用途
STARTUP
コマンドを使用すると、RMAN環境内からターゲット・データベースを起動できます。このコマンドは、SQL*PlusのSTARTUP
コマンドと同じです。
また、RMANのSTARTUP
コマンドでは、サーバー・パラメータ・ファイルや初期化パラメータ・ファイルがない場合にも、NOMOUNT
モードでインスタンスを起動できます。この機能は、消失したサーバー・パラメータ・ファイルのリストアを必要とする場合に役立ちます。
関連項目: データベースの起動と停止の方法については『Oracle Database管理者ガイド』を、SQL*Plus STARTUP構文については『SQL*Plusユーザーズ・ガイドおよびリファレンス』 を参照してください。 |
使用上の注意
RMANのSTARTUP
コマンドでは、サーバー・パラメータ・ファイルや初期化パラメータ・ファイルがない場合にも、NOMOUNT
モードでインスタンスを起動できます。この機能は、消失したサーバー・パラメータ・ファイルのリストアを必要とする場合に役立ちます(例3-54を参照)。
セマンティクス
構文要素 | 説明 |
---|---|
STARTUP |
STARTUP のみを指定して他のオプションを指定しない場合、インスタンスはデフォルトのサーバー・パラメータ・ファイルを使用して起動され、制御ファイルがマウントされた後、データベースがオープンされます。 |
DBA |
アクセスをRESTRICTED SESSION 権限を持つユーザーに制限します。 |
FORCE |
データベースがオープン状態の場合、FORCE は、データベースを再オープンする前にSHUTDOWN ABORT 文で停止します。データベースがクローズ状態の場合、FORCE はデータベースをオープンします。 |
MOUNT |
インスタンスを起動してからデータベースをマウントしますが、オープンはしません。 |
NOMOUNT |
データベースをマウントせずにインスタンスを起動します。パラメータ・ファイルが存在しない場合、RMANは一時パラメータ・ファイルでインスタンスを起動します。RESTORE SPFILE を実行すると、バックアップ・サーバー・パラメータ・ファイルをリストアできます。 |
PFILE filename |
ターゲット・データベースで使用するテキスト・ベースの初期化パラメータ・ファイルのファイル名を指定します。PFILE を指定しなければ、デフォルトの初期化パラメータ・ファイルの名前が使用されます。 |
例3-53 パラメータ・ファイルの指定によるデータベースのマウント
この例では、SHUTDOWN ABORT
を実行してから、非デフォルトの初期化パラメータ・ファイルの位置を指定し、制限付きアクセスでデータベースをマウントします。
CONNECT TARGET / STARTUP FORCE MOUNT DBA PFILE=/tmp/initPROD.ora;
例3-54 パラメータ・ファイルを使用しないインスタンスの起動
サーバー・パラメータ・ファイルが誤ってファイル・システムから削除されたとします。次の例では、パラメータ・ファイルを使用せずにインスタンスを起動して、RESTORE
SPFILE FROM AUTOBACKUP
を実行します。この例では、自動バックアップの場所が高速リカバリ領域であるため、SET DBID
は必要ありません。
CONNECT TARGET / STARTUP FORCE NOMOUNT; # RMAN starts instance with dummy parameter file RESTORE SPFILE TO '?/dbs/spfileprod.ora' FROM AUTOBACKUP RECOVERY AREA '/disk2' DB_NAME='prod'; STARTUP FORCE; # restart instance with restored server parameter file