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Oracle XML DB開発者ガイド
11gリリース1(11.1)
E05669-02
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Oracle XML DBの新機能

この項では、Oracle Database 11g リリース1(11.1)のOracle XML DBに追加された新機能、拡張機能、APIおよび製品統合サポートについて説明します。

Oracle Database 11g リリース1(11.1)でのOracle XML DBの新機能

バイナリXML

バイナリXMLは、抽象データ型であるXMLTypeの新たな記憶域モデルであり、構造化記憶域(オブジェクト・リレーショナル)と非構造化(CLOB)記憶域の既存の記憶域モデルを結合します。バイナリXMLはXML Schemaを認識しますが、XML Schemaに基づいていないXMLデータでも使用できます。詳細は、「XMLType記憶域モデル」を参照してください。


関連項目:

  • バイナリXMLとして保存されるXMLTypeデータの概要は、『Oracle Databaseアドバンスト・アプリケーション開発者ガイド』を参照してください。

  • バイナリXMLとして保存されるXMLType表および列の作成の詳細は、『Oracle Database SQL言語リファレンス』を参照してください。

  • Javaを使用してバイナリXMLデータを操作する方法の詳細は、『Oracle Database XML Java APIリファレンス』を参照してください。

  • Cを使用してバイナリXMLデータを操作する方法の詳細は、『Oracle Database XML C APIリファレンス』を参照してください。


XMLIndex

XMLType用の新たな索引タイプXMLIndexが提供されています。これにより、XML Schemaに基づくかどうかにかかわらず、XPathに基づく述語のパフォーマンスおよびXMLTypeデータのフラグメント抽出を大幅に向上します。新しい索引タイプは(論理的な)ドメイン索引であり、基礎となる物理表と2次索引によって構成されます。第5章「XMLTypeデータの索引付け」を参照してください。


注意:

CTXSYS.CTXXPath索引は、Oracle Database 11gリリース1(11.1)で非推奨になりました。CTXXPathによって提供されていた機能は、XMLIndexで提供されるようになります。

CTXXPath索引をXMLIndex索引に置換することをお薦めします。今後リリースされるデータベースでは、CTXXPathはサポートされなくなります。



関連項目:

  • 新規ビューXIDX_USER_PENDINGの詳細は、『Oracle Databaseリファレンス』を参照してください。

  • 新規PL/SQLパッケージDBMS_XMLINDEXの詳細は、『Oracle Database PL/SQLパッケージ・プロシージャおよびタイプ・リファレンス』を参照してください。


XMLType OCTでのIOTに代わるヒープ記憶域の使用

XML要素のコレクションをOrdered Collections in Tables(OCT)として収集することができます。OCTでは、デフォルトでヒープ記憶域が使用されるようになりました。以前のリリースでのOCTは、デフォルトでは索引構成表(IOT)でした。新しいXML Schema登録オプション、REGISTER_NT_AS_IOTを使用すると、強制的にIOTが使用されます。

XML Schema注釈storeVarrayAsTableのデフォルト値をtrueに変更

以前のリリースでは、スキーマ注釈storeVarrayAsTableのデフォルト値はfalseでしたが、trueに変更されました。これは、XMLコレクションがOrdered Collections in Tables(OCT)内に一連の行として格納されるようになったことを意味します。各行がコレクション内の要素に対応します。注釈がstoreVarrayAsTable = "false"となっている場合、コレクション全体がかわりにシリアライズされてLOB列にvarrayとして格納されます。

storeVarrayAsTable = "true"を使用すると、コレクションのメンバーに対する効率的な問合せと更新や、コレクション上のBツリー索引の作成を簡単に行うことができます。


関連項目:

XMLコレクションをオブジェクト・リレーショナルに格納する方法の詳細は、「オブジェクト・リレーショナルなXMLType記憶域の場合のコレクション格納方法の制御」を参照してください。

リポジトリのイベント

アプリケーションでは、リソースの作成、削除、更新など、Oracle XML DBリポジトリに関するイベントのハンドラによって、リスナーを登録できるようになりました。第30章「Oracle XML DBリポジトリ・イベント」を参照してください。


関連項目:

  • 新規Javaメソッドの詳細は、『Oracle Database XML Java APIリファレンス』を参照してください。

  • 新規PL/SQLパッケージDBMS_XEVENTの詳細は、『Oracle Database PL/SQLパッケージ・プロシージャおよびタイプ・リファレンス』を参照してください。

