Experian QAS

「Experian QAS」プロセッサでは、Experian QAS Batch API(以前はQAS QuickAddress Batch APIとして知られていた)のインストールを使用して、住所を検証して標準化します。EDQでは、Experian QAS Batch APIで使用するための市販のデータ・セットをサポートします。特定の国に応じたデフォルトの構成(レイアウト)が用意されています。ユーザー作成による独自の住所の出力に対してデータを標準化することもできます。

住所は、Experian QASが提供する参照データに対して照合することで検証されます。使用される参照データは、国に依存する様々なソースに基づいています。詳細は、QAS国情報のガイドを参照してください。

名称もExperian QASにより供給されるデータに対して検証されます。この供給されるデータは指定の国に使用可能なデータ・セットで、たとえば、QAS GBN名のデータを使用します。

「Experian QAS」プロセッサを使用するには、Experian QAS Batch APIのライセンスを取得してEDQサーバーにインストールする必要があります。

注意: Experian QAS Batch APIとEDQがともに正しく機能するためには、EDQサーバーでいくつかのシステム設定の構成が必要となる場合があります。Experian QAS Batch APIとEDQを統合する場合は、Oracleサポートに連絡してください。

このプロセッサは、Experian QAS Batch APIバージョン6.1以降と互換性があります。

用途

「Experian QAS」プロセッサを使用して、次のことを実行します。

構成

入力

名称または住所データが格納された任意の数の入力属性。

注意: 複数の国からの住所データを検証できるように、「Experian QAS」プロセッサを「ALL」モードで使用する場合は、関連する国ベースの検索を支援するために住所の国の名称をAPIに入力すると役立ちます。データに国の名称がない場合は、住所データまたはISOコードを使用してデータを拡張することで国の名称を追加できます。そのために役立つ参照データが必要な場合は、オラクル社に連絡してください。

オプション

Layout selection: ドロップダウン・リストからレイアウトを選択します。

デフォルトのレイアウト: GBR

レイアウト名

レイアウトの意味

ALL

一連の国を使用して、複数の国が混在するデータをチェックします。ISO国コードを最初の入力属性として使用する必要があります。

FRA

フランス

GBR

英国

DEU

ドイツ

ESP

スペイン

LUX

ルクセンブルク

DNK

デンマーク

NLD

オランダ

独自のレイアウトを作成する場合または複数の国が混在するデータを検証する詳細なオプションを確認する場合は、「拡張Experian QAS API構成」のガイドを参照してください。一般に複数の国の住所がある場合は、国別にデータを分割し、その国固有のレイアウトを使用して「Experian QAS」プロセッサで個別に処理することをお薦めします。このようにすることで、APIでは住所を照合する関連データ・ファイルを探す必要がなくなり、より正確な結果が生成されます。

出力

データ属性

出力データ属性は、Experian QASインストールのQAWORLD.iniファイルの定義に従って使用されるレイアウトに依存します。有効なレイアウトはすべて「Experian QAS」プロセッサのオプションで選択可能になります。

フラグ

フラグ名

詳細

qas.MatchCode

Experian QAS Batch APIにより返された完全にマッチしたコードが格納されます。

qas.MatchSuccess

Batch APIで住所がマッチした程度を示す1文字の大文字。

qas.MatchConfidenceLevel

どの程度マッチしたのかを示す1桁の数字。

qas.PostalCodeActionIndicator

Batch APIによる郵便番号に対する処理を示す1桁の数字。

qas.AddressActionIndicator

Batch APIによる住所に対する処理を示す1桁の数字。

qas.AddressElementIndicators

完全なMatchCodeのその他詳細。

実行

実行モード

サポート

バッチ

Yes

リアルタイム・モニタリング

Yes

リアルタイム応答

Yes

注意: 「Experian QAS」プロセッサには常に再実行マーカーが表示され、構成が変更されたかどうかに関係なく、プロセスが実行されるたびに完全に再実行されることを示します。このことは、「Experian QAS」プロセッサの後続のプロセッサも再実行が必要であることを意味します。これはExperian QAS APIの初期化コストとタイムアウト設定に従って、同じレコード・セットでも異なる実行には異なる結果が生成され、APIによる結果が一定でない可能性があるためです。プロセッサの後続の実行では参照データがすでにキャッシュされてタイムアウトを超えないためマッチとなるレコードの照合が、プロセッサの最初の実行では失敗になる可能性があります。「Experian QAS」プロセッサは、結果が最終実行の実際の状態を反映するように毎回再生成されます。また、後続のプロセッサもQASプロセッサからの出力を使用するため影響を受け、変更される可能性があります。

結果ブラウザの表示

「Experian QAS」プロセッサでは、処理に関するサマリー統計は表示されません。

データ・ビューには、各入力属性とともに、右側に出力属性が表示されます。

MatchCodeの意味

Experian QASにより、次のいずれかの結果が返されたレコードの数。

R - 完全な住所および郵便番号を検出

Q - 完全な住所を検出し、郵便番号は非検出

P - 住所の一部および郵便番号を検出

O - 住所の一部を検出し、郵便番号は非検出

N - 複数の住所および郵便番号を検出

M - 複数の住所を検出し、郵便番号は非検出

L - 郵便番号は検出したが、住所は導出不可

K - 住所も郵便番号も導出不可

D - 不明な国

C - 国が使用不可

B - 空白

A - 未処理

有効な住所は、後続するプロセッサを使用して分類できます。たとえば、「Logic Check」プロセッサを使用して、MatchSuccess > O(つまり、P、QまたはR)で、MatchConfidenceLevel = 9のレコードを渡すことができます。

出力フィルタ

なし

この例では、GBRレイアウトに対してExperian QAS Batch APIを使用し、多数の英国の住所をチェックします。

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