ライフサイクル管理のログも参照してください。
移行のヒント: 名前付け
完全に自動化された移行では、開発、テスト、本番の各環境の名前は、データ・ソース、プロビジョニングされたネイティブ・ディレクトリ・グループ名、アプリケーションおよびアプリケーション・グループを含め同一である必要があります。同一の名前は、手動ステップが不可能な場合が多いテスト環境と本番環境との間で特に重要です。
一部の製品のアプリケーション名にはサーバー名が含まれるため、同一の名前が常に付けられるわけではなく、プロビジョニング情報に手動の編集が必要なことがあります。アプリケーション名が異なる場合、アプリケーションをインポートする前にプロビジョニング情報を手動で編集する必要があります。
アーティファクト・スナップショットのアップロード中の問題
問題: アーティファクト・スナップショットのアップロードが次のエラー・メッセージにより失敗します:
Failure of Web Server bridge: Internal processing error
注:
この問題は、再インストール(前回のインストールが正しくアンインストールされたと想定して)が同じマシン上で別のユーザーによって実行された場合に発生します。解決策: /tmp/_wl_proxy
に書込みアクセス権があり、アーティファクト・スナップショット・データを一時的に書き込むための十分なメモリーがあることを確認します。
コンパクト・デプロイメントのメモリー不足エラー
問題: 64ビット環境で、コンパクト・デプロイメントのOracle Hyperion Planningのアーティファクトに対してOracle Hyperion Enterprise Performance Management Systemライフサイクル管理を実行すると、Oracle Hyperion Foundation Servicesログにメモリー不足エラーが生成されます。
解決策: Oracle WebLogic ServerにデプロイされたOracle Enterprise Performance Management System管理対象サーバーの最大ヒープ・サイズ設定を大きくします:
Windows - HKLM/Hyperion Solutions
ノードの下のEPMServer0
のWindowsレジストリ・エントリを編集します。
環境の比較
問題: 開発とテストなどの2つの環境を比較する必要があります。
解決策: アーチファクトをファイル・システムにエクスポートし、比較ユーティリティ(Beyond Compareなど)を使用して、テスト・アーチファクトとXMLアーチファクトの差分を確認します。
Shared Servicesの起動
問題: Oracle Hyperion Shared Services Consoleを起動できません。
解決策: Shared Services Consoleを起動するときに、URLにサーバーの完全修飾名を使用します。たとえば、http://
web_Server:
Port/interop/index.jsp
です。
エクスポートの失敗
問題: ライフサイクル管理のエクスポート・ファイルのユーザー・パスワードに中カッコ({ })を含めると、アーティファクト・エクスポートが失敗します。
解決策: ユーザー・パスワードに中カッコを使用しないでください。
アーティファクト・インポートのライフサイクル管理タイムアウト
問題: ライフサイクル管理を使用してアーティファクトをインポートすると、(すべてのサービスが実行中のまま) 1時間後にタイムアウトし、次のようなエラー・メッセージがSharedService_LCM.log
に書き込まれます:
2011-07-19T03:03:36.066-07:00] [FoundationServices0] [ERROR] [EPMLCM-30052] [oracle.EPMLCM] [tid: 173] [userId: <anonymous>] [ecid: 0000J51cbhmFW7P5IfL6if1E2XZW000574,0] [SRC_CLASS: ?] [APP: SHAREDSERVICES#11.1.2.0] [SRC_METHOD: ?:?] アプリケーション - "<applicationName>"のインポートの実行中、"http://server name:19000/awb/lcm.executeAction.do"への接続に失敗しました。ステータスコード - "503"をエラーメッセージ - "サービスが一時的に使用できません"とともに受信しました。エラーの原因はサーバーが停止中かアクセス不可であることが考えられます。
注:
このエラーは、アーティファクトのインポートに失敗したことを必ずしも示していません。ジョブ・コンソールでインポート・ジョブのステータスを確認し、エラーが発生したかどうかを確かめてください。インポート・ジョブが失敗と表示されている場合は、タイムアウトの問題ではない可能性が高いため、詳しく調査する必要があります。まず、添付されているインポート結果を確認してください。
ジョブ・マネージャでインポート・ジョブが失敗と表示されていない場合、アーティファクトの移行は中止されておらず、正常に完了した可能性があります。ライブラリ・ジョブ・コンソールでジョブIDごとに進捗状況を確認できます。
ジョブが事前定義済の期間より長くかかる場合はOracle HTTP Server Webサーバーがタイムアウトするよう構成されている可能性があります。Oracle HTTP ServerをWebLogic Serverとともに使用する場合、デフォルトのタイムアウトは3600秒(1時間)に設定されています。
解決策: Oracle HTTP Server Webサーバーのタイムアウトを大きくします。WLIOTimeoutSecs