  • 新規PL/SQLパッケージDBMS_RESCONFIGの詳細は、『Oracle Database PL/SQLパッケージ・プロシージャおよびタイプ・リファレンス』を参照してください。

  • 新規PL/SQLパッケージDBMS_XDBRESOURCEの詳細は、『Oracle Database PL/SQLパッケージ・プロシージャおよびタイプ・リファレンス』を参照してください。


Content Repository API for Javaのサポート(JCR: JSR-170)

Oracle XML DBでは、新たにContent Repository API for Java(JCR)とJSR-170標準をサポートします。JCRのAPIを使用し、Oracle XML DBリポジトリにアクセスできるようになります。第31章「Oracle XML DB Content Connectorの使用」を参照してください。


関連項目:

新規Javaメソッドの詳細は、『Oracle Database XML Java APIリファレンス』を参照してください。

リポジトリ・リソースの新しいリンク・タイプ

弱いフォルダ・リンクを作成し、Oracle XML DBリポジトリのフォルダと子の関係を表せるようになりました。ハード・リンクも引き続き使用できます。「リンク・タイプ」を参照してください。


関連項目:

  • PL/SQLパッケージDBMS_XDBの最新情報は、『Oracle Database PL/SQLパッケージ・プロシージャおよびタイプ・リファレンス』を参照してください。

  • under_path関数の最新情報は、『Oracle Database SQL言語リファレンス』を参照してください。


WebDAV権限と新規Oracle XML DB権限のサポート

Oracle XML DBリポジトリで、すべてのWebDAV権限がサポートされるようになりました。さらに、Oracle XML DB固有の基本権限もいくつか新たに用意されています。第27章「アクセス制御リストおよびセキュリティ・クラス」を参照してください。


関連項目:

  • 新規PL/SQLパッケージDBMS_NETWORK_ACL_ADMINの詳細は、『Oracle Database PL/SQLパッケージ・プロシージャおよびタイプ・リファレンス』を参照してください。

  • 新規PL/SQLパッケージUTL_TCPの詳細は、『Oracle Database PL/SQLパッケージ・プロシージャおよびタイプ・リファレンス』を参照してください。

  • 新規PL/SQLパッケージUTL_INADDRの詳細は、『Oracle Database PL/SQLパッケージ・プロシージャおよびタイプ・リファレンス』を参照してください。


Webサービス

Webサービスを通じてOracle Databaseにアクセスできるようになりました。SQLまたはXQueryを使用し、データベースに問い合せるWebサービスを作成およびデプロイするか、保存されたPL/SQL関数やプロシージャにアクセスできます。第33章「ネイティブなOracle XML DB Webサービスの使用」を参照してください。

インプレースXML Schemaの拡張

ほとんどのケースで、対応するXMLインスタンス・ドキュメントをコピーせずに、XML Schemaを拡張できるようになりました。第9章「XML Schemaの拡張」を参照してください。


関連項目:

PL/SQLパッケージDBMS_XMLSCHEMAの最新情報は、『Oracle Database PL/SQLパッケージ・プロシージャおよびタイプ・リファレンス』を参照してください。

再帰的なXML Schemaのサポート

Oracle XML DBでは、XMLデータが再帰的XML schemaに準拠する場合でも、複数または任意の深さのノード上で、XPath式に'//'を使用する一部の問合せに対してXPathリライトを実行できるようになりました。「再帰的スキーマのサポート」を参照してください。


関連項目:

PL/SQLパッケージDBMS_XMLSCHEMAの最新情報は、『Oracle Database PL/SQLパッケージ・プロシージャおよびタイプ・リファレンス』を参照してください。

XLinkおよびXIncludeのサポート

Oracle XML DBでは現在、XLinkとXInclude標準をサポートしています。第23章「Oracle XML DBでのXLinkおよびXIncludeの使用」を参照してください。

XML変換のサポート

自然言語の変換情報を、XML schemaおよび対応するインスタンス・ドキュメントに関連付けられるようになりました。これには、標準属性xml:langxml:srclangのサポートも含まれます。「XML変換」を参照してください。


関連項目:

新規PL/SQLパッケージDBMS_XMLTRANSLATIONSの詳細は、『Oracle Database PL/SQLパッケージ・プロシージャおよびタイプ・リファレンス』を参照してください。

