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Oracle® Real Application Clusters管理およびデプロイメント・ガイド
11g リリース2 (11.2)
B56290-06
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A サーバー制御ユーティリティのリファレンス

この付録では、サーバー制御ユーティリティ(SRVCTL)に関するすべてのリファレンス情報を示します。


関連項目:

SRVCTLを使用してOracle RACデータベースを管理する方法の詳細は、第3章「データベース・インスタンスおよびクラスタ・データベースの管理」を参照してください。

内容は次のとおりです。

SRVCTLの使用方法

この項では、SRVCTLユーティリティの使用に関連する内容を説明します。

SRVCTLの概要

SRVCTLを使用して、構成情報を管理します。SRVCTLコマンドを使用すると、データベース、インスタンス、リスナー、SCANリスナー、サービス、グリッド・ネーミング・サービス(GNS)、Oracle ASMなどのいくつかのエンティティの追加、削除、起動、停止、変更、有効化および無効化ができます。

一部のSRVCTL操作では、Oracle Cluster Registry(OCR)に格納されている構成データが変更されます。SRVCTLは、Oracle Clusterwareリソースを起動または停止する要求をOracle Clusterwareプロセス(CRSD)に送信して、他の操作(インスタンスの起動と停止など)も実行します。


注意:

Oracle Database 11gリリース2(11.2)インストールでOracle ASMを管理するには、クラスタのOracle Grid Infrastructureホーム(Gridホーム)でSRVCTLバイナリを使用します。Oracle RACまたはOracle Databaseがすでにインストールされている場合、データベース・ホームでSRVCTLバイナリを使用してOracle ASMを管理することはできません。

SRVCTLの使用上の注意

SRVCTLはデフォルトで各ノードにインストールされます。

この項の内容は次のとおりです。

使用方法

SRVCTLを使用するには、ノードのオペレーティング・システムにログインし、大/小文字を区別した構文(「SRVCTLのコマンド・リファレンス」を参照)で、SRVCTLコマンドとそのオプションを入力します。

SRVCTLを使用する場合のガイドラインは次のとおりです。

  • Oracle Database 11g用に作成またはアップグレードされたOracle RACデータベースでは、Oracle Database 11gに付属のSRVCTLバージョンのみを使用します。SRVCTLのバージョンは、管理対象のオブジェクト(リスナー、Oracle ASMインスタンス、Oracle RACデータベースとそれらのインスタンスおよびサービス)のバージョンと同じである必要があります。これらのバージョンが同じリリースであることを確認するには、管理するデータベースまたはオブジェクトのOracleホームからSRVCTLコマンドを発行します。

  • SRVCTLでは、同じオブジェクトに対する複数コマンドの同時実行はサポートされていません。したがって、各データベース、サービスまたは他のオブジェクトに対して、1つずつSRVCTLコマンドを実行します。

カンマ区切りリストの使用

カンマ区切りリストをSRVCTLコマンドの一部として指定する場合、リスト内の項目の間に空白をしないでください。次に例を示します。

srvctl add database -g serverpool1,serverpool3

Windows環境でカンマ区切りリストを指定する場合は、リストを二重引用符("")で囲む必要があります。LinuxまたはUNIX環境で、カンマ区切りリストを二重引用符内で囲むことは可能ですが、二重引用符は無視されます。

コマンドライン・エントリの継続指定

SRVCTLコマンドの入力時に、新しい行で入力を続ける場合、オペレーティング・システムの継続文字を使用できます。Linuxでは、バックスラッシュ(\)記号です。

SRVCTLコマンド・フィードバック

出力が生成されないSRVCTLコマンドは、正常なコマンドです。完了(成功)時にすべてのSRVCTLコマンドがメッセージを返すわけではありません。しかし、SRVCTLコマンドが失敗した場合は、常にエラー・メッセージが返されます。

オブジェクトの値のキャラクタ・セットおよび大文字小文字の区別

SRVCTLは、様々なタイプの多くのオブジェクトとやり取りします。キャラクタ・セットと名前の長さの制限、およびオブジェクト名で大/小文字が区別されるかどうかは、オブジェクト・タイプによって異なります。

表A-1 SRVCTLオブジェクト名の文字列制限

オブジェクト・タイプ キャラクタ・セット制限 大/小文字の区別 最大長
db_domain

英数字、アンダースコア(_)およびシャープ記号(#)

 


128文字

db_unique_name

英数字、アンダースコア(_)、シャープ記号(#)およびドル記号($)。最初の8文字はポリシー管理データベースのインスタンス名に使用されるため、これらは一意である必要があります。

いいえ

30文字(ただし、最初の8文字は、同じクラスタの他のデータベースに対して一意である必要があります)

diskgroup_name

ディスク・グループのネーミングには、他のデータベース・オブジェクトのネーミングと同じ制限があります。

関連項目: データベース・オブジェクトのネーミング規則の詳細は、『Oracle Database SQL言語リファレンス』を参照してください。

いいえ(すべての名前は大文字に変換されます)

 


instance_name

英数字

プラットフォームに依存

15文字

listener_name

 


 


 


node_name

 


いいえ

 


scan_name

最初の文字はアルファベットである必要があります

いいえ

 


server_pool

英数字、アンダースコア(_)、シャープ記号(#)、ピリオド(.)およびドル記号。ただし、名前をピリオドで始めること、一重引用符('')を含むこと、または「Generic」または「Free」という名前にすることはできません。この2つの名前は、組込みサーバー・プールで予約されています。

 


250文字

service_name

 


 


250文字

volume_name

英数字(ダッシュ(-)で始めることはできません。最初の文字はアルファベットにする必要があります)。

いいえ

11文字


SRVCTLを使用できるタスクのサマリー

SRVCTLは、データベース、インスタンス、クラスタ・データベース、クラスタ・データベース・インスタンス、Oracle ASMインスタンスおよびディスク・グループ、サービス、リスナーまたは他のクラスタウェア・リソースの管理に使用できます。

  • クラスタ・データベース構成タスク

    • クラスタ・データベース構成情報の追加、変更および削除

    • クラスタ・データベース構成に対するインスタンスまたはサービスの追加および削除

    • クラスタ・データベース構成内でのインスタンスおよびサービスの移動、およびサービス構成の変更

    • クラスタ・データベース構成内のインスタンスまたはサービスの環境設定および解除

    • クラスタ・データベース構成内のクラスタ・データベース全体の環境設定および解除

  • 一般クラスタ・データベース管理タスク

    • クラスタ・データベースの起動および停止

    • クラスタ・データベース・インスタンスの起動および停止

    • クラスタ・データベース・サービスの起動、停止および再配置

    • クラスタ・データベース、クラスタ・データベース・インスタンスまたはクラスタ・データベース・サービスのステータスの取得

  • ノード・レベル・タスク

    • ノード・レベル・アプリケーション、サーバー・プールおよびVIPの追加および削除

    • ノード・レベル・アプリケーションの環境設定および解除

    • ディスク・グループの管理

    • サーバー・プールの管理

    • ノード・アプリケーションの管理

    • Oracle ASMインスタンスの管理

    • 仮想IPアドレス(VIP)、リスナー、Oracle Notification Servicesなどのプログラムのグループの起動と停止


関連項目:

詳細は、『Oracle Clusterware管理およびデプロイメント・ガイド』を参照してください。

SRVCTLヘルプの使用方法

すべてのSRVCTLコマンドに関するヘルプを表示するには、コマンドラインから次のように入力します。

srvctl -h

各SRVCTLコマンドのコマンド構文およびオプションのリストを表示するには、コマンドラインから次のように入力します。

srvctl command (or verb) object (or noun) -h

SRVCTLのバージョン・ナンバーを表示するには、次のように入力します。

$ srvctl -V

権限とセキュリティ

SRVCTLを使用してOracle RACデータベース構成を変更するには、管理するホームのソフトウェア所有者としてオペレーティング・システムにログインします。

たとえば、様々なユーザーがOracle DatabaseおよびOracle Grid Infrastructureをインストールした場合、データベースを管理するにはデータベース・ソフトウェア所有者(ora_dbなど)としてログインし、Oracle ASMインスタンスを管理するにはOracle Grid Infrastructureソフトウェア所有者(ora_asmなど)としてログインします。

OSDBAオペレーティング・システム・グループのメンバーであるユーザーは、データベースを起動および停止できます。Oracle ASMインスタンスを停止および起動するには、ユーザーがOSASMオペレーティング・システム・グループのメンバーであることが必要です。

リスナー、Oracle Notification Services、サービスなどのオブジェクトを作成または登録するには、Oracleホームのソフトウェア所有者としてオペレーティング・システムにログインする必要があります。そのOracleホームに作成または登録したオブジェクトは、Oracleホームの所有者のユーザー・アカウントで実行されます。データベースは、実行元になるデータベース・ホームのデータベース・インストール所有者として実行されます。

オブジェクト上でsrvctl add操作を実行するには、そのオブジェクトが実行されているホームのOracleアカウント所有者としてログインする必要があります。

一部のSRVCTLコマンドでコマンドを実行するには、LinuxシステムおよびUNIXシステムではrootでログインし、Windowsシステムでは管理者権限を持つユーザーとしてログインする必要があります。この付録のコマンド例では、それらのコマンドの前にrootプロンプト(#)を付けてあります。

SRVCTLに関するその他のトピック

SRVCTLとCRSCTLの用途の違い

SRVCTLはリスナー、インスタンス、ディスク・グループ、ネットワークなど、Oracleから提供されるリソースの管理に使用し、CRSCTLはOracle Clusterwareおよびそのリソースの管理に使用します。


注意:

Oracleが提供するリソース(oraという名前で始まるリソース)は、CRSCTLでは直接操作しないでください。直接操作することはクラスタ構成に悪影響を与える場合があります。

アクティブなSRVCTLコマンドの停止

[Ctrl]キーを押しながら[C]キーを押すと、SRVCTLコマンドの実行をキャンセルできますが、その結果、構成データが破損される場合があります。

この方法ではSRVCTLを中断しないでください。

非推奨のサブプログラムまたはコマンド

次のコマンド・オプションは、Oracle Database 11gリリース2(11.2)では非推奨です。

表A-2 SRVCTLで非推奨のコマンドおよびオプション

コマンド 非推奨のオプション
srvctl add asm
-n node_name
-i instance_name
-o Oracle_home
-p spfile
srvctl add database
-A {name | IP_address}/netmask
srvctl add listener
-n node_name
srvctl config database
-t
srvctl config listener
-n node_name
srvctl config nodeapps
-n node_name
-l
srvctl config asm
-i instance_name
srvctl disable nodeapps
-n node_name
srvctl enable asm
-i instance_name
srvctl enable nodeapps
-n node_name
srvctl getenv instance
-d db_unique_name
-i instance_name
-t "name=val_list"
srvctl getenv nodeapps
-n node_name
srvctl getenv service
-d db_unique_name
-s service_name
-t "name=val_list"
srvctl modify asm
-o Oracle_home
srvctl modify instance
-s asm_inst_name
-r
srvctl remove asm
-n node_name
-i instance_name
srvctl remove listener
-n node_name
srvctl remove nodeapps
-n "node_name_list"
srvctl setenv instance
-d db_unique_name
-i instance_name
-t "name=val_list"
-T "name=val"
srvctl setenv nodeapps
-n node_name
srvctl setenv service
-d db_unique_name
-s service_name
-t "name=val_list"
-T "name=val"
srvctl start asm
-i instance_name
srvctl status instance
-S level
srvctl status nodeapps
-n node_name
srvctl stop asm
-i instance_name
srvctl unsetenv instance
-d db_unique_name
-i instance_name
-t "name=val_list"
srvctl unsetenv nodeapps
-n node_name
srvctl unsetenv service
-d db_unique_name
-s service_name
-t "name=val_list"

SRVCTLのコマンド・リファレンス

SRVCTLのコマンド構文およびオプション

SRVCTLのコマンド、オブジェクト名およびオプションでは、大/小文字が区別されます。データベース、インスタンス、リスナーおよびサービスの名前は、大/小文字が区別されず、そのまま保持されます。LISTENERとlistenerのように、大/小文字のみが異なるリスナー名は作成できません。SRVCTLでは次のコマンド構文を使用します。

srvctl command object [options]

このSRVCTL構文の各要素の意味は次のとおりです。

  • commandは、startstopremoveなどの動詞です。

  • objectは、SRVCTLがコマンドを実行するターゲットまたはオブジェクト(database、instanceなど)です。オブジェクトの短縮形も使用できます。

  • optionsは、コマンドの追加パラメータを使用できるようにすぐ前のコマンドの組合せの使用範囲を拡大します。たとえば、-iオプションは、優先インスタンス名のカンマ区切りリストが後に続くことを示し、-iオプションでは、名前のリストではなく1つの値のみが許可される場合もあります。-nオプションは、ノード名またはノードのカンマ区切りリストが後に続くことを示します。カンマ区切りリストの項目の間に空白を使用しないでください。


注意:

