると rmid の起動時間が長くなり、高く設定すると起動時間が短くなります。ただし、設定値が高すぎると、システムリソースが不足するために、rmid がクラッシュする可能性があります。デフォルト値は 3 です。以前のリリースでこのプロパティーに付けられた名前の sun.rmi.rmid.maxstartgroup は、現在サポートされません。
sun.rmi.activation.groupTimeout (5.0 以降)
このプロパティーの値は、rmid が起動グループのプロセスを破壊したのち、新しい起動グループを生成する前に待機する時間 (ミリ秒) を表します。デフォルト値は 60000 ミリ秒 (60 秒) です。
sun.rmi.activation.snapshotInterval (1.2 以降)
このプロパティーは、起動システムが、その状態のスナップショットをディスク上の rmid ログファイルに直列化するまでの待機時間中の更新回数を制御します。「更新」とは、最後のスナップショット作成時以降の、起動システムの状態 (Activatable オブジェクトの登録など) の持続的な変化を指します。rmid の再起動をより迅速に行う場合 (ログのスナップショット作成頻度を上げることにより)、または rmid の動作効率を向上させる (ログのスナップショット作成頻度を下げることにより) 場合に、このプロパティー値を変更します。このプロパティーの値は、正の整数です。デフォルト値は 200 です。
sun.rmi.log.debug (1.2 以降)
この値が true の場合、rmid のロギング動作は System.err に送信されます。
sun.rmi.server.activation.debugExec (1.2 以降)
この値が true の場合、起動システムは、起動グループの生成に使用されるコマンド行にデバッグ情報を出力します。デフォルト値は false です。このため、デバッグ情報は出力されません。

リモートオブジェクトをエクスポートする VM の設定に有用なプロパティー

sun.rmi.dgc.ackTimeout (1.4 以降)
このプロパティーの値は、リモート参照が完全に受け取られて処理されたという確認通知をクライアントから受け取るまでに、サーバー側 Java RMI ランタイムが、リモートメソッドの呼び出しの結果として現在の仮想サーバーから返されたリモートオブジェクト (またはリモートオブジェクトへの参照) への強い参照を行う時間 (ミリ秒単位) を表します。このタイムアウトは、失敗状態 (クライアントが確認通知を送信できない状態) にのみ適用されます。この値を小さく設定しすぎると、リモートオブジェクトへの既知の参照がリモートメソッドの呼び出しの結果として送信中の参照だけである場合、リモートオブジェクトのガベージコレクトが早く行われてしまうというリスクが高くなる場合があります。最大値は Long.MAX_VALUE です。デフォルト値は 300000 ミリ秒 (5 分) です。
sun.rmi.dgc.checkInterval (1.1 以降)
このプロパティーの値は、Java RMI ランタイムが期限切れの DGC リースをチェックする間隔を (ミリ秒で) 表します。デフォルト値は、java.rmi.dgc.leaseValue プロパティーの値の半分です。
sun.rmi.dgc.logLevel (1.1 以降)
このプロパティーは、DGC リースの許可、更新、終了期限に関連した、着信呼び出しと送信呼び出しのロギングを制御します。出力の送信先は、"dgc" ログです。
sun.rmi.dgc.server.gcInterval (1.2 以降)
アクセス不可能なリモートオブジェクトを適切なタイミングで確実にアンエクスポートまたはガベージコレクトする必要がある場合、このプロパティーの値は、Java RMI ランタイムが許可するローカルヒープのガベージコレクトの最大間隔を (ミリ秒で) 表します。デフォルト値は 3600000 ミリ秒 (1 時間) です。
sun.rmi.loader.logLevel (1.2 以降)
引数または戻り値の非整列化の結果として、Java RMI ランタイムがクラスのロードを試みる場合にはいつでも、このプロパティーは、各クラス名およびコードベースのロギングを制御します。このプロパティーは、出力を "loader" ログに送信します。

sun.rmi.server.exceptionTrace (1.2 以降)
このプロパティーは、ディスパッチされた着信リモート呼び出しによりスローされる例外およびエラーからの、サーバー側スタックトレース出力を制御します。この値が true の場合、例外スタックトレースが出力されます。デフォルト (false) では、例外およびエラースタックトレースは出力されません。

