| Oracle Universal InstallerおよびOpatchユーザーズ・ガイド 11gリリース1(11.1) for Microsoft Windows and UNIX Systems E05707-05 |
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この章では、サイレント・インストールおよび抑止インストールを行うためのOracle Universal Installerでのレスポンス・ファイルの可用性について概説します。また、この章ではレスポンス・ファイルの変更または作成方法を説明し、組織内でのOracle製品のインストールをカスタマイズおよび標準化できるようにします。
この章の内容は次のとおりです。
この項では、次の項目について説明します。
サイレント・インストールはコンソールで実行され、GUIを使用しません。ユーザーに対して通常表示される対話型ダイアログは、サイレント・インストールでは表示されません。
ユーザーに一連のインストール・オプションの選択を求めるプロンプトを表示するかわりに、Oracle Universal Installerが、レスポンス・ファイルに格納されているか、コマンドラインで渡された定義済のオプション・セットを使用してソフトウェアをインストールします。サイレント・インストールの進捗はコンソールで参照できます。
レスポンス・ファイルは、通常はユーザーが対話型インストール・セッション中にOracle Universal Installerユーザー・インタフェースを通じた情報を含む指定ファイルです。それぞれの回答は、レスポンス・ファイルで識別される変数の値として格納されます。
たとえば、Oracleホームまたはインストール・タイプの値は、レスポンス・ファイル内で自動的に設定できます。
製品インストールのレスポンス・ファイル・テンプレートは、ステージ(CD-ROM)の<root of CD>/responseディレクトリにあり、値が事前に移入されています。次に例を示します。
<Products.xml_Location>/Response/<product>.<installtype>.rsp
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注意: インストールする製品のインストレーション・ガイドをチェックして、必要なファイルの正しいリストを入手してください。 |
サイレント・インストールは、複数のコンピュータにOracle製品を複数回インストールする必要がある場合に役立ちます。各コンピュータへのインストール時に選択するオプションが常に同じ場合は、各インストール画面の確認および様々なインストール・オプションの選択にかかる時間を節約できます。
サイレント・インストールでは、組織内の複数のユーザーがOracle製品のインストール時に確実に同じインストール・オプションを使用するようにできます。これにより、各コンピュータにどのコンポーネントおよびオプションがインストールされたかがわかるため、これらのユーザーのサポートが容易になります。
サイレント・インストールを実行する前に、Oracle製品に用意されているレスポンス・ファイル・テンプレートの設定を確認する必要があります。
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注意: Oracle製品がインストールされていないUNIXコンピュータでサイレント・インストールの実行を試行した場合、Oracle Universal Installerではデフォルトのインベントリの場所が使用され、インストールの正常終了時にroot権限でoraInstRoot.shスクリプトを実行するよう要求されます。
スクリプトは、_*Central Inventory - oraInventory *_ディレクトリに保存されています。このスクリプトは、Oracle製品を初めてインストールするホストにセントラル・インベントリを設定します。デフォルトの場所を上書きするには、INVENTORY_LOCATIONで場所を設定します。この場所は、セントラル・インベントリがすでに存在し、/var/opt/oracle/oraInst.loc(Linux、AIXおよびSequentの場合は/etc/oraInst.loc)によって示されている場合は無視されます。 セントラル・インベントリの詳細は、「Oracle Universal Installerインベントリ」を参照してください。 |
この章の以降の部分では、Oracle Universal Installerレスポンス・ファイル内で変更できる様々なパラメータおよび設定について説明します。
製品インストールにレスポンス・ファイル・テンプレートが含まれている場合、そのテンプレートはステージ(CD-ROM)の<root of CD>/responseディレクトリにあります。
製品インストールにレスポンス・ファイル・テンプレートが含まれていない場合は、選択したインストール・オプションに基づいてレスポンス・ファイルを作成できます。詳細は、「記録モードでのレスポンス・ファイルの作成」を参照してください。