Windowsでカンマ区切りリストを指定する場合は、リストを二重引用符("")で囲む必要があります。

表A-3 SRVCTLコマンドのサマリー

コマンド 説明

add


ノード・アプリケーション、データベース、データベース・インスタンス、グリッド・ネーミング・サービス(GNS)、リスナー、単一クライアント・アクセス名(SCAN)、Oracle ASMインスタンス、サーバー・プール、サービスまたは仮想IP(VIP)の追加

config


GNS、ノード・アプリケーション、データベース、Oracle ASMインスタンスまたはサービスの構成の表示

convert


データベースとOracle Real Application Clusters One Node(Oracle RAC One Node)データベース間での双方向の変換。

disable


データベース、データベース・インスタンス、GNS、Oracle ASMインスタンスまたはサービスの無効化

downgrade


データベースの手動ダウングレード後のデータベース構成のダウングレード。

enable


データベース、データベース・インスタンス、GNS、Oracle ASMインスタンスまたはサービスの有効化。

getenv


ノード・アプリケーション、データベース、VIP、リスナーまたはOracle ASMの構成内の環境変数の表示。

modify


ノード・アプリケーション、データベース、データベース・インスタンス、GNSまたはサービスの構成の変更

relocate


ノード間でのGNS、OC4J、SCAN、Oracle RAC One Nodeデータベース、サーバーおよびVIPの再配置

remove


ノード・アプリケーション、データベース、データベース・インスタンス、GNS、Oracle ASMインスタンスまたはサービスの削除。

setenv


ノード・アプリケーション、データベース、VIP、リスナーまたはOracle ASMの構成内の環境変数の設定。

start


ノード・アプリケーション、データベース、データベース・インスタンス、GNS、Oracle ASMインスタンスまたはサービスの起動

status


ノード・アプリケーション、データベース、データベース・インスタンス、GNS、Oracle ASMインスタンスまたはサービスのステータスの表示

stop


ノード・アプリケーション、データベース、データベース・インスタンス、GNS、Oracle ASMインスタンスまたはサービスの停止

unsetenv


ノード・アプリケーション、データベース、VIP、リスナーまたはOracle ASMの構成内の環境変数の設定解除。

upgrade


実行するソフトウェアのバージョンへの構成のアップグレード。


SRVCTLオブジェクトのサマリー

表A-4に、SRVCTLコマンドのobjectの部分に使用できるキーワードを示します。各オブジェクト・キーワードとして、完全な名前または短縮形のいずれかを使用できます。「用途」列に、オブジェクトとそのオブジェクトに実行できるアクションを記述します。

表A-4 オブジェクト・キーワードおよび短縮形

オブジェクト キーワード 用途

クラスタ検証ユーティリティ

cvu

CVUリソースに対する追加、変更、構成表示、有効化、無効化、起動、停止、再配置、ステータス取得および削除。

データベース

database

データベースに対する追加、変更、環境変数管理、構成表示、有効化、無効化、起動、停止、ステータス取得の他、データベース構成情報のアップグレード、ダウングレードおよび削除。

ディスク・グループ

diskgroup

Oracle ASMディスク・グループに対する追加、変更、構成表示、有効化、無効化、起動、停止、ステータス取得および削除

ファイル・システム

filesystem

Oracle Automatic Storage Managementクラスタ・ファイル・システム(Oracle ACFS)のディスク・デバイスに対する追加、変更、構成表示、有効化、無効化、停止、起動、ステータス取得および削除

グリッド・ネーミング・サービス(GNS)

gns

GNSデーモンに対する追加、変更、構成表示、有効化、無効化、停止、起動、ステータス取得および削除

ホーム・ディレクトリ(パッチの適用)

home

ホーム・ディレクトリに対する起動、停止、および関連するすべてのクラスタウェア・リソースのステータス取得。

インスタンス

instance

データベース・インスタンスに対する追加、変更、有効化、無効化、起動、停止、ステータス取得および削除。

リスナー

listener

リスナーに対する追加、変更、環境変数管理、構成表示、有効化、無効化、起動、停止、ステータス取得および削除

ネットワーク

network

デフォルト以外のネットワークの追加、変更、構成表示および削除

注意: また、ノード・アプリケーション・オブジェクトと、configおよびmodifyコマンドは、デフォルトのネットワークを管理します。

ノード・アプリケーション

nodeapps

ノード・アプリケーションに対する追加、変更、環境変数管理、構成表示、有効化、無効化、起動、停止、ステータス取得および削除

Oracle Automatic Storage Management

asm

Oracle ASMインスタンスに対する追加、変更、環境変数管理、構成表示、有効化、無効化、起動、停止、ステータス取得および削除。

Oracle Grid Foundation OC4Jコンテナ

oc4j

OC4Jインスタンスに対する追加、変更、構成表示、有効化、無効化、起動、停止、再配置、ステータス取得および削除

Oracle Notification Service

ons

Oracle RestartのOracle Notification Serviceインスタンスに対する追加、構成、有効化、起動、ステータス取得、停止、無効化および削除

単一クライアント・アクセス名(SCAN)

scan

SCAN VIPに対する追加、構成表示、変更、有効化、無効化、起動、停止、再配置、ステータス取得および削除

SCANリスナー

scan_listener

SCANリスナーに対する追加、構成表示、変更、有効化、無効化、起動、停止、再配置、ステータス取得および削除

サーバー・プール

srvpool

サーバー・プールに対する追加、変更、構成表示、ステータス取得および削除

サービス

service

サービスに対する追加、変更、構成表示、有効化、無効化、起動、停止、ステータス取得、再配置および削除

仮想IP

VIP

VIPに対する追加、環境変数管理、構成表示、有効化、無効化、起動、停止、ステータス取得および削除


add

srvctl addコマンドは、クラスタ・データベース、指定したインスタンス、指定したサービスまたは指定したノード用に、OCRに対して構成およびOracle Clusterwareアプリケーションを追加します。srvctl add操作を実行するには、LinuxシステムおよびUNIXシステムでは、データベース管理者としてログインし、Oracleアカウント所有者である必要があり、Windowsシステムでは、管理者権限を持つユーザーとしてログオンする必要があります。

インスタンスを追加する場合、-iで指定する名前は、ORACLE_SIDパラメータと一致している必要があります。-d db_unique_nameで指定するデータベース名は、DB_UNIQUE_NAME初期化パラメータ設定と一致している必要があります。DB_UNIQUE_NAMEが指定されていない場合は、DB_NAME初期化パラメータ設定と一致させます。DB_UNIQUE_NAMEのデフォルト設定には、DB_NAMEに対する設定が使用されます。また、-m db_domainで指定するドメイン名は、DB_DOMAIN設定と一致している必要があります。

表A-5 srvctl addのサマリー

コマンド 説明

srvctl add asm


Oracle ASMインスタンスの追加

srvctl add cvu


Oracle Clusterware構成へのクラスタ検証ユーティリティ・リソースの追加

srvctl add database


データベースおよび構成の追加

srvctl add filesystem


Oracle ACFSへのボリュームの追加

srvctl add gns


クラスタへのグリッド・ネーミング・サービス(GNS)の追加

srvctl add instance


1つ以上のインスタンスおよび構成の追加

srvctl add listener


ノードへのリスナーの追加

srvctl add network


DHCPまたは静的ネットワークの追加

srvctl add nodeapps


ノード・アプリケーションの追加

srvctl add oc4j


OC4Jインスタンスの追加

srvctl add ons


Oracle Notification Serviceデーモンの追加

srvctl add scan


SCAN VIPの追加

srvctl add scan_listener


SCANリスナーの追加

srvctl add service


サービスの追加

srvctl add srvpool


クラスタへのサーバー・プールの追加

srvctl add vip


ノードへのVIPの追加


srvctl add asm

クラスタ全体にOracle ASMインスタンスに関するレコードを追加します。このコマンドはOracle Grid Infrastructureホームから1回だけ実行される必要があります。


注意:

Oracle Database 11gリリース2(11.2)インストールでOracle ASMを管理するには、クラスタのOracle Grid Infrastructureホーム(Gridホーム)でSRVCTLバイナリを使用します。Oracle RACまたはOracle Databaseがすでにインストールされている場合、データベース・ホームでSRVCTLバイナリを使用してOracle ASMを管理することはできません。

構文およびオプション

srvctl add asmコマンドは、次の構文で使用します。

srvctl add asm [-l listener_name]

このコマンドで使用できるオプションは-lのみで、これは、リスナーの名前をコールします。このオプションを指定しない場合、リスナー名はデフォルトでLISTENERになります。


Oracle ASMのクラスタウェア・リソースを、クラスタ内のすべてのノードに追加するには、次のコマンドを使用します。

srvctl add asm

srvctl add cvu

Oracle Database 11gリリース2(11.2.0.2)以降、このコマンドはクラスタ検証ユーティリティ(CVU)をOracle Clusterware構成に追加します。

構文およびオプション

srvctl add cvuコマンドは、次の構文で使用します。

srvctl add cvu [-t check_interval_in_minutes]

表A-6 srvctl add cvuのオプション

オプション 説明
-t check_interval_in_minutes

デフォルトでは、CVUは6時間に1回実行され、クラスタの健全性を検証します。CVUチェックに指定できる最も短い間隔は10分です。



次のコマンド例は、チェック間隔が6時間のCVUを追加します。

$ srvctl add cvu -t 360

srvctl add database

クラスタ・データベース構成にデータベース構成を追加します。

構文およびオプション

srvctl add databaseコマンドは、次の構文で使用します。

srvctl add database -d db_unique_name -o oracle_home
     [-x node_name] [-m domain_name] [-p spfile]
     [-c  {RACONENODE | RAC | SINGLE} [-e server_list] [-i instance_name] [-w timeout]]
     [-r {PRIMARY | PHYSICAL_STANDBY | LOGICAL_STANDBY | SNAPSHOT_STANDBY}]
     [-s start_options] [-t stop_options] [-n db_name -j "acfs_path_list"]
     [-y {AUTOMATIC | MANUAL | NORESTART}] [-g server_pool_list] [-a disk_group_list]

表A-7 srvctl add databaseのオプション

構文 説明
-d db_unique_name

データベースの一意の名前。

-o oracle_home

Oracle Databaseのホーム・ディレクトリのパス。

-x node_name

非クラスタOracle Databaseを登録するノード名

注意: このオプションはOracle Clusterwareでのみ使用可能で、-gオプションを指定して使用すると、ポリシー管理の非クラスタ・データベースを作成できます。

-m db_domain

データベースのドメイン

注意: このオプションは、データベースに設定されたDB_DOMAIN初期化パラメータ・セットを設定する場合に使用する必要があります。

-p spfile

データベース・サーバー・パラメータ・ファイルのパス名。

-c {RACONENODE | RAC | SINGLE}

(リリース11.2.0.2以降)追加するデータベースのタイプ(Oracle RAC One Node、Oracle RACまたは単一のインスタンス)。-x node_nameオプションを指定しない場合のデフォルトはRACで、-cオプションのデフォルトはSINGLEです。

-e server_list

(リリース11.2.0.2以降)Oracle RAC One Nodeデータベースの候補サーバーのリスト。

注意: このオプションは管理者管理Oracle RAC One Nodeデータベースでのみ使用できます。Oracle RAC One Nodeデータベースがポリシー管理の場合、このオプションを使用できません

-i instance_name

(リリース11.2.0.2以降)Oracle RAC One Nodeデータベースのインスタンス名の接頭辞。このオプションのデフォルト値は、一意のグローバル・データベース名の最初の12文字です。

注意: このオプションは管理者管理Oracle RAC One Nodeデータベースでのみ使用できます。Oracle RAC One Nodeデータベースがポリシー管理の場合、このオプションを使用できません

-w timeout

(リリース11.2.0.2以降)Oracle RAC One Nodeデータベースのオンライン・データベースの再配置タイムアウト(分単位)。デフォルトは30です。

-r {PRIMARY | PHYSICAL_STANDBY |
 LOGICAL_STANDBY |
 SNAPSHOT_STANDBY}

Oracle Data Guard構成でのデータベースのロール。デフォルトはPRIMARYです。

参照: データベース・ロールの詳細は、『Oracle Data Guard概要および管理』を参照してください。

-s start_options

データベースの起動オプション(OPENMOUNTNOMOUNTなど)デフォルト値はOPENです。

注意: 起動オプションに複数の語を指定する場合(read onlyread writeなど)、語をスペースで区切り、二重引用符("")で囲みます。たとえば"read only"とします。

関連項目: 起動オプションの詳細は、『SQL*Plusユーザーズ・ガイドおよびリファレンス』を参照してください。

-t stop_options

データベースの停止オプション(NORMALTRANSACTIONALIMMEDIATEABORTなど)

関連項目: 停止オプションの詳細は、『SQL*Plusユーザーズ・ガイドおよびリファレンス』も参照してください。

-n db_name

データベース名(-dオプションで指定された一意の名前と異なる場合)

-j "acfs_path_list"

データベースの依存性が設定された、二重引用符("")で囲まれた単一のOracle ACFSパスまたはOracle ACFSパスのカンマ区切りリスト

このオプションは、データベースがORACLE_HOMEファイル・システムとは異なるファイル・システムでORACLE_BASEを使用する場合など、ORACLE_HOME以外のOracle ACFSファイル・システムへの依存性を作成する場合に使用します。

-y {AUTOMATIC | MANUAL |
 NORESTART}

データベースの管理ポリシー。

  • AUTOMATIC(デフォルト): データベースは、データベース・ホスト・コンピュータの再起動時に前回の実行状態(起動または停止)へ自動的に戻ります。

  • MANUAL: データベース・ホスト・コンピュータの再起動時にデータベースは自動的には再起動されません。MANUALに設定しても、Oracle Clusterwareは、実行中のデータベースを監視し、障害発生時にデータベースを再起動します。

  • NORESTART: Oracle Database 11gリリース2(11.2.0.3)以降は、NORESTART値を使用できます。MANUAL設定と同様に、データベース・ホスト・コンピュータの再起動時にデータベースは自動的には再起動されません。ただし、NORESTART設定では、障害が発生しても、データベースを再起動することはありません。

-g "server_pool_list"

データベースの配置の制御に使用するサーバー・プール名のカンマ区切りリスト。このオプションを指定しない場合、デフォルトでGenericサーバー・プールが使用されます。

注意: このオプションはOracle Clusterwareでのみ使用可能です。また、-xオプションとともに使用することはできません。

-a "disk_group_list"

Oracle ASMディスク・グループのカンマ区切りリスト(データベースでOracle ASM記憶域を使用している場合)



次のコマンド例は、ポリシー管理データベース追加します。

srvctl add database -d crm -o /u01/oracle/product/112/mydb -m foo.com
     -p +diskgroup1/crm/spfilecrm.ora -r PHYSICAL_STANDBY -s MOUNT -t NORMAL
     -n database2 -y MANUAL -g svrpool1,svrpool2 -a "diskgroup1,diskgroup2"

