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Oracle Clusterware管理およびデプロイメント・ガイド
11gリリース1(11.1)
E05739-03
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C Oracle Interface Configuration(OIFCFG)のコマンド・リファレンス

Oracle Interface Configuration(OIFCFG)のコマンドライン・インタフェースにより、ネットワーク・インタフェースを定義および管理できます。シングル・インスタンスおよびOracle Clusterware環境では、次の作業に対してOIFCFGコマンドを発行できます。

主な内容は次のとおりです。

OIFCFGコマンドライン・インタフェースの起動

OIFCFGを起動する前に、コマンドに-globalオプションを指定する場合は、少なくともローカル・ノードで(可能な場合はすべてのノードで)Oracle Clusterwareを起動していることを確認します。

Oracle ClusterwareソフトウェアをインストールしたCRSユーザーとして、CRS_home/bin/ディレクトリからOIFCFGを起動します。

次に例を示します。

% ./oifcfg

OIFCFGのオンライン・ヘルプを表示するには、oifcfg -helpコマンドを発行します。

oifcfg iflist
  oifcfg setif {-node node_name | -global} {if_name/subnet:if_type}...
  oifcfg getif [-node node_name | -global] [-if if_name[subnet [-type if_type]]
  oifcfg delif [-node node_name | -global] [if_name/subnet]
  oifcfg [-help]

 node_name - name of the host, as known to a communications network
 if_name - name by which the interface is configured in the system
 subnet - subnet address of the interface
 if_type - type of the interface {cluster_interconnect|public|storage}

OIFCFGの使用方法の概要

この項の内容は次のとおりです。

OIFCFGコマンドの書式

oifcfg iflist
oifcfg setif {-node node_name | -global} {if_name/subnet:if_type} ...
oifcfg getif [-node node_name | -global] [-if if_name/subnet [-type if_type]]
oifcfg delif [-node node_name | -global] [if_name/subnet]
oifcfg [-help]

OIFCFGコマンド

表C-1にリストされたOIFCFGコマンドのいずれかを入力できます。

表C-1 OIFCFGコマンド

コマンド 説明

oifcfg iflist

setifで構成できる使用可能なインタフェースを示します。iflistコマンドは、オペレーティング・システムに問い合せ、このノードに存在するネットワーク・インタフェースを検出します。

oifcfg setif

インタフェースのインタフェース・タイプ(パブリックまたはクラスタ・インターコネクト)を設定します。

oifcfg getif

setifコマンドによってインタフェース・タイプが定義されているインタフェースを、インタフェースのタイプとともに示します。

oifcfg delif

グローバル・インタフェースまたはノード固有のインタフェースとして格納されたネットワーク構成を削除します。


OIFCFGコマンドのパラメータ

この項では、OIFCFGコマンドのパラメータを示します。発行するコマンドによっては、一部のパラメータがオプションとなることに注意してください。

-node node_name

olsnodesコマンドの出力結果にリストされるOracle Clusterwareノードの名前。OLSNODESコマンドの詳細は、付録B「OLSNODESのコマンド・リファレンス」を参照してください。

-global

ネットワーク・インタフェースは、グローバル・インタフェースとしても(iflistコマンドによりレポートされた場合)、ノード固有のインタフェースとしても格納できます。

  • Oracle Real Application Clusters(Oracle RAC)クラスタのすべてのノードが同じサブネットに接続された同じインタフェースを使用している場合、インタフェースはグローバル・インタフェースとして格納されます。グローバル・インタフェース(各パブリック・サブネットのすべてのノード、および各プライベート・サブネットのすべてのノードが、それぞれ同一ネットワーク・インタフェースを持つ構成)は、推奨構成であるだけでなく、デフォルトのインストール構成です。

  • インタフェースは、ノード固有の(ローカル)インタフェースとして格納できます。


    注意:

    Oracleでは、現在、クラスタ内の各ノードで複数のネットワーク・インタフェースを持つことはできません。各パブリック・サブネットのすべてのノード、各プライベート・サブネットのすべてのノードが、それぞれ同一のネットワーク・インタフェースを持つように構成することをお薦めします。インタフェース名の変更の詳細は、「ネットワーク・アドレスの変更」を参照してください。

-if if_name

システム構成でのインタフェースの名前

subnet

インタフェースのサブネット番号

-type if_type

インタフェースのタイプ(パブリックまたはクラスタ・インターコネクト)

-help

OIFCFGコマンドのオンライン・ヘルプを表示します。

OIFCFGの使用方法

  • ネットワーク・インタフェースの指定には、次の形式を使用します。

    interface_name/subnet:interface_type
    

    この指定では、次の項目を使用して、ネットワーク・インタフェースを一意に識別します。

    • インタフェース名

    • 関連付けられたサブネット

    • インタフェース・タイプ

      インタフェース・タイプは、ネットワークを構成する目的を示します。サポートされるインタフェース・タイプは次のとおりです。

      • パブリック: Oracle Netや仮想インターネット・プロトコル(VIP)・アドレスなど、Oracle RACインスタンスに対して外部のコンポーネントと通信するために使用できるインタフェース

