DICOM XMLエンコーダ(DICOM XML encoder)
抽出されたDICOM属性のメモリー内の構造をXML文書に変換するユーティリティ。
DICOMエンコーディング・ルール(DICOM encoding rules)
転送構文を参照してください。
DICOM画像(DICOM image)
2次元のピクセル配列に分解可能なDICOMコンテンツ。 たとえば、ビデオ映像、ボリューム・スキャン、および単一フレームの歯科用画像などがあります。
DICOMコンテンツ(DICOM content)
DICOM標準規格のPS 3.10-2007(通常、DICOM Part 10ファイルと呼ばれる)のデータ構造定義およびエンコーディング定義に従ってエンコードされている単体のDICOM情報オブジェクト。 DICOM情報オブジェクトの詳細は、DICOM標準規格を参照してください。この標準規格は、次に示すNEMAのWebサイトで世界中に公開されています。
DICOM準拠バリデータ(DICOM conformance validator)
DICOMコンテンツの構文およびセマンティックの一貫性を、データ・モデル・リポジトリに指定された制約ルールに照らしてチェックするユーティリティ。
DICOMデータ型定義のスキーマ(DICOM data type definition schema)
DICOM標準規格のPart 5で規定されている値表現(DICOMデータ型)を定義するXMLスキーマ。 このデータ型定義のスキーマは、DICOMパーサーと強く連動しています。 このスキーマはオラクル社によって設計されており、コンテンツが固定された状態でOracle Multimediaに付属しています。
DICOMパーサー(DICOM parser)
DICOMコンテンツのメタデータをメモリーの構造に抽出するユーティリティ。
DICOMボリューム・スキャン(DICOM volume scan)
1つの画像操作で収集される一連の画像。 これらの画像は、複数のORDDicomオブジェクトの個別の断面図として格納できます。 または、1つのORDDicom複数フレーム・オブジェクトとして格納することもできます。
DICOMメタデータ・ドキュメント(DICOM metadata document)
DICOMコンテンツから抽出されたエンコード済属性としてのメタデータを含むXML文書。 Oracleには、DICOMコンテンツからメタデータ・ドキュメントを作成するメソッドが用意されています。 各メタデータ・スキーマには、DICOMコンテンツの属性をスキーマ準拠のXML文書にマップする方法が定義されたマッピング・ドキュメントが必要です。 また、各メタデータ・スキーマはDICOMデータ型定義のスキーマを参照します。
Oracle interMedia
Oracle Database 11g リリース1(11.1)では、Oracle interMediaの名称が、Oracle Multimediaに変更されました。
ORDDicomデータベース・オブジェクト(ORDDicom database object)
DICOMコンテンツおよび抽出された属性のカプセル化に使用するデータベース・オブジェクト。 データベース・オブジェクトには、ORDDicomオブジェクトの問合せおよび処理を可能にするパブリック・メンバーのメソッドがあります。
UID定義ドキュメント(UID definition document)
各DICOMデータ型の一意識別子(UID)を記述するXML文書。
XMLマッピング・ドキュメント(XML mapping document)
DICOM属性をDICOMメタデータ・ドキュメントの要素にマップする方法を定義するXML文書。 XMLマッピング・ドキュメントは、DICOMメタデータ・ドキュメントを作成するために、メタデータ・エンコーダによって使用されます。 メタデータ・ドキュメントはメタデータ・スキーマによって制約されるため、XMLマッピング・ドキュメントはメタデータ・スキーマに一致する必要があります。 Oracle Multimediaは、DICOMメタデータ・スキーマと一致するデフォルトのマッピング・ドキュメントを定義します。 管理者は、マッピング・ドキュメントおよび対応するメタデータ・スキーマを更新して、各データベース・インスタンスに固有のスキーマを定義できます。
値の多重度(value multiplicity)
属性値を繰り返すことのできる回数を指定する制約ルール。 DICOM標準規格のPart 6で定義されている標準属性の仕様の一部です。
値表現(value representation)
DICOM標準規格で定義されているデータ型。 DICOM標準規格では、Part 5に標準データ型が定義されています。Oracle Multimedia DICOMでサポートされているデータ型の詳細は、XMLスキーマordcmrdt.xsd
(<ORACLE_HOME>
の下のord/dicom/xml/xsd
ディレクトリから入手可能)を参照してください。
アプリケーション準拠(application conformance)
アプリケーション固有の制約ルールに対するDICOMコンテンツのセマンティックの一貫性。この制約ルールは、DICOM標準規格のルールよりも厳しくしたり緩めることが可能です。 管理者は、制約ドキュメントを定義して、特定の組織に固有のユーザー定義のルールを含めることができます。
一意識別子(UID)(unique identifier(UID))
