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Oracle® Databaseインストレーション・ガイド
11g リリース2(11.2)for HP-UX
B57779-10
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4 Oracle Databaseのインストール

Oracle Databaseソフトウェアはインストール・メディアで提供されますが、Oracle Technology NetworkのWebサイトまたはOracle Software Delivery Cloudのポータルからもダウンロードできます。ほとんどの場合、ソフトウェアのインストールには、Oracle Universal Installerのグラフィカル・ユーザー・インタフェース(GUI)を使用します。ただし、Oracle Universal Installerを使用して、GUIを使用せずにサイレント・モード・インストールを実行することもできます。


関連項目:

サイレント・モード・インストールの詳細は、付録Aを参照してください。

4.1 インストール前の考慮事項

第1章「Oracle Databaseのインストールの概要」の情報を確認し、第2章「Oracle Databaseのインストール前の作業」に示す作業を完了します。

4.1.1 レスポンス・ファイル・モードまたはサイレント・モードでのOracle Databaseの複数インストールの実行

Oracle Databaseの複数インストールを実行する必要がある場合に、サイレント・モードまたはレスポンス・ファイル・モードを使用することがあります。レスポンス・ファイル・モードでは、ノードごとに、レスポンス・ファイルを使用してコマンドラインからOracle Universal Installerを実行します。レスポンス・ファイルは、通常Oracle Universal InstallerのGUIダイアログ・ボックスに入力される設定を含むテキスト・ファイルです。


関連項目:

サイレント・モード・インストールの詳細は、付録Aを参照してください。

4.2 コンポーネント固有のインストール・ガイドラインの参照

Oracle Universal Installerを起動する前に、次のガイドラインを参照してください。

  • Oracle Universal Installer

    以前のOracleリリースのOracle Universal Installerを使用してこのリリースのコンポーネントをインストールすることはできなくなりました。

  • Oracle Automatic Storage Management

    前のリリースでは、Oracle Automatic Storage Management(Oracle ASM)のインストールは、Oracle Databaseインストールの一部として実行されました。Oracle Database 11gリリース2 (11.2)では、Oracle ASMは、クラスタまたはスタンドアロン・サーバーへのOracle Grid Infrastructureのインストールに含まれます。

    既存のOracle ASMインストールをアップグレードするには、Oracle Grid Infrastructureのアップグレードを実行して、Oracle ASMをアップグレードします。Oracle ASMがインストールされていない場合、Oracle ASMを記憶域オプションとして使用するには、Oracle Databaseのインストールを開始する前に、Oracle Grid Infrastructureのインストールを完了してください。


    関連項目:

    スタンドアロン・サーバー用のOracle Grid Infrastructureのインストールの詳細は、第3章「スタンドアロン・サーバー用のOracle Grid Infrastructure」を参照してください

  • クラスタでのインストール

    Oracle ClusterwareおよびOracle RACがシステムにインストールされている場合、Oracle Universal Installerには、ハードウェアのクラスタ・インストールの指定ページが表示されます。Oracle RACをインストールしない場合は、「ローカル・インストール」オプションを選択する必要があります。


    関連項目:

    『Oracle Real Application Clustersインストレーション・ガイドfor Linux and UNIX Systems』

4.2.1 データベース・キャラクタ・セットの選択

Oracle Databaseでは、次の3つに対してデータベース・キャラクタ・セットが使用されます。

  • SQL文字データ型(CHAR、VARCHAR2、CLOB、およびLONG)で格納されているデータ。

  • 表名、列名、PL/SQL変数などの識別子。

  • ストアドSQLおよびPL/SQLソース・コード(このコードに埋め込まれたテキスト・リテラルも含む)。

データベースを作成した後でキャラクタ・セットを変更すると、一般的に、時間およびリソースの面で大きなコストがかかります。このような処理を行うには、データベース全体をエクスポートした後で再びインポートすることにより、すべての文字データの変換が必要な場合もあります。そのため、データベース・キャラクタ・セットは、インストールの時点で慎重に選択することが重要です。

データベース・キャラクタ・セットには、Unicode AL32UTF8を使用することをお薦めします。Unicodeは、現在世界で使用されている言語のほとんどをサポートしている汎用キャラクタ・セットです。また、現在では使用されていない歴史的な文字(アルファベット)も多数サポートしています。Unicodeは、Java、XML、XHTML、ECMAScriptおよびLDAPなど様々な技術におけるネイティブ・エンコーディングです。Unicodeは、インターネットや世界経済をサポートしているデータベースに非常に適しています。

AL32UTF8はマルチバイト・キャラクタ・セットであるため、文字データに対するデータベース操作の速度は、WE8MSWIN1252などのシングルバイト・データベース・キャラクタ・セットと比較すると若干遅い可能性があります。使用する文字がASCIIの対象外である大部分の言語について、その言語のテキストに必要な記憶領域をみると、その言語をサポートしているレガシー・キャラクタ・セットを使用した場合よりもAL32UTF8を使用した場合の方が大きくなります。記憶領域が大きくなるのは、英語以外の文字データに関してのみです。Unicodeでは、汎用性や柔軟性があるために、通常はこうした過剰な負担が生じます。

テキスト処理における互換性、記憶域の要件、またはパフォーマンスが重要な要素であり、かつデータベースがサポートしているのが単一グループの言語に限定される場合には、レガシー・キャラクタ・セットの使用を検討します。この場合、対象のデータベースに接続しているクライアントに最も多く使用されているキャラクタ・セットを、データベース・キャラクタ・セットとして選択します。

Oracle Universal InstallerおよびこのリリースのDatabase Configuration Assistantで提案または使用されるデフォルトのキャラクタ・セットは、オペレーティング・システムの言語構成に基づいています。