      • クラスタ・インターコネクト: インスタンス間の通信や「キャッシュ・フュージョン」脚注1 通信を提供するため、クラスタ・インターコネクトに対して使用されるプライベート・インタフェース

      cluster_interconnectのインタフェース・タイプを設定すると、それは起動時にインスタンスに適用されます。変更内容はインスタンスを再起動するまで反映されません。

    次の指定では、アドレス204.152.65.0にあるクラスタ・インターコネクトとしてqfe0を識別します。

    qfe0/204.152.65.0:cluster_interconnect
    
  • Oracle Universal Installerは、OIFCFGを使用して、使用可能なインタフェースの識別および表示を行います。

  • インタフェース名の変更による影響は、どの名前を変更するか、またIPアドレスも変更するかどうかによって異なります。インタフェース名のみを変更する場合、影響はわずかです。OCR内に格納されたパブリック・インタフェースの名前を変更する場合、各ノードのnodeappsを変更する必要があります。したがって、この変更を有効にするために、nodeappsを停止する必要があります。

  • グローバル変更を実行する場合は、クラスタのすべてのメンバー上でOracle Clusterwareを再起動する必要があります。ローカル変更の場合は、ノードの再起動のみ実行する必要があります。データベースのインターコネクトの変更は、インスタンスの起動時に行われます。ただし、Oracle Clusterwareのインターコネクトは、異なる場合があります。

  • インターコネクトはインスタンスの起動時に選択されるため、OIFCFGコマンドの発行のみで、実行中のシステムにすぐに影響することはありません。そのかわり、このコマンドにより影響される可能性のあるコンポーネントの再起動後に、変更内容は有効になります。

OIFCFGの例

次の例では、OIFCFGコマンドの一般的な使用方法をいくつか示します。


例1   ネットワーク・インタフェースの名前のリスト

ローカル・ノード上で使用可能なすべてのインタフェースのインタフェース名とサブネットを表示するには、OIFCFGを使用して、次の例に示すようにiflistキーワードを実行します。

oifcfg iflist
hme0     139.185.141.0
qfe0     204.152.65.0

例2   ネットワーク情報の取得

また、getifコマンドを使用すると、特定のOIFCFG情報を取得できます。

oifcfg getif [ [-global | -node nodename] [-if if_name[/subnet]] [-type if_type] ]

たとえば、Oracle Clusterwareのインストール後に、rootユーザーとして次のコマンドを入力することで、パブリックおよびクラスタ・インターコネクトが適切な値に設定されているかどうかを確認できます。

$ oifcfg getif

このコマンドは、global publicおよびglobal cluster_interconnectの値を戻します。次に例を示します。

en0 144.25.68.0 global public
hme0 139.185.141.0 global cluster_interconnect

例3   新規グローバル・インタフェースの格納

新規インタフェースを格納するには、setifキーワードを使用します。たとえば、サブネット139.185.141.0のインタフェースhme0をグローバル・インタフェース(クラスタ内のすべてのOracle RACインスタンスに対するインターコネクトとして使用)として格納するには、次のコマンドを使用します。

oifcfg setif -global hme0/139.185.141.0:cluster_interconnect

2つのノード間(たとえばrac1およびrac2)にのみ存在するクラスタ・インターコネクトの場合、139.185.142.0がrac1およびrac2それぞれのインターコネクトのためのサブネット番号であるとすると、次のコマンドを使用してcms0インタフェースを作成できます。

oifcfg setif -global cms0/139.185.142.0:cluster_interconnect

例4   格納されたインタフェースの削除

グローバルまたはノード固有のインタフェースとして格納された構成を削除するには、OIFCFGのdelifコマンドを使用します。特定のノード固有のインタフェースまたはグローバル・インタフェースは、コマンドラインにインタフェース名を指定し削除します。オプションでサブネットを指定できます。-nodeオプションまたは-globalオプションが指定されていない場合、delifキーワードは、指定されたインタフェース、またはクラスタのすべてのノード上のグローバルおよびノード固有のすべてのインタフェースを削除します。

たとえば、次のコマンドでは、サブネット204.152.65.0のグローバル・インタフェースqfe0が削除されます。

oifcfg delif -global qfe0/204.152.65.0

次の例では、コマンドによって、OIFCFGで割り当てられたすべてのグローバル・インタフェースが削除されます

oifcfg delif -global


脚注の説明

脚注1: キャッシュ・フュージョンは、ブロックを保持しているインスタンスのメモリー・キャッシュから要求側インスタンスのメモリー・キャッシュにブロックを直接コピーするディスク不要のキャッシュ一貫性メカニズムです。