レスポンス・ファイルを変更するには、次のようにします。
製品のレスポンス・ファイルのコピーを作成し、テキスト・エディタで開きます。
レスポンス・ファイルまたは製品のインストレーション・ガイドに記載されている情報を確認します。
多くのソフトウェア製品で、レスポンス・ファイルの設定を使用して特定の製品のインストールをカスタマイズします。インストール用ファイルの設定方法に関する推奨またはガイドラインは、レスポンス・ファイル・テンプレートを参照してください。
「レスポンス・ファイルの形式」の情報を使用して、レスポンス・ファイルの構成と内容をよく理解します。
組織のニーズを満たすようにレスポンス・ファイルを変更し、変更したバージョンを保存します。
変更したレスポンス・ファイルを使用したOracle Universal Installerの起動に関する情報は、「レスポンス・ファイルを使用したインストール」を参照してください。
Oracle Universal Installerの記録モードを使用することにより、選択したインストール・オプションに基づいて新規レスポンス・ファイルを作成できます。
記録モードを使用した場合、Oracle Universal Installerによりインストール・セッションがレスポンス・ファイルに記録されます。レスポンス・ファイルの名前はコマンドラインで指定します。記録済のレスポンス・ファイルは「サマリー」ページの直後に生成されるため、レスポンス・ファイルを作成するためにOracle製品を実際にインストールする必要はありません。つまり、記録モードでインストールを開始し、「サマリー」ページに到達するまでインストール・オプションの指定を進めます。「サマリー」ページで、「終了」をクリックしてインストールを中止します。これにより、選択したすべてのオプションが、生成されるレスポンス・ファイルに保存されます。
新規に作成したレスポンス・ファイルを使用して、組織内の他のコンピュータで同一のインストール・セッションを実行できます。
記録モードは、サイレント・インストール時にも使用できます。その場合、元のソース・レスポンス・ファイルで指定された変数値が新規レスポンス・ファイルに記録されます。
次の各項では、WindowsシステムおよびUNIXシステムでの記録モードの使用方法について説明します。
新規レスポンス・ファイルを記録するには、次のようにします。
コマンド・プロンプトでcdコマンドを使用して、インストールに使用するOracle Universal Installer実行可能ファイル(setup.exeまたはrunInstaller.sh)が含まれているディレクトリに移動します。
次のコマンドを入力します。
setup -record -destinationFile <response_file_name> (on Windows) ./runInstaller -record -destinationFile <response_file_name> (on UNIX)
<response_file_name>は新規レスポンス・ファイルの完全パスで置き換えます。次に例を示します。
setup -record -destinationFile C:\response_files\install_oracle11g.rsp (on Windows) ./runInstaller -record -destinationFile /private/temp/install_oracle11g.rsp (on UNIX)
Oracle Universal Installerユーザー・インタフェースを使用して、インストール・オプションを選択します。これらのインストール・オプションが記録されます。
Oracle Universal Installerに「サマリー」ページが表示された時点で、インストールを続行または終了できます。
Oracle Universal Installerでは、コマンドラインで指定したパスおよびファイル名を使用して新規レスポンス・ファイルが保存されます。
次の各項では、Oracle Universal Installerのレスポンス・ファイルの構成と内容について説明します。
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注意: ファイル名に絶対パスを使用することをお薦めします。ただし、ファイル名が相対パスの場合は、oraparam.iniファイルが存在するディレクトリに対して相対である必要があります。 |
この項では、変数への値の移入方法に関する情報を示します。
レスポンス・ファイル内のすべての変数値は名前と値の形式です。2つのコンポーネントに同じ名前の変数がある場合は、次のような式を記述して、各変数の一意性を保持する必要があります。
<component>:<variable>=<value>
同じ内部名を持つ2つのコンポーネントがあっても、バージョンが異なる場合は、次のような式を指定することで不正確さが解決されます。