大部分の言語では、データベースがWindows上にインストールされていない場合でも、Microsoft Windowsのキャラクタ・セットの1つであるWE8MSWIN1252がデフォルトのキャラクタ・セットとなります。これは、データベースに接続しているクライアントの大多数が、オペレーティング・システムとしてMicrosoft Windowsを使用しているという前提に基づくものです。データベースには、クライアントから受け取った文字をすべて格納できる必要があり、Microsoft Windowsのキャラクタ・セットは、対応するISO 8859キャラクタ・セットよりも扱える文字が豊富なため、通常はMicrosoft Windowsのキャラクタ・セットを選択するのが適切です。たとえば、EE8MSWIN1250キャラクタ・セットではユーロ通貨記号や様々なスマート・クォート文字がサポートされているのに対し、対応するEE8ISO8859P2キャラクタ・セットでは、そのような記号や文字はサポートされていません。Oracle Databaseでは、NLS_LANG設定で宣言されたデータベース・キャラクタ・セットとクライアントのキャラクタ・セットの間でデータが変換されます。

Oracle Universal Installerで選択用に表示されるデータベース・キャラクタ・セットのリストには、推奨するキャラクタ・セットのみが含まれています。Oracle Databaseでは、この他にも多くのキャラクタ・セットがサポートされていますが、それらは非推奨になっているか、または別に推奨するキャラクタ・セットのバイナリ・サブセットです。たとえば、WE8DECは非推奨のキャラクタ・セットであり、US7ASCIIおよびWE8ISO8859P1はいずれもWE8MSWIN1252のバイナリ・サブセットです。

互換性を維持するため、非推奨のキャラクタ・セットでデータベースを作成する必要がある場合は、「詳細」データベース構成オプションを選択してください。対話モードでDatabase Configuration Assistantを使用すると、HP-UXでサポートされている任意のデータベース・キャラクタ・セットを選択できます。

4.2.2 Oracle Automatic Storage Managementディスク・グループの使用

この項はオプションで、ディスク・グループの識別方法およびディスク・グループに含まれる空きディスク領域の判別方法を説明します。Oracle Grid Infrastructureをインストールする際に作成されたOracle ASMの既存ディスク・グループに、データベース・ファイルまたはリカバリ・ファイルを格納できます。


注意:

既存ディスク・グループを管理するOracle ASMインスタンスは、Oracle Grid Infrastructureホーム・ディレクトリで実行されます。

Oracle ASMの既存ディスク・グループが存在するかどうか、またはディスク・グループの空きディスク領域が十分かどうかを確認するには、次の手順を実行します。

  1. oratabファイルの内容を表示して、Oracle ASMインスタンスがシステムに組み込まれているかどうかを判断します。

    # more /var/opt/oracle/oratab
    

    Oracle ASMインスタンスがシステムに構成されている場合、oratabファイルには次のような行が含まれます。

    +ASM:oracle_home_path:N
    

    この例で、+ASMはOracle ASMインスタンスのシステム識別子(SID)、oracle_home_pathはOracle ASMインストールのOracleホーム・ディレクトリです。通常、Oracle ASMインスタンスのSID+ASMです。

  2. シェル・プロンプトを開き、ORACLE_SIDおよびORACLE_HOME環境変数を一時的に設定して、Oracle ASMインスタンスで使用する適切な値を指定します。

    たとえば、Oracle ASMのSID+ASMで、ORACLE_BASEディレクトリのgridサブディレクトリにある場合は、次のコマンドを入力して必要な設定を作成します。

    • Bourne、Bash、またはKornシェルの場合:

      $ ORACLE_SID=+ASM
      $ export ORACLE_SID
      $ ORACLE_HOME=/u01/app/oracle/product/11.2.0/grid/
      $ export ORACLE_HOME
      
    • Cシェルの場合:

      % setenv ORACLE_SID +ASM
      % setenv ORACLE_HOME /u01/app/oracle/product/11.2.0/grid
      
  3. SQL*Plusを使用して、SYSASM権限を持つSYSユーザーとしてOracle ASMインスタンスに接続し、必要に応じてインスタンスを起動します。

    # $ORACLE_HOME/bin/sqlplus /nolog
    SQL> CONNECT SYS as SYSASM
    Enter password: SYS_password 
    SQL> STARTUP
    
  4. 次のコマンドを入力して、既存のディスク・グループ、そのディスク・グループの冗長性レベルおよび各グループの空きディスク領域を表示します。

    SQL> SELECT NAME,TYPE,TOTAL_MB,FREE_MB FROM V$ASM_DISKGROUP;
    
  5. 出力結果から、適切な冗長性レベルが設定されているディスク・グループを特定し、そのディスク・グループにある空き領域を記録します。

  6. 前述の項で記述した記憶域の要件を満たすために、必要に応じて追加のディスク・デバイスをインストールまたは指定します。


    注意:

    既存のディスク・グループにデバイスを追加する場合、そのディスク・グループにある既存のデバイスと同じサイズおよび同じパフォーマンス特性を持つデバイスを使用することをお薦めします。

4.3 インストール・ソフトウェアへのアクセス

Oracle Databaseソフトウェアはインストール・メディアで提供されますが、Oracle Technology NetworkのWebサイトまたはOracle Software Delivery Cloudのポータルからもダウンロードできます。ソフトウェアをハードディスクからインストールするには、ソフトウェアをダウンロードして解凍するか、インストール・メディアがある場合はそこからソフトウェアをコピーする必要があります。

