Oracle Communications Data Modelでは、参照表および検索表にマスター・データ、参照データおよび次元データが格納され、実表、導出表および集計表に取引データおよびファクト・データが異なる粒度で格納されます。実表には最低レベルの粒度で取引データが格納され、導出表および集計表には統合および要約された取引データが格納されます。
2つのタイプの抽出、変換およびロード(ETL)操作が、表にデータを移入します。ソースETL操作では、ソースのオンライン・トランザクション処理(OTLP)アプリケーションから参照表、検索表および実表にデータを移入します。追加のIntra-ETL操作により、導出表および集計表に実表、参照表および検索表のデータを移入します。Intra-ETL操作はOracle Communications Data Modelの一部ですが、ソースETL操作はOracle Communications Data Modelに含まれていません。
Intra-ETL操作(スクリプト)には、次の2つのカテゴリがあります。
導出移入: データベース・パッケージに含まれるスクリプトで、実表、参照表および検索表のコンテンツに基づいて導出表に移入します。
集計移入: データベース・パッケージに含まれるスクリプトで、導出表および一部の参照表のコンテンツに基づいて、Oracle Communications Data Modelの集計表、主にマテリアライズド・ビューをリフレッシュします。
導出表はOracleの表を使用して実装され、集計表はマテリアライズド・ビューを使用して実装されます。
注意: Intra-ETLの変更はサポートされません。ただし、ビジネス要件でIntra-ETLのビジネス・ロジックの変更が必要とされる場合、サポートされていなくても、なんらかの顧客適応が必要になることがあります。 |
INTRA_ETL_FLWは実質的にはOracle Warehouse Builder Workflowコンポーネントを使用して設計されたプロセス・フローであり、個々のサブ・プロセス・フローの依存性を含め、各プロセス・フローを適切な順序で実行します。各表のロードの結果は、DWC_制御表で追跡されます。
詳細は、「Intra-ETLプロセス・フロー」および『Oracle Communications Data Model実装およびオペレーション・ガイド』を参照してください。
Oracle Communications Data Model Value_Lookup値には、Intra-ETLマッピングで使用される検索表とその値が含まれます。ハードコードされた値には、Intra-ETLマッピングの結合条件およびフィルタ条件で使用される表および値のリストが含まれます。
表7-1に、Intra-ETLマッピングで使用される検索表および値を示します。
表7-1 Intra-ETLマッピングの値検索の値
連番 | 表名(ハードコードされた値) | 列(ハードコードされた値) | 使用する値 | ETLプログラム名 | ETL使用タイプ |
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1 |
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ハードコード |
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ハードコード |
6 |
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ハードコード |
7 |
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ハードコード |
8 |
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9 |
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10 |
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ハードコード |
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ハードコード |
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ハードコード |
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ハードコード |
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ハードコード |
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ハードコード |
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28 |
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ハードコード |
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ハードコード |
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ハードコード |
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ハードコード |
32 |
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ハードコード |
33 |
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ハードコード |
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ハードコード |
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ハードコード |
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44 |
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Value_Lookup |
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Value_Lookup |
7 |
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Value_Lookup |
8 |
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Value_Lookup |
9 |
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Value_Lookup |
10 |
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Value_Lookup |
16 |
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Value_Lookup |
17 |
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Value_Lookup |
18 |
