ヘッダーをスキップ

Oracle Database 管理者ガイド
11gリリース1(11.1)

E05760-03
目次
目次
索引
索引

戻る 次へ

A リリース11g におけるDBMS_JOBのサポート

この付録の内容は次のとおりです。

DBMS_JOBの概要

DBMS_JOBはジョブのスケジュールに使用するPL/SQLパッケージです。このパッケージは、より強力で柔軟性の高いOracle Schedulerで置き換えられています。DBMS_JOBからOracle Schedulerに切り替えることをお薦めしますが、DBMS_JOBは下位互換性を維持するために引き続きサポートされます。

関連項目:

第27章「Oracle Schedulerを使用したジョブのスケジューリング」 

DBMS_JOBの構成

JOB_QUEUE_PROCESSES初期化パラメータには、ジョブの実行用に作成できるプロセスの最大数を指定します。Oracle Databaseリリース11g以降では、JOB_QUEUE_PROCESSESのデフォルトが1000になっています。ジョブ・コーディネータ・プロセスは、実行されるジョブ数と使用可能なリソースに基づいて、必要な数のジョブ・キュー・プロセスのみを起動します。JOB_QUEUE_PROCESSESにより低い数字を設定すると、ジョブ・キュー・プロセスの数を制限できます。JOB_QUEUE_PROCESSESを0に設定すると、DBMS_JOBが使用禁止になります。

DBMS_JOBとOracle Schedulerの使用

DBMS_JOBとOracle Scheduler(スケジューラ)は、同じジョブ・コーディネータを使用して、ジョブ・キュー・プロセスを起動します。(スケジューラの場合、これらのプロセスはジョブ・スレーブ・プロセスと呼ばれます。この項では、これらの用語を同じ意味で使用します。)通常、DBMS_JOB用のジョブ・キュー・プロセス数を制限するには、JOB_QUEUE_PROCESSES初期化パラメータを使用し、スケジューラのジョブ・スレーブ・プロセス数を制限するには、スケジューラ属性max_job_slave_processesを使用しますが、スケジューラはJOB_QUEUE_PROCESSESパラメータの影響を受けます。

スケジューラのジョブ・スレーブ・プロセスの最大数は、JOB_QUEUE_PROCESSESmax_job_slave_processesの値の小さいほうの値で決まります。次に例を示します。

JOB_QUEUE_PROCESSESが0の場合は、DBMS_JOBが使用禁止になり、スケジューラのジョブ・スレーブ・プロセスの最大数はmax_job_slave_processesスケジューラ属性で制御されます。

関連項目:

 

DBMS_JOBからOracle Schedulerへの移行

この項では、DBMS_JOBパッケージで作成されたジョブを取得し、DBMS_SCHEDULERパッケージを構成して制御するOracle Schedulerを使用してそれらをリライトする方法の例をいくつか示します。

ジョブの作成

次は、DBMS_JOBを使用してジョブを作成する例です。

VARIABLE jobno NUMBER;
BEGIN
DBMS_JOB.SUBMIT(:jobno, 'INSERT INTO employees VALUES (7935, ''SALLY'',
   ''DOGAN'', ''sally.dogan@xyzcorp.com'', NULL, SYSDATE, ''AD_PRES'', NULL, 
    NULL, NULL, NULL);', SYSDATE, 'SYSDATE+1');
COMMIT;
END;
/

DBMS_SCHEDULERを使用した等価の文は、次のようになります。

BEGIN
DBMS_SCHEDULER.CREATE_JOB(
   job_name          =>  'job1',
   job_type          =>  'PLSQL_BLOCK',
   job_action        =>  'INSERT INTO employees VALUES (7935, ''SALLY'',
     ''DOGAN'', ''sally.dogan@xyzcorp.com'', NULL, SYSDATE,''AD_PRES'', NULL,
      NULL, NULL, NULL);');
   start_date        =>  SYSDATE,
   repeat_interval   =>  'FREQ = DAILY; INTERVAL = 1');
END;
/

ジョブの変更

次は、DBMS_JOBを使用してジョブを変更する例です。

BEGIN
DBMS_JOB.WHAT(31, 'INSERT INTO employees VALUES (7935, ''TOM'', ''DOGAN'', 
   ''tom.dogan@xyzcorp.com'', NULL, SYSDATE,''AD_PRES'', NULL,
   NULL, NULL, NULL);');
COMMIT;
END;
/

この文では、別の値を挿入するようにJOB1の処理が変更されます。DBMS_SCHEDULERを使用した等価の文は、次のようになります。


BEGIN
DBMS_SCHEDULER.SET_ATTRIBUTE(
   name          => 'JOB1',
   attribute     => 'job_action',
   value         => 'INSERT INTO employees VALUES (7935, ''TOM'', ''DOGAN'', 
      ''tom.dogan@xyzcorp.com'', NULL, SYSDATE, ''AD_PRES'', NULL,
      NULL, NULL, NULL);');
END;
/

ジョブ・キューからのジョブの削除

次の例では、DBMS_JOBを使用してジョブを削除します。14144は実行されているジョブの番号です。

BEGIN
DBMS_JOB.REMOVE(14144);
COMMIT;
END;
/

DBMS_SCHEDULERを使用して、かわりに次のような文を発行します。

BEGIN
   DBMS_SCHEDULER.DROP_JOB('myjob1');
END;
/

関連項目:

 


戻る 次へ
Oracle
Copyright © 2001, 2008, Oracle Corporation.
All Rights Reserved.
目次
目次
索引
索引