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Oracle® Database Net Servicesリファレンス
11gリリース2 (11.2)
B56287-07
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8 Oracle Connection Managerパラメータ(cman.ora)

この章では、cman.oraファイルの構成パラメータの完全なリストを提供します。

ここでは、次の項目について説明します。

Oracle Connection Manager構成ファイルの概要

cman.oraファイルに格納されているOracle Connection Managerの構成情報には、次の要素が含まれます。

  • Oracle Connection Managerのリスナーのプロトコル・アドレス

  • アクセス制御パラメータ

  • パフォーマンス・パラメータ

cman.oraファイルのデフォルトの位置はORACLE_HOME/network/adminディレクトリです。cman.oraファイルは次の場所に保存される場合もあります。

  • 環境変数TNS_ADMINまたはレジストリ値で指定されたディレクトリ。

  • LinuxおよびUNIXオペレーティング・システムの場合は、グローバル構成ディレクトリ。たとえば、Solarisオペレーティング・システムの場合、このディレクトリは/var/opt/oracleです。


    関連項目:

    オペレーティング・システム固有のOracleドキュメントを参照してください。

例8-1は、cman.oraファイルのサンプルを示しています。

例8-1 cman.oraファイルのサンプル

CMAN=
  (CONFIGURATION=
    (ADDRESS=(PROTOCOL=tcp)(HOST=proxysvr)(PORT=1521))
    (RULE_LIST=
      (RULE=(SRC=192.168.2.32/27)(DST=sales-server)(SRV=*)(ACT=accept))
        (ACTION_LIST=(AUT=on)(MCT=120)(MIT=30)))
      (RULE=(SRC=foo)(DST=hr-server)(SRV=cmon)(ACT=accept)))
    (PARAMETER_LIST=
      (MAX_GATEWAY_PROCESSES=8)
      (MIN_GATEWAY_PRCESSSES=3)
      (DIAG_ADR_ENABLED=ON)
      (ADR_BASE=/oracle/log)))

cman.ora構成ファイルは、次のセクションで構成されています。

  • リスニング・アドレス: ADDRESS=で始まり、リスナーに関する情報が含まれます。ADDRESSパラメータは必須です。

  • ルール・リスト: RULE_LIST=で始まり、ルール情報が含まれます。RULEパラメータはファイルのルール・リスト・セクションにリストされます。RULEパラメータは必須です。

  • パラメータ・リスト: PARAMETER_LIST=で始まり、「Oracle Connection ManagerのADR診断パラメータ」および「Oracle Connection ManagerのADR以外の診断パラメータ」にリストされているパラメータなど、その他すべてのパラメータが含まれます。

cman.oraファイルのパラメータ・リスト・セクションには、次のパラメータを含めることができます。デフォルト値は太字で記載されています。パラメータのデフォルト設定を上書きするには、パラメータとそのパラメータのデフォルト以外の値を入力します。

ASO_AUTHENTICATION_FILTER={off | on}

CONNECTION_STATISTICS={no | yes}

EVENT_GROUP={init_and_term | memory_ops | conn_hdlg | proc_mgmt | reg_and_load | wake_up | timer | cmd_proc | relay}

IDLE_TIMEOUT=0以上

INBOUND_CONNECT_TIMEOUT=0以上

LOG_DIRECTORY=log_directory

LOG_LEVEL={off | user | admin | support}

MAX_CMCTL_SESSIONS=任意の正数

MAX_CONNECTIONS=[1から1024]

MAX_GATEWAY_PROCESSES=最小ゲートウェイ・プロセス数より大きい任意の数(最大64)

MIN_GATEWAY_PROCESSES=64以下の任意の正数。最大ゲートウェイ・プロセス数以下であることが必要。

OUTBOUND_CONNECT_TIMEOUT=0以上

PASSWORD_instance_name=暗号化されたインスタンスのパスワードの値(設定されている場合)。

SESSION_TIMEOUT=0以上

TRACE_DIRECTORY=trace_directory

TRACE_FILELEN=任意の正数

TRACE_FILENO=任意の正数

TRACE_LEVEL={off | user | admin | support}

TRACE_TIMESTAMP={off | on}


注意:

