ビジネス・ルールは、コンポーネントにグループ化された計算で構成されるOracle Hyperion Calculation Managerオブジェクトです。
ルールには1つ以上のコンポーネント、テンプレートまたはルールが含まれます。
アクセスできるアプリケーションのビジネス・ルールを作成できます。ルールを作成できるかどうかは、割り当てられている役割によって決定されます。(Oracle Enterprise Performance Management Systemユーザー・セキュリティ管理ガイドを参照してください)。
ルールは、フロー・チャートにグラフィカルに表され、フロー・チャートにコンポーネントをドラッグ・アンド・ドロップしてルールを設計できます。
ビジネス・ルールを作成するには:
システム・ビュー、カスタム・ビュー、デプロイメント・ビューまたはフィルタ・ビューでをクリックし、「新規オブジェクト」ダイアログ・ボックスに情報を入力します。必ず「オブジェクト・タイプ」に「ルール」を選択します。
システム・ビューで「ルール」を右クリックして「新規」を選択し、「新規ルール」ダイアログ・ボックスに情報を入力します。
注:
\r、\n、\t、\f、\b、<、>、(、)、"、\\、{、}、[、]、*、?はルール名に使用できません。次の点に注意してください。
既存の式またはスクリプト・コンポーネントをフロー・チャートにドラッグすると、デフォルトで、式またはスクリプトは共有オブジェクトになります。共有しない場合は、式またはスクリプト・コンポーネントの「プロパティ」で「共有」チェック・ボックスをクリアします。スクリプトおよび式コンポーネントの共有を参照してください。
スクリプト・コンポーネントをグラフィカル形式で表示するには、フロー・チャートでスクリプト・コンポーネントを右クリックし、「グラフィカルに変換」を選択します。
スクリプトが有効な場合にのみ、スクリプト・コンポーネントがグラフィカル形式に変換されます。グラフィカル形式への変換を元に戻すには、スクリプト・コンポーネントを右クリックし、「元に戻す」を選択します。
ルールとは関係なく式やスクリプトなどのオブジェクトを作成して、後でルールに追加できます。
ビジネス・ルールをグラフィカルでない形式(スクリプト形式)で操作するには、「デザイナ」の隣のドロップダウンをクリックし、「スクリプトの編集」を選択します。(スクリプト・モードでのビジネス・ルールの編集を参照してください。)
ルールにコンポーネントを追加したり、フロー・チャートでコンポーネント間を移動したりすると、プロパティが変わります。特定のコンポーネントのプロパティを入力するには、フロー・チャートでそのコンポーネントを選択します。
フロー・チャートで「開始」または「終了」を選択すると、次のプロパティが表示されます。
一般 - 名前、説明およびコメント
場所 - アプリケーションおよびプラン・タイプ
オプション - 現在のアプリケーションに固有のオプション
表2-1 Planningオプション
プロパティ | 説明 |
---|---|
動的メンバーの作成 | 有効な実行時プロンプトでメンバー・タイプの変数にデフォルトの動的な親を指定すると、メンバーが作成されます。
ビジネス・ルールで動的メンバーを作成し、デフォルトの動的な親を選択した場合、Oracle Hyperion Planningでルールを起動する前にその親の子メンバーが自動的に作成されます。 ノート: 「動的メンバーの作成」を選択した場合、ビジネス・ルールが起動に失敗すると、新しく作成されたメンバーは削除されます。 ノート: このプロパティは、Financial Consolidation and Closeアプリケーションでは使用できません。 |
動的メンバーの削除 | 有効な実行時プロンプトでメンバー・タイプの変数にデフォルトの動的な親を指定すると、メンバーが削除されます。
ビジネス・ルールで動的メンバーを削除し、デフォルトの動的な親を選択した場合、Planningでルールを起動した後にその親の子メンバーが自動的に削除されます。 ノート: このプロパティは、Financial Consolidation and Closeアプリケーションでは使用できません。 |
通知の有効化 | ルールがエラーあり、またはエラーなしで起動された場合、ログオンしているユーザーに電子メール通知を送信するビジネス・ルールを有効にします。 |
表2-2 Financial Managementオプション
プロパティ | 説明 |
---|---|
ロギングの使用可能 | ルールが起動されると、ログ・テキストをログ・ファイルに含めます。
