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Oracle Database高可用性ベスト・プラクティス
11gリリース1(11.1)
B54839-01
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1 高可用性ベスト・プラクティスの概要

Oracleベスト・プラクティスを使用すると、Oracleデータベースと関連テクノロジの可用性を向上させることができます。

この章には、次の各項が含まれます。

1.1 Oracleデータベースの高可用性アーキテクチャ

Oracleテクノロジとデプロイ・オプションは広い範囲をカバーするため、高可用性アーキテクチャの設計や実装にあたって不安を感じても不思議はありません。作業を成功に導くには、まずビジネス要件を明確に定義し、隅々まで理解しておくことが必要です。ビジネス要件を細かく分析することで、設計を適切に決定し、ビジネス・ニーズを最適のコスト効率で満足させるアーキテクチャを開発することが可能になります。選択するアーキテクチャは、可用性、パフォーマンス、スケーラビリティおよびセキュリティの要求水準を満たすものである必要があります。また、デプロイおよび継続管理に関する計画が明確に定義されているアーキテクチャである必要があります。それにより、簡潔性を高め、ビジネス・リスクを最小限に抑えることができます。

ビジネス要件が確定したら、『Oracle Database高可用性概要』を参照して、Oracle Maximum Availability Architecture(MAA)をはじめとする様々なOracle高可用性ソリューションの概要を把握し、高可用性アーキテクチャの設計を開始します。そのように設計されたアーキテクチャについては、このマニュアルで説明するベスト・プラクティスを使用して、検証と詳細な診断を行うことができます。

1.2 Oracleデータベースの高可用性ベスト・プラクティス

Oracle高可用性ベスト・プラクティスは、高可用性アーキテクチャの全社的デプロイを容易にします。技術面と運用面のベスト・プラクティスが、高可用性を実現し、実装と継続メンテナンスに関するコストを引き下げるために役立ちます。また、システム資源の使用率を最適化することもできます。

このマニュアルに記載されている高可用性ベスト・プラクティスを実装すると、次のことが可能になります。

1.3 Oracle Maximum Availability Architecture

Oracle Maximum Availability Architecture(MAA)は、Oracleにおける実証済の高可用性テクノロジおよび推奨事項に基づくベスト・プラクティスのブループリントです。MAAには、すべてのOracle製品(Oracle Database、Oracle Application Server、Oracle Applications、Oracle Collaboration SuiteおよびOracle Grid Control)の高可用性ベスト・プラクティスが含まれます。

MAAの主要な特性は、次のとおりです。

MAAの詳細と、MAAのすべての構成要素のベスト・プラクティスに関するドキュメントは、次の場所にあるMAAのWebサイトを参照してください。

http://www.otn.oracle.com/goto/maa

1.4 運用ベスト・プラクティス

停止時間を短縮する最善の方法の1つは、運用ベスト・プラクティスを取り入れることです。テスト環境での詳細な変更テストの実行、プライマリ・データベースを障害から保護するための厳密な変更制御ポリシーへの準拠、および十分に検証された修復計画の各停止タイプへの適用を通じて、問題や停止時間の発生を高い頻度で防ぐことができます。

Grid Controlなどの監視インフラストラクチャは、迅速な問題検出に不可欠です。停止および修復用のディシジョン・ツリーと自動修復機能を確保することで、意思決定や修復のための時間を回避または削減して停止時間を短縮できます。

主要な運用ベスト・プラクティス例を次に示します。