<component>:<version>:<variable>=<value>
Oracle Universal Installerは、次の順序でコマンドライン変数を検索します。
<component>:<version>:<variable>=<value> <component>:<variable>=<value> <variable>=<value>
コマンドライン変数が見つからない場合、レスポンス・ファイル内で変数を同じ順序で検索します。
<component>:<version>:<variable>=<value> <component>:<variable>=<value> <variable>=<value>
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注意: Oracle Universal Installerは、レスポンス・ファイル内の不正なコンテキスト、形式または型の値を、値が指定されていない場合と同じように扱います。 |
<variable> = <recommendation> : <value>
<value_required>と指定されている値は、サイレント・インストールを正常に実行するために指定する必要があります。
<value_unspecified>と指定されている値については、値の指定は任意です。<value>は、表3-1にリストされている型のいずれかにできます。
<recommendation>パラメータには、ForcedまたはDefaultを指定できます。
Forcedを指定した場合、インストール時にダイアログは表示されません。値が自動的に使用されます。値を変更することはできません。
Defaultを指定した場合、インストール時にダイアログが表示され、値がデフォルトとして表示されます。必要に応じて、別の値を選択できます。
<recommendation>に何も指定しない場合は、Forcedがデフォルトとして指定されます。
コメントは、#(シャープ)記号で始まります。コメントには、変数の型に関する情報、および変数がダイアログに表示されるかどうかが示され、変数の機能が説明されます。変数と値にはコメントが関連付けられています。
次に例を示します。
#TopLevelComponent;StringList;Used in Dialog
TopLevelComponent={"Demo", "1.0"}
ヘッダーは、レスポンス・ファイルで使用される様々な形式およびコメント規則を説明するコメントです。
次に例を示します。
#Parameter : UNIX_GROUP_NAME #Type : String #Description : UNIX group to be set for the inventory directory. #Valid only on UNIX platforms. #Example : UNIX_GROUP_NAME = "install" UNIX_GROUP_NAME=<Value Unspecified>
次に、Oracle Universal Installerのパラメータを示します。Oracle Universal Installerを使用してインストールされるすべての製品には、製品固有の変数に加えて次のパラメータがあります。
このパラメータは、このレスポンス・ファイルにインクルードするレスポンス・ファイルのリストを指定します。メインのレスポンス・ファイルに他のレスポンス・ファイルをインクルードする場合は、このパラメータを使用する必要があります。メインのレスポンス・ファイルの値は、インクルードされたレスポンス・ファイルよりも優先されることに注意してください。
INCLUDE={"file1.rsp","file2.rsp",............."filen.rsp"}
INCLUDE文には、インクルードする各レスポンス・ファイルの絶対パスを指定する必要があります。相対パスを指定する場合、場所は現在の作業ディレクトリ(oraparam.iniファイルの場所)からの相対になることに注意してください。
このパラメータは、レスポンス・ファイルのバージョン番号を指定します。
RESPONSEFILE_VERSION = <version_number>
インストールする製品のソースの場所。このパラメータに対してデフォルトで生成される値は、runInstallerファイルoraparam.iniの場所からの相対パスです。相対パスは、複数のユーザーがネットワーク上で使用する共有レスポンス・ファイルで必要になります。ユーザーが様々なドライブにマッピングする可能性があるため、共有レスポンス・ファイルでは絶対パスは機能しません。
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注意:
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このパラメータは、複数のCDによるインストールで使用します。ファイルproducts.jarが存在するCDのラベルを含みます。ラベルは、products.jarと同じディレクトリ内のdisk.labelファイルにあります。