次のコマンド例は、管理者管理データベースを追加します。

srvctl add database -d crm -o /u01/oracle/product/112/mydb -m foo.com

srvctl add filesystem

Oracle ACFSにディスク・デバイスを追加します。このコマンドはOracle Grid Infrastructureホームから1回だけ実行される必要があります。

Oracle ACFSファイル・システム・リソースは通常、アプリケーション・リソースの依存性リストで使用するために作成されます。たとえば、Oracle Databaseホームとして使用するためにOracle ACFSファイル・システムが構成されている場合、ファイル・システム用に作成されたリソースは、Oracle Databaseアプリケーションのリソース依存性リストに含まれます。これによって、データベース・アプリケーションの起動アクションの結果、ファイル・システムおよびスタックが自動的にマウントされます。


注意:

Oracle Database 11gリリース2(11.2)インストールでOracle ACFSを管理するには、クラスタ用のOracle Grid Infrastructureホーム(Gridホーム)でSRVCTLバイナリを使用します。Oracle RACまたはOracle Databaseがすでにインストールされている場合、データベース・ホームでSRVCTLバイナリを使用してOracle ACFSを管理することはできません。

構文およびオプション

srvctl add filesystemコマンドは、次の構文で使用します。

srvctl add filesystem -d volume_device -v volume_name -g diskgroup_name
                      [-m mountpoint_path] [-u user_name]

注意:

このコマンドはOracle Clusterwareでのみ使用可能です。

表A-8 srvctl add filesystemのオプション

オプション 説明
-d volume_device

ボリューム・デバイスのパス。

-v volume_name

ボリュームの名前。

-g diskgroup_name

デバイスを追加する必要があるOracle ACFSディスク・グループの名前。

-m mountpoint_path

ディスク・デバイスのマウント・ポイント・パス名。これは、絶対的パスである必要があります。

注意: ファイル・システムが現在マウントされていない場合、このパラメータを使用してマウントする必要があります。

-u user_name

ファイル・システムのマウントおよびアンマウントが許可されたユーザーの名前



次に、このコマンドの例を示します。

srvctl add filesystem -d /dev/asm/d1volume1-295 -v VOLUME1 -g RAC_DATA \
  -m /oracle/cluster1/acfs1

srvctl add gns

このコマンドは、DHCPパブリック・ネットワークを使用するときに、グリッド・ネーミング・サービス(GNS)をクラスタに追加するために使用します。

構文およびオプション

srvctl add gnsコマンドは、次の構文で使用します。

srvctl add gns -i ip_address -d domain

注意:

このコマンドはOracle Clusterwareでのみ使用可能です。

表A-9 srvctl add gnsのオプション

オプション 説明
-i ip_address

GNSがDNSリクエストをリスニングする仮想IP(VIP)アドレス

-d domain

クラスタIPアドレスのフォワードDNS参照に使用されるネットワーク・サブドメイン



次に、このコマンドの例を示します。

srvctl add gns -i 192.168.16.17 -d cluster.mycompany.com

srvctl add instance

クラスタ・データベース構成にインスタンスの構成を追加します。

このコマンドは管理者管理データベースにのみ使用できます。ポリシー管理データベースの場合は、srvctl modify srvpoolコマンドを使用してインスタンスを追加し、データベースで使用するサーバー・プールの最大サイズまたは最小サイズ(あるいはその両方)を増やします。

構文およびオプション

srvctl add instanceコマンドは、次の構文で使用します。

srvctl add instance -d db_unique_name -i instance_name -n node_name

注意:

  • このコマンドによって、CARDINALITYリソース属性の値が増加します。

  • このコマンドはOracle ClusterwareおよびOracle RACでのみ使用可能です。

  • Oracle RAC One Nodeデータベースでこのコマンドを使用しようとすると、コマンドからデータベースをOracle RACに変換する必要があるという内容のエラーが戻されます。


表A-10 srvctl add instanceのオプション

オプション 説明
-d db_unique_name

インスタンスを追加するデータベースの一意の名前

-i instance_name

追加するインスタンスの名前

-n node_name

インスタンスを作成するノードの名前



次に、このコマンドの例を示します。

$ srvctl add instance -d crm -i  crm01 -n gm01
$ srvctl add instance -d crm -i  crm02 -n gm02
$ srvctl add instance -d crm -i  crm03 -n gm03

srvctl add listener

クラスタ内のすべてのノードにリスナーを追加します。

構文およびオプション

srvctl add listenerコマンドは、次の構文で使用します。

srvctl add listener [-l listener_name] [-o Oracle_home] 
    [-p "[TCP:]port_list[/IPC:key][/NMP:pipe_name][/TCPS:s_port][/SDP:port]"]
    [-k network_number] [-s]

表A-11 srvctl add listenerのオプション

オプション 説明
-l listener_name

リスナー名を指定します。

オプションを指定しなかった場合は、デフォルト名のLISTENERが使用されます。

-o oracle_home

クラスタ・データベースのOracleホームを指定します。

このオプションを使用しない場合、デフォルトでGridホームが使用されます。

-p "[TCP:]port_list [/IPC:key]
[/NMP:pipe_name]
[/TCPS:s_port]
[/SDP:port]

リスナーのプロトコル仕様。port_listはTCPポートまたはリスナー・エンドポイントのカンマ区切りリストです。

-k network_number

VIPを取得するネットワーク番号(オプション)。指定しなかった場合は、nodeapps VIPが取得されるネットワークと同じデフォルトのネットワークからVIPが取得されます。

-s

ポートの確認をスキップすることを示します。



次のコマンドは、ポート1341をリスニングするlistener112という名前のリスナーを追加し、クラスタ内の各ノードの/ora/ora112ホーム・ディレクトリから実行されます。

$ srvctl add listener -l listener112 -p 1341 -o /ora/ora112

srvctl add network

DHCPまたは静的ネットワークを追加します。サーバーが複数のネットワークに接続している場合、このコマンドを使用して、Oracle RAC用の追加のネットワーク・インタフェースを構成でき、これによって複数のパブリック・ネットワーク上にVIPを作成できるようになります。また、LISTENER_NETWORKSデータベース初期化パラメータを使用して、クライアントが適切なネットワークにリダイレクトするように制御できます。


注意:

DHCP割当てのネットワークがサポートされるのはデフォルトのネットワークのみで、後続のネットワークではサポートされません。

構文およびオプション

srvctl add networkコマンドは、次の構文で使用します。

srvctl add network [-k net_number] -S subnet/netmask[/if1[|if2|...]]
  [-w network_type] [-v]

表A-12 srvctl add networkのオプション

オプション 説明
-k net_number

ネットワーク番号を指定します。デフォルトは1です。

-S subnet/netmask
[/if1[|if2|...]]

-wオプションで指定したタイプのサブネットを作成します。インタフェース名を指定しない場合、ネットワークは指定されたサブネットの任意のインタフェースを使用します。

-w network_type

staticdhcpまたはmixedから、ネットワーク・タイプを指定します。

-v

冗長出力。



次に、このコマンドの例を示します。

$ srvctl add network -k 3 -S 1.2.3.4/255.255.255.0

srvctl add nodeapps

指定したノードにノード・アプリケーション構成を追加します。

構文およびオプション

srvctl add nodeappsコマンドは、次の構文モデルの1つで使用します。

srvctl add nodeapps -n node_name -A {name | ip}/netmask[/if1[|if2|...]]
  [-e em_port] [-l ons_local_port] [-r ons_remote-port]
  [-t host[:port][,host[:port],...]] [-v]
 
srvctl add nodeapps -S subnet/netmask[/if1[|if2|...]] [-e em_port]
  [-l ons_local_port] [-r ons_remote-port]
  [-t host[:port][,host[:port],...]] [-v]

注意:

このコマンドはOracle Clusterwareでのみ使用可能です。

表A-13 srvctl add nodeappsのオプション

オプション 説明
-n node_name

ノード・アプリケーションを作成するノードの名前。ノード名はオプションであり、ローカル・ノードでコマンドを実行する場合は指定する必要がありません。

-A {name | ip}
/netmask[/if1
|[if2|...]]

指定したノードに従来のVIPノード・アプリケーションを作成します。

注意: このオプションは、アップグレード構成および新規のDHCP以外の構成で使用する必要があります。

-S subnet/netmask
[/if1 [| if2 |...]]

DHCPサブネットを作成します。インタフェース名を指定しない場合、VIPは指定されたサブネットの任意のインタフェースを使用します。

-e em_port

Oracle Enterprise Managerがリスニングするローカル・ポート。デフォルト・ポートは2016です。

-l ons_local_port

そのノードのOracle Notification Serviceデーモンのリスナー・ポート。

この値を指定しない場合、Oracle Notification Serviceデーモンのリスナー・ポートはデフォルトで6100が使用されます。

注意: ローカル・ポートとリモート・ポートは、それぞれ一意である必要があります。

-r ons_remote_port

リモートOracle Notification Serviceデーモン接続用のポート番号。

ポート番号を指定しない場合、デフォルト値の6200がOracle Notification Serviceリモート・ポートとして使用されます。

注意: ローカル・ポートとリモート・ポートは、それぞれ一意である必要があります。

-t host[:port],
[host[:port],[...]

Oracle Notification Serviceネットワークには含まれていてもOracle Clusterwareクラスタには含まれていないリモート・ホストのhost:portペアのリスト

注意: リモート・ホストにportを指定しなかった場合は、ons_remote_portが使用されます。

-v

冗長出力



注意:

このコマンドを実行するには、LinuxシステムおよびUNIXシステムではrootでログインし、Windowsでは管理者権限を持つユーザーとしてログインする必要があります。


次に、このコマンドの例を示します。

# srvctl add nodeapps -n crmnode1 -A 1.2.3.4/255.255.255.0

srvctl add oc4j

クラスタ内のすべてのノードにOC4Jインスタンスを追加します。

構文およびオプション
srvctl add oc4j [-v]

このコマンドで使用できるオプションは-vのみです。これは冗長出力を表示します。


注意:

このコマンドはOracle Clusterwareでのみ使用可能です。


次に、このコマンドの例を示します。

srvctl add oc4j

srvctl add ons

Oracle Notification ServiceデーモンをOracle Restart構成に追加します。


注意:

このコマンドはOracle Restartでのみ使用可能です。

構文およびオプション
srvctl add ons [-l ons_local_port] [-r ons_remote_port] 
    [-t host[:port][,host[:port]][...]] [-v]

表A-14 srvctl add onsのオプション

オプション 説明
-l ons_local_port

ローカル・クライアント接続用のOracle Notification Serviceデーモンのリスニング・ポート

注意: ローカル・ポートとリモート・ポートは、それぞれ一意である必要があります。

-r ons_remote_port

リモート・ホストからの接続用のOracle Notification Serviceデーモンのリスニング・ポート

注意: ローカル・ポートとリモート・ポートは、それぞれ一意である必要があります。

-t host[:port][,host[:port]][...]

Oracle Notification Serviceネットワークには含まれていてもOracle Clusterwareクラスタには含まれていないリモート・ホストのhost:portペアのカンマ区切りリスト

注意: リモート・ホストにportを指定しなかった場合は、ons_remote_portが使用されます。

-v

冗長出力



次に、このコマンドの例を示します。

$ srvctl add ons -l 6200

srvctl add scan

指定のSCANにOracle Clusterwareリソースを追加します。このコマンドは、SCANが解決されるIPアドレスの数と同じ数のSCAN VIPリソースを作成するか、またはnetwork_numberからDHCPネットワークとOracle GNS構成が識別された場合は3つのSCAN VIPリソースを作成します。

構文およびオプション

srvctl add scanコマンドは、次の構文で使用します。

srvctl add scan -n scan_name [-k network_number]
  [-S subnet/netmask[/if1[|if2|...]]]

注意:

このコマンドはOracle Clusterwareでのみ使用可能です。

表A-15 srvctl add scanのオプション

オプション 説明
-n scan_name

ドメイン名を含む完全修飾されたホスト名

-k network_number

SCAN VIPを取得するネットワーク番号(オプション)。指定しなかった場合は、nodeapps VIPが取得されるネットワークと同じデフォルトのネットワークからSCAN VIPが取得されます。

-S subnet/netmask
[/if1 [|if2|...]]

network_numberを作成します。network_numberが存在しない場合は、このオプションを指定する必要があります。



次に、このコマンドの例を示します。

# srvctl add scan -n scan.mycluster.example.com

srvctl add scan_listener

SCANリスナーにOracle Clusterwareリソースを追加します。作成されるSCANリスナーのリソースの数は、SCAN VIPリソースの数です。

構文およびオプション

srvctl add scan_listenerコマンドは、次の構文で使用します。

srvctl add scan_listener [-l lsnr_name_prefix] [-s]
  [-p "[TCP:]port_list[/IPC:key][/NMP:pipe_name][/TCPS:s_port] [/SDP:port]"]

注意:

このコマンドはOracle Clusterwareでのみ使用可能です。

表A-16 srvctl add scan_listenerのオプション

オプション 説明
-l lsnr_name_prefix

SCANリスナー名の接頭辞。

-s

-sオプションを使用してポートの確認をスキップします。

-p "[TCP:]port_list
[/IPC:key][/NMP:pipe_name]
[/TCPS:s_port]
[/SDP:port]"

リスナーのプロトコル仕様。port_listはTCPポートまたはリスナー・エンドポイントのカンマ区切りリストです。

オプションを指定しなかった場合は、デフォルトのTCPポートの1521が使用されます。



次に、このコマンドの例を示します。

# srvctl add scan_listener -l myscanlistener

srvctl add service

データベースにサービスを追加し、それらのサービスをインスタンスに割り当てます。同じノードに1つのクラスタ・データベースの複数のインスタンスがある場合、ノードが管理するすべてのサービスに対して、常に、そのノードの1つのインスタンスのみを使用します。


