用途
connectStringSpec
副次句を使用すると、ユーザー名、パスワードおよびネット・サービス名を指定してターゲット・データベース、リカバリ・カタログ・データベースまたは補助データベースに接続できます。この接続は、ユーザーの認証とデータベースの識別のために必要です。
前提条件
ターゲット・データベースおよび補助データベースに対してCONNECT
を実行するには、SYSDBA
権限が必要です。リカバリ・カタログ・データベースに接続するときは、ユーザーSYS
で接続しないでください。
使用上の注意
RMANによるデータベースへの接続は、SQL*Plusによるデータベースへの接続と同じ方法で指定および認証します。唯一異なるのは、ターゲット・データベースまたは補助データベースへのRMAN接続ではSYSDBA
権限が必要なことです。AS SYSDBA
キーワードは、暗黙的に指定され、明示的には指定できません。SQL*Plus使用時のデータベース接続オプションについては、『Oracle Database管理者ガイド』を参照してください。
注意: 適切なセキュリティ・プラクティスとして、コマンドラインにパスワードを入力するときは、プレーン・テキストで入力しないでください。RMANでは、RMANプロンプトで要求された場合にのみパスワードを入力してください。パスワード保護については、『Oracle Databaseセキュリティ・ガイド』を参照してください。 |
セマンティクス
構文要素 | 説明 |
---|---|
/ |
ユーザーIDまたはパスワードを指定せずにターゲット・データベースに接続した場合、スラッシュ(/)が、オペレーティング・システム認証機能を使用して、ユーザーSYS での接続を確立します(例4-12を参照)。
注意: スラッシュ(/)は、プラットフォーム固有の環境変数に依存します。 |
userid |
指定したユーザーに対してデータベース接続を確立します。パスワードを指定しない場合、RMANはプロンプトを表示して対話方式でパスワードを取得します(例4-11を参照)。文字は表示されません。
注意: 接続文字列に空白を含めることはできませんが、スラッシュ( |
/ password |
パスワードを使用して指定したユーザーに対して接続を確立します。ターゲット・データベースがオープンされていない場合は、パスワード・ファイルの存在が必要です。
注意: コマンドラインにプレーン・テキストで入力したパスワードは、セキュリティ上脆弱です。プロンプトに対してパスワードを入力するなど、より安全な方法が利用できます。 |
@ net_service_name |
オプションのOracle Netネット・サービス名を使用してデータベースへの接続を確立します(例4-10を参照)。 |
例
例4-10 リカバリ・カタログを使用しないターゲット・データベースへの接続
この例では、データベース接続を指定せずにRMANを起動します。CONNECT
コマンドでは、Oracle Netサービス名prod
を使用して、デフォルトのNOCATALOG
モードでターゲット・データベースに接続します。プロンプトに対してSYS
パスワードを入力します。
% rman
RMAN> CONNECT TARGET SYS@prod
target database Password: password
connected to target database: PROD (DBID=39525561)
例4-11 オペレーティング・システムのコマンドラインでのターゲット・データベースへの接続
この例では、パスワードを指定せずに、オペレーティング・システムのコマンドラインでユーザーSYS
としてターゲット・データベースに接続します。RMANによって、パスワードの入力を求めるプロンプトが表示されます。
% rman TARGET SYS
Recovery Manager: Release 11.1.0.6.0 - Production on Wed Jul 11 17:51:30 2007
Copyright (c) 1982, 2007, Oracle. All rights reserved.
target database Password: password
例4-12 オペレーティング・システム認証を使用したターゲット・データベースへの接続
この例では、RMANを起動してから、オペレーティング・システム認証を使用してターゲット・データベースprod
に接続します。また、ネット・サービス名を使用して、リカバリ・カタログ・データベースcatdb
にも接続します。
% rman
RMAN> CONNECT TARGET /
connected to target database: PROD (DBID=39525561)
RMAN> CONNECT CATALOG rman@catdb
recovery catalog database Password: password
connected to recovery catalog database