ルール、ルールセットおよびコンポーネントのロギングを使用可能にできます。ビジネス・ルールの式の文に含めるログ・テキストを指定します。 ルールセットに対してはロギングが使用不可になっているが、そのルールに含まれるルールおよびコンポーネントに対しては使用可能になっている場合、ルールおよびコンポーネントのログ設定よりもルールセットのログ設定の方が優先されるため、ログ・ファイルは作成されません。 |
タイマーの使用可能 | ルールが起動されると、ログ・ファイルのルールを処理するためにかかった時間を記録します。
タイマーは、ルール、ルールセットおよびコンポーネントに対して使用可能にできます。処理時間は、タイマーが使用可能になっているオブジェクトごとにログ・ファイルに追加されます。 たとえば、タイマーが使用可能になっているルールセットがあり、そのルールセットにタイマーが使用可能になっている3つのルールが含まれている場合、ルールセット、およびルールセットの各ルールの処理にかかる時間が記録されます。 |
使用不可 | スクリプトが生成される間、一時的にビジネス・ルールを使用不可にします。 |
関数 | 「パラメータ」タブでパラメータとして指定する実行変数が含まれる関数としてルールを使用します。
ルールを関数として使用すると、関数のように値が戻されます。「関数」が選択されたビジネス・ルールは、関数セレクタで関数として表示されます。 |
表2-3 General Ledgerオプション
プロパティ | 説明 |
---|---|
開始日 | この日付よりも後でビジネス・ルールを起動できます |
終了日 | この日付よりも前にビジネス・ルールを起動できます |
グローバル範囲 - ビジネス・ルール・コンポーネントで共通のディメンションを定義します。
ビジネス・ルール・コンポーネントでの共通のディメンションの定義を参照してください。
変数 - ビジネス・ルールで使用する変数に関する情報を確認および定義します。
「変数」タブは、ビジネス・ルールに実行時プロンプト値が含まれている場合にのみ表示されます。
非Groovyルールの場合、メンバーまたはメンバー(複数)タイプの変数のみが、集約ストレージ・オプション(ASO)タイプのPlanningキューブでサポートされているタイプの変数です
スクリプト - ルールに対して生成されるスクリプトが表示されます。
このタブでは変更できません。スクリプトに変更を加えるには、「デザイナ」の隣のドロップダウンで「スクリプトの編集」を選択します。
ビジネス・ルールのスクリプトを表示および編集する機能は、Oracle Hyperion Financial Management、PlanningおよびOracle Essbaseブロック・ストレージのみで使用できます。
「使用状況」 - ルールを使用するルールおよびルールセットが表示されます。
このタブの情報は編集できません。デフォルトでは、ルールを作成する時点では、ルールはどのルールにもルールセットにも使用されていません。
パラメータ - パラメータとして使用する実行変数を選択します
パラメータとして使用する実行変数の選択を参照してください。
エラーおよび警告 - をクリックしてビジネス・ルールのスクリプト診断を実行します。これを行うと、Calculation Managerでは、ビジネス・ルール・スクリプトを分析し、次のいずれかを表示します:
検証が行われない場合は、検証エラーが表示されます。
検証エラーを修正するには、エラーを右クリックし、「スクリプトに表示」または「デザイナに表示」を選択します。「デザイナに表示」を選択した場合、Calculation Managerでエラーのあるコンポーネントが表示され、必要な変更を加えてルールを保存し、スクリプト診断を再実行できます。コンポーネントを編集するにはデザイナ・ビューを表示している必要があります。
ルールが検証できた場合は、サマリー、警告およびブロック。
警告またはブロック・アイテムをクリックし、「スクリプトに表示」または「デザイナに表示」を選択します。コンポーネントはデザイナ・ビューでのみ編集できます。
「サマリー」 - 計算におけるデータ・セルの数、データのパス・スルーの数、不正に使用されたディメンションの数などの統計。
「警告」 - すべての疎ディメンションがセル参照に指定されるかどうか、セルは疎メンバーを参照するかどうか、割当てでは異なるデータ・ブロックの疎ディメンション・メンバーを参照するかどうかなどの情報。
ブロック - 各Fix文についてFix文の影響を受ける可能性のある潜在的および見積りのブロック数などの情報