  • INBOUND_CONNECT_TIMEOUTのデフォルト値は60です。

  • LOG_DIRECTORYのデフォルト値はORACLE_HOME/network/logです。

  • MAX_CMCTL_SESSIONSのデフォルト値は4です。

  • MAX_CONNECTIONSのデフォルト値は256です。

  • MAX_GATEWAY_PROCESSESのデフォルト値は16です。

  • MIN_GATEWAY_PROCESSESのデフォルト値は2です。

  • PASSWORD_instance_nameのデフォルト値は指定なしです。

  • TRACE_DIRECTORYのデフォルト値はORACLE_HOME/network/traceです。

  • TRACE_FILEENのデフォルト値は0です。

  • TRACE_FILENOのデフォルト値は0です。

  • パラメータPASSWORD_instance_namecman.oraに直接追加できません。このパラメータは、SAVE_PASSWDコマンドを発行すると追加されます。


例8-2は、cman.oraファイルのパラメータ・リスト・セクションを示しています。

例8-2 cman.oraファイルのパラメータ・リスト・セクション

   (PARAMETER_LIST= 
      (ASO_AUTHENTICATION_FILTER=ON)
      (CONNECTION_STATISTICS=NO)
      (EVENT_GROUP=INIT_AND_TERM,MEMORY_OPS,PROCESS_MGMT)
      (IDLE_TIMEOUT=30)
      (INBOUND_CONNECT_TIMEOUT=30)
      (LOG_DIRECTORY=/home/user/network/admin/log)   
      (LOG_LEVEL=SUPPORT)
      (MAX_CMCTL_SESSIONS=6)
      (MAX_CONNECTIONS=512)
      (MAX_GATEWAY_PROCESSES=10)
      (MIN_GATEWAY_PROCESSES=4)
      (OUTBOUND_CONNECT_TIMEOUT=30)
      (SESSION_TIMEOUT=60)
      (TRACE_DIRECTORY=/home/user/network/admin/trace)
      (TRACE_FILELEN=100)
      (TRACE_FILENO=2)
      (TRACE_LEVEL=SUPPORT)
      (TRACE_TIMESTAMP=ON))

Oracle Connection Managerのパラメータ

この項では、次のcman.oraファイルのパラメータをリストして説明します。

ADDRESS

用途

Oracle Connection Managerのプロトコル・アドレスを指定します。

構文

(ADDRESS=(PROTOCOL=protocol)(HOST=host_name)(PORT=port_number)

(ADDRESS=(PROTOCOL=tcp)(HOST=sales-server)(PORT=1521))

ASO_AUTHENTICATION_FILTER

用途

Oracle Advanced Securityの認証設定をクライアントで使用する必要があるかどうかを指定します。グローバル設定は、ACTION_LISTのルールレベルの設定によって上書きされます。

  • on: Oracle Connection Managerは、Secure Network Services(SNS)を使用していない接続リクエストを拒否します。SNSは、Oracle Advanced Securityの一部です。

  • off(デフォルト): Oracle Connection Managerは、クライアントとサーバー間のSNSをチェックしません。

CONNECTION_STATISTICS

用途

SHOW_CONNECTIONSコマンドで接続統計を表示するかどうかを指定します。グローバル設定は、ACTION_LISTのルールレベルの設定によって上書きされます。

  • yes: 統計を表示します。

  • no(デフォルト): 統計を表示しません。

EVENT_GROUP

用途

ログに記録するイベント・グループを指定します。複数のイベントを指定するには、カンマ区切りリストを使用します。

  • alert: アラート通知

  • cmd_proc: コマンド処理

  • conn_hdlg: 接続処理

  • init_and_term: 初期化および終了

  • memory_ops: メモリー操作

  • proc_mgmt: プロセス管理

  • reg_and_load: 登録およびロード更新

  • relay: 接続制御ブロック関連のイベント

  • timer: ゲートウェイのタイムアウト

  • wake_up: CMADMIN起動キュー関連のイベント


注意:

イベント・グループALERTはオフに設定できません。

IDLE_TIMEOUT

用途

確立された接続が、データを転送せずにアクティブな状態を維持できる時間を指定します。グローバル設定は、ACTION_LISTのルールレベルの設定によって上書きされます。

  • 0(デフォルト): タイムアウトを無効にします。

  • 0より大きい値: タイムアウトが有効になります。指定した値がタイムアウトになるまでの秒数です。

INBOUND_CONNECT_TIMEOUT

用途

Oracle Connection Managerのリスナーが、クライアントまたは別のOracle Connection Managerのインスタンスに対して、有効な接続を待機する時間を指定します。