プロパティを変更または追加して、通常の移行タスクの期間を含む値を指定します。さらに、Idempotent OFFを設定します。これらの変更を、次の場所にあるmod_wl_ohs.conf
構成ファイルで実行します: EPM_ORACLE_INSTANCE/httpConfig/ohs/config/OHS/ohs_component
。たとえば、Oracle Hyperion Profitability and Cost Managementの場合:
<LocationMatch ^/profitability> SetHandler weblogic-handler WeblogicCluster server name:port WLIOTimeoutSecs 60000 Idempotent OFF WLSocketTimeoutSecs 6000 </LocationMatch>
またはPlanningの場合:
<LocationMatch ^/planning> SetHandler weblogic-handler WeblogicCluster server name:port WLIOTimeoutSecs 60000 Idempotent OFF WLSocketTimeoutSecs 6000 </LocationMatch>
SSOトークンのタイムアウトを調整することもできます。手順については、Oracle Enterprise Performance Management Systemユーザー・セキュリティ管理ガイドを参照してください。
ライフサイクル管理診断
問題: ライフサイクル管理ユーザーは、移行で問題が発生した際にライフサイクル管理アクティビティを分析する必要があります。
解決策: ロギング・レベルをTRACE:32
に変更します:
すべての移行のロギング・レベルを変更するには、コマンド・ライン・ユーティリティ(Utility.bat
またはutility.sh
)から実行して、EPM_ORACLE_INSTANCE/Config/FoundationServices
のlogging.xml
ファイルを編集します。
デバッグ・ログは、EPM_ORACLE_INSTANCE/diagnostics/logs/migration/LCM_
timestamp.log
に書き込まれます。
デバッグ・コンテンツは、EPM_ORACLE_INSTANCE/diagnostics/logs/migration/Debug_
sequence_idフォルダに書き込まれます。
移行のロギング・レベルを変更するには、Oracle Hyperion Shared Servicesから実行して、MIDDLEWARE_HOME/user_projects/domains/EPMSystem/config/fmwconfig/servers/FoundationServices0
のlogging.xml
ファイルを編集します。
デバッグ・ログは、MIDDLEWARE_HOME/user_projects/domains/EPMSystem/servers/FoundationServices0/logs/SharedServices_LCM.log
に書き込まれます。
デバッグ・コンテンツは、EPM_ORACLE_INSTANCE/diagnostics/logs/migration/Debug_
sequence_idフォルダに書き込まれます。
ライフサイクル管理とFinancial Management
HFMLCMService Webサービスの接続と構成の設定
LCM Webサービスを正常に実行するには、LCM Webサービス(HFMLCMService)がMicrosoft IIS Webサーバーに存在する必要があります。Web.Config
のexecutionTimeout
プロパティの値とmaxRequestLength
プロパティの変更が適切である必要があります。
HFMLCMServiceへの接続を確認するには、http://HFM_WEBSERVER/HFMLCMService/LCMWS.asmx
に移動します。
サービスが正しく実行されている場合は、LCM Webサービス・メソッドの名前を含むページが表示されます。
executionTimeout
とmaxRequestLength
のHFMLCMServiceプロパティを変更するには:
テキスト・エディタで、EPM_ORACLE_HOME/products/FinancialManagement/Web/HFMLCMService
のWeb.Config
を開きます。
(オプション)LCMアーティファクトが非常に大きい場合、次の行のexecutionTimeout
(秒単位)とmaxRequestLength
(KB単位)の値を増やします。
<!-- Maximum value allowed is 2GB - Currently set waiting time to 1hours, 1.5GB data transfer--> <httpRuntime executionTimeout="3600" maxRequestLength="1572864" />
注意:
間違った値で変更すると、HFMLCM Webサービスが失敗する場合があります。
Web.Config
を保存して閉じます。
Microsoft IIS Webサーバーをリセットします(iisreset)。
ライフサイクル管理サーバー通信のタイムアウト設定
問題: ライフサイクル管理サーバー通信がすぐにタイムアウトします。
解決策: SharedServicesコンポーネント・プロパティのHFM.client_timeout
