通常、RMANの互換性ルールは、次のとおりです。
8.xまたは9.xのリカバリ・カタログ・スキーマは、リリース8.1.x以上のOracle Databaseで作成できます。また、10.0.1以上のリカバリ・カタログ・スキーマは、リリース9.0.1以上のOracle Databaseで作成できます。
リカバリ・カタログ・スキーマのリリースは、RMANクライアントのリリース以上である必要があります。
リカバリ・カタログが仮想プライベート・カタログ(「CREATE CATALOG」
を参照)の場合、それに接続するRMANクライアントのパッチ・レベルは、10.1.0.6または10.2.0.3である必要があります。Oracle9iのRMANクライアントは、仮想プライベート・カタログに接続できません。このバージョン制限は、Oracle Database 11gのベース・リカバリ・カタログに接続するRMANクライアントには適用されません。ベース・カタログに仮想プライベート・カタログのユーザーがいる場合も同様です。
RMANクライアントとターゲット・データベースのリリースは、同じにすることをお薦めします(他の有効な組合せについては、表B-2を参照してください)。RMANクライアントは、ターゲット・データベースまたは補助データベースより上位のリリースにすることはできません。
Oracle Database 10g以降のデータベースをOracle9i RMANクライアントでバックアップしているときには、データファイル・バックアップ・セットにはCOMPATIBLE=10.0.0
を使用して作成した制御ファイルを含めることはできません。この状況に対処するには、制御ファイルの自動バックアップをON
に設定します。
補助データベース・インスタンスのリリースは、RMANクライアントのリリースと同じである必要があります。
すべてのリリースのOracle Databaseで、以前のリリースで作成されたバックアップ・セットとコピーをOracle8iに復元できます。
表B-2に、RMANコンポーネントのリリース要件を示します。リリースの前にある記号>=
は、このリリース以上のすべてのOracle Databaseのリリースおよびそれらのパッチを示します。
表B-2 RMANの互換性一覧
ターゲット/補助データベース | RMANクライアント | リカバリ・カタログ・データベース | リカバリ・カタログ・スキーマ |
---|---|---|---|
8.0.6 |
8.0.6 |
>=8.1.7 |
>=8.0.6 |
8.1.7 |
8.0.6.1 |
>=8.1.7 |
>=8.1.7 |
8.1.7 |
8.1.7 |
>=8.1.7 |
>=RMANクライアント |
8.1.7.4 |
8.1.7.4 |
>=8.1.7 |
8.1.7.4 |
8.1.7.4 |
8.1.7.4 |
>=8.1.7 |
>= 9.0.1.4 |
9.0.1 |
9.0.1 |
>=8.1.7 |
>=RMANクライアント |
9.2.0 |
>=9.0.1.3および<=ターゲット・データベースの実行可能ファイル |
>=8.1.7 |
>=RMANクライアント |
10.1.0 |
>=9.0.1.3および<=ターゲット・データベースの実行可能ファイル |
>=9.0.1 |
>=RMANクライアント |
10.2.0 |
>=9.0.1.3および<=ターゲット・データベースの実行可能ファイル |
>=9.0.1 |
>=RMANクライアント |
11.1.0 |
>=9.0.1.3および<=ターゲット・データベースの実行可能ファイル |
>=10.2.0.3 |
>=RMANクライアント |
11.2.0 |
>=9.0.1.3および<=ターゲット・データベースの実行可能ファイル |
>=10.2.0.3 |
>=RMANクライアント |
新しいリリースのデータベースで、古いリリースのRMANクライアントを使用する場合、新しいリリースの機能は使用できません。たとえば、Oracle9iのRMANクライアントを使用してOracle Database 10gをバックアップする場合、高速リカバリ領域、フラッシュバック・データベース、RMANで管理される補助インスタンスを使用したTSPITR、RESETLOGS
を使用したリカバリなどの機能にはアクセスできません。