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JavaFX: JavaFXスタート・ガイド

3 Hello World、JavaFXスタイル

JavaFXアプリケーションの作成およびビルドについて学習する最適な方法は、Hello Worldアプリケーションを使用することです。このチュートリアルのもう1つの利点は、JavaFXテクノロジが正しくインストールされていることをテストできることです。

このチュートリアルで使用するツールは、NetBeans IDE 7.4です。開始する前に、使用しているNetBeans IDEのバージョンでJavaFX 8がサポートされていることを確認します。詳細は、Java SE 8ダウンロード・ページの「Certified System Configurations」セクションを参照してください。

アプリケーションの作成

  1. 「ファイル」メニューから、「新規プロジェクト」を選択します。

  2. 「JavaFX」アプリケーション・カテゴリで、「JavaFXアプリケーション」を選択します。「次」をクリックします。

  3. プロジェクトにHelloWorldという名前を付け、「終了」をクリックします。

    NetBeansでHelloWorld.javaファイルが開かれ、例3-1に示すように、Hello Worldアプリケーションの基本的なコードが移入されます。

    例3-1 Hello World

    package helloworld;
     
    import javafx.application.Application;
    import javafx.event.ActionEvent;
    import javafx.event.EventHandler;
    import javafx.scene.Scene;
    import javafx.scene.control.Button;
    import javafx.scene.layout.StackPane;
    import javafx.stage.Stage;
     
    public class HelloWorld extends Application {
        
        @Override
        public void start(Stage primaryStage) {
            Button btn = new Button();
            btn.setText("Say 'Hello World'");
            btn.setOnAction(new EventHandler<ActionEvent>() {
     
                @Override
                public void handle(ActionEvent event) {
                    System.out.println("Hello World!");
                }
            });
            
            StackPane root = new StackPane();
            root.getChildren().add(btn);
    
     Scene scene = new Scene(root, 300, 250);
    
            primaryStage.setTitle("Hello World!");
            primaryStage.setScene(scene);
            primaryStage.show();
        }
     public static void main(String[] args) {
            launch(args);
        }
    }
    

JavaFXアプリケーションの基本構造について知っておく必要がある重要事項は次のとおりです。

  • JavaFXアプリケーションのメイン・クラスによって、javafx.application.Applicationクラスが拡張されます。start()メソッドは、すべてのJavaFXアプリケーションの主要なエントリ・ポイントです。

  • JavaFXアプリケーションでは、ステージおよびシーンを使用してユーザー・インタフェース・コンテナが定義されます。JavaFX Stageクラスは、最上位レベルのJavaFXコンテナです。JavaFX Sceneクラスは、すべてのコンテンツのコンテナです。例3-1では、ステージおよびシーンが作成され、シーンが特定のピクセル・サイズで表示されます。

  • JavaFXでは、シーンのコンテンツはノードの階層的なシーン・グラフとして表されます。この例では、ルート・ノードはStackPaneオブジェクトであり、これはサイズ変更可能なレイアウト・ノードです。これは、ルート・ノードのサイズはシーンのサイズを追跡し、ステージがユーザーによってサイズ変更された場合は変化することを意味します。

  • ルート・ノードには、1つの子ノード(テキストがあるボタン・コントロール)と、ボタンが押されたときにメッセージを出力するためのイベント・ハンドラが含まれています。

  • アプリケーションのJARファイルが、JavaFXランチャをJARファイルに埋め込むJavaFXパッケージャ・ツールで作成される場合、JavaFXアプリケーションにmain()メソッドは必要ありません。ただし、JavaFXツールが完全には統合されていないIDEを使用する場合など、JavaFXランチャを使用せずに作成されたJARファイルを実行できるように、main()メソッドを含めることは有用です。また、JavaFXコードを埋め込むSwingアプリケーションには、main()メソッドが必要です。

図3-1に、Hello Worldアプリケーションのシーン・グラフを示します。シーン・グラフの詳細は、JavaFXシーン・グラフの操作を参照してください。

図3-1 Hello Worldのシーン・グラフ

図3-1の説明が続きます
「図3-1 Hello Worldのシーン・グラフ」の説明

アプリケーションの実行

  1. 「プロジェクト」ウィンドウで、HelloWorldプロジェクト・ノードを右クリックして「実行」を選択します。

  2. 「Say Hello World」ボタンをクリックします。

  3. NetBeansの出力ウィンドウにHello World!というテキストが出力されることを確認します。
    図3-2に、Hello Worldアプリケーション、JavaFXスタイルを示します。

図3-2 Hello World、JavaFXスタイル

図3-2の説明が続きます
「図3-2 Hello World、JavaFXスタイル」の説明

次のステップ

これで基礎となるHello Worldのチュートリアルは終了ですが、JavaFXアプリケーションの開発に関するその他のレッスンを引き続き確認してください。

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