表6-2にリストされている関数は、「メンバーの選択」ダイアログ・ボックス内の「関数」タブから選択できます。これらの関数は式バーに動的に入力できません。
表6-2 「メンバー選択」ダイアログ・ボックスのみで選択できる関数
関数 | 説明 |
---|---|
CommonChildren | Oracle Hyperion Financial Managementのみ。この関数は、エンティティ・ディメンションの共通メンバーに対してのみ有効です。たとえば、次に示すような構造です。
Parent1
Parent2
共通の子関数は、メンバーを親で置き換えます。この例では、メンバーはParent1で、親はParent2です。したがって、この例でCommonChildrenを使用すると、次の出力が得られます。 Parent2.ChildA Parent2.ChildB Parent2.ChildC これはParent1の子で、Parent2が親として置き換えられています。この例では、ChildAとChildBはParent2の子なので、これらの2つの結果は有効です。しかし、Parent2.ChildCの結果は有効ではなく、何も戻されません。 |
DynamicMemberList | Financial Managementデータベース接続のみ。この関数では、エンティティ・ディメンションで動的POVを使用するために定義されたメンバー・リストを選択できます。DynamicMemberList関数はPOVに基づき、パラメータとしてエンティティと親(オプション)を取ります。親パラメータが指定されている場合は、リストの列挙から戻されるすべてのエンティティに親の名前が使用されます。親パラメータが指定されていない場合は、置換は行われません。
注: 強化されたFinancial ManagementのDynamicMemberList機能はOracle Hyperion Financial Reportingでは使用できません。 エンティティは、POVレベルで定義されたシナリオ、年および期間に基づきます。したがって、グリッドではシナリオ、年および期間は使用されません。グリッドにシナリオ、年または期間を配置した場合、「5200: 問合せを実行中にエラーが発生しました: シナリオ、年、期間は、動的なメンバー・リストの視点で指定する必要があります。」というメッセージが表示されます。 注: DynamicMemberList関数は、「リスト」タブまたは「関数」タブから実行できます。「リスト」タブでは、(動的)リストを選択して、エンティティおよび親パラメータを追加します。「関数」タブでは、DynamicMemberList関数を選択して、動的リスト(DynamicNamedGroup)、エンティティおよび親を選択します。 |
DynamicTimeSeriesMembers | 次の動的時系列メンバーは、Oracle Essbase内で定義できます。Financial Reportingの「メンバーの選択」ダイアログ・ボックスの「関数」タブには、Essbaseデータベースで定義された動的時系列メンバーだけが表示されます。
これらのメンバーは、最大8レベルの期間累計レポートを提供します。使用するメンバーの数および使用するメンバーは、データおよびデータベース・アウトラインにより決定されます。 注: これらのメンバーは、時間ベースのディメンションおよび最下位レベルのデータでのみ使用されます。サンプル・アプリケーションおよび基本データベースに対して年ディメンションを選択すると、「関数」タブに累計、四半期累計および月次累計の動的時系列メンバーが表示されます。 動的時系列メンバーの詳細は、Oracle Essbaseデータベース管理者ガイドのVolume 1を参照してください。 |
Match | 指定したパターンまたは文字のセットに一致するメンバーを抽出します。
注: アスタリスク(*)ワイルドカードを使用する場合、パターンに含めることのできるアスタリスクは1つのみで、最後の文字としてのみ使用できます。 |
MatchEx | Essbaseのみ。ワイルドカード・メンバー選択を実行します。Essbaseでは、指定したパターンと一致するメンバー名についてメンバー検索が実行され、検索されたメンバー名が戻されます。
注: この関数の詳細は、Oracle Essbaseテクニカル・リファレンスのMATCHEXを参照してください。Financial Reportingでは、 |
PeriodOffset |