大規模なXMLノードのサポート

テキスト・ノードおよび属性値に対する64Kの制限が解除されました。テキスト・ノードと属性値は、それぞれ64Kバイトの制限は受けなくなります。PL/SQL、Java、およびCで使用可能な、プッシュ型およびプル型のストリーミングAPIにより、実質的に無制限のノード・サイズが可能になります。PL/SQLで大規模なノードを扱う方法の詳細は、「DBMS_XMLDOMを使用した大規模ノードの処理」、および「Javaを使用した大規模ノードの処理」を参照してください。


関連項目:

  • バイナリXMLとして保存されるXMLType表および列の作成の詳細は、『Oracle Database SQL言語リファレンス』を参照してください。

  • 新規Javaメソッドの詳細は、『Oracle Database XML Java APIリファレンス』を参照してください。

  • 新規PL/SQLパッケージDBMS_SDAの詳細、およびPL/SQLパッケージDBMS_XMLDOMの最新情報は、『Oracle Database PL/SQLパッケージ・プロシージャおよびタイプ・リファレンス』を参照してください。


Java APIの統合

Oracle XML DBおよびOracle XDKのJava XML APIが統合されました。


関連項目:

  • 『Oracle XML Developer's Kitプログラマーズ・ガイド』

  • 『Oracle Database XML Java APIリファレンス』のoracle.xml.parser.v2パッケージに関する項


Oracle Data PumpによるXMLTypeサポート

XMLTypeデータのインポートおよびエクスポートの方法として、Oracle Data Pumpをお薦めします。第36章「XMLType表のエクスポートおよびインポート」を参照してください。

Oracle Streamsおよび論理スタンバイによるXMLTypeのサポート

Oracle Streamsおよび論理スタンバイでは現在、CLOBとして保存されるXMLTypeがサポートされています。XML Schemaに基づくデータと基づかないデータの両方がサポートされています。


関連項目:

  • 『Oracle Streams概要および管理』

  • 『Oracle Data Guard概要および管理』

  • 『Oracle Databaseユーティリティ』

  • ビューDBA_STREAMS_UNSUPPORTEDおよびDBA_STREAMS_COLUMNSの詳細は、『Oracle Databaseリファレンス』を参照してください。


Oracle XDK Pull-Parser API(XMLイベント、JSR-173)

Oracle XML DBでは、新しいOracle XML Kit(XDK)のPull Parser APIを使用できます。「Oracle XML DBでのOracle XDK Pull Parserの使用」を参照してください。


関連項目:

  • 新規Cメソッドおよび型の詳細は、『Oracle Database XML C APIリファレンス』を参照してください。

  • 『Oracle XML Developer's Kitプログラマーズ・ガイド』


XQueryの標準準拠

Oracle XML DBによるXQuery言語のサポートが更新され、XQuery標準の最新バージョン、W3C XQuery 1.0勧告が反映されています。


関連項目:

  • 『Oracle XML Developer's Kitプログラマーズ・ガイド』

  • XQuery言語の詳細は、http://www.w3.orgを参照してください。


PL/SQLを使用した、ネットワーク・サービスへのファイングレイン・アクセス

アクセス制御エントリ(ACE)に、新しい基本権限が提供されます。これらの権限は、ネットワーク・サービスへのファイングレインPL/SQLアクセスで使用されます。

SQL/XML標準準拠とパフォーマンスの拡張

Oracle XML DBによるSQL/XML標準のサポートが更新され、最新バージョンの標準が反映されています。これには、標準的なSQL関数XMLExistsおよびXMLCastのサポートなどがあります。「SQL関数を使用したXMLTypeデータの問合せ」および「SQL関数を使用したXMLの生成」を参照してください。


関連項目:

新規SQL/XML関数XMLExistsおよびXMLCastの詳細と、XMLQueryXMLTableおよびXMLForest関数の最新情報は、『Oracle Database SQL言語リファレンス』を参照してください。

XML-Updateのパフォーマンス拡張

XMLデータの更新に使用されるSQL関数のパフォーマンスが、オブジェクト・リレーション形式で保存されるXML Schemaに基づくデータ向けに強化されました。これには、SQL関数updateXMLinsertChildXMLおよびdeleteXMLのXPathリライトが含まれます。

XQueryおよびSQL/XMLパフォーマンスの拡張

XQueryとSQL/XMLにあるパフォーマンス拡張機能には、次に示す項目の処理などがあります。

XSLTパフォーマンス拡張機能

SQL関数XMLTransformおよびメソッドtransform()を使用したXSLT変換のパフォーマンスが強化されました。