  • 60(デフォルト): タイムアウトを無効にします。

  • 0より大きい値: タイムアウトが有効になります。指定した値がタイムアウトになるまでの秒数です。

LOG_DIRECTORY

用途

Oracle Connection Managerのログ・ファイルのディレクトリを指定します。

LOG_LEVEL

用途

ログ・メッセージのレベルを指定します。

  • off: ロギングなし。デフォルト。

  • user: ユーザーに起因するエラーのログ情報。

  • admin: 管理用(インストール用など)のログ情報。

  • support: Oracleサポート・サービス情報。

MAX_CMCTL_SESSIONS

用途

指定のインスタンスに許可されるOracle Connection Manager制御ユーティリティのローカルまたはリモート・セッションの最大同時実行数を指定します。同時に実行するセッションの1つは、ローカル・セッションであることが必要です。

指定できるセッション数は任意です。

MAX_CONNECTIONS

用途

ゲートウェイ・プロセスが処理できる接続スロットの最大数を指定します。

このパラメータは1から1024の値を受け入れます。

MAX_GATEWAY_PROCESSES

用途

Oracle Connection Managerがサポートするインスタンスのゲートウェイ・プロセスの最大数を指定します。

最小ゲートウェイ・プロセス数より大きい数を指定する必要があります。最大値は64です。

MIN_GATEWAY_PROCESSES

用途

Oracle Connection Managerのインスタンスがサポートする必要があるゲートウェイ・プロセスの最小数を指定します。

64までの任意のセッション数を指定できます。

OUTBOUND_CONNECT_TIMEOUT

用途

Oracle Connection Managerインスタンスと、データベース・サーバーまたは別のOracle Connection Managerインスタンスとの間に有効な接続が確立されるまでの待機時間を指定します。

  • 60(デフォルト): タイムアウトを無効にします。

  • 0より大きい値: タイムアウトが有効になります。指定した値がタイムアウトになるまでの秒数です。

PASSWORD_instance_name

用途

暗号化されたインスタンスのパスワードを指定します(設定されている場合)。

RULE

用途

着信接続をフィルタ処理するためのアクセス制御ルール・リストを指定します。ルール・リストによって、受入れ、拒否または削除される接続が指定されます。

このパラメータは、先頭にRULE_LIST=が付くcman.oraファイルのルール・リスト・セクションにリストされます。

構文

(RULE_LIST=
  (RULE=
    (SRC=host)
    (DST=host)
    (SRV=service_name)
    (ACT={accept|reject|drop})
    (ACTION_LIST=AUT={on|off}
    ((CONN_STATS={yes|no})(MCT=time)(MIT=time)(MOCT=time)))
  (RULE= ...))

追加パラメータ

RULEパラメータは、次のパラメータを使用して接続または接続のグループをフィルタ処理します。

SRC: ソース・ホスト名またはクライアントのIPアドレスを指定します。

DST: 接続先サーバーのホスト名またはデータベース・サーバーのIPアドレスを指定します。

SRV: 初期化パラメータ・ファイルのSERVICE_NAMEパラメータから取得した、Oracle Databaseのデータベース・サービス名を指定します。

ACT: 受信リクエストを受け入れる場合はaccept、拒否する場合はreject、エラー・メッセージを送信せずに拒否する場合はdropを指定します。

ACTION_LIST: 一部のパラメータにルールレベルのパラメータ設定を指定します。対象パラメータは次のとおりです。

  • AUT: クライアント側のOracle Advanced Security認証

  • CONN_STATS: ログの入出力統計

  • MCT: 最大接続時間

  • MIT: 最大アイドル・タイムアウト時間

  • MOCT: 最大発信接続時間

ルールレベルのパラメータは、対応するグローバル・パラメータを上書きします。

使用上の注意

  • ルールが指定されていない場合は、すべての接続が拒否されます。

  • ホスト名、IPアドレスまたはサブネット・マスクが、接続元および接続先になります。

  • クライアント接続には1つ以上のルールを、CMCTL接続には1つのルールを指定する必要があります。どちらか一方を省略した場合、そのルールのタイプに対するすべての接続が拒否されます。この後に示す例では、最後のルールがCMCTLのルールです。

  • Oracle Connection Managerでは、IPアドレスの一部にワイルドカードは使用できません。ワイルドカードを使用する場合は、完全なIPアドレスのかわりとして使用します。たとえば、クライアントのIPアドレスの場合は、(SRC=*)というように使用します。