注意:

srvctl add serviceコマンドは、Oracle RAC One Nodeデータベースの配置オプションを受け入れません。

構文およびオプション

srvctl add serviceコマンドを使用して、サービスを作成する(次の構文モデルの最初の構文を使用)か、既存のサービスを更新します(2つ目の構文モデルを使用)。

srvctl add service -d db_unique_name -s service_name {-r "preferred_list"
   [-a "available_list"] [-P {BASIC | NONE | PRECONNECT}] | -g server_pool
   [-c {UNIFORM | SINGLETON]} [-k network_number]
   [-l [PRIMARY | PHYSICAL_STANDBY | LOGICAL_STANDBY | SNAPSHOT_STANDBY]
   [-y {AUTOMATIC | MANUAL}] [-q {TRUE | FALSE}] [-x {TRUE | FALSE}]
   [-j {SHORT | LONG}][-B {NONE | SERVICE_TIME | THROUGHPUT}]
   [-e {NONE | SESSION | SELECT}] [-m {NONE | BASIC}] [-z failover_retries]
   [-w failover_delay]
srvctl add service -d db_unique_name -s service_name
   -u {-r preferred_list | -a available_list} [-f]

表A-17に、srvctl add serviceのすべてのオプションをリストし、非クラスタまたはOracle RACデータベースにサービスを追加するときにそれらのオプションを使用できるかどうかを示します。

表A-17 srvctl add serviceのオプション

オプション 説明
-d db_unique_name

データベースの一意の名前。

-s service_name

同じサービスを提供する複数のデータベースにわたって接続を拡大しない場合は、service_name.service_domainはクラスタ内で一意である必要があります。サービス名(sales.foo.comなど)の一部としてサービス・ドメインを指定しない場合、DB_DOMAINデータベース属性がデフォルトになります。

-r preferred_list

管理者管理データベースの場合にサービスを実行する優先インスタンスのリスト。

優先インスタンスのリストは、使用可能なインスタンスのリストと相互に排他である必要があります。

注意: このオプションはOracle RACでのみ使用可能です。また、管理者管理データベースにのみ使用できます。

-a available_list

管理者管理データベースの場合にサービスをフェイルオーバーする使用可能なインスタンスのリスト。

使用可能なインスタンスのリストは、優先インスタンスのリストと相互に排他である必要があります。

注意: このオプションはOracle RACでのみ使用可能です。また、管理者管理データベースにのみ使用できます。

-P {BASIC | NONE | PRECONNECT}

TAFポリシーの指定(管理者管理データベースのみ)。

注意:

  • -rおよび-aオプションを指定する場合に使用できるのは、PRECONNECTのみです。

  • 管理者管理データベースの場合は、クライアント側のTAFポリシーをPRECONNECTに設定できません

-g server_pool

ポリシー管理データベースの場合に使用されるサーバー・プールの名前。

注意: このオプションはOracle RACでのみ使用可能です。また、ポリシー管理データベースにのみ使用できます。

-c {UNIFORM | SINGLETON}

サービスのカーディナリティ。UNIFORM(サーバー・プールのすべてのインスタンスに提供される)またはSINGLETON(インスタンス1つずつで実行する)。

注意:

  • このオプションはOracle RACでのみ使用可能です。また、ポリシー管理データベースにのみ使用できます。

  • ポリシー管理Oracle RAC One Nodeデータベースでは、すべてのサービスがSINGLETONである必要があります。

-k network_number

このオプションを使用して、このサービスが提供されるネットワークを特定します。サービスは、指定したネットワークからのVIPに依存するように構成されます。

注意: このオプションは、Oracle RACおよびOracle RAC One Nodeデータベース構成でのみ使用可能です。

-l {[PRIMARY] |
[PHYSICAL_STANDBY] |
[LOGICAL_STANDBY] |
[SNAPSHOT_STANDBY]}

サービス・ロール

このオプションは、指定したサービス・ロールの1つにOracle Data Guardデータベース・ロールが一致した場合に、データベースのオープン時に、サービスが自動的に起動されるように指定する場合に使用します。

手動で開始するSRVCTLの使用は、サービス・ロールに影響を受けません。

注意: -lパラメータは、データベースの起動にのみ、Oracle Data Guard Brokerによって使用されます。手動でのサービスの起動ではすべて、ユーザーが起動するサービスの名前を指定する必要があります。

関連項目:

  • -lを指定する場合、『Oracle Data Guard Broker』を参照してください。

  • データベース・ロールの詳細は、『Oracle Data Guard概要および管理』を参照してください。

-y {AUTOMATIC | MANUAL}

サービス管理ポリシー。

AUTOMATIC(デフォルト)の場合、サービスは、データベースの再起動時(計画された再起動(SRVCTLを使用)または障害発生後の再起動)に自動的に起動されます。ただし、自動再起動はサービス・ロールの影響も受けます(-lオプション)。

MANUALの場合、データベースの計画された再起動(SRVCTLを使用)時にサービスが自動的に再起動されることはありません。MANUALに設定しても、Oracle Clusterwareは、実行中のサービスを監視し、障害が発生すると再起動されます。

注意: CRSCTLを使用してOracle Clusterwareを停止および起動すると、サービスは障害発生時と同様に再起動されます。

-q {TRUE | FALSE}

このサービスのAQ HA通知を有効化(TRUE)するかどうか示します。

-x {TRUE | FALSE}

このサービスの分散トランザクション処理を有効化するかどうか示します。このサービスは、ポリシー管理データベースではsingletonサービス、管理者管理データベースの単一ノードでは優先サービスになります。

注意: このオプションはOracle RACでのみ使用可能です。

-j {SHORT | LONG}

接続時ロード・バランシングの目標をサービスに割り当てます。統合された接続プールを使用している場合はSHORT、サービスのノードごとにセッション数でバランスを取る長時間の接続にはLONGです。

-B {NONE | SERVICE_TIME | THROUGHPUT}

ロード・バランシング・アドバイザの目標

-e {NONE | SESSION | SELECT}

フェイルオーバーのタイプ。

-m {NONE | BASIC}

フェイルオーバーのメソッド

フェイルオーバー・タイプ(-e)にNONE以外の値を設定する場合は、このオプションにBASICを選択する必要があります。

注意: このオプションはOracle RACでのみ使用可能です。

-z failover_retries

フェイルオーバーの再試行回数

-w failover_delay

フェイルオーバーの試行間隔での遅延時間

-u

既存のサービス構成に新しい優先インスタンスまたは使用可能インスタンスを追加します。

-f

ネットワークにリスナーが構成されていない場合も、追加操作を強制します。



次の構文例を使用して、gl.example.comサービスをmy_racデータベースに追加します。この場合、AQ HA通知が有効で、フェイルオーバー・メソッドがBASIC、接続ロード・バランシングの目標がLONG、フェイルオーバー・タイプがSELECT、フェイルオーバーの再試行が180回で遅延が5です。

srvctl add service -d my_rac -s gl.example.com -m BASIC -e SELECT \
-z 180 -w 5 -j LONG

リスト1の優先インスタンスとリスト2の使用可能インスタンスを持つデータベースに対して、使用可能インスタンスに事前接続フェイルオーバーを使用して、指定したサービスを追加するには、この例の構文を使用します。

srvctl add service -d crm -s sales -r crm01,crm02 -a crm03 -P PRECONNECT

srvctl add srvpool


注意:

デフォルトでは、指定されたユーザーがサーバー・プールを作成できます。この権限を持つオペレーティング・システム・ユーザーを制限するために、CRS管理者リストに特定のユーザーを追加することを強くお薦めします。


関連項目:

CRS管理者リストへのユーザーの追加については、『Oracle Clusterware管理およびデプロイメント・ガイド』を参照してください。

Oracle Databaseをホストするように構成されているサーバー・プールをクラスタに追加します。

構文およびオプション

srvctl add srvpoolコマンドは、次の構文で使用します。

srvctl add srvpool -g server_pool [-i importance] [-l min_size] [-u max_size]
     [-n "node_list"] [-f]

注意:

このコマンドはOracle Clusterwareでのみ使用可能です。

表A-18 srvctl add srvpoolのオプション

オプション 説明
-g server_pool

サーバー・プールの名前。

-i importance

サーバー・プールの重要度(デフォルトは0)

-l min_size

サーバー・プールの最小サイズ(デフォルトは0)

-u max_size

サーバー・プールの最大サイズ。デフォルト値は-1であり、これは、サイズが無制限であることを意味します。

-n "node_names"

二重引用符("")で囲まれた候補ノード名のカンマ区切りリスト。サーバー・プールには候補リストのノードのみが含まれますが、候補リストのすべてのノードがサーバー・プールに含まれるとはかぎりません。

-f

他のサーバー・プールのリソースを停止する必要がある場合でも、サーバー・プールを追加します。



次に、このコマンドの例を示します。

$ srvctl add srvpool -g SP1 -i 1 -l 3 -u 7 -n "mynode1,mynode2"

srvctl add vip

ノードにVIPを追加します。

構文およびオプション

srvctl add vipコマンドは、次の構文で使用します。

srvctl add vip -n node_name -A {name|ip}/netmask[/if1[if2|...]]
     [-k network_number] [-v]

注意:

このコマンドはOracle Clusterwareでのみ使用可能です。

表A-19 srvctl add vipのオプション

オプション 説明
-n node_name

VIPを追加するノードの名前

-A {name|ip}/netmask
[/if1[|if2|...]]

指定したノードに従来のVIPノード・アプリケーションを作成します。

-k network_number

VIPを取得するネットワーク番号(オプション)。

指定しなかった場合は、nodeapps VIPが取得されるネットワークと同じデフォルトのネットワークからVIPが取得されます。

-v

冗長出力



注意:

同一ノードの同一ネット番号(サブネットまたはインタフェース・ペア)に複数のVIPを持つことはできません。


次に、このコマンドの例を示します。

# srvctl add vip -n node7 -A 192.168.16.17/255.255.255.0 -k 2

前述の例では、追加したばかりのVIP用のネットワーク番号2が作成されます。このネットワーク番号は、他のSRVCTLコマンドの-kオプションの後に指定できます。


config

srvctl configコマンドは、Oracle Clusterwareリソース属性に格納されている構成を表示します。


注意:

srvctl disable object -n node_nameコマンドを使用して、構成情報を取得しようとするオブジェクトを無効にした場合、クラスタ内でノードごとにsrvctl disable object -n node_nameコマンドを使用してクラスタ全体でオブジェクトを無効にすることと、-nオプションを指定せずにsrvctl disable objectコマンドを使用してオブジェクトをグローバルに無効にすることは同じではないことに注意してください。前者の場合は、srvctl config objectコマンドで、そのオブジェクトがまだ有効と報告される場合があります。


関連項目:

srvctl disableコマンドの詳細は、「disable」を参照してください。

表A-20 srvctl configのサマリー

コマンド 説明

srvctl config asm


ノードのOracle ASMインスタンスの構成の表示

srvctl config cvu


CVUチェック間の時間間隔の表示

srvctl config database


クラスタ・データベースの構成情報の表示

srvctl config filesystem


ACFSボリュームの構成情報の表示

srvctl config gns


GNS構成の表示

srvctl config listener


指定したノードでOracle Clusterwareに登録された構成済リスナーのリストの表示

srvctl config nodeapps


ノード・アプリケーションの構成情報の表示

srvctl config oc4j


OC4Jインスタンスの構成の表示

srvctl config ons


Oracle Notification Serviceの構成情報の表示

srvctl config scan


SCAN VIPの構成情報の表示

srvctl config scan_listener


SCANリスナーの構成情報の表示

srvctl config service


サービスの構成情報の表示

srvctl config srvpool


特定のサーバー・プールの構成情報の表示

srvctl config vip


VIPの構成情報の表示


srvctl config asm

すべてのOracle ASMインスタンスの構成を表示します。


注意:

Oracle Database 11gリリース2(11.2)インストールでOracle ASMを管理するには、クラスタのOracle Grid Infrastructureホーム(Gridホーム)でSRVCTLバイナリを使用します。Oracle RACまたはOracle Databaseがすでにインストールされている場合、データベース・ホームでSRVCTLバイナリを使用してOracle ASMを管理することはできません。

構文およびオプション

srvctl config asmコマンドは、次の構文で使用します。

srvctl config asm [-a]

表A-21 srvctl config asmのオプション

オプション 説明
-a

詳細な構成情報の出力



次に、このコマンドの例を示します。

srvctl config asm -a

srvctl config cvu

Oracle Database 11gリリース2(11.2.0.2)以降、このコマンドではCVUチェックの間隔を分単位で表示します。

構文およびオプション

srvctl config cvuコマンドは、次の構文で使用します。

srvctl config cvu

このコマンドにはオプションはありません。


srvctl config cvuコマンドでは次のような出力が戻されます。

CVU is configured to run once every 360 minutes

srvctl config database

Oracle RACデータベースの構成、またはOracle Clusterwareに登録されたすべての構成済データベースを表示します。

構文およびオプション

srvctl config databaseコマンドは、次の構文で使用します。

srvctl config database [-d db_unique_name] [-a]

表A-22 srvctl config databaseのオプション

オプション 説明
-d db_unique_name

データベースの一意の名前。

このオプションを指定しない場合は、すべてのデータベース・リソースの構成が表示されます。

-a

詳細な構成情報の出力



すべてのデータベースの構成を表示するには、次の例を使用します。

srvctl config database -d myDB

次に、srvctl config databaseコマンドの出力例を示します。

$ srvctl config database -d myDB
Database unique name: myDB
Database name:
Oracle home: /scott_st2/oracle
Oracle user: scott
Spfile:
Domain:
Start options: open
Stop options: immediate
Database role: PRIMARY
Management policy: AUTOMATIC
Server pools: myDB
Database instances:
Disk Groups:
Services: scottsvc1
Type: RACOneNode
Online relocation timeout: 30
Instance name prefix: myDB
Candidate servers: node1 node2
Database is administrator managed