の値を大きくします。推奨値は60以上です。このプロパティは、ライフサイクル管理サーバーがOracle Hyperion Financial Managementのライフサイクル管理Webサービスと通信する時間(秒単位)を制御します。
タイムアウト値を変更するには:
Shared Servicesにログオンして、「Foundation」アプリケーション・グループの「デプロイメント・メタデータ」を調べます。
「Shared Servicesレジストリ」、「Foundation Services」ノード、「Shared Services」ノードの順に展開します。
「プロパティ」を右クリックし、「編集用にエクスポート」を選択して、エクスポートされたファイルを保存します。
保存されたファイルで、HFM.client_timeout
設定を大きくします。
Shared Servicesで、「プロパティ」を右クリックし、「編集後にインポート」を選択して、編集されたプロパティ・ファイルをインポートします。
変更は、次の移行で有効になります。
Financial ManagementとShared Servicesのロギング
問題: ロギングと診断が使用可能ではありません。
解決策: すべてのアクティビティを自動的に記録するようFinancial Managementを設定し、問題の診断に使用できる監査証跡が利用できるようにします。
注意:
ロギングと診断を使用可能にするのは、必要時のみにしてください。これらを使用可能にすると、特に大規模な移行時に、パフォーマンスに影響を及ぼします。
ロギングを有効にしてログを表示するには:
テキスト・エディタで、EPM_ORACLE_HOME/products/FinancialManagement/Web/HFMLCMService/Web.Config
を開きます。
Web.Config
で、次のパラメータを設定してロギングを有効にします。
appSettings
<appSettings> <add key="Debug" value="true"></add> </appSettings>
エラーが発生する場合は(再度ロギングを使用可能にしていない場合でも)、IISアプリケーションのプール・アカウント(Network Service)に、ログ・ディレクトリへのフル・アクセスが必要です。フル・アクセスがないと、エラーは記録されません。
ログの場所: EPM_ORACLE_HOME/logs/hfm
diagnostics
<diagnostics> <trace enabled="true" input="InputTrace.webinfo" output="OutputTrace.webinfo"/> <detailedErrors enabled="true"/> </diagnostics>
エラーが発生する場合は(再度ロギングを使用可能にしていない場合でも)、IISアプリケーションのプール・アカウント(Network Service)に、ログ・ディレクトリへのフル・アクセスが必要です。フル・アクセスがないと、エラーは記録されません。
ログの場所: EPM_ORACLE_HOME/products/FinancialManagement/Web/HFMLCMService
InputTrace.webinfo
OutputTrace.webinfo
Web.Config
を保存して閉じます。
大規模アプリケーションでの複数の移行によるメモリー不足の例外
問題: 大規模なアプリケーションで複数のFinancial Managementライフサイクル管理の移行を実行中に、IISプロセス(w3wp.exe
)でメモリー不足の例外が発生します。
解決策: Financial Management WebサーバーでFinancial Managementライフサイクル管理のアプリケーション・プールに関するIIS構成を変更します。アプリケーション・プールの「プロパティ」ページで、仮想メモリーを1,000MB、物理メモリーを800MBに設定して、メモリーの再利用を使用可能にします。
注:
これらのメモリー設定は、大半の環境に適用できます。ハードウェア・リソースによっては、値を大きくできる場合もあります。
Financial Managementアーチファクトを移行できない
問題: 移行が失敗し、ライフサイクル管理移行ステータス・レポートに次のエラー・メッセージが表示されます:
パス'C:/oracle/Middleware/EPMSystem11R1/products/FinancialManagement/Web/HFM/FileTransfer/TempSecurityArtifact.sec'へのアクセスが拒否されました。
注:
エラー・メッセージに表示されるパスは、Financial Managementのインストールおよび構成中に指定したFinancial Managementファイル転送用のディレクトリ・パスです。
解決策: IISプール・アイデンティティが、Financial Managementのインストールおよび構成中に指定したFinancial Managementのファイル転送用のディレクトリ・パスに対して、読取り、書込みおよび実行の各権限を持っていることを確認します。
Financial Management Webサービスをホストしているコンピュータで、現在構成されているFinancial Managementのファイル転送用のフォルダ・パスを表示するには:
レジストリ・エディタを開きます(「スタート」、「ファイル名を指定して実行」の順にクリックし、epmsys_registry
と入力して、「OK」をクリックします)。
HKEY_LOCAL_MACHINE/SOFTWARE/Hyperion Solutions/Hyperion Financial Management/Web
の下にあるFileTransferFolderPath
を表示します。