Oracle Databaseのアクセスおよびインストールは、次のいずれかの方法で実行できます。

4.3.1 Oracleソフトウェアのダウンロード

試用版のインストール・ファイルをOracle Technology Network(OTN)またはOracle Software Delivery Cloudのポータルからダウンロードして、ハードディスクに解凍できます。ライセンス規約を読み、理解していることを確認します。ほとんどのダウンロードには、開発ライセンスが含まれています。この項の内容は、次のとおりです。

4.3.1.1 OTNからのインストール用アーカイブ・ファイルのダウンロード

Oracle Technology Networkからインストール用アーカイブ・ファイルをダウンロードする手順は、次のとおりです。

  1. ブラウザを使用して、次のURLにあるOracle Technology Networkのソフトウェア・ダウンロード・ページにアクセスします。

    http://www.oracle.com/technetwork/indexes/downloads/index.html
    
  2. インストールする製品のダウンロード・ページに移動します。

  3. ダウンロード・ページで、各必須ファイルのサイズを合計して必要なディスク領域を確認します。

    ファイル・サイズは、ファイル名の隣に表示されます。

  4. アーカイブ・ファイルの格納および展開用に、十分な空き領域のあるファイル・システムを選択します。

    ほとんどの場合、使用可能なディスク領域としては、全アーカイブ・ファイルの2倍以上のサイズが必要です。

  5. 手順4で選択したファイル・システム上で、インストール・ディレクトリを保持するための親ディレクトリ(OraDB11gなど)を製品ごとに作成します。

  6. すべてのインストール用アーカイブ・ファイルを、手順5で作成したディレクトリにダウンロードします。

  7. ダウンロードしたファイルのサイズが、Oracle Technology Network上の対応するファイルと一致することを確認します。また、次のようなコマンドを使用して、チェックサムがOracle Technology Networkでの記述と同じであることを検証します。

    cksum filename.zip
    
  8. 作成した各ディレクトリでファイルを解凍します。

  9. 必須インストール・ファイルを解凍した後、「Oracle Databaseソフトウェアのインストール」を参照してください。

4.3.1.2 Oracle Software Delivery Cloudからのソフトウェアのダウンロード

Oracle Software Delivery Cloudからソフトウェアをメディア・パックとしてダウンロードできます。メディア・パックは電子版のソフトウェアで、Oracleのお客様はCD-ROMまたはDVDでも入手可能です。メディア・パックをダウンロードする手順は、次のとおりです。

  1. ブラウザを使用して、次のURLにあるOracle Software Delivery Cloudのポータルにアクセスします。

    https://edelivery.oracle.com/
    
  2. オンライン・フォームに情報(名前、会社、電子メール・アドレス、国)を入力して、「輸出確認」手続きを行います。

  3. メディア・パックの検索ページで、ダウンロードするメディア・パックを特定するための製品パックとプラットフォームを指定します。製品パックの名前がわからない場合は、ライセンス・リストを使用して検索できます。

  4. オプションで、ダウンロードする関連製品を「結果」リストから選択します。

  5. 検索結果ページで「Readme」をクリックし、ダウンロード手順と製品情報が記載されたReadmeファイルをダウンロードして確認します。

  6. Readmeを確認したら、検索結果から適切なメディア・パックを選択し、個別のzipファイルをダウンロードします。このページに記載されたダウンロードの注意事項に従います。必要なzipファイルのコンテンツをダウンロードして解凍した後、ソフトウェアのインストールを開始します。


    注意:

    ダウンロード可能なファイルのリストが記載されたページを印刷しておいてください。インストール中に参照する可能性のある部品番号とその説明のリストが含まれています。

  7. ファイルをダウンロードした後、「ダイジェストの表示」をクリックして、MD5またはSHA-1チェックサムが、メディア・ダウンロード・ページに示されている内容と一致することを検証します。


関連項目:

  • ソフトウェア・ダウンロードの整合性を検証する方法の詳細は、次のMy Oracle Supportノート549617.1を参照してください。

    https://support.oracle.com/CSP/main/article?cmd=show&type=NOT&id=549617.1

  • メディア・パックの詳細は、Oracle Software Delivery Cloudポータルのよくある質問セクションを参照してください。


4.3.1.3 インストール・ファイルの解凍

インストール用アーカイブ・ファイルを解凍する手順は、次のとおりです。

  1. 必要に応じて、ダウンロードしたインストール用アーカイブ・ファイルが格納されているディレクトリに変更します。

  2. Oracle RDBMSソフトウェアは2つのアーカイブ・ファイルとして提供されます。必ず、両方のアーカイブ・ファイルを同じディレクトリに抽出します。

    ダウンロードしたファイルの拡張子がzipの場合は、次のコマンドを使用してファイルの内容を解凍します。

    unzip file_name.zip
    

    ダウンロードしたファイルの拡張子がcpio.gzの場合は、次のコマンドを使用します。

    $ gunzip filename.cpio.gz
    

    このコマンドによって、次のような名前のファイルが作成されます。

    filename.cpio
    

    インストール・ファイルを解凍するには、次のようなコマンドを入力します。

    $ cpio -idcmv < filename.cpio
    

    注意:

    cpioコマンドで使用できる正しいオプションの詳細は、ダウンロード・ページを参照してください。

    一部のブラウザでは、ファイルのダウンロード中に解凍が行われますが、.gzファイル拡張子は残されます。


    このコマンドを実行すると、ファイルごとにDisknという名前のサブディレクトリが作成されます。nは、ファイル名にあるディスク番号です。

必須インストール・ファイルをすべて解凍した後、「Oracle Databaseソフトウェアのインストール」を参照してください。

4.3.2 ハードディスクへのソフトウェアのコピー

Oracle Databaseをインストールする前に、ソフトウェアをハードディスクにコピーし、インストール処理の実行を速めることをお薦めします。インストール・メディアの内容をハードディスクにコピーする前に、ディスクをマウントする必要があります。次の各項では、ディスクをマウントして内容をハードディスクにコピーする手順について説明します。