この出力例では、データベースのタイプがRACOneNode(Oracle RAC One Nodeデータベース)として示されています。他に可能性のあるタイプとして、RACSingleInstanceがあります。Online relocation timeoutInstance name prefixおよびCandidate serversフィールドは、Oracle RAC One Nodeデータベースのみに適用され、その他の2つのデータベース・タイプに対しては表示されません。同様に、データベース・タイプがRACOneNodeであるため、Database instancesフィールドは空です。


srvctl config filesystem

Oracle Automatic Storage Managementクラスタ・ファイル・システム(Oracle ACFS)・デバイスの構成を表示します。

構文およびオプション

srvctl config filesystemコマンドは、次の構文で使用します。

srvctl config filesystem -d volume_device_path

表A-23 srvctl config filesystemのオプション

オプション 説明
-d volume_device_path

Oracle ACFSボリュームが使用するデバイスのパス名



次の例は、Oracle ACFSファイル・システムの構成を取り出す方法を示しています。

srvctl config filesystem -d /dev/asm/d1volume293

srvctl config gns

GNSの構成を表示します。

構文およびオプション

srvctl config gnsコマンドは、次の構文で使用します。

srvctl config gns [-a] [-d] [-k] [-m] [-n node_name] [-p] [-s] [-V]
[-q name] [-l] [-v]

注意:

このオプションはOracle Clusterwareでのみ使用可能です。

表A-24 srvctl config gnsのオプション

オプション 説明
-a

詳細な構成情報の出力。

-d

GNSから供給されるサブドメインの表示。

-k

GNSがリスニングしているネットワークの表示。

-m

GNSデーモンがマルチキャスト・リクエストをリスニングしているポートの表示。

-n node_name

指定されたノードのGNSの構成情報の表示。

-p

GNSデーモンがDNSサーバーとの通信に使用するポートの表示。

-s

GNSのステータスの表示。

-V

GNSのバージョンの表示。

-q name

GNSへの、名前に属しているレコードの問合せ。

-l

GNSのすべてのレコードのリスト。

-v

冗長出力。



srvctl config listener

Oracle Clusterwareに登録された構成済リスナーのリストを表示、または特定のリスナーの詳細な構成情報を表示します。

構文およびオプション

srvctl config listenerコマンドは、次の構文で使用します。

srvctl config listener [-l listener_name] [-a]

表A-25 srvctl config listenerのオプション

オプション 説明
-l listener_name

リスナー名

このオプションを指定しない場合、リスナー名はデフォルトでLISTENERになります。

-a

詳細な構成情報の出力。



次に、このコマンドの例を示します。

srvctl config listener

srvctl config nodeapps

クラスタ内の各ノードのVIP構成を表示します。

構文およびオプション

srvctl config nodeappsコマンドは、次の構文で使用します。

srvctl config nodeapps [-a] [-g] [-s]

注意:

このコマンドはOracle Clusterwareでのみ使用可能です。

表A-26 srvctl config nodeappsのオプション

オプション 説明
-a

VIPアドレス構成の表示

-g

GSD構成の表示

-s

Oracle Notification Service構成の表示



次に、このコマンドの例を示します。

$ srvctl config nodeapps -a -g -s

srvctl config oc4j

OC4Jインスタンスの構成情報を表示します。


注意:

このコマンドはOracle Clusterwareでのみ使用可能です。

srvctl config oc4j

srvctl config ons

Oracle Notification Serviceデーモンの構成情報を表示します。


注意:

このコマンドはOracle Clusterwareでのみ使用可能です。

srvctl config ons

srvctl config scan

すべてのSCAN VIP(デフォルト)、またはordinal_numberで識別される特定のSCAN VIPの構成情報を表示します。

構文およびオプション

srvctl config scanコマンドは、次の構文で使用します。

srvctl config scan [-i ordinal_number]

このコマンドで使用できるオプションは-i ordinal_numberのみです。このオプションは3つのSCAN VIPのいずれかを識別し、値の範囲は1から3です。


注意:

このコマンドはOracle Clusterwareでのみ使用可能です。


次に、このコマンドの例を示します。

$ srvctl config scan -i 1

srvctl config scan_listener

すべてのSCANリスナー(デフォルト)、またはordinal_numberで識別される特定のリスナーの構成情報を表示します。

構文およびオプション

srvctl config scan_listenerコマンドは、次の構文で使用します。

srvctl config scan_listener [-i ordinal_number]

このコマンドで使用できるオプションは-i ordinal_numberのみです。このオプションは3つのSCAN VIPのいずれかを識別し、値の範囲は1から3です。


注意:

このコマンドはOracle Clusterwareでのみ使用可能です。


次に、このコマンドの例を示します。

$ srvctl config scan_listener -i 1

srvctl config service

サービスの構成を表示します。

構文およびオプション

srvctl config serviceコマンドは、次の構文で使用します。

srvctl config service -d db_unique_name [-s service_name]

表A-27 srvctl config serviceのオプション

オプション 説明
-d db_unique_name

データベースの一意の名前

-s service_name

サービス名。

このオプションを指定しない場合、データベースに構成されたすべてのサービスの構成情報が表示されます。



次に、ポリシー管理データベースに関するこのコマンドの出力例を示します。

$ srvctl config service -d mjkpdb -s mjkpsvc1
Service name: mjkpsvc1
Service is enabled
Server pool: mjksrvpool1
Cardinality: SINGLETON
Disconnect: false
Service role: PRIMARY
Management policy: AUTOMATIC
DTP transaction: false
AQ HA notifications: false
Failover type: NONE
Failover method: NONE
TAF failover retries: 0
TAF failover delay: 0
Connection Load Balancing Goal: LONG
Runtime Load Balancing Goal: NONE
TAF policy specification: NONE
Service is enabled on nodes:
Service is disabled on nodes:
Edition: "my Edition"

次に、管理者管理データベースに関するこのコマンドの出力例を示します。

$ srvctl config service -d mjkdb -s mjksvc1
Service name: mjksvc1
Service is enabled
Server pool: mjkdb
Cardinality: 1
Disconnect: false
Service role: PRIMARY
Management policy: AUTOMATIC
DTP transaction: false
AQ HA notifications: false
Failover type: NONE
Failover method: NONE
TAF failover retries: 0
TAF failover delay: 0
Connection Load Balancing Goal: LONG
Runtime Load Balancing Goal: NONE
TAF policy specification: NONE
Preferred instances: mjkdb_1
Available instances:
Edition: "my Edition"

管理者管理Oracle RAC One Nodeデータベースのサービス構成では、1つのインスタンスが優先として表示されます。


注意:

srvctl config serviceコマンドは、srvctl add | modify serviceコマンドでエディションに指定された文字列値を正確に表示します。エディションを大文字で指定した場合、srvctl config serviceは大文字を表示します。二重引用符("")で囲まれている場合、コマンドは二重引用符を表示します。それ以外の場合、コマンドは空の文字列を表示します。


srvctl config srvpool

クラスタ内の特定のサーバー・プールの構成情報を表示します。この構成情報には、名前、最小サイズ、最大サイズ、重要度、およびサーバー名のリスト(該当する場合)が含まれます。

構文およびオプション

srvctl config srvpoolコマンドは、次の構文で使用します。

srvctl config srvpool [-g server_pool]

注意:

このコマンドはOracle Clusterwareでのみ使用可能です。


次に、このコマンドの例を示します。

$ srvctl config srvpool -g dbpool

srvctl config vip

ユーザーVIP以外で、クラスタのすべてのネットワークにおけるすべてのVIPを表示します。

構文およびオプション

次の構文モデルのいずれかを使用して、srvctl config vipコマンドを実行します。

srvctl config vip -n node_name

srvctl config vip -i vip_name

注意:

このコマンドはOracle Clusterwareでのみ使用可能です。

表A-28 srvctl config vipのオプション

オプション 説明
-n node_name

ノード名

-i vip_name

VIP名



次に、このコマンドの例を示します。

$ srvctl config vip -n crmnode1

convert

Oracle Database 11gリリース2(11.2.0.2)以降、srvctl convertコマンドは、データベースとOracle RAC One Nodeデータベースの間で双方向の変換を行います。

構文およびオプション

次の構文モデルのいずれかを使用して、srvctl convert databaseコマンドを実行します。

srvctl convert database -d db_unique_name -c RACONENODE [-i instance_name] [-w timeout]

srvctl convert database -d db_unique_name -c RAC [-n node_name]

表A-29 srvctl convert databaseのオプション

オプション 説明
-d db_unique_name

データベースの一意の名前。

注意: 非クラスタ・データベースを指定すると、このコマンドから、rconfigを使用して非クラスタ・データベースをOracle RACまたはOracle RAC One Nodeに変換するように求めるエラーが戻されます。

-c RACONENODE | RAC

変換するデータベースのタイプ(Oracle RAC One NodeまたはOracle RAC)。

注意: 進行中または失敗したオンライン・データベース再配置がある場合は、先にこのオンライン・データベース再配置を完了または強制終了してから、このコマンドを再実行するように求めるエラーが戻されます。

-i instance_name

Oracle RAC One Nodeデータベースのインスタンス名の接頭辞。このオプションのデフォルト値は、一意のグローバル・データベース名の最初の12文字です。

注意:

  • Oracle RACデータベースからOracle RAC One Nodeデータベースに変換する場合にのみ、このオプションを使用できます。

  • 変換後のインスタンスをオンラインにするには、srvctl stop/start databaseコマンドを使用してデータベースを再起動する必要があります。

-w timeout

Oracle RAC One Nodeデータベースのオンライン・データベース再配置タイムアウト(分単位)。デフォルトは30です。

-n node_name

管理者管理Oracle RACデータベースのノード名。デフォルトは、最初の候補です。

注意: ノード名を指定しない場合、またはデータベースが実行されてないノード名を指定した場合、このコマンドから、正しいノードを指定するように求めるエラーが戻されます。


次に、このコマンドの例を示します。

$ srvctl convert database -d myDB -c RACONENODE -i instance_name

disable

指定したオブジェクト(クラスタ・データベース、データベース・インスタンス、Oracle ASMインスタンスまたはサービス)を無効化します。メンテナンス用にオブジェクトを停止する必要がある場合は、srvctl disableコマンドを使用します。無効にされたオブジェクトは、自動的には再起動しません。

disableコマンドを発行すると、オブジェクトは無効化され、Oracle Clusterwareでの自動起動、フェイルオーバーまたは再起動は実行できなくなります。また、先にオブジェクトを再度有効化してからでなければ、無効化されたオブジェクト上でsrvctl startコマンドを実行することはできません。-i instance_nameまたは-n node_nameを指定すると、指定したインスタンスまたはノードのオブジェクトのみが無効になります。

-i instance_name-n node_nameも指定しない場合は、クラスタのすべてのノードで、指定したオブジェクトがグローバルに無効化されます。グローバルに無効にするオブジェクトは、今後クラスタに追加するノードでも無効になります。

オブジェクトをグローバルに無効化することと、クラスタ内のノードごとにオブジェクトをローカルで無効化することは同じではありません。たとえば、クラスタ内のいくつかのノードでデータベースを個別に無効化した場合、srvctl start databaseコマンドを実行すると、データベースが有効化されているノードでのみデータベースが起動されます。一方、データベースをグローバルに無効化した場合は、クラスタ全体でデータベースが無効化されているため、srvctl start databaseは拒否されます。

表A-30 srvctl disableのサマリー

コマンド 説明

srvctl disable asm


Oracle ASMプロキシ・リソースの無効化

srvctl disable cvu


クラスタ検証ユーティリティの無効化

srvctl disable database


クラスタ・データベースの無効化

srvctl disable diskgroup


指定したいくつかのノード上のディスク・グループの無効化

srvctl disable filesystem


Oracle ACFSボリュームの無効化

srvctl disable gns


GNSの無効化

srvctl disable instance


インスタンスの無効化

srvctl disable listener


リスナーの無効化

srvctl disable nodeapps


ノード・アプリケーションおよびGSDの無効化

srvctl disable oc4j


OC4Jインスタンスの無効化

srvctl disable ons


Oracle Notification Serviceデーモンの無効化

srvctl disable scan


SCAN VIPの無効化

srvctl disable scan_listener


SCANリスナーの無効化

srvctl disable service


サービスの無効化

srvctl disable vip


VIPの無効化


srvctl disable asm

Oracle ASMプロキシ・リソースを無効にします。Oracle ASMにOracle Clusterwareデータが含まれる場合、またはノードでの障害発生前に実行されていたノードが再起動した場合、Oracle ASMは再起動します。また、srvctl disable asmコマンドを使用すると、srvctl start asmコマンドでOracle ASMインスタンスを起動できなくなります。

Oracle ASMプロキシ・リソースを無効にすると、データベースおよびディスク・グループを起動できなくなります。データベースおよびディスク・グループがOracle ASMプロキシ・リソースに依存しているためです。


注意:

  • Oracle Database 11gリリース2(11.2)インストールでOracle ASMを管理するには、クラスタのOracle Grid Infrastructureホーム(Gridホーム)でSRVCTLバイナリを使用します。Oracle RACまたはOracle Databaseがすでにインストールされている場合、データベース・ホームでSRVCTLバイナリを使用してOracle ASMを管理することはできません。

  • Oracle ASMはOracle Clusterwareスタックの一部であり、Oracle ASMにOCRと投票ディスクが格納されていると、OHASDがOracle Clusterwareスタックを起動するときにOracle ASMが起動します。srvctl disable asmコマンドを使用しても、OHASDで管理されるOracle ASMインスタンスの起動は行われます。したがって、Oracle ASMは、Oracle Clusterwareスタックが必要とする場合に起動します。

    srvctl disable asmコマンドを使用すると、Oracle ASM Oracle Clusterwareプロキシ・リソースとそれに依存するすべてのリソースを起動できなくなります。このため、Oracle Clusterwareの管理対象オブジェクト(データベース、ディスク・グループ、Oracle ASMに依存するファイル・システムなど)を起動できなくなります。たとえば、srvctl start database | diskgroup | filesystemコマンドを実行しても、Oracle ASM Oracle Clusterwareプロキシ・リソースが無効になっているノードのオブジェクトを起動することはできません。また、srvctl start asmコマンドでリモート・ノードのOracle ASMの起動することもできません。


構文およびオプション

srvctl disable asmコマンドは、次の構文で使用します。

srvctl disable asm [-n node_name]