LOCATION_FOR_DISK2="F:\teststage\cd\Disk2"
3枚以上のディスクがある場合は、LOCATION_FOR_DISK3などの変数が追加されます。
サイレント・インストールのCDの場所は、次の2つの方法で特定されます。
Oracle Universal Installerは、レスポンス・ファイルの中でLocation_For_Disk{DiskNumber}変数を探し、その場所を使用します。
変数に値がないか必要なファイルがない場合は、../../Disk{DiskNumber}/stage下で(products.jarから)コンポーネントを検索します。
このため、レスポンス・ファイルに検索場所を指定するか、コンポーネントをディスクにコピーするかのいずれかの方法を使用できます。次に例を示します。
<Product_Shiphome_Location>/stage
ユーザーの確認なしにシステムを再起動する場合は、このBoolean変数をTRUEに設定します。この値を指定すると、システムが強制的に再起動されます。
インストーラが別のインストールを行うために「ファイルの場所」ページに移動する必要がある場合、またはサイレント・インストールを実行していて別のレスポンス・ファイルに移動する必要がある場合は、このBoolean変数をTRUEに設定します。
NEXT_SESSION = TRUE
このBoolean変数をTRUEに設定すると、ユーザーは、現在のインストール・セッションに失敗した場合でも別のインストール・セッションを起動できます。この変数が使用されるのは、NEXT_SESSION変数がTRUEに設定されているときのみです。
NEXT_SESSION_ON_FAIL = TRUE
現在のインストールの完了時に別のサイレント・インストールを自動的に開始する場合は、この文字列変数を使用して、次のセッションのレスポンス・ファイルの完全なパスを入力します。ファイル名のみを指定した場合、インストーラは<TEMP>/orainstallディレクトリでレスポンス・ファイルを検索します。この変数が使用されるのは、NEXT_SESSIONがTRUEに設定されているときのみで、それ以外の場合、Oracle Universal Installerはこの変数の値を無視します。
NEXT_SESSION_RESPONSE="/private/usr2/nextinstall.rsp"
製品をインストールする場所。完全なサイレント・インストールでは、ORACLE_HOMEの値を入力する必要があります。
現在のOracleホームの名前。完全なサイレント・インストールでは、ORACLE_HOME_NAMEの値を入力する必要があります。
カスタム・インストール・タイプで表示される場所ページは、この値をFALSEに設定することで非表示にできます。値をFALSEに設定した場合、ユーザーは別のディレクトリを指定できません。インストール済ディレクトリを変更できる製品がある場合は、値をTRUEに設定できます。
インストーラでカスタム・ツリー・ページを表示する必要がある場合は、SHOW_CUSTOM_TREE_PAGEをTRUEに設定します。カスタム・ツリー・ページで、依存コンポーネントを選択または選択解除できます。このページは、カスタム・インストール・タイプでのみ表示されます。
インストールの最後に表示されるインストールの成功/失敗ページは、この値をFALSEに設定することで非表示にできます。
インストーラの終了時に確認ダイアログを表示する必要がある場合は、TRUEに設定します。
SHOW_EXIT_CONFIRMATION = TRUE
インストール・フェーズ中に表示されるインストール進捗ページは、この値をFALSEに設定することで非表示にできます。
インストーラで「オプションの構成ツール」ページを表示する必要がある場合は、TRUEに設定します。「オプションの構成ツール」ページには、このインストールの一部であるオプションの構成ツールのリスト、およびツールがエラーになった理由に関する詳細情報を含む各ツールのステータスが表示されます。
インストーラのroot.shスクリプトの実行を確認するダイアログを表示する必要がある場合は、TRUEに設定します。この変数は、UNIXプラットフォーム上のみで有効です。
SHOW_ROOTSH_CONFIRMATION = TRUE
インストーラの最初のスプラッシュ画面を表示する必要がある場合は、TRUEに設定します。
SHOW_SPLASH_SCREEN = TRUE
この値をFALSEに設定することで、「サマリー」ページを非表示にできます。
インストーラで「ようこそ」ページを表示する必要がある場合は、TRUEに設定します。
SHOW_WELCOME_PAGE = FALSE
このインストールのリリース・ノートをインストールの最後に表示する必要がある場合は、このパラメータをTRUEに設定します。ダイアログ・ボックスに、使用可能なリリース・ノートがリストされます。このパラメータを使用する前に、SHOW_END_SESSIONパラメータをTRUEに設定する必要があるので、注意してください。