4.3.2.1 ディスクのマウント

ほとんどのHP-UXシステムでは、ディスク・ドライブにディスクを挿入するとディスクが自動的にマウントされます。ディスクが自動的にマウントされない場合は、次の手順に従ってディスクをマウントしてください。

  1. ユーザーをrootに切り替えます。

    $ sudo - root
    
  2. 必要に応じて次のコマンドを入力し、現在マウントされているディスクをアンマウントして、ドライブから取り出します。

    # /usr/sbin/umount /SD_DVD
    

    この例で、/SD_DVDはディスク・ドライブのマウント・ポイント・ディレクトリです。

  3. 適切なディスクをディスク・ドライブに挿入し、次のようなコマンドを入力してマウントします。

    # /usr/sbin/mount -F cdfs -o rr /dev/dsk/cxtydz /SD_DVD
    

    この例で、/SD_DVDはディスク・マウント・ポイント・ディレクトリで、/dev/dsk/cxtydzはディスク・デバイスのデバイス名(/dev/dsk/c0t2d0など)です。

  4. Oracle Universal Installerに「ディスクの場所」ダイアログ・ボックスが表示されている場合は、次の例のように、ディスクのマウント・ポイント・ディレクトリのパスを入力します。

    /SD_DVD
    

以降の操作については、次のいずれかの項を参照してください。

4.3.2.2 ハードディスクへのOracle Databaseソフトウェアのコピー


注意:

システムにインストール・メディアがない場合は、ソフトウェアをディスクから別のシステムのファイル・システムにコピーしてから、NFSを使用してファイル・システムをマウントするか、FTPを使用してソフトウェアをインストールするシステムにファイルをコピーできます。

インストール・メディアの内容をハードディスクにコピーする手順は、次のとおりです。

  1. ハードディスク上でOracleベース・ディレクトリの外部にOracleソフトウェアを格納するためのディレクトリを作成します。

    $ mkdir OraDb11g
    
  2. ディレクトリを手順1で作成したディレクトリに変更します。

    $ cd OraDb11g
    
  3. ディスクがマウントされていない場合は、マウントします。

    一部のプラットフォームでは、ディスクをドライブに挿入した時点で、ディスクが自動的にマウントされます。ディスクが自動的にマウントされない場合、「ディスクのマウント」を参照してプラットフォーム固有の情報を確認してください。

  4. 次のように、マウントされたディスクの内容を、対応する新規のサブディレクトリにコピーします。

    $ cp -R /directory_path OraDb11g
    

    この例では、/directory_pathがディスクのマウント・ポイント・ディレクトリです。

  5. 必要に応じて、次のディスクをマウントし、手順4の操作を繰り返します。

4.4 データベース・セキュリティ・オプション

インストールの実行中、データベースのセキュリティ構成を選択するよう求めるメッセージが表示されます。セキュアな構成オプションでは、データベース監査オプションによるデータベースの構成の他、パスワード・ポリシーやパスワードの有効期限に関する設定を行います。

データベースを新規にインストールする場合、Oracle Database 11gリリース2 (11.2)のデフォルト構成には、セキュアな構成オプションが含まれています。これらの高度なセキュリティ制御を無効にする場合は、データベースのインストール中に表示される「構成オプションの指定」画面で「すべての新規セキュリティ設定のアサート」チェック・ボックスを選択解除します。Oracle Databaseは、Oracle Database 10gリリース2のデフォルト・オプションでインストールされます。監査やパスワードに関するセキュリティ設定の有効/無効を切り替えたり、セキュリティ設定を以前の状態に戻すことができます。インストールした後でも、コマンドライン・インタフェースからDatabase Configuration Assistantを起動すると、セキュリティ構成を有効または無効にできます。

セキュリティ構成を有効にする場合:

dbca -silent -configureDatabase -sourceDB SID -disableSecurityConfiguration NONE -enableSecurityConfiguration true

セキュリティ構成を無効にする場合:

dbca -silent -configureDatabase -sourceDB SID -disableSecurityConfiguration [ALL|PASSWORD_PROFILE] -enableSecurityConfiguration false

SIDは、システム識別子です。

データベース・アップグレードの場合、アップグレードしたデータベースでは、既存のデータベース・セキュリティ構成が保持され、既存のアプリケーションとの互換性が確保されます。


注意:

  • インストール中またはインストール後にDatabase Configuration Assistantを使用し、セキュアな構成オプションを指定してデータベースを構成することをお薦めします。

  • Database Vaultは、高度なセキュリティ機能です。データベースとともにインストールする場合、Database Configuration Assistantのオプションを使用してセキュアな構成を変更することはできません。


4.5 Oracle Databaseソフトウェアのインストール

ほとんどの場合、Oracle Databaseのインストールには、Oracle Universal Installerのグラフィカル・ユーザー・インタフェース(GUI)を使用します。この項では、Oracle Universal InstallerのGUIを使用してほとんどのデータベースのインストールを実行する方法について説明します。

4.5.1 Oracle Universal Installerの実行

インストール・プロセスのタイプにかかわらず、次の手順に従ってOracle Universal Installerを起動し、ソフトウェアをインストールします。

  1. Oracleソフトウェア所有者ユーザー(通常はoracle)として、Oracleコンポーネントをインストールするコンピュータにログオンします。

  2. ソフトウェアをインストール・メディアからインストールする場合、ディスクがマウントされていないときは、マウントします。

    ディスクが自動的にマウントされない場合、「ディスクのマウント」を参照してプラットフォーム固有の情報を確認してください。

    一部のプラットフォームでは、インストール・メディアをドライブに挿入した時点で、ディスクが自動的にマウントされます。

  3. Oracle Universal Installerを起動するため、インストール・ファイルの場所に合せて、次のいずれかの操作を行います。


    注意:

    Oracle Universal Installerは、oracleユーザーとしてログインしてユーザーの環境を設定したターミナル・セッションから起動してください。

    • インストール・ファイルがインストール・メディアにある場合は、次のようなコマンドを入力します。その場合、directory_pathは、インストール・メディアのdatabaseディレクトリのパスです。

      $ /directory_path/runInstaller
      
    • インストール・ファイルがハードディスクにある場合は、ディレクトリをdatabaseディレクトリに変更し、次のコマンドを入力します。

      $ ./runInstaller
      
    • インストール前の更新のダウンロード

      Oracle Database 11gリリース2 (11.2.0.2)以降、保護されたデータ・センターでインストールを実行する場合、インストールを開始する前に、インターネットにアクセス可能なシステムから更新ダウンロード・モードでOracle Universal Installerを起動して、更新をダウンロードできます。Oracle Universal Installerで更新のダウンロードを開始するには、次のコマンドを入力します。

      $ ./runInstaller -downloadUpdates
      

      「My Oracle Support資格証明の入力」画面にMy Oracle Supportのユーザー名およびパスワードと、必要に応じてプロキシ設定を入力します。次に、ダウンロード先を入力し、「ソフトウェア更新のダウンロード」画面の 「ダウンロード」をクリックします。更新を使用できる場合は、指定した場所にダウンロードされます。「更新終了」画面に更新のダウンロードが終了したことが表示されます。「閉じる」をクリックします。

      更新をダウンロードしたら、インストールを実行するサーバーのディレクトリに更新ファイルを転送します。


      関連項目:


    Oracle Universal Installerが表示されない場合は、「X Windowの表示エラー」および「リモート端末でのインストール・エラー」のトラブルシューティング情報を参照してください。

  4. 次のガイドラインに従ってインストールを完了します。

    • Oracle Database 11gリリース2 (11.2)ソフトウェアは、既存のOracleホームにインストールしないでください。

    • Oracle Universal Installerの画面に表示される指示に従って操作を行います。追加情報が必要な場合は、「ヘルプ」をクリックします。


      関連項目:

      パスワードのガイドラインの詳細は、「アカウントとパスワードの確認」を参照してください。

    • Oracleサポート・サービスによって提供されたパッチを使用しないかぎり、Java Runtime Environment(JRE)を変更しないでください。Oracle Universal Installerにより、Oracleが提供するバージョンのJREが自動的にインストールされます。Oracle Universal Installerおよび複数のOracleアシスタントを実行するには、このバージョンが必要です。

    • ソフトウェアのインストール中にエラーが表示された場合は、付録Gのトラブルシューティング情報を参照してください。

    • Oracle Database Configuration Assistantを対話モードで実行するインストール・タイプを選択した場合は、データベースとネットワークの構成に関する詳細情報を指定する必要があります。

      Oracle Database Configuration Assistantを対話モードで使用しているときに不明な点がある場合は、画面にある「ヘルプ」をクリックします。


      注意:

      デフォルトのインストールを選択した場合、Oracle Database Configuration Assistantは対話的には実行されません。

  5. Configuration Assistant作業が完了したら、「終了」「終了」「はい」の順にクリックしてOracle Universal Installerを終了します。

  6. データベースのインストール中にOracle Universal Installerからroot権限でスクリプトを実行するように求められた場合は、rootユーザーとしてログインした端末で、次のようなコマンドを入力し、「OK」をクリックします。

    # /script_path/script_name
    

    詳細は、後続のインストール表の「製品のインストール」画面を参照してください。

  7. Oracle Databaseをインストールした後に実行する必要がある作業の詳細は、第5章を参照してください。

次の表は、Oracle Database 11gリリース2 (11.2)のEnterprise Editionのインストール中に表示される様々な画面をまとめたものです。

画面 アクション
セキュリティ・アップデートの構成 「電子メール」フィールドに、電子メール・アドレス(できればMy Oracle Supportの電子メール・アドレス)またはユーザー名を入力します。

セキュリティ・アップデートを受信するには、「セキュリティ・アップデートをMy Oracle Support経由で受け取る」チェック・ボックスを選択します。

「My Oracle Supportパスワード」フィールドに、My Oracle Supportのパスワードを入力します。

「次へ」をクリックします。

ソフトウェアの更新のダウンロード Oracle Database 11gリリース2 (11.2.0.2)以降では、ソフトウェアの更新機能を使用して、最新の更新を動的にダウンロードして適用できます。次のいずれかのオプションを選択し、「次へ」をクリックします。
  • My Oracle Support資格証明を使用してダウンロード: 最新のソフトウェア更新をダウンロードして適用するには、このオプションを選択します。

    Oracle Universal Installerのインターネット接続に使用するプロキシを構成するには、プロキシ設定をクリックします。使用するサイトのプロキシ・サーバー情報およびサーバーが接続しているローカル・エリア・ネットワークへのアクセス権を持つユーザー・アカウントを指定します。Oracle Database 11gリリース2 (11.2.0.3)以降、プロキシ・レルム情報を入力できます。プロキシ・レルム情報では大/小文字が区別されます。プロキシ・レルムがない場合、「プロキシ・ユーザー名」、「プロキシ・パスワード」および「プロキシ・レルム」の各フィールドに入力する必要はありません。