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Value_Lookup |
導出表に移入するパッケージを示します。デフォルトのネーミング・ルールは、ターゲット表の物理名に_PKG
を追加したものです。
ターゲット表DWD_ACCT_PYMT_MTHD_STAT_HIST
に移入します。詳細は、ACCOUNT PAYMENT METHOD STATUS HIST DRVDを参照してください。
ターゲット表DWD_CALL_CNTR_CALL_DAY
に移入します。詳細は、CALL CENTER CALL DAY DRVDを参照してください。
ターゲット表DWD_CALL_CNTR_CASE_DAY
に移入します。詳細は、CALL CENTER CASE DAY DRVDを参照してください。
ターゲット表DWD_CANBLZTN_DTL_DAY
に移入します。詳細は、CANNIBALIZATION DETAIL DAY DRVDを参照してください。
ターゲット表DWD_CNCT_DSCNCT_DAY
に移入します。詳細は、CONNECT DISCONNECT DAY DRVDを参照してください。
特定のサブスクライバの接続および切断情報が含まれます。
ターゲット表DWD_CUST_ACQSTN_SUMM_DAY
に移入します。詳細は、CUSTOMER ACQUISITION SUMMARY DAY DRVDを参照してください。
ターゲット表DWD_EXTRNL_DEBT_COLLCTN_DAY
に移入します。詳細は、EXTERNAL DEBT COLLECTION DAY DRVDを参照してください。
ターゲット表DWD_GIVE_AWAY_ITEM_DAY
に移入します。詳細は、GIVE AWAY ITEM DAY DRVDを参照してください。
ターゲット表DWD_INTRNL_DEBT_COLLCTN_DAY
に移入します。詳細は、INTERNAL DEBT COLLECTION DAY DRVDを参照してください。
ターゲット表DWD_MKT_OPRTR_PRTNG
に移入します。詳細は、MARKET OPERATOR PORTING DERIVEDを参照してください。
事業者間で受け継がれた番号ポーティングに関する情報のサマリー。
ターゲット表DWD_PRPD_ACCT_STTSTC
に移入します。詳細は、PREPAID ACCOUNT STATISTIC DRVDを参照してください。
ターゲット表DWD_PRPD_ALWNCE_DAY
に移入します。詳細は、PREPAID ALLOWANCE DAY DRVDを参照してください。
ターゲット表DWD_SL_RPRSTV_STTSTC_MO
を移入します。詳細は、SALES REPRESENTATIVE STATISTICS DRVDを参照してください。
ターゲット表DWD_SPLMNTR_SRVC_USG
に移入します。詳細は、SUPPLEMENTARY SERVICE USAGE DRVDを参照してください。
ターゲット表DWD_VAS_SBRP_QCK_SUMM
に移入します。詳細は、VAS SUBSCRIPTION QUICK SUMMARY DRVDを参照してください。
INTRA_ETL_FLWは、Oracle Warehouse Builderを使用して設計された完全なIntra-ETLプロセスであり、実表、参照表および検索表のデータを導出表、集計表およびリレーショナル・マテリアライズド・ビューに移入する個々のサブプロセス・フローで構成されています。このプロセス・フローは、個々のプログラムの依存性を遵守します。
図7-1に、メイン・プロセス・フローINTRA_ETL_FLWを示します。
INTRA_ETL_FLWプロセス・フローはSTART_PROCESSで初期化され、その際に、前のプロセス・フローが実行中かどうかのチェックが行われます。実行中のプロセスがある場合、START_PROCESSはEND_ERRORにジャンプするか、シーケンスからプロセス番号を生成します。このプロセス番号は、導出フローへの入力として送信されます。
STARTプロセスが開始されると、DRVD_FLWでプロセス番号が生成され、導出マッピングへの入力として送信されます。番号が生成されると、バックエンド(制御表)でステータスが更新されます。導出マッピングに成功した場合は、導出マッピングで制御表のステータスがチェックされます。
DRVD_FLWサブプロセス・フローには、実表、参照表、および検索表のコンテンツに基づいて導出表に移入するためのすべてのOracle Warehouse Builderのマッピングが含まれます。このサブプロセス・フローには、AGCR_FLWへの依存性があります。DRVD_FLWが成功した場合は、AGGR_FLWにナビゲートし、それ以外の場合はプロセスが終了します。
図7-2に、導出表の移入を行うDRVD_FLWサブプロセス・フローを示します。
DRVD_FLWは、正常に起動された後、フォークに移動します。FORKサブプロセスは、導出マッピングを実行します(これらは並行して実行されます)。アクティビティが開始されると、Start_Activity
により1つのレコードが制御表DWC_INTRA_ETL_ACTIVITYに挿入され、状態が実行中に設定されます。End_Activityにより、制御表のステータスが更新されます(制御表で、状態マッピングはCOMPLETED-SUCCESSまたはCOMPLETED-ERRORです)。ANDアクティビティは、すべてのパラレル・マッピングが完了したかどうかを指定した後、次のアクティビティ、たとえばEND_SUCCESSなどに切り替わります。このDRVD_FLWは、AGGR_FLWサブプロセス・フローに依存します。
AGGR_FLWサブプロセス・フローにはPL/SQLコードが含まれ、パーティション変更追跡戦略を使用して、すべての集計表(Oracle Communications Data Modelのマテリアライズド・ビュー)をリフレッシュします。
図7-3すべての集計表をリフレッシュするAGGR_FLWサブプロセス・フローを示します。
AGGR_FLWは、正常に起動および開始された後、フォークに移動されます。FORKプロセスは、集計を並行して実行させます。ANDアクティビティは、並列実行されているすべての集計が完了したかどうかを指定した後、次のアクティビティ(たとえばEND_SUCCESS)に切り替えます。
OLAP_MAPサブプロセス・フローは、Oracle Communications Data Modelの集計表からOracle Communications Data Modelアナリティック・ワークスペースにデータをロードして予測データを計算できるOLAPパッケージをトリガーします。DWC_OLAP_ETL_PARAMETER表からOLAP ETLパラメータを読み取ります。
図7-4は、OLAPパッケージをトリガーするOLAP_MAPサブプロセス・フローを示します。
MINING_FLWサブプロセス・フローは、データ・マイニング・モデルをトリガーします。
データのウィンドウは次の変数によって決定されます。
churn_interval_months
ltv_age_interval_years
dwc_etl_parameter.to_date_etl
dwc_etl_parameter.to_date_etlはデータの終了日を制限し、最初の2つのパラメータはそれぞれチャーン・モデルと生涯価値モデルのデータの開始日を制限します。
図7-5に、MINING_FLWサブプロセス・フローを示します。