ドットで連結された64バイトの数字列(IPアドレスに類似)。 UIDは、DICOMコンテンツを全世界で一意に識別するISOオブジェクト識別子(OID)に基づくDICOMデータ型です。 UIDは、通常、DICOMコンテンツを作成する組織を一意に識別するルートと、組織内のDICOMコンテンツを一意に識別する接尾辞で構成されます。
画像プロセッサ(image processor)
Java Advanced Imaging(JAI)を含むユーティリティ。 このユーティリティは、サムネイルサイズの画像作成や、DICOMと他のサポートされている画像形式間における変換などの操作をサポートします。 Oracle Multimedia DICOMメソッドとともに使用すると、このユーティリティでは、データベースとオペレーティング・システム・ファイル(外部に保存されたファイル)間でのインポート操作およびエクスポート操作がサポートされます。
構成ドキュメント(configuration document)
データベースに格納されているすべてのDICOMコンテンツに適用可能な、各データベース・インスタンスの一意のドキュメント。 構成ドキュメントはリポジトリによって管理されます。 たとえば、プライベートおよび標準ディクショナリ・ドキュメント、マッピング・ドキュメント、制約ドキュメントおよびプリファレンス・ドキュメントなどがあります。
サービス・オブジェクト・ペア(SOP)(service object pair(SOP))
サービスと情報オブジェクトの組合せ。
サービス・オブジェクト・ペア(SOP)・クラス(service object pair(SOP) class)
情報オブジェクトのカテゴリとその情報オブジェクトに関連付けられている一連の操作のモデル化に使用するクラス。
準拠の検証(conformance validation)
準拠を検証するためのルールを定義する一連の制約ドキュメントに対して、DICOMコンテンツの準拠をチェックするプロセス。 DICOMメタデータ・ドキュメントへの準拠の検証も可能です。
情報オブジェクト(information object)
DICOMの実世界のエンティティのオブジェクト指向表現。 たとえば、イメージング・デバイスから取得される画像および波形図などです。
スキーマの検証(schema validation)
XMLスキーマ定義を使用して、スキーマによって制約されるXML文書を検証するプロセス。 スキーマの検証によって、データ型、データ形式およびデータ階層の正確性を確認できます。 スキーマの検証はXML文書にのみ適用されます。 DICOMコンテンツには適用されません。
制約ドキュメント(constraint document)
DICOM標準規格に対するDICOMコンテンツの準拠を検証するためのルールのコレクションを定義するXML文書。 制約ドキュメントでは、DICOMメタデータ・スキーマでは表現できない属性間の関係およびセマンティックの制約を指定します。 制約ドキュメントは、DICOM標準規格のPart 3に定義されているSOPクラスの仕様に基づいています。 管理者は、制約ドキュメントを定義して、特定の組織に固有のユーザー定義のルールを含めることができます。
制約ルール(constraint rule)
DICOM標準規格に対するDICOMコンテンツの準拠を検証するためのルールのコレクション。 これらのルールは、DICOMメタデータ・スキーマでは表現できない属性間の関係およびセマンティックのルールを指定する制約ドキュメントで定義されます。 管理者は、制約ドキュメントを定義して、特定の組織に固有のユーザー定義のルールを含めることができます。
データ・モデル(data model)
DICOMのファイル形式のオブジェクト指向表現を含む、ユーザーによる構成が可能な一連のドキュメント。 これらのドキュメントは、情報オブジェクトとサービスをペアにして組み合せます。
データ・モデル・リポジトリ(data model repository)
集中管理される一連のドキュメント。これらのドキュメントは、ユーザーによる構成が可能で、Oracle Multimedia DICOMの実行時の動作を定義します。 管理者は、リポジトリを更新して、特定のデータベース・インスタンスのOracle Multimedia DICOMを構成できます。
転送構文(transfer syntax)
DICOMコンテンツをバイナリ・ストリームにエンコードする方法を指定する、医用画像のエンコーディング・ルール。 また、これらのルールでは、データ・コンテンツの圧縮方法も指定します。 サポートされているDICOM圧縮スキーマ(コーデック)には、RLE、JPEGおよびJPEG2000があります。
匿名ドキュメント(anonymity document)
匿名化する一連の属性、および属性を匿名化するために実行するアクションを指定するXML文書。
標準準拠(standards conformance)
DICOM標準規格に対するDICOMコンテンツの構文およびセマンティックの一貫性。 Oracle Multimediaに付属しているデフォルトの制約ドキュメントでは、DICOM規格の一部への準拠を適用するルールが定義されています。
標準属性(standard attributes)
DICOM標準規格委員会によって定義されている一連の属性。この属性は、DICOM標準規格のPart 6に公開されています。 標準属性は、将来、DICOM標準規格委員会によって修正または廃止されることがあります。 DICOM標準規格が拡張され、新しい技術領域を取り入れるようになるにつれて、標準属性の数は毎年増加しています。