    「接続のテスト」をクリックして、プロキシの設定が正しく入力されてインストーラで更新をダウンロードできるかどうかを確認します。

  • 事前にダウンロードしたソフトウェア更新を使用: このオプションを選択すると、-downloadUpdatesフラグを使用して以前にダウンロードしたソフトウェア更新が適用されます。

    ソフトウェア更新をすでにダウンロードした場所のパスを指定します。

  • ソフトウェア更新のスキップ: 更新を適用しない場合は、このオプションを選択します。

関連項目: 「ソフトウェアの更新オプション」

ソフトウェア更新の適用 ソフトウェア更新をダウンロードするよう選択するか、事前にダウンロードしたソフトウェア更新のダウンロード場所を指定すると、この画面が表示されます。
  • 前の画面でMy Oracle Support資格証明を使用してダウンロードを選択した場合は、すべての更新のダウンロードおよび適用を選択し、「次へ」をクリックして更新を適用します。

    デフォルトでは、ソフトウェア更新のダウンロード場所は、このインストールの実行に使用しているOracleインストール所有者のホーム・ディレクトリになります。ソフトウェア更新を別の場所にダウンロードするよう選択する場合は、「参照」をクリックして、サーバーの別の場所を選択します。

  • 前の画面で事前にダウンロードしたソフトウェア更新を使用を選択した場合は、すべての更新の適用を選択して「次へ」をクリックし、インストールを開始する前にダウンロードした更新を適用します。

インストール・オプションの選択 次のいずれかのインストール・オプションを選択し、「次へ」をクリックします。
  • データベースの作成および構成: このオプションでは、新規データベースおよびサンプル・スキーマが作成されます。

  • データベース・ソフトウェアのみインストール: このオプションでは、データベース・バイナリをインストールするのみです。データベースを構成するには、ソフトウェアのインストール後にOracle Database Configuration Assistantを実行する必要があります。

  • 既存のデータベースのアップグレード: このオプションを選択すると、新しいOracleホームにソフトウェア・バイナリがインストールされます。インストール後、既存のデータベースをアップグレードできます。

システム・クラス データベース・インストール用のシステム・タイプを選択し、「次へ」をクリックします。
  • デスクトップ・クラス: ラップトップまたはデスクトップ・クラス・システムにインストールする場合に、このオプションを選択します。このオプションには初期データベースが含まれ、最小構成が可能です。このオプションは、データベースを短時間で稼働させる場合のものです。

    関連項目: 「ORACLE_HOSTNAME環境変数の設定」

  • サーバー・クラス: 本番データ・センターにOracle Databaseをデプロイする際に使用するようなサーバー・クラス・システムにインストールする場合に、このオプションを選択します。このオプションには、拡張構成オプションが用意されています。このオプションで使用できる拡張構成オプションには、Oracle RAC、Oracle ASM、バックアップおよびリカバリ構成、Oracle Enterprise Manager Grid Controlとの統合、より細かいメモリー・チューニングなどの多数のオプションがあります。

Gridインストール・オプション 実行するデータベース・インストールのタイプを選択し、「次へ」をクリックします。
  • 単一インスタンス・データベースのインストール: データベースおよびリスナーがインストールされます。

  • Real Application Clustersデータベースのインストール: Oracle Real Application Clustersがインストールされます。

  • Oracle RAC One Nodeデータベースのインストール: Oracle RAC One Nodeデータベースがインストールされます。

    注意: Oracle RAC One Nodeは、Oracle Clusterwareでのみサポートされます。

インストール・タイプの選択 次のいずれかを選択し、「次へ」をクリックします。
  • 標準インストール: このインストール方法がデフォルトで選択されています。この方法の場合、最小限の入力でOracle Databaseを簡単にインストールできます。この方法では、ソフトウェアがインストールされ、この画面上で指定する情報を使用することにより、汎用のデータベースがオプションで作成されます。

  • 拡張インストール: このインストール方法を使用すると、アカウントごとに異なるパスワードの作成、特定のタイプの初期データベース(トランザクション処理やデータ・ウェアハウス用など)の作成、異なる言語グループの使用、電子メール通知の指定など、より複雑なインストールを実行できます。

製品言語の選択 このオプションを選択すると、製品を実行する言語を選択できます。

製品の言語を、「使用可能な言語」リストから選択して、「選択された言語」リストに移します。「次へ」をクリックします。

データベース・エディションの選択 「Enterprise Edition」または「Standard Edition」を選択します。「次へ」をクリックします。

「オプションの選択」をクリックすると、選択内容に基づいてコンポーネント・リストの製品を有効または無効にできます。この画面を使用して、データベースをカスタマイズできます。この画面で使用可能なコンポーネントは次のとおりです。

  • Oracle Partitioning

  • Oracle OLAP

  • Oracle Label Security

  • Oracle Data MiningのRDBMSファイル

  • Oracle Database Vaultオプション

  • Oracle Real Application Testing

「OK」をクリックして操作を続行します。

注意: 「オプションの選択」ボタンは、「Enterprise Edition」インストール・タイプを選択した場合にのみ使用できます。

インストール場所の指定 デフォルトでは、Oracleベースのパスが表示されます。このパスは要件に応じて変更できます。「Oracleベース」「ソフトウェアの場所」を指定し、「次へ」をクリックします。

Oracleベース・ディレクトリは、Oracleインストールの所有者アカウントが所有するOracleソフトウェア・インストールの最上位ディレクトリです。デフォルトのOracleベースのパスはmountpoint/app/userで、userはインストールを実行中のユーザー・アカウントです。このパスは必要に応じて変更できます。