このパラメータは、文字列リストとしてのコンポーネント(製品)の名前およびバージョンです。TOPLEVEL_COMPONENTの値を入力する必要があります。
通常、コンポーネントは文字列のペアで表現されます。最初の文字列は内部名を表し、2番目の文字列はバージョンを表します。
たとえば、RDBMS 11.1は{"oracle.rdbms","11.1.0.0.0"}として表現できます。
このパラメータは、UNIXプラットフォームのインベントリに対して設定するUNIXグループ名です。
注意: UNIXグループ名は、初回のインストールでのみ使用されます。
このパラメータを使用して、削除セッション中にインベントリから削除するOracleホームを指定します。各ホームについて、フルパス情報を使用してホーム名を指定します。
REMOVE_HOMES={"/home/oracle/ora9i","/home/oracle/ora8i"}
このパラメータを使用して、サイレント削除セッション中に削除するコンポーネントのリストを入力します。各コンポーネントについて、内部コンポーネント名とバージョンを指定します。
DEINSTALL_LIST={"sample1","1.0.0.0.0"}
サイレント削除中に削除の確認ダイアログ・ボックスを非表示にする場合は、このパラメータをFALSEに設定します。
サイレント削除中に削除の進捗ダイアログ・ボックスを非表示にする場合は、このパラメータをFALSEに設定します。
DEPENDENCY_LISTは、コンポーネントが依存する依存コンポーネントのリストです。これらの依存コンポーネントは、インストール時に「選択済」として表示されるコンポーネントのリストを表します。次に、このパラメータの特性の一部をリストします。
DEPENDENCY_LIST変数は、依存性があり、その依存性が必須のものでない場合にのみ生成されます。
コンポーネントを選択解除された項目としてダイアログにリストすることはできません。
必須の依存コンポーネントは必ず選択されるため、その指定は冗長です。依存コンポーネントは、他にも2種類(オプションおよび1つ以上)を選択できます。
コンポーネントのリストは、内部名およびバージョン番号で指定されます。
一般的な例を次に示します。
DEPENDENCY_LIST={"oracle.netclt","9.2.0.4.0","oracle.netmgr","9.2.0.4.0"}
このパラメータは、Oracleホームがインストールされるクラスタ上のノードをリストします。新規インストールの場合は、インストールを実行する必要のあるノード・リスト(ローカル・ノードを含む)です。パッチの適用またはアップグレードの場合は、Oracleホームがすでにインストールされているノード・リストです。
"CLUSTER_NODES={alpha-1, alpha-2}"
このパラメータは、サイレント・インストール時にインストールするクラスタ上のリモート・ノード(ローカル・ノードとは別)をリストします。Oracle Universal Installerでは、指定したすべてのノードにインストールします。
"REMOTE_NODES={alpha-1, alpha-2}"
このパラメータは、インストールが行われる現在のノードを指定します。
LOCAL_NODE={}
すべての必須構成ツールはインストーラにより起動されますが、ツールの内部名をOPTIONAL_CONFIG_TOOLSセクションで指定することにより、起動する構成ツールを任意で選択できます。
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注意: OPTIONAL_CONFIG_TOOLS変数は、少なくとも1つのオプションの構成ツールが使用可能な場合にのみ生成されます。 |
サイレント・モードでも、データベース・インストールの最後にNet Configuration AssistantまたはDatabase Configuration Assistantをコールできます。たとえば、Net Configuration Assistantをサイレント・モードで起動するには、パラメータs_responseFileName="netca.rsp"を渡すことができます。
自動起動オプション・ツールおよびユーザー起動オプション・ツールの両方を文字列リストで指定できます。
#Example : OPTIONAL_CONFIG_TOOLS = {"configtool2 ", "configtool3"}
OPTIONAL_CONFIG_TOOLS=<Value Unspecified>
この変数に値が指定されていない場合は、すべてのツールがデフォルトで実行されます。値が指定されている場合は、それらのツールのみが実行され、他のツールは無視されます。
構成ツールを抑止するには、実行するツールのみを、コンポーネントごとに追加されるOPTIONAL_CONFIG_TOOLS変数の一部として指定します。構成ツールの内部名を使用する必要があります。レスポンス・ファイル・ジェネレータは、変数に対して指定されるオプションの一部としてこれらの内部名も生成します。