標準ディクショナリ・ドキュメント(standard dictionary document)
DICOM標準規格によって定義されている属性を記述するドキュメント。 DICOMの標準ディクショナリ・ドキュメントは、DICOM標準規格のPart 6から変換されます。 DICOM標準規格委員会では、将来、このドキュメントをXML形式で公開する予定です。 Oracleソフトウェア・リリースには、DICOM標準規格の特定のリリースに関連する標準ディクショナリ・ドキュメントのコピーが含まれています。 管理者は、この標準ディクショナリ・ドキュメントを更新して、DICOM標準規格委員会による最新の変更を反映できます。
プライベート属性(private attributes)
組織によって定義される属性であり、その組織で設定されたエンコーディング・ルールに基づいてDICOMコンテンツ内でエンコードされる一連の属性。 プライベート属性では、モダリティ固有、メーカー固有またはサイト固有の情報をDICOMコンテンツに追加できます。 プライベート属性は、DICOM標準規格の範囲外になります。一般的に、プライベート属性を定義した組織以外の組織では識別されないか使用されません。
プライベート・ディクショナリ・ドキュメント(private dictionary document)
データ・ディクショナリのプライベート属性を記述するドキュメント。 データ・ディクショナリには、1つ以上のプライベート・ディクショナリ・ドキュメントを含めることができます。 各プライベート・ディクショナリ・ドキュメントには、一連のプライベート属性の定義、およびプライベート属性を定義した組織のUIDが含まれます。 プライベート・ディクショナリ・ドキュメントは、オラクル社またはサード・パーティによって公開されます。 DICOM管理者は、新しいプライベート・ディクショナリ・ドキュメントが使用可能になった時点で、データ・ディクショナリに追加できます。 プライベート・ディクショナリ・ドキュメントによって、ユーザーはメーカー固有または企業固有の属性をDICOMコンテンツに追加して、標準ディクショナリ・ドキュメントの定義を拡張できるようになります。 プライベート・ディクショナリ・ドキュメントは、プライベート・ディクショナリ・スキーマによって制約されます。
プリファレンス・ドキュメント(preference document)
一連のランタイム・パラメータを定義するXML文書。たとえば、DICOMコンテンツを処理する際の警告メッセージを記録する方法などを定義します。 Oracleには、デフォルトのプリファレンス・ドキュメントが用意されています。 管理者は、デフォルトのプリファレンス・ドキュメントを更新して、実行時の動作を変更できます。 たとえば、管理者はログの格納先を変更できます。 また、警告メッセージのロギングを有効または無効にすることもできます。 または、無視するエラーのカテゴリを指定できます。
マッピング・ドキュメント(mapping document)
XMLメタデータ・ドキュメント・ツリーの特定の要素に各属性をマップする方法を定義するXML文書。 このドキュメントによって、DICOMメタデータ・ドキュメントの表示方法が決定されます。
メタデータ・スキーマ(metadata schema)
DICOMメタデータ・ドキュメントを制約するXMLスキーマ・ドキュメント。 このスキーマは、DICOMデータ型定義のスキーマを参照します。 Oracleでは、データベースの各インスタンスに対してメタデータ・スキーマのカスタマイズがサポートされています。 Oracleには、デフォルトのメタデータ・スキーマが用意されています。 管理者は、デフォルトのメタデータ・スキーマおよび対応するマッピング・ドキュメントを更新して、データベース・インスタンスに固有のスキーマを定義できます。
メタデータのエンコーディング(metadata encoding)
抽出されたDICOM属性をDICOMメタデータ・ドキュメントにエンコードするプロセス。
メタデータの抽出(metadata extraction)
DICOMコンテンツから属性を抽出するプロセス。
リポジトリ(repository)
データベース・インスタンスに格納されているすべてのORDDicomオブジェクトに適用可能な、ドキュメントの格納に使用するライブラリ。 管理者は、リポジトリにアクセスして、その中に格納されているドキュメントを更新できます。 これらのドキュメントへの変更により、影響を受けるOracle Multimedia DICOMのメソッドおよびプロシージャの結果が変わります。 リポジトリに格納されているドキュメントの例には、マッピング・ドキュメント、データ・ディクショナリ・ドキュメントおよび制約ドキュメントなどがあります。 実行時には、指定されたメソッドを使用してリポジトリの問合せが行われ、これらのドキュメントの最新のコピーが取得されます。 たとえば、DICOM管理者は、データ・ディクショナリ・ドキュメントの属性定義を更新して、そのデータ型をDA(日付)からDT(日時)に変更できます。 その時点から、新しいデータ・モデルを設定すると、パーサーは属性をDTデータ型のインスタンスとして解釈し、メタデータ・エンコーダは、それ以降のすべてのメタデータ・ドキュメントにおいて属性をDTとしてエンコードします。