「ソフトウェアの場所」フィールドのデフォルト値を受け入れるか、OracleソフトウェアをインストールするOracleホームのディレクトリ・パスを入力します。ディレクトリ・パスに空白を含めないでください。「次へ」をクリックします。

注意: この画面は「拡張インストール」を選択した場合にのみ表示されます。

データベース・ホームのOracleホーム・パスおよびOracleベースのパスは、ASCII文字のみ使用できます。このリリースでは、Oracleデータベース・ホームまたはOracleベースでのASCII以外の文字の使用はサポートされません。

関連項目: 「ディレクトリのネーミング」および「必要なソフトウェア・ディレクトリの識別」

インベントリの作成 コンピュータにOracleソフトウェアを初めてインストールする場合は、中央インベントリのインベントリ・ディレクトリ・パスを指定するように求められます。

Oracleインベントリ・ディレクトリを所有するオペレーティング・システム・グループ(Oracleインベントリ・グループ)のoraInventoryグループ名を選択します。

「次へ」をクリックします。

注意: デフォルトでは、Oracleインベントリ・ディレクトリはOracleベース・ディレクトリの下にインストールされません。これは、すべてのOracleソフトウェア・インストールで共通のOracleインベントリを共有するため、Oracleインベントリはすべてのユーザー用に1つしかありませんが、Oracleベース・ディレクトリはユーザーごとにあるからです。

構成タイプの選択 次のいずれかを選択し、「次へ」をクリックします。
  • 汎用目的/トランザクション処理: これは汎用用途または大量のトランザクションを処理するアプリケーションのために設計された初期データベースです。

  • データ・ウェアハウス: データ・ウェアハウス・アプリケーションを実行するために最適化された初期データベースです。

これらの事前構成済データベース・タイプの説明は、Oracle Universal InstallerまたはOracle Database Configuration Assistantのオンライン・ヘルプを参照してください。

データベース識別子の指定 次の情報を指定して、「次へ」をクリックします。

データベース名

次の構文を使用して、グローバル・データベース名を指定します。

db_unique_name.db_domain
  • db_unique_nameは、データベース名です。最初の8文字が一意であり、アルファベットで始まっている場合、最大30文字含めることができます。英数字、アンダースコア(_)、ドル記号($)、番号記号(#)は使用できますが、その他の特殊文字をデータベース名に使用することはできません。

  • db_domainは、データベースに使用されるコンピュータ環境です。すべてのピリオドを含めて128文字以内で、英数字、アンダースコア(_)、番号記号(#)を使用できます。

注意: データベース名(一意のデータベース名の先頭8文字)、デリミタおよびデータベース・ドメイン名の組合せは、最大128文字です。

次に例を示します。

sales.us.example.com
  • db_unique_namesales

  • db_domainus.example.com

グローバル・データベース名を入力すると、Oracle Universal Installerにより、SID接頭辞にデータベース名が自動的に移入されます。この名前は、拡張インストールで変更できます。Oracle Universal Installerでは、SIDは12文字の英数字に限られ、SIDにアンダースコア(_)、ドル記号($)または番号記号(#)を含めることはできません。

「ORACLE_HOSTNAME環境変数の設定」および「データベースの識別」を参照してください。

構成オプションの指定 次の構成情報を指定して、「次へ」をクリックします。

メモリー:

「自動メモリー管理有効」オプションを選択すると、データベースはSGAとPGA間でメモリーを自動的に配分できます。このオプションの選択を解除する場合、SGAおよびPGAのサイズを手動で設定する必要があります。

キャラクタ・セット:

このオプションを選択すると、文字データを次のいずれかの方法でデータベース内に格納できます。

  • デフォルトを使用: このオプションを選択すると、オペレーティング・システムの言語設定を使用できます。

  • Unicodeを使用: このオプションを選択すると、複数の言語グループを格納できます。

  • 次のキャラクタ・セットのリストから選択: このオプションを選択すると、データベース・キャラクタ・セットの選択ドロップダウン・リストを使用できます。

関連項目:

セキュリティ:

「すべての新規セキュリティ設定のアサート」オプションがデフォルトで選択されています。この設定には、監査の有効化および新しいパスワード・プロファイルの使用が含まれます。

注意: デフォルト設定を使用することをお薦めします。

サンプル・スキーマ:

「サンプル・スキーマ付きデータベースを作成」オプションはデフォルトでは選択されません。このオプションを選択してサンプル・スキーマ付きで初期データベースを作成できます。

管理オプションの指定 次のいずれかのオプションを選択し、「次へ」をクリックします。
  • データベース管理に既存のOracle Enterprise Manager Grid Controlを使用: このオプションは、Oracle Enterprise Managerがインストールされている場合に役に立ちます。

  • データベース管理にOracle Enterprise Manager Database Controlを使用: このオプションを選択すると、Oracle Databaseをローカルで管理できます。オプションで、「電子メール通知を有効にする」を選択すると、送信SMTPサーバーと電子メール・アドレスを入力できます。

    「電子メール通知オプション」も参照

    注意: 「電子メール通知を有効にする」オプションは、Oracle Database 11gリリース2 (11.2.0.2)以降使用できません。

データベース記憶域オプションの指定 次のいずれかのオプションを選択し、「次へ」をクリックします。
  • ファイルシステム: データベースのファイルの場所を指定します。

  • 自動ストレージ管理: ASMSNMPユーザーのパスワードを指定します。

注意: Oracle ACFSファイル・システムでのOracleデータファイルのインストールはサポートされていません。これらのデータファイルは、Oracle ASMディスク・グループにインストールすることをお薦めします。