たとえば、oracle.serverにTool1およびTool2があり、Tool1のみをレスポンス・ファイルで実行する場合は、次のように指定できます。
oracle.server:11.1.0.0.0:OPTIONAL_CONFIG_TOOLS={"Tool1"}
インストール・タイプ変数を設定して、現在選択しているトップレベル・コンポーネントのインストール・タイプを決定できます。
インストール・タイプ変数は、複数のインストール・タイプが使用可能な場合にかぎり、トップレベル・コンポーネントに対してのみ生成されます。
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注意: INSTALL_TYPEの値は必ず入力する必要があります。 |
コンポーネントのインストールに使用する言語を設定できます。値の指定では内部名を使用する必要があります。
en, : English fr, : French de, : German ja, : Japanese
たとえば、日本語を指定するには次のようにします。
SELECTED_LANGUAGES = {"ja"}
Oracle Universal Installerでサポートされる言語の詳細は、「製品言語の選択」を参照してください。
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注意: SELECTED_LANGUAGES変数は、複数の言語が使用可能な場合にのみ生成されます。 |
ライセンス契約に同意する場合は、このBoolean変数をTRUEに設定します。このパラメータでは、この変数をTRUEに設定して、通常GUIで同意されるライセンス契約に同意することを示す必要があります。この変数は、サイレント・インストールでのみ使用します。この変数をTRUEに設定するまでは、インストールを続行できません。
このパラメータは、Oracle Configuration Manager(OCM)構成で使用されるMy Oracle Supportのユーザー名/電子メール・アドレスを示します。このパラメータは、直接接続が使用可能な場合、または(直接接続が使用不可能な場合は)有効なプロキシ接続が存在する場合のみ、My Oracle Supportユーザー名を検証します。
OCMを構成しない場合、MYORACLESUPPORT_USERNAMEまたはTRUEに設定する必要があるDECLINE_SECURITY_UPDATES以外のセッション変数に、値を渡す必要がありません。これによりOCMはインストールされますが、構成されません。
構成使用例
MYORACLESUPPORT_USERNAMEのみが指定された場合
OUIはユーザー名をMy Oracle Supportに対して検証しませんが、匿名電子メール登録モードで構成します。
直接接続が使用不可能で、DECLINE_SECURITY_UPDATES=TRUEの場合、OUIはユーザー名をMy Oracle Supportに対して検証しませんが、切断モードで構成します。
直接接続が使用不可能で、PROXY_*値が指定されている場合、OUIはユーザー名をMy Oracle Supportに対して検証しませんが、匿名電子メール登録モードで構成します。
SECURITY_UPDATES_VIA_MYORACLESUPPORT=TRUEで、MYORACLESUPPORT_PASSWORDが指定されている場合、OUIはユーザー名をMy Oracle Supportに対して検証し、My Oracle Supportユーザー登録モードで構成します。
SECURITY_UPDATES_VIA_MYORACLESUPPORT=TRUEで、MYORACLESUPPORT_PASSWORDが指定されているが、直接接続が使用不可能で、DECLINE_SECURITY_UPDATES=TRUEの場合、OUIは切断モードで構成します。
SECURITY_UPDATES_VIA_MYORACLESUPPORT=TRUEで、MYORACLESUPPORT_PASSWORDが指定されているが、直接接続が使用不可能で、PROXY_*変数が指定されている場合、OUIはMy Oracle Supportユーザー登録モードで構成します。
MYORACLESUPPORT_USERNAMEが空で、DECLINE_SECURITY_UPDATES=TRUEの場合、OUIはOCMを構成しません。
OCMの詳細は、『Oracle Configuration Managerインストレーションおよび管理ガイド』を参照してください。
このパラメータは、ユーザーがセキュリティ更新を受け取ることができるようにするOUIウィンドウ・チェック・ボックスと同等です。(「セキュリティ・アップデートをMy Oracle Support経由で受け取る」の次に「My Oracle Supportパスワード」フィールドが表示されます。)このパラメータにより、My Oracle Support資格証明に対するパスワードを設定できます。デフォルトは、FALSEです。これをTRUEに設定すると、ユーザーはパスワードを入力する必要があります。
