BSOおよびメンバーディメンション・プロパティの指定

Oracle Essbaseマスター・キューブはASOアプリケーションです。ASOディメンションおよびメンバーはデプロイメント中に自動的に読み取られます。ただし、BSOデータベースではBSO固有のメンバー・プロパティが必要です。たとえば、標準Profitabilityアプリケーションで使用される場合、つまり自動的に読み取ることができない特殊なディメンションとメンバーを処理する場合です。

これらのBSOディメンションとメンバーをEssbase BSOデータベースに含めるには、各ディメンションをOracle Hyperion Profitability and Cost ManagementにデプロイするためにGeneration1メンバーが必要です。マスター・アウトラインのディメンションの順番は、Profitability and Cost Managementで生成されたアウトラインのディメンションの順序によって決まります。

表3-4にリストされているディメンションおよびメンバーごとに、UDAを作成する必要があります。Essbaseの使用の詳細は、Oracle Essbaseデータベース管理者ガイドを参照してください。

注意:

同じタイプの複数のUDAをEssbaseの特定のメンバーに割り当てることはできません。Profitability and Cost Managementのデプロイメントは使用するUDAタイプを認識していないため、整合性のない動作が発生するからです。たとえば、DIMTYPE_POV1とDIMTYPE_POV2の両方を同じメンバーに割り当てないでください。

アプリケーションに手動で割り当てる必要がある特別なUDAが必要なプロパティについては、表3-4を参照してください。

注:

UDAを使用してBSOプロパティが割り当てられるため、ユーザーが誤ってEssbaseマスター・データベースの互換性のないBSOプロパティを割り当てた場合、その後のProfitability and Cost Managementでのレポート・キューブへのデプロイの操作が失敗する可能性があります。この状況が発生した場合は、レポート用データベースのデプロイで生成されたルール・ファイルとデータを手動でロードすることにより、互換性のない割当を識別できます。

表3-4 Profitability and Cost Managementのディメンションおよびメンバー・プロパティ

プロパティ・ラベル プロパティ名 説明
データ・ストレージ(BSO)
  • BSODimensionDataStorage (ディメンション・ルート・メンバー用)

  • BSOMemberDataStorage (ディメンション・メンバー用)

BSOデータ・ストレージの場合、次のUDAのいずれかを次の子メンバーのGeneration1メンバーに割り当てます。

  • BSODS_LABELONLY

  • BSODS_NEVERSHARE

  • BSODS_SHAREDATA

  • BSODS_DYNCALANDSTORE

  • BSODS_DYNCALC

  • BSODS_STOREDATA

UDAを設定する場合、BSOデータ・ストレージのプロパティに割り当てられた値が存在しない場合、Profitability and Cost Managementのデプロイメントでは、次のデフォルト値が割り当てられるとみなします。

  • Generation1メンバーはBSODS_LABELONLYに割り当てられますが、次の例外があります:

    • POV Generation1メンバーがBSODS_STOREDATAに設定されている

    • メジャーGeneration1メンバーがBSODS_DYNCALCに設定されている

  • その他のすべてのメンバーがBSODS_STOREDATAに割り当てられている

ディメンション式(BSO) BSODimensionFormula (ディメンション・ルート・メンバー用) BSOディメンション式の場合、ユーザーはEssbaseマスター・データベースのBSOディメンション式を指定できません。そのデータベースはASOデータベースである必要がある(したがって、マスター・データベースで使用可能な式属性はASO式である)からです。

デプロイメント後、BSO式をEssbaseレポート用データベースに表示するには、BSOディメンション式をレポート用データベースに直接手動で入力します。再デプロイする場合、BSO式を再入力する必要があります。

適切なBSO CALCULATOR構文を使用します。

ディメンション・ソート順 DimensionSortOrder 数値を順番に入力してProfitability and Cost Managementによって生成されたEssbaseアウトライン内のディメンションの順序を設定します。

たとえば、このディメンションがEssbaseアウトラインの2番目のディメンションである場合は、2を入力します。

Dimension Sort Orderは、別名ディメンションとUDAディメンションを除き、モデル内のすべてのディメンションに設定されている必要があります。

ディメンション・ソート順が連続しており、一意かつ1以上である必要があります。

ディメンション・ストレージ・タイプ DimensionStorageType 「ディメンション・ストレージ・タイプ」プロパティは、Essbaseのブロック・ストレージ(BSO)データベースにのみ使用されます。

デフォルトでは、値は"SPARSE"に設定されます。

DENSE設定が必要な場合は、"DIMSTORETYPE_DENSE"の値を持つUDAをGeneration1メンバーに割り当てます。

メンバー式(BSO) BSOMemberFormula BSOメンバー式の場合、ユーザーはEssbaseマスター・キューブのBSOメンバー式を指定できません。そのデータベースはASOデータベースである必要がある(したがって、マスター・キューブで使用可能な式属性はASO式である)からです。

デプロイメント後、BSO式をEssbaseレポート用データベースに表示するには、BSOディメンション式をレポート用データベースに直接手動で入力します。再デプロイする場合、BSO式を再入力する必要があります。

適切なBSO CALCULATOR構文を使用します。

2パス計算

(ディメンションのみ)

BSO_TWOPASS

(ディメンション・ルート・メンバー用)

BSOデータベースの場合のみ、BSO_TWOPASSを指定すると、アウトラインを介した2番目のパスのメンバーが計算されます。

2パス計算

(メンバーのみ)

BSO_TWOPASS BSOデータベースの場合のみ、BSO_TWOPASSを指定すると、アウトラインを介した2番目のパスのメンバーが計算されます。