表A-31 srvctl disable asmのオプション

オプション 説明
-n node_name

ノード名

注意: このオプションはOracle Clusterwareでのみ使用可能です。



次に、このコマンドの例を示します。

$ srvctl disable asm -n crmnode1

srvctl disable cvu

Oracle Database 11gリリース2(11.2.0.2)以降、このコマンドは、Oracle Clusterware管理用のクラスタ検証ユーティリティ(CVU)が有効な場合に、これを無効にします。

構文およびオプション

srvctl disable cvuコマンドは、次の構文で使用します。

srvctl disable cvu [-n node_name]

CVUを無効にする特定のノードを指定できます。

表A-32 srvctl disable cvuのオプション

オプション 説明
-n node_name

ノード名



次のコマンド例は、クラスタのシングル・ノードでCVUを無効にします。

$ srvctl disable cvu -n crmnode1

srvctl disable database

データベースを無効化します。データベースがクラスタ・データベースの場合、そのインスタンスも無効化されます。

構文およびオプション

srvctl disable databaseコマンドは、次の構文で使用します。

srvctl disable database -d db_unique_name [-n node_name]

表A-33 srvctl disable databaseのオプション

オプション 説明
-d database_name

データベース名

-n node_name

指定したノードからのデータベースの実行を無効化します。

注意: このオプションはOracle Clusterwareでのみ使用可能です。



次に、このコマンドの例を示します。

$ srvctl disable database -d mydb1

srvctl disable diskgroup

指定したいくつかのノード上の特定のディスク・グループを無効化します。

構文およびオプション

srvctl disable diskgroupコマンドは、次の構文で使用します。

srvctl disable diskgroup -g diskgroup_name [-n node_list]

表A-34 srvctl disable diskgroupのオプション

オプション 説明
-g diskgroup_name

Oracle ASMディスク・グループ名

-n node_list

ディスク・グループを無効化するノード名のカンマ区切りリスト

このオプションはOracle Clusterwareでのみ使用可能です。



次に、このコマンドの例を示します。

$ srvctl disable diskgroup -g diskgroup1 -n mynode1, mynode2

srvctl disable filesystem

Oracle ACFSボリュームを無効化します。

構文およびオプション

srvctl disable filesystemコマンドは、次の構文で使用します。

srvctl disable filesystem -d volume_device_name

注意:

このコマンドはOracle Clusterwareでのみ使用可能です。

表A-35 srvctl disable filesystemのオプション

オプション 説明
-d volume_device_name

Oracle ACFSボリュームの名前



次に、このコマンドの例を示します。

$ srvctl disable filesystem -d /dev/asm/d1volume293

srvctl disable gns

特定のノードまたはクラスタ内で使用可能なすべてのノードのGNSを無効化します。

構文およびオプション

srvctl disable gnsコマンドは、次の構文で使用します。

srvctl disable gns [-n node_name]

注意:

このコマンドはOracle Clusterwareでのみ使用可能です。

表A-36 srvctl disable gnsのオプション

オプション 説明
-n node_name

クラスタのノードの名前

このオプションを指定しない場合、SRVCTLはクラスタ全体のGNSを無効にします。



次に、このコマンドの例を示します。

$ srvctl disable gns -n crm7

srvctl disable instance

インスタンスを無効化します。このコマンドで無効化するインスタンスが、最後に有効化されたインスタンスである場合は、この操作によってデータベースも無効化されます。

構文およびオプション

srvctl disable instanceコマンドは、次の構文で使用します。

srvctl disable instance -d db_unique_name -i instance_name_list

注意:

  • このコマンドはOracle ClusterwareおよびOracle RACでのみ使用可能です。

  • Oracle RAC One Nodeデータベースでこのコマンドを実行すると、このコマンドから、かわりにdatabase名詞を使用するように求めるエラーが戻されます。


表A-37 srvctl disable instanceのオプション

オプション 説明
-d db_unique_name

データベースの一意の名前

-i instance_name_list

インスタンス名のカンマ区切りリスト



次に、このコマンドの例を示します。

$ srvctl disable instance -d crm -i "crm1,crm3"

srvctl disable listener

リスナー・リソースを無効化します。

構文およびオプション

srvctl disable listenerコマンドは、次の構文で使用します。

srvctl disable listener [-l listener_name] [-n node_name]

表A-38 srvctl disable listenerのオプション

オプション 説明
-l listener_name

リスナー・リソースの名前。このオプションを指定しない場合、リスナー名はデフォルトでLISTENERになります。

-n node_name

無効化するリスナーが実行中のクラスタ・ノードの名前。

このオプションはOracle Clusterwareでのみ使用可能です。



次に、このコマンドの例を示します。

$ srvctl disable listener -l listener_crm -n node5

srvctl disable nodeapps

クラスタ内のすべてのノードのノード・アプリケーションを無効化します。

構文およびオプション

srvctl disable nodeappsコマンドは、次の構文で使用します。

srvctl disable nodeapps [-g] [-v]

注意:

このコマンドはOracle Clusterwareでのみ使用可能です。

表A-39 srvctl disable nodeappsのオプション

オプション 説明
-g

GSDの無効化

-v

冗長出力



次に、このコマンドの例を示します。

$ srvctl disable nodeapps -g -v

srvctl disable oc4j

すべてのノードまたは特定のノードのOC4Jインスタンスを無効化します。

構文およびオプション

srvctl disable oc4jコマンドは、次の構文で使用します。

srvctl disable oc4j [-n node_name] [-v]

表A-40 srvctl disable oc4jのオプション

オプション 説明
-n node_name

クラスタのノードの名前

-v

冗長出力



次に、このコマンドの例を示します。

$ srvctl disable oc4j -n crm3

srvctl disable ons

Oracle RestartインストールのOracle Notification Serviceデーモンを無効化します。

srvctl disable ons [-v]

このコマンドで使用できるオプションは-vのみです。これは、冗長出力が表示されることを示します。

srvctl disable scan

すべてのSCAN VIP(デフォルト)、またはordinal_numberで識別される特定のSCAN VIPを無効化します。

構文およびオプション

srvctl disable scanコマンドは、次の構文で使用します。

srvctl disable scan [-i ordinal_number]

このコマンドで使用できるオプションは-i ordinal_numberのみです。このオプションは3つのSCAN VIPのいずれかを識別し、値の範囲は1から3です。


注意:

このコマンドはOracle Clusterwareでのみ使用可能です。


次に、このコマンドの例を示します。

$ srvctl disable scan -i 1

srvctl disable scan_listener

すべてのSCANリスナー(デフォルト)、またはordinal_numberで識別される特定のリスナーを無効化します。

構文およびオプション

srvctl disable scan_listenerコマンドは、次の構文で使用します。

srvctl disable scan_listener [-i ordinal_number]

このコマンドで使用できるオプションは-i ordinal_numberのみです。このオプションは3つのSCANリスナーのいずれかを識別し、値の範囲は1から3です。


注意:

このコマンドはOracle Clusterwareでのみ使用可能です。


次に、このコマンドの例を示します。

$ srvctl disable scan_listener -i 1

srvctl disable service

サービスを無効化します。サービス全体を無効化すると、すべてのインスタンスに適用され、各インスタンスが無効化されます。サービス全体がすでに無効化されている場合、サービス全体に対するsrvctl disable service操作はすべてのインスタンスに適用され、それらを無効化して、エラーのみを戻します。したがって、各インスタンスに対してサービス・インジケータを操作する場合、使用できないサービス操作もあります。

構文およびオプション

srvctl disable serviceコマンドは、次の構文で使用します。

srvctl disable service -d db_unique_name
      -s "service_name_list" [-i instance_name | -n node_name]

-i instance_nameオプションも-n node_nameオプションも指定しない場合、すべてのノードのサービスが無効化されます。

表A-41 srvctl disable serviceのオプション

オプション 説明
-d db_unique_name

データベースの一意の名前

-s "service_name_list"

サービス名のカンマ区切りリスト、または単一のサービス名

-i instance_name

無効化するサービスのインスタンス名

注意: このオプションは管理者管理データベースで使用します。

注意: このオプションはOracle ClusterwareおよびOracle RACでのみ使用可能です。

-n node_name

無効化するサービスのノード名

注意: このオプションはポリシー管理データベースで使用します。

注意: このオプションはOracle ClusterwareおよびOracle RACでのみ使用可能です。



次の例は、CRMデータベースの2つのサービスをグローバルに無効化します。

$ srvctl disable service -d crm -s "crm,marketing"

次の例では、CRM1インスタンスで実行中のCRMデータベースのサービスの1つを無効化します。その結果、データベースでは引き続きサービスを使用可能ですが、インスタンスは1つ減ります。

$ srvctl disable service -d crm -s crm -i crm1

srvctl disable vip

特定のVIPを無効化します。

構文およびオプション

srvctl disable vipコマンドは、次の構文で使用します。

srvctl disable vip -i vip_name [-v]

注意:

このコマンドはOracle Clusterwareでのみ使用可能です。

表A-42 srvctl disable vipのオプション

オプション 説明
-i vip_name

VIP名

-v

冗長出力



次に、このコマンドの例を示します。

$ srvctl disable vip -i vip1 -v

downgrade

Oracle Database 11gリリース2(11.2.0.2)以降は、手動でデータベースをダウングレードした後に、downgradeコマンドを使用してデータベース構成をダウングレードできます。

srvctl downgrade database

srvctl downgrade databaseコマンドは、データベースとそのサービスの構成を現行バージョンから指定した下位バージョンにダウングレードします。

構文およびオプション

srvctl downgrade databaseコマンドは、次の構文で使用します。

srvctl downgrade database -d db_unique_name -o Oracle_home -t to_version

表A-43 srvctl downgrade databaseのオプション

オプション 説明
-d db_unique_name

データベースの一意の名前

-o Oracle_home

ORACLE_HOMEへのパス

-t to_version

ダウングレード先のバージョン



enable

srvctl enableコマンドは、指定したオブジェクトを有効化して、このオブジェクトがOracle Clusterwareで自動起動、フェイルオーバーまたは再起動を実行できるようにします。この機能は、オブジェクトをサポートするOracle Clusterwareアプリケーションが起動されているか停止されているかに関係なく使用できます。デフォルト値はenableです。オブジェクトがすでに有効化されている場合、このコマンドは無視されます。有効化されたオブジェクトは起動でき、無効化されたオブジェクトは起動できません。

表A-44 srvctl enableのサマリー

コマンド 説明

srvctl enable asm


Oracle ASMインスタンスの有効化

srvctl enable cvu


クラスタ検証ユーティリティの有効化

srvctl enable database


データベース・リソースの有効化

srvctl enable diskgroup


指定したいくつかのノード上の指定したディスク・グループの有効化

srvctl enable filesystem


Oracle ACFSボリュームの有効化

srvctl enable gns


GNSの有効化

srvctl enable instance


インスタンスの有効化

srvctl enable listener


リスナーの有効化

srvctl enable nodeapps


ノード・アプリケーションおよびGSDの有効化

srvctl enable oc4j


OC4Jインスタンスの有効化

srvctl enable ons


Oracle Notification Serviceデーモンの有効化

srvctl enable scan


SCAN VIPの有効化

srvctl enable scan_listener


SCANリスナーの有効化

srvctl enable service


サービスの有効化

srvctl enable vip


VIPの有効化


srvctl enable asm

Oracle ASMインスタンスを有効化します。


注意:

Oracle Database 11gリリース2(11.2)インストールでOracle ASMを管理するには、クラスタのOracle Grid Infrastructureホーム(Gridホーム)でSRVCTLバイナリを使用します。Oracle RACまたはOracle Databaseがすでにインストールされている場合、データベース・ホームでSRVCTLバイナリを使用してOracle ASMを管理することはできません。

構文およびオプション

srvctl enable asmコマンドは、次の構文で使用します。

srvctl enable asm [-n node_name]

表A-45 srvctl enable asmのオプション

オプション 説明
-n node_name

ノード名

注意: このオプションはOracle Clusterwareでのみ使用可能です。



次に、このコマンドの例を示します。

$ srvctl enable asm -n crmnode1

srvctl enable cvu

Oracle Database 11gリリース2(11.2.0.2)以降、このコマンドは、Oracle Clusterware管理用のクラスタ検証ユーティリティ(CVU)が無効な場合に、これを有効にします。

構文およびオプション

srvctl enable cvuコマンドは、次の構文で使用します。

srvctl enable cvu [-n node_name]

CVUを有効にする特定のノードを指定できます。

表A-46 srvctl enable cvuのオプション

オプション 説明
-n node_name

ノード名

注意: このオプションはOracle Clusterwareでのみ使用可能です。



次のコマンド例は、クラスタのシングル・ノードでCVUを有効にします。

$ srvctl enable cvu -n crmnode1

srvctl enable database

クラスタ・データベースとそのインスタンスを有効化します。

構文およびオプション

srvctl enable databaseコマンドは、次の構文で使用します。

srvctl enable database -d db_unique_name [-n node_name]

表A-47 srvctl enable databaseのオプション

オプション 説明
-d database_name

データベース名

-n node_name

データベース・リソースを有効にする必要があるノードの名前

注意: このオプションはOracle Clusterwareでのみ使用可能です。



次に、このコマンドの例を示します。

$ srvctl enable database -d mydb1

srvctl enable diskgroup

指定したいくつかのノード上の特定のディスク・グループを有効化します。

構文およびオプション

srvctl enable diskgroupコマンドは、次の構文で使用します。

srvctl enable diskgroup -g diskgroup_name [-n node_list]

表A-48 srvctl enable diskgroupのオプション

オプション 説明
-g diskgroup_name

Oracle ASMディスク・グループ名

-n node_list

ディスク・グループを有効化するノード名のカンマ区切りリスト

このオプションはOracle Clusterwareでのみ使用可能です。



次に、このコマンドの例を示します。

$ srvctl enable diskgroup -g diskgroup1 -n mynode1,mynode2

srvctl enable filesystem

Oracle ACFSボリュームを有効化します。

構文およびオプション

srvctl enable filesystemコマンドは、次の構文で使用します。

srvctl enable filesystem -d volume_device_name 

注意:

このコマンドはOracle Clusterwareでのみ使用可能です。

表A-49 srvctl enable filesystemのオプション

オプション 説明
-d volume_device_name

Oracle ACFSボリュームのデバイス名



次に、このコマンドの例を示します。

$ srvctl enable filesystem  -d /dev/asm/d1volume293

srvctl enable gns

すべてのノードまたは特定のノードのGNSを有効化します。

構文およびオプション

srvctl enable gnsコマンドは、次の構文で使用します。

srvctl enable gns [-n node_name]

注意:

このコマンドはOracle Clusterwareでのみ使用可能です。

表A-50 srvctl enable gnsのオプション

オプション 説明
-n node_name

GNSを有効化するノードの名前。

オプションを指定しなかった場合、GNSはクラスタのすべてのノードで有効化されます。



次に、このコマンドの例を示します。

$ srvctl enable gns

srvctl enable instance

Oracle RACデータベースのインスタンスを有効化します。このコマンドを使用してすべてのインスタンスを有効化する場合、データベースも有効化されます。

構文およびオプション

srvctl enable instanceコマンドは、次の構文で使用します。

srvctl enable instance -d db_unique_name -i instance_name_list

注意:

  • このコマンドはOracle ClusterwareおよびOracle RACでのみ使用可能です。

  • Oracle RAC One Nodeデータベースでこのコマンドを実行すると、このコマンドから、かわりにdatabase名詞を使用するように求めるエラーが戻されます。


表A-51 srvctl enable instanceのオプション

オプション 説明
-d db_unique_name

データベースの一意の名前

-i instance_name_list

インスタンス名のカンマ区切りリスト。



次に、このコマンドの例を示します。

$ srvctl enable instance  -d crm -i "crm1,crm2"

srvctl enable listener

リスナー・リソースを有効化します。

構文およびオプション

srvctl enable listenerコマンドは、次の構文で使用します。

srvctl enable listener [-l listener_name] [-n node_name]

表A-52 srvctl enable listenerのオプション

オプション 説明
-l listener_name

リスナー・リソースの名前。このオプションを指定しない場合、リスナー名はデフォルトでLISTENERになります。

-n node_name

クラスタ・ノードの名前

注意: このオプションはOracle Clusterwareでのみ使用可能です。



次に、このコマンドの例を示します。

$ srvctl enable listener -l listener_crm -n node5

srvctl enable nodeapps

クラスタ内のすべてのノードのノード・アプリケーションを有効化します。

構文およびオプション

srvctl enable nodeappsコマンドは、次の構文で使用します。

srvctl enable nodeapps [-g] [-v]

注意:

このコマンドはOracle Clusterwareでのみ使用可能です。

表A-53 srvctl enable nodeappsのオプション

オプション 説明
-g

GSDの有効化

-v

冗長出力



次に、このコマンドの例を示します。

$ srvctl enable nodeapps -g -v

srvctl enable oc4j

すべてのノードまたは特定のノードのOC4Jインスタンスを有効化します。

構文およびオプション

srvctl enable oc4jコマンドは、次の構文で使用します。

srvctl enable oc4j [-n node_name] [-v]

注意:

このコマンドはOracle Clusterwareでのみ使用可能です。

表A-54 srvctl enable oc4jのオプション

オプション 説明
-n node_name

クラスタのノードの名前

-v

冗長出力



次に、このコマンドの例を示します。

$ srvctl enable oc4j -n crm3

srvctl enable ons

Oracle Notification Serviceデーモンを有効化します。


注意:

このコマンドはOracle Restartでのみ使用可能です。

構文およびオプション

srvctl enable onsコマンドは、次の構文で使用します。

srvctl enable ons [-v]

このコマンドで使用できるオプションは-vのみです。これは、冗長出力が表示されることを示します。


次に、このコマンドの例を示します。

$ srvctl enable ons

srvctl enable scan

すべてのSCAN VIP(デフォルト)、またはそのordinal_numberで識別される特定のSCAN VIPを有効化します。

構文およびオプション

srvctl enable scanコマンドは、次の構文で使用します。

srvctl enable scan [-i ordinal_number]

このコマンドで使用できるオプションは-i ordinal_numberのみです。このオプションは3つのSCAN VIPのいずれかを識別し、値の範囲は1から3です。


注意:

このコマンドはOracle Clusterwareでのみ使用可能です。


次に、このコマンドの例を示します。

$ srvctl enable scan -i 1

srvctl enable scan_listener

すべてのSCANリスナー(デフォルト)、またはそのordinal_numberで識別される特定のリスナーを有効化します。

構文およびオプション

srvctl enable scan_listenerコマンドは、次の構文で使用します。

srvctl enable scan_listener [-i ordinal_number]

このコマンドで使用できるオプションは-i ordinal_numberのみです。このオプションは3つのSCANリスナーのいずれかを識別し、値の範囲は1から3です。


注意:

このコマンドはOracle Clusterwareでのみ使用可能です。


次に、このコマンドの例を示します。

$ srvctl enable scan_listener -i 1

srvctl enable service

Oracle Clusterwareのサービスを有効化します。サービス全体の有効化は、各インスタンスでサービスを有効化することによって、すべてのインスタンスに対してサービスを有効化することになります。サービス全体がすでに有効化されている場合、srvctl enable service操作はすべてのインスタンスには適用されないため、インスタンスは有効化されません。この操作は、エラーを戻します。したがって、各インスタンスに対してサービス・インジケータを操作する場合、使用できないサービス操作もあります。

構文およびオプション

srvctl enable serviceコマンドは、次の構文で使用します。

srvctl enable service -d db_unique_name -s "service_name_list"
     [-i instance_name | -n node_name]

表A-55 srvctl enable serviceのオプション

オプション 説明
-d db_unique_name

データベースの一意の名前

-s service_name_list

サービス名のカンマ区切りリスト

-i instance_name

サービスを実行するデータベース・インスタンスの名前

このオプションは管理者管理データベースで使用します。

注意: このオプションはOracle ClusterwareおよびOracle RACでのみ使用可能です。

-n node_name

サービスを実行するノードの名前

このオプションはポリシー管理データベースで使用します。

注意: このオプションはOracle ClusterwareおよびOracle RACでのみ使用可能です。



次の例は、サービスをグローバルに有効化します。

$ srvctl enable service -d crm -s crm

次の例は、優先インスタンスを使用するサービスを有効化します。

$srvctl enable service -d crm -s crm -i crm1

srvctl enable vip

特定のVIPを有効化します。

構文およびオプション

srvctl enable vipコマンドは、次の構文で使用します。

srvctl enable vip -i vip_name [-v]

注意:

このコマンドはOracle Clusterwareでのみ使用可能です。

表A-56 srvctl enable vipのオプション

オプション 説明
-i vip_name

VIP名

-v

冗長出力



次に、このコマンドの例を示します。

$ srvctl enable vip -i crm1-vip -v

getenv

構成ファイルから環境変数の値を取得し表示します。データベース、インスタンス、サービスおよびノード・アプリケーションの環境構成を管理するには、動詞setenvgetenvおよびunsetenvを指定してSRVCTLを使用します。

表A-57 srvctl getenvのサマリー

コマンド 説明

srvctl getenv asm


Oracle ASM環境の値の取得

srvctl getenv database


データベース環境の値の取得

srvctl getenv listener


リスナー環境の値の取得

srvctl getenv nodeapps


ノード・アプリケーション環境の値の取得

srvctl getenv vip


サービス環境の値の取得


srvctl getenv asm

Oracle ASMに関連付けられている環境変数の値を表示します。

構文およびオプション

srvctl getenv asmコマンドは、次の構文で使用します。

srvctl getenv asm [-t "name_list"]

表A-58 srvctl getenv asmのオプション

オプション 説明
-t "name_list"

環境変数の名前のカンマ区切りリスト。

このオプションを指定しない場合、Oracle ASMに関連付けられているすべての環境変数の値が表示されます。



次の例は、Oracle ASMで使用されるすべての環境変数の現在の値を表示します。

$ srvctl getenv asm

srvctl getenv database

データベースに関連付けられている環境変数の値を表示します。

構文およびオプション

srvctl getenv databaseコマンドは、次の構文で使用します。

srvctl getenv database -d db_unique_name [-t "name_list"]

表A-59 srvctl getenv databaseのオプション

オプション 説明
-d db_unique_name

データベースの一意の名前

-t "name_list"

環境変数の名前のカンマ区切りリスト

このオプションを指定しない場合、データベースに関連付けられているすべての環境変数の値が表示されます。



次の例は、CRMデータベースの環境構成を取得します。

$ srvctl getenv database -d crm

srvctl getenv listener

指定したリスナーの環境変数を取得します。

構文およびオプション

srvctl getenv listenerコマンドは、次の構文で使用します。

srvctl getenv listener [-l listener_name] [-t "name_list"]

表A-60 srvctl getenv listenerのオプション

オプション 説明
-l listener_name

リスナー名

オプションを指定しなかった場合は、リスナーの名前はデフォルトでLISTENERになります。

-t "name_list"

環境変数の名前のカンマ区切りリスト

このオプションを指定しない場合、リスナーに関連付けられているすべての環境変数の値が表示されます。



次の例は、デフォルトのリスナーのすべての環境変数をリストします。

$ srvctl getenv listener

srvctl getenv nodeapps

ノード・アプリケーション構成の環境変数を取得します。

構文およびオプション

srvctl getenv nodeappsコマンドは、次の構文で使用します。

srvctl getenv nodeapps [-a] [-g] [-s] [-t "name_list"] [-v]

注意:

このコマンドはOracle Clusterwareでのみ使用可能です。

表A-61 srvctl getenv nodeappsのオプション

オプション 説明
-a

VIPアドレス構成の表示

-g

GSD構成の表示

-s

Oracle Notification Service構成の表示

-t "name_list"

環境変数の名前のカンマ区切りリスト

このオプションを指定しない場合、nodeappsに関連付けられているすべての環境変数の値が表示されます。

-v

冗長出力



次の例は、ノード・アプリケーションのすべての環境変数をリストします。

$ srvctl getenv nodeapps -a

srvctl getenv vip

指定したVIPの環境変数を取得します。

構文およびオプション

srvctl getenv vipコマンドは、次の構文で使用します。

srvctl getenv vip -i vip_name [-t "name_list"] [-v]

注意:

このコマンドはOracle Clusterwareでのみ使用可能です。

表A-62 srvctl getenv vipのオプション

オプション 説明
-i vip_name

VIPの名前

-t "name_list"

環境変数の名前のカンマ区切りリスト

このオプションを指定しない場合、VIPに関連付けられているすべての環境変数の値が表示されます。

-v

冗長出力



次の例は、指定されたVIPのすべての環境変数をリストします。

$ srvctl getenv vip -i node1-vip

modify

Oracle Clusterwareリソースの削除および追加を行わずに、インスタンス構成を変更できます。modifyを使用した場合、他の方法では再入力が必要となるOCR構成の環境が保持されます。構成の記述はOCR構成内で変更され、新規Oracle Clusterwareプロファイルが生成および登録されます。変更は、次回のアプリケーション再起動時に有効になります。

表A-63 srvctl modifyのサマリー

コマンド 説明

srvctl modify asm


Oracle ASMの構成の変更

srvctl modify cvu


クラスタ検証ユーティリティのチェック間隔の変更

srvctl modify database


データベースの構成の変更

srvctl modify filesystem


Oracle ACFSボリュームのマウントおよびアンマウントが許可されたユーザーの変更

srvctl modify gns


GNS構成の変更

srvctl modify instance


インスタンスの構成の変更

srvctl modify listener


ノードのリスナー構成の変更

srvctl modify network


ノード・アプリケーションの構成の変更

srvctl modify nodeapps


ノード・アプリケーションの構成の変更

srvctl modify oc4j


OC4JインスタンスのRMIポートの変更

srvctl modify ons


Oracle Notification Serviceデーモン用のネットワーク構成の変更

srvctl modify scan


特定のSCAN VIPの構成に一致させるためのSCAN VIPの構成の変更

srvctl modify scan_listener


現行のSCAN VIPの構成に一致させるためのSCANリスナーの構成の更新

srvctl modify service


サービスの構成の変更

srvctl modify srvpool


特定のサーバー・プールの変更


srvctl modify asm

Oracle ASMで使用するリスナー、Oracle ASMで使用するディスク・グループ検出文字列、または非クラスタ・データベースまたはクラスタ・データベース用にOracle ASMで使用するSPFILEを変更します。


注意:

Oracle Database 11gリリース2(11.2)インストールでOracle ASMを管理するには、クラスタのOracle Grid Infrastructureホーム(Gridホーム)でSRVCTLバイナリを使用します。Oracle RACまたはOracle Databaseがすでにインストールされている場合、データベース・ホームでSRVCTLバイナリを使用してOracle ASMを管理することはできません。

構文およびオプション

srvctl modify asmコマンドは、次の構文で使用します。

srvctl modify asm [-n node_name] [-l listener_name] 
     [-d asm_diskstring] [-p spfile_path_name]

注意:

このコマンドはOracle Clusterwareでのみ使用可能です。

表A-64 srvctl modify asmのオプション

オプション 説明
-n node_name

ノード名

-l listener_name

Oracle ASMが登録したリスナー名

-d asm_diskstring

新しいOracle ASMディスク・グループ検出文字列

-p spfile_path_name

Oracle ASMで使用される新規SPFILEのパス名



Oracle ASMの構成を変更するこのコマンドの例を次に示します。

$ srvctl modify asm -l lsnr1

srvctl modify cvu

Oracle Database 11gリリース2(11.2.0.2)以降、このコマンドは、Oracle Clusterware構成でのCVUのチェック間隔を変更します。

構文およびオプション

srvctl modify cvuコマンドは、次の構文で使用します。

srvctl modify cvu [-t check_interval_in_minutes]