このパラメータは、Oracle Configuration Manager(OCM)構成で使用されるMy Oracle Supportパスワードを示します。このパラメータは、直接接続が使用可能な場合、または(直接接続が使用できない場合は)有効なプロキシ接続が存在する場合のみ、検証に使用されます。デフォルトは、空です。
OCMの詳細は、『Oracle Configuration Managerインストレーションおよび管理ガイド』を参照してください。
直接接続が使用不可能で、Oracle Configuration Managerを構成しない、または接続にプロキシの詳細を指定しない場合、このパラメータをFALSEに設定します。デフォルトは、FALSEです。
MYORACLESUPPORT_USERNAMEに値を設定せず、このパラメータをTRUEに設定すると、Oracle Configuration Managerは構成されません。
Oracle Configuration Managerの詳細は、『Oracle Configuration Managerインストレーションおよび管理ガイド』を参照してください。
このプロキシ接続サーバーは、直接接続が使用不可能で、DECLINE_SECURITY_UPDATES=FALSEの場合のみ、使用されます。
このプロキシ接続ポートは、直接接続が使用不可能で、DECLINE_SECURITY_UPDATES=FALSEの場合のみ、使用されます。
このプロキシ接続ユーザー名は、直接接続が使用不可能で、DECLINE_SECURITY_UPDATES=FALSEの場合のみ、使用されます。
このプロキシ接続パスワードは、直接接続が使用不可能で、DECLINE_SECURITY_UPDATES=FALSEの場合のみ、使用されます。
多くのOracleソフトウェア製品には、Oracle Universal Installerの画面を表示したりインストール中の質問に答えることなくコマンドラインからOracle Universal Installerを実行するためのツールおよび手順が用意されています。
これらはサイレント・インストールと呼ばれます。Oracle Universal Installerは一連のインストール・オプションの選択を要求するかわりに、定義済のオプション・セットを使用して、ソフトウェアをインストールします。これらのオプションは、レスポンス・ファイル(.rsp)に格納されます。
レスポンス・ファイルに関する次の情報を確認します。
製品インストールにレスポンス・ファイルが含まれている場合、そのファイルはステージ(CD-ROM)の<root of CD>/responseディレクトリにあります。
Oracle製品のレスポンス・ファイルを変更して、組織のインストールをカスタマイズできます。詳細は、「レスポンス・ファイルの変更」を参照してください。
記録モードを使用して、独自のレスポンス・ファイルを作成できます。詳細は、「記録モードでのレスポンス・ファイルの作成」を参照してください。
Oracle Universal Installerをコマンドラインから起動する場合は、「Oracle Universal Installerの終了コードの使用」を参照してください。
次の各項では、Oracle Universal Installerの起動時にレスポンス・ファイルを指定する方法について説明します。
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注意: Oracle製品がインストールされていないUNIXコンピュータでサイレント・インストールの実行を試行した場合は、エラー・メッセージが生成されます。このようなコンピュータでサイレント・インストールを実行するには、最初に/oraInventoryディレクトリに保存されているスクリプトoraInstRoot.shを実行する必要があります。このスクリプトは、root権限を使用して実行する必要があります。これにより、Oracle Universal InstallerはOracle製品を初めてインストールするホストにセントラル・インベントリを設定できます。
セントラル・インベントリの詳細は、「Oracle Universal Installerインベントリ」を参照してください。 |
Oracle Universal Installerを起動し、レスポンス・ファイルを指定するには、実行可能ファイルがインストールされているディレクトリでコマンドラインに次のコマンドを入力します。
setup.exe -responseFile <filename> <optional_parameters> (on Windows) ./runInstaller -responseFile <filename> <optional_parameters> (on UNIX)
