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Oracle® OLAP DMLリファレンス
11gリリース2 (11.2)
B61346-03
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REGRESS

REGRESSコマンドは、単純な多重線形回帰を計算するコマンドです。オプションのWEIGHTBYキーワードを指定すると、一部のデータ・ポイントがその他のデータ・ポイントよりも信頼性が高い場合に加重回帰を計算できます。

その後、REGRESS.REPORTを実行すると、回帰の標準レポートを作成できます。また、INFOファンクションを使用して、独自にカスタマイズしたレポートまたはさらに詳細な分析に使用するために結果を部分的に取得することもできます。


ヒント:

より複雑な回帰分析を実行するには、「予測プログラム」に示す予測コンテキストを使用します。

構文

REGRESS [NOINTERCEPT] dependent independent... [WEIGHTBY weight]

パラメータ

NOINTERCEPT

回帰方程式の定数項(切片)を抑制します。デフォルトは定数項を計算します。

dependent

回帰の従属変数として使用する式。

REGRESSでは、結果の計算中に従属変数と独立変数のすべてのディメンションをループします。

independent

回帰分析の独立変数(リグレッサ)として使用する1つ以上の式。

WEIGHTBY weight

加重回帰を指定します。数式weightには、データ・ポイント(測定値)ごとの加重を指定します。信頼性のある測定値に大きな加重を付けると、品質の高い回帰結果が得られます。WEIGHTBYは、REGRESSコマンドの最後に置く必要があります。

すべての測定値のweightがゼロ未満の場合は、エラーが発生します。いずれかの測定値でweightがゼロに等しい場合、その測定値は計算から除外されます。WEIGHTBYを省略すると、加重されない回帰が計算されます。

使用上の注意

NA値の無視

REGRESSコマンドでは、その計算中、NA値である測定値が無視されます。

標準レポートの生成

回帰の標準レポートには、独立変数ごとに係数、標準誤差およびT-比率が示され、さらに、R-2乗値、F-統計量、測定値の数、回帰の予測の標準誤差も示されます。このレポートを生成するには、次のように入力します。

REGRESS.REPORT

結果の取得

独自のレポート作成またはさらに詳細な分析のためにREGRESSの結果の一部を取得する方法については、INFO文を参照してください。

例10-91 単純な回帰

次の文は、productディメンションをCanoesに制限し、回帰を使用してカヌーの販売に対する広告、価格および経費の影響を調べます。

LIMIT product TO 'Canoes'
REGRESS NOINTERCEPT sales advertising price expense

次に、例10-93「単純な回帰のレポート」に示すようにREGRESS.REPORTを実行すると、この回帰の結果を参照できます。

例10-92 加重回帰

次の文は、加重回帰を使用します。この場合、次の定義と値を持つreliabilityという名前の変数を使用して地区が加重されます。

DEFINE reliability VARIABLE DECIMAL <district>

DISTRICT       RELIABILITY
-------------- -----------
Boston                1.00
Atlanta               0.90
Chicago               1.00
Dallas                0.80
Denver                0.90
Seattle               0.60

次の文により回帰が実行されます。

REGRESS NOINTERCEPT sales advertising price expense -
WEIGHTBY reliability

次に、例10-93「単純な回帰のレポート」に示すようにREGRESS.REPORTを実行すると、この回帰の結果を参照できます。