関連項目: 「Oracle Automatic Storage Managementディスク・グループの使用」

リカバリ・オプションの指定 次のいずれかのオプションを選択し、「次へ」をクリックします。
  • 自動バックアップを有効にしない

  • 自動バックアップを有効にする: このオプションを選択すると、バックアップ・ジョブで指定したリカバリ領域が使用されます。

    高速リカバリ領域にファイル・システム・ディレクトリを使用する場合は、「ファイル・システム」を選択し、「リカバリ領域の場所」フィールドで高速リカバリ領域のパスを指定します。

    高速リカバリ領域に自動ストレージ管理のディスク・グループを使用する場合は、「Oracle Automatic Storage Management」を選択します。

    バックアップ・ジョブを実行するオペレーティング・システム・ユーザーの資格証明を指定します。

    関連項目: 「Oracle Automatic Storage Managementインストールのためのディスクの準備」

ASMディスク・グループの選択 この画面は、記憶域オプションの指定画面でOracle Automatic Storage Managementを記憶域オプションとして選択した場合にのみ表示されます。

ディスク・グループはOracle Grid Infrastructureをインストールすると作成されます。ディスク・グループは、asmcmdまたはSQL create diskgroupコマンドを使用してSYSASM権限付きで構成されます。ASMディスク・グループは、複数のディスク・パーティションで構成されます。

この画面の表には、Oracle Grid Infrastructureをインストール中に作成された既存のディスク・グループが表示されます。データベース・ファイルの格納に使用するディスク・グループを選択します。

スキーマ・パスワードの指定 権限を持つデータベース・アカウントのパスワードを入力および確認し、「次へ」をクリックします。

注意: 必要に応じて、すべてのアカウントに同じパスワードを使用できます。ただし、アカウントごとに異なるパスワードを指定することをお薦めします。指定したパスワードを覚えておく必要があります。

権限付きオペレーティング・システム・グループ オペレーティング・システム・グループがデフォルトで選択されています。OSDBAおよびOSOPERグループを手動で選択することもできます。

「次へ」をクリックします。

関連項目: 詳細は、「必要なオペレーティング・システム・グループおよびユーザーの作成」を参照してください。

前提条件チェックの実行 このオプションでは、データベース・インストールを実行するための最小システム要件が満たされているかどうか確認できます。

「再チェック」をクリックすると、前提条件チェックが再度実行され、データベースのインストールを実行するための最小要件が満たされているかどうかを再確認できます。

問題を修正してからシステム要件を再チェックする場合は、「修正および再チェック」をクリックします。

注意: 「修正および再チェック」オプションにより、rootユーザーとして実行する必要があるスクリプトが生成されます。この生成されたスクリプトでは、一部のシステム・パラメータがOracle推奨値に設定されます。このスクリプトの内容は変更しないことをお薦めします。

関連項目: 詳細は、「インストール修正スクリプト」を参照してください。

失敗した前提条件チェックのリストを取得するには、リストから「失敗を表示」を選択します。OUIによって実行されたすべての前提条件チェックのリストを取得するには、「すべて表示」を選択します。成功した前提条件チェックのリストを取得するには、「成功を表示」を選択します。

注意: 「すべて無視」オプションを選択する場合は注意が必要です。このオプションを選択すると、Oracle Databaseをシステムに正常にインストールできるかどうかをOracle Universal Installerが確認できない場合があります。

関連項目: 第2章「Oracle Databaseのインストール前の作業」

サマリー この画面に表示された情報を確認して、「インストール」をクリックします。

注意: Oracle Database 11gリリース2 (11.2)以降では、「レスポンス・ファイルの保存」をクリックすると、すべてのインストール手順をレスポンス・ファイルに保存できます。後で、サイレント・インストールを実行する際にこのファイルを使用できます。

製品のインストール この画面に、データベースのインストールの進捗が表示されます。

次に、この画面には、ソフトウェアの構成およびデータベースの作成を実行するコンフィギュレーション・アシスタントのステータス情報が表示されます。

Database Configuration Assistantプロセスの最後にメッセージが表示されます。「OK」をクリックします。

インストール・プロセス中、「構成スクリプトの実行」ウィンドウが表示されます。root.sh、および必要に応じてorainstRoot.sh構成スクリプトをrootユーザーとして実行して、インストールを完了します。「OK」をクリックします。

注意: Oracleソフトウェアを初めてシステムにインストールする場合、Oracle Universal InstallerでorainstRoot.shスクリプトの実行が求められます。

関連項目: Oracle Database Configuration Assistantの詳細は、『Oracle Database 2日でデータベース管理者』を参照してください。

終了 この画面は、すべての構成ツールが成功すると自動的に表示されます。

この画面に表示されるEnterprise Manager Database Control URL情報を確認し、「閉じる」をクリックします。



注意:

インストールの完了後、Oracleソフトウェアの実行中に、/tmp/.oracleまたは/var/tmp/.oracleディレクトリとそのファイルを手動で削除したり、削除するcronジョブを実行しないでください。これらのファイルを削除すると、Oracleソフトウェアが断続的に応答しなくなる場合があります。Oracle Restartのインストールが次のエラーで失敗します。
CRS-0184: Cannot communicate with the CRS daemon.

4.6 Oracle Database Examplesのインストール

次の製品または機能の使用を予定している場合は、Oracle Database Examplesメディアから製品をダウンロードおよびインストールしてください。

  • Oracle JDBC開発ドライバ

  • Oracle Databaseのサンプル

  • Oracle Textのナレッジ・ベース

  • 様々なOracle製品のデモ

Oracle Database Examplesメディアからのソフトウェアおよび様々なOracle製品のデモのインストールの詳細は、『Oracle Database Examplesインストレーション・ガイド』を参照してください。