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注意: responseFileの完全なパスを指定する必要があります。指定しない場合、Oracle Universal Installerでは、その場所が、起動されたOracle Universal Installerに関連付けられているoraparam.iniからの相対パスであるとみなします。 |
コマンドラインの使用方法に関するヘルプを表示するには、実行可能ファイルが格納されているディレクトリで、コマンドラインに次のように入力します。
setup -help (on Windows) ./runInstaller -help (on UNIX)
Windowsでは、setup -helpを実行すると、「...の起動を準備中」というメッセージが表示された新しいコマンド・ウィンドウが開きます。ヘルプ情報は、すぐにこのウィンドウに表示されます。
-responseFileフラグで使用できるオプション・パラメータは次のとおりです。
-nowelcome: インストール時に表示される「ようこそ」ダイアログを非表示にするには、-nowelcomeフラグを-responseFileフラグとともに使用します。
-silent: Oracle Universal Installerを完全なサイレント・モードで実行するには、-silentフラグを-responseFileフラグとともに使用します。「ようこそ」ダイアログは自動的に非表示になります。
-formCluster: クラスタを指定するには、Oracle Clusterwareインストールで-formClusterフラグを使用します。
-silentフラグが指定されていて、ダイアログの特定の変数に値が指定されていない場合は、インストーラが停止します。このフラグが指定されている場合、インストールの成功または失敗は、次のように生成されます。
OracleインベントリがないホストではsilentInstall<timestamp>.logというファイル内。このファイルは、UNIXでは/tmpディレクトリに生成され、Windowsプラットフォームでは変数TEMPで指定されたディレクトリに生成されます。
インベントリがすでに存在するホストのインベントリ・ログ・ディレクトリ内。
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注意: -silentオプションを使用した場合は「ようこそ」画面が表示されないため、-nowelcomeオプションを-silentオプションとともに使用する必要はありません。 |
Oracle Universal Installer 2.1以上では、Oracle Universal Installerをコマンドラインから起動する場合に特定の変数の値を指定できます。具体的には、セッション変数およびコンポーネント変数を指定できます。レスポンス・ファイルの形式および構成の詳細は、「レスポンス・ファイルの変更」を参照してください。
コマンドラインで変数の値を指定し、その変数がレスポンス・ファイルでも定義されている場合は、コマンドラインで指定した値がレスポンス・ファイルの変数の値より優先されます。
セッション変数の値を指定するには、次のコマンド構文を使用します。
./runInstaller session:<variable_name>=<value> (on UNIX) setup.exe session:<variable_name>=<value> (on Windows)
たとえば、共通の「ようこそ」ページが表示されないようにするには、次のように指定します。
./runInstaller session:SHOW_WELCOME_PAGE=false (on UNIX) setup.exe session:SHOW_WELCOME_PAGE=false (on Windows)
session:タグはオプションであり、主に曖昧性を排除するために使用されます。
コンポーネント変数の値を指定するには、次のコマンド構文を使用します。
./runInstaller <component_name>:<component_version>:<variable_name>=<value> (on UNIX) setup.exe <component_name>:<component_version>:<variable_name>=<value> (on Windows)
たとえば、COMP2というコンポーネントのバージョン1.1で変数VAR1の値を変更するには、次のように指定します。
./runInstaller COMP2:1.1.0.0.0:VAR1="test" (on UNIX) setup.exe COMP2:1.1.0.0.0:VAR1="test" (on Windows)
<component_name>:および<component_version>:タグはオプションであり、主に曖昧性を排除するために使用されます。異なるコンポーネントまたはバージョンで同じ名前の変数が2つある場合は、これらのタグを使用して区別できます。