条件の定義

条件は、「Reception」タブに定義されているアクションに適用されるJavaScript式です。このトピックは、受入ルールで使用する条件を作成するための一般的なガイドです。JavaScriptの基本知識と一般的なコーティング原理についても説明しています。特に、次について説明します。

条件で使用する属性

条件は、受信ケースの様々な特徴をテストして、そのケースに特定のアクションを適用するかどうかを決定するように設計されています。条件でテストできる属性には、3つのタイプがあります。

条件の定義時に、3つのタイプの属性を使用できます。

標準のケース処理パラメータ

標準のケース処理パラメータは、すべての受信ケースで共通です。これによって、受入に提示される前のケースでの変更内容に関する情報が提供されます。内容は次のとおりです。

名称

値と意味

newCase

true - ケースが新しく作成されました。

false -既存のケースが更新されました。

updateKeyChanged

 

true - 更新キーの値が変更されました。

false - 更新キーの値は変更されていません。

注意: マッチ・プロセスの場合、更新キーには、ケース・ソースにマップされたすべての属性が含まれます。

flagKeyChanged

 

true - フラグ・キーの値が変更されました。

false - フラグ・キーの値は変更されていません。

fromImport

 

true - このケースはマッチ判定のインポートを使用してインポートされました。

false - このケースはインポートされたケースではありません。

ワークフロー定義パラメータ

ワークフロー定義パラメータは、ワークフロー・エディタの「Parameters」タブで定義され、ケース・ソースで構成された選択機能を使用して移入されます。そのため、これはケースのワークフローおよびケース・ソースに固有です。

MatchPriorityScoreという暗黙的なワークフロー・パラメータが1つあります。ワークフローで「matchPriorityScore」という名称のパラメータを定義すると、そのパラメータはケース作成プロセスで自動的に移入されます。

ケース・データ・プロパティ

ケース・データ・プロパティは、ケースを表すJava Beanオブジェクトで使用可能なパブリック・プロパティです。ケース・データ・プロパティは、JavaScriptから次の構文を使用してアクセスします。

caseData.<property name>

たとえば、currentStateプロパティは、caseData.currentStateでアクセスします。

使用可能なケース・データ・プロパティは次のとおりです。

名称

意味

id 

整数

ケースの内部識別子。

caseGroup 

 

文字列

このプロパティは、マッチ・プロセッサから生成されたケースを表すmatchに常に設定されます。その他の値は、今後、代替ケース生成メカニズムが導入されたときに使用されます。

caseType 

 

文字列

このプロパティには、次の値を指定できます。

case - ケースを指定します。

issue - アラートを指定します。

externalId

 

文字列

ケースの外部識別子。これは、ケース・ソースで定義された接頭辞と連番で構成されます。たとえば、接頭辞がDSANのケース・ソースの場合は、DSAN-1123になります。

externalIdSort

 

文字列

自然順にソート可能なバージョンのexternalId

caseKey

 

文字列

ケース・キー。

keyLabel

 

文字列

判読可能なバージョンのcaseKey

parentId

 

整数

親ケースの内部識別子。これがルート・ケースの場合は、-1に設定されます。

 

supplementaryKey 

 

文字列

このキーは、updateKeyChangedtrueに設定する必要があるかどうかをテストするために使用されます。

supplementaryType 

 

文字列

今後使用するために予約済。

flagKey 

 

文字列

このキーは、flagKeyChangedtrueに設定する必要があるかどうかをテストするために使用されます。

description 

 

文字列

ケースの摘要。

 

createdBy

 

整数

このケースを作成したユーザーのユーザーID。

createdDateTime 

 

日付

このケースが作成された時間のタイムスタンプ。

 

modifiedBy

 

文字列

このケースを最後に変更したユーザーのユーザーID。

modifiedDateTime 

 

日付

このケースが最後に変更された時間のタイムスタンプ。

assignedUser 

 

整数

このケースが現在割り当てられているユーザーのユーザーID。このケースが現在未割当の場合、このプロパティは-1に設定されます。

assignedBy 

 

整数

このケースを最後に割り当てたユーザーのユーザーID。このケースが現在未割当の場合、このプロパティは-1に設定されます。

assignedDateTime 

 

日付

このケースが最後に割り当てられた時間のタイムスタンプ。

priority 

 

整数

ケース優先度を表す数値。

permission 

 

文字列

このケースを表示するために必要な権限。権限が必要ない場合、このプロパティはnullになります。

currentState 

 

文字列

ワークフローに定義されている現在の状態の名称。

derivedState 

 

文字列

ケースの場合は、「New」、「In Progress」または「Complete」のいずれかに設定されます。アラートの場合は、nullに設定されます。

stateExpiry 

 

日付

現在の状態が自動的に失効する時間。

stateChangeBy 

 

整数

このケースの状態を最後に変更したユーザーのユーザーID。

stateChangeDateTime 

 

日付

状態が最後に変更された時間。

sourceId

文字列

ケースの作成元を一意に識別するために、ケース・ジェネレータによって作成される文字列値。たとえば、マッチ・プロセッサは、<process id>_<processor num>で表されます。

sourceName 

 

文字列

このケースの作成に使用したソースの名称。

caseMarker 

 

整数

このプロパティは、次のようにフラグがケースに設定されているかどうかを示します。

0 - ケースにフラグは設定されていません。

1 - ケースにフラグが設定されています。

updatedBy 

 

整数

ケース・マーカーを最後に設定したユーザーのユーザーID。

updatedDateTime 

 

日付

ケース・マーカーが最後に設定された時間。

groupId 

文字列

すべてのケースまたは同じ先祖に属する子ケース(あるいはその両方)の識別に使用できるソート可能な列。

groupLevel 

整数

グループ内の子ケースのレベル。

customFlag1 

文字列

ExtendedAttribute1の値。

customFlag1By 

整数

拡張属性の値を最後に変更したユーザーのユーザーID。

customFlag1DateTime 

 

日付

拡張属性値が最後に変更された時間。

 

JavaScript演算子

条件は、ブール式のtrueまたはfalseに評価される必要があります。そのため、条件演算子と論理演算子の使用頻度が高く、条件演算子は、「less than」や「greater than or equal to」などの概念をテストし、論理演算子は、AND、ORおよびNOTなどの論理演算を表します。次の表は、JavasScriptの条件演算子と論理演算子に関するクイック・リファレンス・ガイドです。

条件演算子

次の表では、JavaScript条件演算子の概要、および変数がxで、xが5に設定されている文の各評価方法の例を示します。

演算子

説明

==

等しい

x==8はfalseと評価されます。

===

 

値と型の両方の構成で正確に等しい

x===5はtrueと評価されます。

x==="5"はfalseと評価されます。

!=

 

等しくない

x!=8はtrueと評価されます。

>

 

より大きい

x>5はfalseと評価されます。

<

 

より小さい

x<8はtrueと評価されます。

>=

 

以上

x>=5はtrueと評価されます。

<=

 

以下

x<=8はtrueと評価されます。

論理演算子

次の表では、JavaScript条件演算子の概要、および変数がxyの2つで、xが6yが3に設定されている文の各評価方法の例を示します。

3に設定

演算子

説明

&&

論理AND。式全体がtrueになるには、両方の要素がtrueと評価される必要があります。

(x>10 && y>1) falseと評価されます。

||

 

論理OR。式全体がtrueになるには、いずれか(あるいは両方)の要素がtrueと評価される必要があります。

(x==6 || y==6) trueと評価されます。

!

 

論理NOT。元の式がfalseの場合にtrueと評価されます(その逆も同様)。

!(x==y)trueと評価されます。

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