sun.rmi.server.suppressStackTraces (1.4 以降)
この値を true に設定すると、サーバー側 Java RMI ランタイム実装は、リモート呼び出しの結果として現在の仮想マシンからスローされるすべての例外のスタックトレースをクリアーします。このプロパティーは、特定の Java RMI サーバーアプリケーションで、パフォーマンスや機密性の理由により、着信リモート呼び出しの結果として (J2SE 1.4 での例外のデフォルトの直列化形式の一部として) 整列化される例外がサーバー側スタックトレースに含まれないようにする必要がある場合に役に立ちます。
sun.rmi.transport.logLevel (1.1 以降)
このプロパティーは、トランスポート層全体の詳細なロギングを制御します。出力の送信先は、"transport" ログです。
sun.rmi.transport.tcp.localHostNameTimeOut (1.1.7 以降)
このプロパティーの値は、Java RMI ランタイムがローカルホストの完全指定ドメイン名を取得するための待機時間を (ミリ秒で) 表します。デフォルト値は 10000 ミリ秒 (10 秒) です。
sun.rmi.transport.tcp.logLevel (1.1 以降)
このプロパティーは、TCP 固有のトランスポートサブレイヤの詳細なロギングを提供します。出力の送信先は、"tcp" ログです。

sun.rmi.transport.tcp.readTimeout (1.2.2 以降)
このプロパティーの値は、Java RMI ランタイムが使用する、着信 TCP 接続のアイドルタイムアウト時間を (ミリ秒で) 表します。値は、java.net.Socket.setSoTimeout に渡されます。クライアントが、本来の動作と異なり、不使用の接続を削除しない場合にのみ使用されます (sun.rmi.transport.connectionTimeout を参照)。デフォルト値は 2*3600*1000 ミリ秒 (2 時間) です。
sun.rmi.transport.tcp.maxConnectionThreads (6 以降)
このプロパティーの値は、着信接続の処理に使用するスレッドのプールの最大サイズを制御します。これにより、同時に実行できる着信リモートメソッド呼び出しの数の上限が決まります。このプロパティーの値を小さくすると、負荷の高い環境で Java RMI サーバーアプリケーションのスループットが向上する可能性がありますが、値が小さすぎると (アプリケーションのリモート呼び出しパターンの性質に応じて) デッドロックや欠乏状態が発生する可能性があります。デフォルト値は、最大値 (Integer.MAX_VALUE) で、実質的に制限はありません。
sun.rmi.transport.tcp.threadKeepAliveTime (6 以降)
このプロパティーの値は、着信接続を処理するために使用されるスレッドのプール内にあるスレッドが終了前にアイドル状態のままである時間を制御します。デフォルト値は 60000 ミリ秒 (1 分) です。

リモートメソッド呼び出しを実行する VM の設定に有用なプロパティー

sun.rmi.client.logCalls (1.4 以降)
プロパティーの値が true の場合、sun.rmi.client.call ロガーはレベル Level.FINER に設定されます。リモート呼び出しは、レベル Level.FINER でログ記録され、リモート呼び出しからスローされた例外はレベル Level.FINE でログ記録されます。
sun.rmi.dgc.cleanInterval (1.1 以降)
このプロパティーの値は、失敗した DGC "clean" 呼び出しを再度実行するまでの Java RMI ランタイムの待機時間の最大値を (ミリ秒で) 表します。デフォルト値は 180000 ミリ秒 (3 分) です。
sun.rmi.dgc.client.gcInterval (1.2 以降)
アクセス不可能なリモート参照に対する DGC clean 呼び出しを適切なタイミングで確実に送信する必要がある場合、このプロパティーの値は、Java RMI ランタイムが許可するローカルヒープのガベージコレクトの最大間隔を (ミリ秒で) 表します。デフォルト値は 3600000 ミリ秒 (1 時間) です。
sun.rmi.loader.logLevel (1.2 以降)
引数または戻り値の非整列化の結果として、Java RMI ランタイムがクラスのロードを試みる場合にはいつでも、このプロパティーは、各クラス名およびコードベースのロギングを制御します。このプロパティーは、出力を "loader" ログに送信します。
sun.rmi.server.logLevel (1.1 以降)
このプロパティーは、送信呼び出しに関連するロギング (接続の再利用情報を含む) を制御します。出力の送信先は、"transport" ログです。