Financial Managementデータベース接続のみ。この関数では、期間ディメンションでのみ演算オフセットを実行できます。 注: 演算オフセットとは、指定したレベルから前後にどれだけ移動するかを示す数値です。 たとえば、次のデータをリストするには: 現在の四半期 翌月 次のようにパラメータを設定します: Member = Current POV Offset = +1 Hierarchy = Dim 注: PeriodOffset関数は、常に期間と年の組合せをスパンします。したがって、2002年の1月に対して-2のオフセットを選択すると、表示されるメンバーは2001年11月になります。 |
プロパティ | 指定したプロパティ値のメンバーを取得します。 |
RelativeMember | 演算オフセットを実行します。演算オフセットとは、指定したレベルで前後にどれだけ移動するかを示す数値です。
たとえば、次のデータを使用するとします。 現在の四半期 翌月 次のようにパラメータを設定します。 Member = Current Point Of View Offset = 1 Hierarchy = Year RelativeMemberList = Lev0, Year UseFirstDescendant = checked この例では、 注: 時間ディメンションを使用する場合は、同じ暦年のオフセットを指定したレベルと同じにします。たとえば、6月から開始する場合、1月まで戻るオフセットまたは12月まで進むオフセットを設定できます。 |
代替変数 | 「メンバーの選択」ダイアログ・ボックスで選択されたディメンションのディレクトリに保管された代替変数は、定期的に変更される情報のプレースホルダとして機能します。変数の値は、Essbase管理者によって随時変更されることがあります。代替変数は、レポート期間に依存するレポートの場合に便利です。CurMnthなどの代替変数をサーバーで設定すると、期間に対して割り当てられた値を毎月変更できます。
注: 「メンバー選択」ダイアログ・ボックスに表示される使用可能なEssbase代替変数のリストは、Financial Reportingレポート・クライアントを起動したときに取得されます。Essbaseアプリケーション・マネージャを使用して新しい代替変数を追加した場合は、レポート・クライアントを再起動する必要があります。レポートを実行するたびに、すべてのEssbase代替変数の最新の値が使用されます。サンプル・アプリケーションおよび基本データベースに対して年ディメンションを選択すると、「メンバー」タブにCurrMonth代替変数のメンバーが表示されます。代替変数の前には緑の正方形が表示されます。 代替変数の詳細は、Oracle Essbaseデータベース管理者ガイドのVolume 1を参照してください。 |
SuppressSharedMember | EssbaseおよびOracle Hyperion Planningでのみ、重複するメンバーの表示を抑制します。この関数は、DIMBOTTOM 、OFSAMEGEN またはONSAMELEVELAS 関数と組み合せた場合にのみ有効です。
注: 正常に動作させるには、 |
Range | EssbaseおよびPlanningデータベース接続では、範囲の開始メンバーと終了メンバーを選択してメンバーの範囲を指定できます。たとえば、年ディメンションを使用した場合、範囲の開始メンバーとして1月を選択し、終了メンバーとして3月を選択すると、第1四半期のすべての月を指定できます。
Financial Managementの場合、 開始期間 終了期間 現在の四半期のメンバーの範囲として、次のパラメータを設定します。 Start Member = July End Member = September Years to Iterate Over = 0 指定した繰返し数により期間ディメンションの範囲が決定されます。たとえば、Years to Iterate Overパラメータに1を指定した場合、レポートは7月から翌年の9月までスパンします。 注: Range関数にプロンプトを含めている場合は、プロンプトとRange関数を同じグリッドで使用しないでください。 注: PeriodOffset関数をRange関数でパラメータとして使用することはできません。 |
SortHierarchy | Oracle Hyperion Web Analysisでのみ階層ごとにアウトラインの順序でメンバーをソートします。この関数は、Essbaseレポート・スクリプト・コマンド<sortHierarchyに変換されます。詳細は、Essbaseのドキュメントを参照してください。 |
UserMemberList | Essbaseのみ。指定したユーザー定義メンバー・リストのメンバーを取得します。 |