  • Oracle Connection Managerでは、サブネット・アドレスの表記法として/nnのみをサポートしています。次の例の最初のルールに指定されている/27は、左端の27ビットで構成されるサブネット・マスクを示します。

(RULE_LIST=
  (RULE=
    (SRC=client1-pc)
    (DST=sales-server)
    (SRV=sales.us.example.com)
    (ACT=reject))
  (RULE=
    (SRC=192.168.2.45)
    (DST=192.168.2.200)
    (SRV=db1)
    (ACT=accept))
  (RULE=
    (SRC=foo)
    (DST=foobar)
    (SRV=cmon)
    (ACT=accept)))

SESSION_TIMEOUT

用途

ユーザー・セッションが使用できる最大時間を指定します。グローバル設定は、ACTION_LISTのルールレベルの設定によって上書きされます。このパラメータは、次の値を受け入れます。

  • 0(デフォルト): タイムアウトを無効にします。

  • 0より大きい値: タイムアウトが有効になります。指定した値がタイムアウトになるまでの秒数です。

TRACE_FILE

用途

Oracle Connection Managerのトレース・ファイルのディレクトリを指定します。

TRACE_FILELEN

用途

トレース・ファイルのサイズをKBで指定します。このサイズに達すると、トレース情報は次のファイルに書き込まれます。ファイルの数は、TRACE_FILENOパラメータで指定します。

TRACE_FILENO

用途

トレース・ファイルの数を指定します。このパラメータがTRACE_FILELENパラメータとともに設定されている場合、トレース・ファイルは循環方式で使用されます。最初のファイルが満杯になると、2番目のファイルを使用します(その後、同様に続きます)。最後のファイルが満杯になると、最初のファイルが再利用されます(その後、同様に続きます)。

TRACE_LEVEL

用途

トレース・メッセージのレベルを指定します。

  • off: トレースなし。デフォルト。

  • user: ユーザーに起因するエラーのトレース情報。

  • admin: 管理用(インストール用など)のトレース情報。

  • support: Oracleサポート・サービス情報。

TRACE_TIMESTAMP

用途

トレース・ログにタイムスタンプを使用することを指定します。TRACINGパラメータが有効な場合、トレース・ファイルの全トレース・イベントに、dd-mon-yyyy hh:mi:ss:mil形式のタイムスタンプが追加されます。

  • off: ファイルにタイムスタンプを含めません。

  • on: ファイルにタイムスタンプを含めます。

Oracle Connection ManagerのADR診断パラメータ

Oracle Database 11g より、Oracle Databaseには、問題の回避、検出、診断および解決のため詳細な障害診断可能インフラストラクチャが組み込まれています。対象となる問題は、データベース・コードの不具合、メタデータの破損およびカスタマ・データの破損が原因で発生したエラーなどの重大エラーです。

クリティカル・エラーが発生すると、そのエラーにはインシデント番号が割り当てられ、トレースやダンプなどのエラーの診断データが即座に取得され、インシデント番号でタグ付けされます。データは、自動診断リポジトリ(ADR)(データベースの外にあるファイルベースのリポジトリ)に格納されます。

この項では、ADRが有効な場合(DIAG_ADR_ENABLEDonに設定されている場合)に使用されるパラメータを示します。「Oracle Connection ManagerのADR以外の診断パラメータ」では、ADRが無効な場合(DIAG_ADR_ENABLEDoffに設定されている場合)に使用されるパラメータを示します。ADRが有効な場合、cman.oraファイルにリストされているADR以外のパラメータは無視されます。