sun.rmi.transport.connectionTimeout (1.1.6 以降)
このプロパティーの値は、Java RMI ランタイムがソケット接続の開放を許可する (閉じる) 前に、ソケット接続が「不使用」状態になる期間を (ミリ秒で) 表します。デフォルト値は 15000 ミリ秒 (15 秒) です。sun.rmi.transport.tcp.readTimeout も参照してください。
sun.rmi.transport.logLevel (1.1 以降)
このプロパティーは、トランスポート層全体の詳細なロギングを制御します。出力の送信先は、"transport" ログです。
sun.rmi.transport.proxy.connectTimeout (1.1 以降)
このプロパティーの値は、接続の試み (createSocket) が完了するまで、HTTP を使ってサーバーへの接続を試みる前の、Java RMI ランタイムの待機時間の最大値を (ミリ秒で) 表します。このプロパティーが使用されるのは、http.proxyHost プロパティーが設定され、かつ java.rmi.server.disableHttp の値が false の場合だけです。デフォルト値は 15000 ミリ秒 (15 秒) です。

sun.rmi.transport.proxy.eagerHttpFallback (1.4.1 以降)
この値が true であり、java.rmi.server.disableHttp システムプロパティーが設定されていないと、デフォルトの global RMISocketFactory は、最初の (直接) 接続試行から java.net.SocketException がスローされたときに、HTTP トンネリングへフォールバックします。これは、最初の接続試行が java.net.UnknownHostException または java.net.NoRouteToHostException をスローしたときのみ HTTP トンネリングへフォールバックするデフォルトの動作とは対照的です。

この設定は、承認されないポートへの接続試行を無視する代わりに拒否するファイアウォールを取り扱うときに、有用である場合があります。そのときは、クライアントのデフォルトの global RMISocketFactory 内が java.net.ConnectionException になります。このシステムプロパティーが有効にされていないと、UnknownHostException でも NoRouteToHostException でもないため、このような ConnectionException が HTTP フォールバックのトリガーになることはありません。ただし、このシステムプロパティーが有効にされている場合は、ConnectionExceptionSocketException のサブクラスであるため、ConnectionException が HTTP フォールバックを引き起こします。

sun.rmi.transport.proxy.logLevel (1.1 以降)
このプロパティーは、デフォルトの RMISocketFactory クラスが使用される場合に、イベント (createSocket および createServerSocket) のロギングを制御します。これは、HTTP を介して Java RMI を使用するアプリケーションで有用なロギングタイプです。このプロパティーでは、カスタムソケットファクトリ内のイベントはログに記録されません。"proxy" ログに送信されるメッセージもあれば、"transport" ログに送信されるメッセージもあります。
sun.rmi.transport.tcp.handshakeTimeout (1.4 以降)
このプロパティーの値は、クライアント側 Java RMI ランタイムが、新しい JRMP 接続の確立時に最初のハンドシェークデータ (プロトコルの確認) を読み取るときに、ソケットの読み取りタイムアウトとして使用する時間 (ミリ秒単位) を表します。このプロパティーは、リモートホストのポートで待機するエンティティーが実際には Java RMI サーバーではないため、またはそのサーバーが何らかの理由で正しく機能していないために、リモートサーバーが受け入れた TCP 接続が実際には使用できないと決定するまで Java RMI ランタイムが待つ時間を構成するために使用されます。最大値は Integer.MAX_VALUE で、ゼロの値はタイムアウトの制限がないことを示します。デフォルト値は 60000 (1 分) です。
sun.rmi.transport.tcp.responseTimeout (1.4 以降)
このプロパティーの値は、クライアント側 Java RMI ランタイムが、リモートメソッド呼び出しの応答データを読み取るときに、JRMP 接続の確立時にソケットの読み取りタイムアウトとして使用する時間 (ミリ秒単位) を表します。そのため、このプロパティーを使用して、リモート呼び出しの結果を待機するときのタイムアウトを設定することができます。このタイムアウトの期限が切れると、関連する呼び出しが失敗し、java.rmi.RemoteException がスローされます。ただしこのプロパティーにより、成功した発信リモート呼び出しで許可される時間の上限が実質的に設定されるため、このプロパティーを設定するときは期限を考慮する必要があります。最大値は Integer.MAX_VALUE で、ゼロの値はタイムアウトの制限がないことを示します。デフォルト値は 0 (タイムアウトなし) です。
sun.rmi.transport.tcp.logLevel (1.1 以降)
このプロパティーは、TCP 固有のトランスポートサブレイヤの詳細なロギングを提供します。出力の送信先は、"tcp" ログです。

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