シナリオ・メンバーの定義

シナリオ・ディメンションは、予算、実績、予測などの一連の関連データを表します。シナリオ・メンバーの属性表に記載されている属性を使用して、シナリオ・メンバーを定義します。

シナリオの期間単位は、データを入力できる期間レベルを指定します。期別データ値または年次累計データ値のいずれかを入力して表示できます。たとえば、データ・ビューとして「期別」を選択した際に、データを年次累計値として入力した場合、期別値が年次累計値から自動的に導出されます。

各シナリオに対して、欠落しているデータの表示方法を指定できます。Oracle Hyperion Financial Managementでは、レポートに表示する際や要約期間を計算する際に、欠落している値はゼロとして解釈されます。欠落しているデータのゼロを現在の期間(Periodic)のゼロとして解釈するか、年次累計(YTD)のゼロとして解釈するかを指定できます。

また、シナリオごとにプロセス管理オプションを有効にできます。プロセス管理を有効にするか、プロセス単位に最大レベルの確認を選択するか、フェーズ送信の開始年を選択するかどうかを選ぶことができます。

表4-6 シナリオ・メンバーの属性

属性 説明

ConsolidateYTD

次のいずれかの連結のデータ・ビューを指定します - 年次累計または期別。この属性は必須です。YTDの場合はYを指定し、期別の場合はNを指定します。

ConsolidateYTDをNに設定した場合、ZeroViewForAdjおよびZeroViewforNonAdjオプションの両方とも期別に設定する必要があります。

DefaultFreq

シナリオに対してデータ入力が有効な期間タイプを指定します。この属性は必須です。

たとえば、Monthlyという値は、四半期期間や年次期間ではなく、月次期間でのみ入力データを抽出できることを示します。期間単位は、アプリケーション・プロファイルで定義する必要があります。

DefaultParent

シナリオのデフォルトの親を指定します。

DefaultView

視点バーでシナリオ・ビューが選択された場合に使用するデータ・ビュー(年次累計または期別)を指定します。この属性は必須です。「YTD」または「期別」を指定します。

シナリオのデフォルト・ビューを変更し、ライン・アイテムの詳細が入力された場合は、まずライン・アイテムの詳細を抽出して保存してください。次に、シナリオからライン・アイテムの詳細を削除してから、ビューを変更します。リロードする前に、抽出されたライン・アイテムの詳細を、新しいデフォルト・ビューと一致するように変更する必要があります。

DefFreqForICTrans

内部取引データのデフォルト期間単位を指定します。この属性は有効な期間単位である必要があり、80文字まで入力できます。この属性のデフォルトは空白です。

説明

シナリオの説明を指定します。説明には、空白を含み、80文字まで入力できます。

EnableDataAudit

シナリオのデータに対する変更をデータ監査ログで追跡するかどうかを指定します。勘定科目またはシナリオのこの属性によって、何を監査できるかが決まります。次のいずれかの値を指定します。

  • Y: すべての勘定科目を自動的に監査します。EnableDataAuditをFALSEに設定させる勘定科目も監査されます。

  • O: EnableDataAuditがTRUEに設定されている勘定科目のみを監査します。

  • N: すべての勘定科目を監査しません。

MaximumReviewLevel

シナリオのプロセス単位に最大レベルの確認を指定します。各プロセス単位に、最大10レベルの確認を指定できます。1から10の確認レベルを指定します。この属性は必須です。

Member

シナリオの名前を指定します。この属性は必須です。空白を含み、80文字まで入力できますが、1文字目は空白にできません。

シナリオ名には、次の文字は使用しないでください。

  • アスタリスク(*)

  • アット記号(@)

  • カンマ(,)

  • 中カッコ({})

  • 二重引用符""

  • マイナス記号(-)

  • シャープ記号(#)

  • ピリオド(.)

  • プラス記号(+)

  • セミコロン(;)

  • スラッシュ(/)

PhasedSubmissionStartYear

プロセス管理のフェーズ送信が有効になっているアプリケーションで、フェーズ送信の開始年を指定します。

SecurityClass

シナリオのデータにアクセスできるユーザーを定義する有効なセキュリティ・クラスの名前を指定します。セキュリティ・クラス名には、80文字まで入力できます。たとえば、シナリオへのアクセス権がないユーザーは、シナリオの仕訳期間を開くことができます。

SupportsProcessManagement

シナリオでプロセス管理をサポートするかどうかを指定します。次のいずれかの値を指定します。

  • Y: 電子メール・アラートなしのプロセス管理を使用可能にします

  • N: プロセス管理を使用不可にします。

  • A: プロセス管理および電子メール・アラートを使用可能にします

UserDefined1、UserDefined2、UserDefined3

シナリオのカスタム情報を保管します。最大256文字まで入力できます。関数UserDefined1、UserDefined2、UserDefined3は、この属性に保管されているテキストを取得します。

UsesLineItems

勘定科目でシナリオにライン・アイテムの詳細を使用可能にするかどうかを指定します。ライン・アイテムを使用できるようにする場合はYを指定し、使用できないようにする場合はNを指定します。

ライン・アイテムの詳細の入力後にこの属性を変更すると、保管されたライン・アイテムの詳細がシナリオに有効ではなくなる場合があります。次の動作が発生します:

  • この属性をYからNに変更した場合は、データベースに保管されているライン・アイテムの詳細が有効ではなくなります。合計のみが表示されます。

  • この属性をNからYに変更した場合は、合計金額は表示されますが、該当するライン・アイテムの詳細情報は表示されません。合計を抽出し、合計がライン・アイテムの詳細情報と一致するようにライン・アイテムの詳細データとしてロードできます。

  • シナリオがライン・アイテム詳細を最初に受け入れず、そのシナリオにデータが存在する場合、シナリオまたはシナリオ内の勘定科目のライン・アイテム詳細を有効にできません。そのシナリオのライン・アイテムを有効にするには、既存のデータを削除し、メタデータのライン・アイテムを有効にし、データをアプリケーションにリロードする必要があります。

ZeroViewForAdj

欠落している調整済の期間データ値を解釈する方法を指定します。この属性は必須です。「YTD」または「期別」を指定します。

ConsolidateYTDをNに設定した場合、ZeroViewForAdjおよびZeroViewforNonAdjオプションの両方とも期別に設定する必要があります。

ZeroViewForNonadj

欠落している未調整の期間データ値を解釈する方法を指定します。この属性は必須です。「YTD」または「期別」を指定します。

ConsolidateYTDをNに設定した場合、ZeroViewForAdjおよびZeroViewforNonAdjオプションの両方とも期別に設定する必要があります。