ADR_BASE

用途

ADRが有効な場合に、トレース中およびロギング中のインシデントが格納されるベース・ディレクトリを指定します。

デフォルト

デフォルトはORACLE_BASE、またはORACLE_BASEが定義されていない場合はORACLE_HOME/logです。

書込み権限を持つディレクトリへの任意の有効なディレクトリ・パス

ADR_BASE=/oracle/network/trace

DIAG_ADR_ENABLED

用途

ADRトレースを有効にするかどうかを指定します。

使用方法

DIAG_ADR_ENABLEDパラメータがOFFに設定されている場合は、ADR以外のファイル・トレースが使用されます。

on | off

DIAG_ADR_ENABLED=on

LOG_LEVEL

用途

Oracle Connection Managerが実行するロギングのレベルを指定します。このパラメータは、ADR以外のログを使用している場合にも適用できます。

Oracle Connection Managerでは、次のログ・ファイルが使用されます。

  • instance-name_pid.log: リスナー用

  • instance-name_cmadmin_pid.log: CMADMIN用

  • instance-name_cmgw_pid.log: ゲートウェイ・プロセス用

ログ・ファイルはORACLE_HOME/network/logディレクトリに置かれます。

デフォルト

offまたは0

  • offまたは0: ログを出力しません。

  • userまたは4: ユーザー用のログ情報を出力します。

  • adminまたは10: 管理用のログ情報を出力します。

  • supportまたは16: Oracleサポート・サービス用のログ情報を出力します。

LOG_LEVEL=admin

TRACE_LEVEL

用途

Oracle Connection Managerインスタンスのトレース・レベルを指定します。このパラメータは、ADR以外のトレースを使用している場合にも適用できます。

Oracle Connection Managerでは、次のトレース・ファイルが使用されます。

  • instance-name_pid.trc: リスナー用

  • instance-name_cmadmin_pid.trc: CMADMIN用

  • instance-name_cmgw_pid.trc: ゲートウェイ・プロセス用

ログ・ファイルはORACLE_HOME/network/logディレクトリに置かれます。

デフォルト

off

  • off: トレースを出力しません。

  • user: ユーザー用のトレース情報を出力します。

  • admin: 管理用のトレース情報を出力します。

  • support: Oracleサポート・サービス用のトレース情報を出力します。

TRACE_LEVEL=admin

TRACE_TIMESTAMP

用途

リスナーのトレース・ファイルの全トレース・イベントに、dd-mon-yyyy hh:mi:ss:mil形式のタイムスタンプを追加します。このパラメータはTRACE_LEVELパラメータとともに使用します。このパラメータは、ADR以外のトレースを使用している場合にも適用できます。

デフォルト

on

  • onまたはtrue

  • offまたはfalse

TRACE_TIMESTAMP=true

Oracle Connection ManagerのADR以外の診断パラメータ

この項では、ADRが無効な場合(DIAG_ADR_ENABLEDoffに設定されている場合)に使用されるパラメータを示します。


注意:

DIAG_ADR_ENABLEDのデフォルト値はonです。したがって、ADR以外のトレースを使用するためには、DIAG_ADR_ENABLEDパラメータを明示的にoffに設定する必要があります

LOG_DIRECTORY

用途

Oracle Connection Managerのログ・ファイルの位置を指定します。このパラメータは、ADRが有効でない場合に使用します。

デフォルト

ORACLE_HOME/network/log

書込み権限を持つディレクトリへの任意の有効なディレクトリ・パス

LOG_DIRECTORY=/oracle/network/log

TRACE_DIRECTORY

用途

Oracle Connection Managerのトレース・ファイルの位置を指定します。このパラメータは、ADRが有効でない場合に使用します。

デフォルト

ORACLE_HOME/network/trace 

書込み権限を持つディレクトリへの任意の有効なディレクトリ・パス

TRACE_DIRECTORY=/oracle/network/admin/trace

TRACE_FILELEN

用途

トレース・ファイルのサイズをKBで指定します。このサイズに達すると、トレース情報は次のファイルに書き込まれます。ファイルの数は、TRACE_FILENOパラメータで指定します。指定できるサイズは任意です。このパラメータは、ADRが有効でない場合に使用します。

デフォルト

無制限

TRACE_FILELEN=100

TRACE_FILENO

用途

Oracle Connection Managerのトレースで使用するトレース・ファイルの数を指定します。このパラメータがTRACE_FILELENパラメータとともに設定されている場合、トレース・ファイルは循環方式で使用されます。最初のファイルが満杯になると、2番目のファイルを使用します(その後、同様に続きます)。最後のファイルが満杯になると、最初のファイルが再利用されます(その後、同様に続きます)。指定できるファイル数は任意です。

トレース・ファイル名は、順序番号によって他のトレース・ファイルと区別されます。たとえば、このパラメータを3に設定すると、ゲートウェイのトレース・ファイルには、instance-name_cmgw1_pid.trcinstance_name_cmgw2_pid.trcおよびinstance_name_cmgw3_pid.trcという名前が付けられます。

また、トレース・ファイル内のトレース・イベントの前には、ファイルの順序番号が付きます。このパラメータは、ADRが有効でない場合に使用します。

デフォルト

1

TRACE_FILENO=3