アナリティック・ワークスペースは、データベース内の表に格納されます。Oracle 11gのアナリティック・ワークスペースの格納フォーマットは、Oracle10gで使用される格納フォーマットとは異なります。アナリティック・ワークスペースの格納フォーマットについては、『Oracle OLAPユーザーズ・ガイド』を参照してください。
Oracle10gデータベースをOracle 11gにアップグレードすると、アップグレードされたデータベースは自動的にOracle9i互換モードとなりますが、アナリティック・ワークスペースはOracle10gの格納フォーマットのままです。Oracle 11gの新しいOLAP機能を使用するには、DBMS_AW.CONVERT
により、これらのワークスペースを新しい格納フォーマットに変換する必要があります。
参照:
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アナリティック・ワークスペースをより新しい格納フォーマットに変換する手順は、次のとおりです。
データベースの互換モードを11.0.0以上に変更します。
アナリティック・ワークスペースの識別情報によりデータベースにログインします。
SQL*Plusで、ワークスペースを最新のフォーマットに変換します。
EXECUTE dbms_aw.convert ('my_aw');
データベースの互換モードをOracle Database 11gに変更したため、新規作成するワークスペースは新しい格納フォーマットになります。
古いOracle Databaseインストールとは別にOracle Database 11gをインストールする場合、旧リリースからアナリティック・ワークスペースをエクスポートしてOracle Database 11gにインポートできます。エクスポートおよびインポートのプロセスにより、ワークスペースは自動的に新しい格納フォーマットに変換されます。そのため、この場合はDBMS_AW.CONVERT
を使用する必要はありません。
Oracle9iのアナリティック・ワークスペースをエクスポートしてOracle 11gデータベースにインポートするには、次の手順を実行します。
Oracle9iのSQL*Plusで、work_dir
ディレクトリ・オブジェクトで識別されるディレクトリにアナリティック・ワークスペースをエクスポートします。
EXECUTE dbms_aw.execute ('AW ATTACH ''awname'''); EXECUTE dbms_aw.execute ('ALLSTAT'); EXECUTE dbms_aw.execute ('CDA work_dir'); EXECUTE dbms_aw.execute ('EXPORT ALL TO EIF FILE ''filename''');
Oracle 11gのSQL*Plusで、同一の名前とスキーマで新しいワークスペースを作成し、work_dir
ディレクトリからEIFファイルをインポートします。
EXECUTE dbms_aw.execute ('AW CREATE awname'); EXECUTE dbms_aw.execute ('CDA work_dir'); EXECUTE dbms_aw.execute ('IMPORT ALL FROM EIF FILE ''filename'''); EXECUTE dbms_aw.execute ('UPDATE');
また、Oracleのエクスポート・ユーティリティおよびインポート・ユーティリティを使用して、アナリティック・ワークスペースを含むスキーマ全体をOracle 11gデータベースに移動できます。『Oracle Databaseユーティリティ』および『Oracle Databaseアップグレード・ガイド』を参照してください。