表A-65 srvctl modify cvuのオプション

オプション 説明
-t check_interval_in_minutes

デフォルトでは、CVUは360分(6時間)に1回実行され、クラスタの健全性を検証します。CVUチェックに指定できる最も短い間隔は10分です。



次のコマンド例は、CVUのチェック間隔を4時間に変更します。

$ srvctl modify cvu -t 240

srvctl modify database

データベースの構成を変更します。

構文およびオプション

srvctl modify databaseコマンドは、次の構文で使用します。

srvctl modify database -d db_unique_name [-n db_name]
     [-o oracle_home] [-u user_name] [-m db_domain] [-p spfile] 
     [-r {PRIMARY | PHYSICAL_STANDBY | LOGICAL_STANDBY | SNAPSHOT_STANDBY}]
     [-s start_options] [-t stop_options] [-y {AUTOMATIC | MANUAL | NORESTART}]
     [-g "server_pool_list"] [{-a "diskgroup_list" | -z}]
     [-e server_list] [-w timeout] [-j "acfs_path_list"]

表A-66 srvctl modify databaseのオプション

オプション 説明
-d db_unique_name

データベースの一意の名前

-n db_name

-dオプションで指定されたデータベースの一意の名前と異なる場合の、(DB_NAME初期化パラメータで指定された)データベースの名前

-o oracle_home

データベースのOracleホームのパス

-u user_name

Oracleホーム・ディレクトリを所有するユーザーの名前

注意: -uオプションを指定する場合は、権限付きモードでこのコマンドを実行する必要があります。

-m db_domain

データベースのドメイン

注意: データベースに初期化パラメータDB_DOMAINが設定されている場合は、このオプションを指定する必要があります。

-p spfile

データベースのサーバー・パラメータ・ファイルのパス名

-r role [PRIMARY |
 PHYSICAL_STANDBY |
 LOGICAL_STANDBY |
 SNAPSHOT_STANDBY]

Oracle Data Guard構成でのデータベースのロール(PRIMARYPHYSICAL_STANDBYLOGICAL_STANDBYまたはSNAPSHOT_STANDBY)

-s start_options

データベースの起動オプション(OPENMOUNTNOMOUNTなど)

注意: 起動オプションに複数の語を指定する場合(read onlyread writeなど)、語をスペースで区切り、二重引用符("")で囲みます。たとえば"read only"とします。

関連項目: 起動オプションの詳細は、『SQL*Plusユーザーズ・ガイドおよびリファレンス』を参照してください。

-t stop_options

データベースの停止オプション(NORMALTRANSACTIONALIMMEDIATEABORTなど)

関連項目: 停止オプションの詳細は、『SQL*Plusユーザーズ・ガイドおよびリファレンス』も参照してください。

-y [AUTOMATIC |
 MANUAL | NORESTART]

データベース・リソースの管理ポリシー。Oracle Database 11gリリース2(11.2.0.3)以降は、NORESTART値を使用できます。

-g "server_pool_list"

ポリシー管理データベースに使用するサーバー・プール名のカンマ区切りリスト

注意:

  • 管理者管理データベースを変更している場合、このオプションによって、データベースがポリシー管理に変更され、さらに、すべてのデータベースのサービスが指定したサーバー・プール内でUNIFORMサービスとして実行するように変更されます。管理者管理データベースをポリシー管理データベースに変換するために指定できるサーバー・プールは1つのみです。

  • このオプションはOracle ClusterwareおよびOracle RACでのみ使用可能です。

-a "diskgroup_list"

Oracle ASMディスク・グループのカンマ区切りリスト

-z

Oracle ASMディスク・グループへのデータベースの依存性の削除

-e server_list

Oracle RAC One Nodeデータベースの候補サーバーのリスト。

注意: このオプションは管理者管理Oracle RAC One Nodeデータベースでのみ使用できます。Oracle RAC One Nodeデータベースがポリシー管理の場合、このオプションを使用できません

-w timeout

Oracle RAC One Nodeデータベースのオンライン・データベース再配置タイムアウト(分単位)。デフォルトは30です。

-j "acfs_path_list"

データベースの依存性が設定された、二重引用符("")で囲まれた単一のOracle ACFSパスまたはOracle ACFSパスのカンマ区切りリスト

このオプションは、データベースがORACLE_HOMEファイル・システムとは異なるファイル・システムでORACLE_BASEを使用する場合など、ORACLE_HOME以外のOracle ACFSファイル・システムへの依存性を作成する場合に使用します。



使用上の注意
  • srvctl modify databaseコマンドは、管理者管理データベースをポリシー管理データベースに変換できます。管理者管理データベースの実行については、サーバー・リストが提供されている場合は、そのデータベースが実行されているノードがそのリストに含まれている必要があります。インスタンス名の接頭辞は、srvctl add databaseコマンドの実行後に変更することはできません。

  • Oracle RAC One Nodeデータベースでは、管理ポリシーをAUTOMATIC(-yオプションを使用)から変更できません。実行しようとすると、エラー・メッセージが表示されます。-xオプションの場合も同様で、このオプションは、非クラスタ・データベースが実行されるノードを変更する場合に使用します。

  • ポリシー管理Oracle RAC One Nodeデータベースでは、-gオプションを使用して、サーバー・プール間でOracle RAC One Nodeデータベースを移動できますが、指定できるサーバー・プールは1つのみです。サーバー・プールのリストを指定すると、エラーが戻されます。


次の例は、データベースのロールをロジカル・スタンバイに変更します。

$ srvctl modify database -d crm -r logical_standby

次の例では、Oracle ASMディスク・グループSYSFILESLOGSおよびOLTPを使用するようにracTestデータベースに指示します。

$ srvctl modify database -d racTest -a "SYSFILES,LOGS,OLTP"

srvctl modify filesystem

Oracle ACFSボリュームのマウントおよびアンマウントが許可されたユーザーの名前を変更します。

構文およびオプション

srvctl modify filesystemコマンドは、次の構文で使用します。

srvctl modify filesystem -d volume_device_name -u user_name 

注意:

このコマンドはOracle Clusterwareでのみ使用可能です。

表A-67 srvctl modify filesystemのオプション

オプション 説明
-d volume_device_name

Oracle ACFSボリュームのデバイス名

-u user_name

Oracle ACFSボリュームのマウントおよびアンマウントが許可されたユーザーの名前



次の例は、RACVOL1ボリュームについて許可されたユーザーをsysadに変更します。

$ srvctl modify filesystem -d /dev/asm/racvol1 -u sysad

srvctl modify gns

GNSで使用されるIPアドレスまたはドメインを変更します。

構文およびオプション

srvctl modify gnsコマンドは、次の構文で使用します。

srvctl modify gns [-i ip_address] [-d domain]

表A-68 srvctl modify gnsのオプション

オプション 説明
-i ip_address

GNSのIPアドレス

-d domain

GNSのネットワーク・ドメイン



次に、このコマンドの例を示します。

$ srvctl modify gns -i 192.000.000.003

srvctl modify instance

管理者管理データベースでは、データベース・インスタンスの構成を現在のノードから別のノードへ変更します。ポリシー管理データベースでは、指定されたノードでデータベースを実行するときに使用するインスタンス名を定義します。

構文およびオプション

srvctl modify instanceコマンドは、次の構文で使用します。

srvctl modify instance -d db_unique_name -i instance_name
     {-n node_name | -z}

注意:

  • このコマンドは、実行インスタンスの名前変更または再配置には使用できません

  • このコマンドはOracle ClusterwareおよびOracle RACでのみ使用可能です。


表A-69 srvctl modify instanceのオプション

オプション 説明
-d db_unique_name

データベースの一意の名前

-i instance_name

データベース・インスタンス名

-n node_name

インスタンスを実行するノードの名前

-z

ポリシー管理データベースの既存のノード・インスタンス・マッピングの削除



次の例では、データベース・インスタンスamdb1が、指定されたノードmynodeで実行されるように、管理者管理データベースamdbの構成を変更します。

$ srvctl modify instance -d amdb -i amdb1 -n mynode

次の例は、mynodeで実行する場合に、ポリシー管理データベースpmdbでインスタンス名pmdb1を使用するようにします。

$ srvctl modify instance -d pmdb -i pmdb1 -n mynode

次の例は、前述の例で確立されたディレクティブを削除します。

$ srvctl modify instance -d pmdb -i pmdb1 -z

srvctl modify listener

デフォルトのリスナー、特定のリスナー、または指定されたリスナー名のリストに表示されたすべてのリスナーのリスナー名、ORACLE_HOMEパスまたはリスナー・エンドポイントを変更します。これらは、指定されたノードのOracle RestartまたはOracle Clusterwareに登録されています。

リスナーの名前を変更する場合、srvctl remove listenerおよびsrvctl add listenerコマンドを使用します。

構文およびオプション

srvctl modify listenerコマンドは、次の構文で使用します。

srvctl modify listener [-l listener_name] [-o oracle_home] [-u user_name]
     [-p "[TCP:]port_list[/IPC:key][/NMP:pipe_name][/TCPS:s_port][/SDP:port]"]
     [-k network_number]

表A-70 srvctl modify listenerのオプション

オプション 説明
-l listener_name

リスナーの名前。

このオプションを指定しない場合はLISTENERという名前が使用されます。

-o oracle_home

このオプションが指定された場合、SRVCTLは指定されたOracleホームから実行するためにリスナーを移動します。

注意: このオプションを使用する場合は、新しいORACLE_HOME所有者に対応するリソース所有権をSRVCTLが更新できるように、権限を持つユーザーでコマンドが実行される必要があります。

-u user_name

指定されたOracleホームを所有するオペレーティング・システム・ユーザーの名前

注意: このオプションはOracle Clusterwareでのみ使用可能です。

-p "[TCP:]port_list [/IPC:key][/NMP:pipe_name]
[/TCPS:s_port][/SDP:port]"

リスナーのプロトコル仕様。port_listはポート番号のカンマ区切りリストです。

-k network_number

このオプションはリスナーがリスニングするパブリック・サブネットを変更します。

注意: 常に1つ以上のリスナーをデフォルトのネットワークに持つ必要があります。このオプションは、デフォルトのネットワークだけをリスニングするリスナーのネットワークの変更に使用しないでください。



次の例は、ノードmynode1のデフォルト・リスナーのTCPポートを変更します。

$ srvctl modify listener -l listener1 -p "TCP:1521,1522"

srvctl modify network

指定されたネットワークのサブネットを変更します。

構文およびオプション

次の構文モデルのいずれかを使用して、srvctl modify networkコマンドを実行します。

srvctl modify network [-k network_number [-S subnet/netmask[/if1[|if2|...]]]
     [-w network_type] [-v]

表A-71 srvctl modify networkのオプション

オプション 説明
-k network_number

ネットワーク番号を指定します。デフォルトは1です。

-S subnet/netmask
[/if1[|if2|...]]

パブリック・ネットワークのサブネット番号を指定します。ネットマスクとインタフェースを指定すると、変更対象のネットワークのネットマスクとインタフェースが変更されます。インタフェース名を指定しない場合、VIPは指定されたサブネットの任意のインタフェースを使用します。

-w network_type

staticdhcpまたはmixedから、ネットワーク・タイプを指定します。

-v

冗長出力。



次の例は、サブネット数、ネットマスクとインタフェース・リストを変更します。

$ srvctl modify network -S 192.168.2.0/255.255.255.0/eth0

次の例は、2つ目のネットワークをDHCPに変更します。

$ srvctl modify network -k 2 -w dhcp

srvctl modify nodeapps

ノード・アプリケーションの構成を変更します。

構文およびオプション

srvctl modify nodeappsコマンドは、次の構文モデルの1つで使用します。

srvctl modify nodeapps [-n node_name -A new_vip_address]
[-S subnet/netmask[/if1[|if2|...]] [-u network_type]
     [-e em_port] [-l ons_local_port] [-r ons_remote_port]
     [-t host[:port][,host:port,...]] [-v]

注意:

このコマンドはOracle Clusterwareでのみ使用可能です。

表A-72 srvctl modify nodeappsのオプション

オプション 説明
-n node_name

ノード名。

-A new_vip_address/
netmask

ノード・レベルの仮想IPアドレス。名前またはIPで指定されたアドレスは、デフォルトびネットワークのサブネット番号に一致する必要があります。

注意: このオプションは、アップグレード構成および新規のDHCP以外の構成で使用する必要があります。

-S subnet/netmask
[/if1[|if2|...]]

パブリック・ネットワークのサブネット番号を指定します。指定されたネットマスクおよびインタフェースがある場合、デフォルト・ネットワークのネットマスクおよびインタフェースが変更されます。また、netmaskオプションを指定する場合は、各ネットワークの最初のノードにのみ指定する必要があります。

-u network_type

ネットワーク・サーバー・タイプとして、staticdhcpmixedなどを指定します。

-e em_port

Oracle Enterprise Managerがリスニングするローカル・ポート。デフォルト・ポートは2016です。

-l ons_local_port

ローカル・クライアント接続用にOracle Notification Serviceデーモンがリスニングするポート。

注意: ローカル・ポートとリモート・ポートは、それぞれ一意である必要があります。

-r ons_remote_port

リモート・ホストからの接続用にOracle Notification Serviceデーモンがリスニングするポート。

注意: ローカル・ポートとリモート・ポートは、それぞれ一意である必要があります。

-t host:port, [host:port,...]

Oracle Notification Serviceネットワークには含まれていてもクラスタには含まれていないリモート・ホストのhost:portペアのリスト。リモート・ホストのportを指定しなかった場合は、ons_remote_portに指定した値が使用されます。

-v

冗長出力。



次の例では、アプリケーションVIPに100.200.300.40、ネットワーク・インタフェースeth0のサブネットマスクに255.255.255.0を使用するようにmynode1のnodeappsリソースを変更します。

$ srvctl modify nodeapps -n mynode1 -A 100.200.300.40/255.255.255.0/eth0

srvctl modify oc4j

OC4JインスタンスのRMIポートを変更します。

構文およびオプション

srvctl modify oc4jコマンドは、次の構文で使用します。

srvctl modify oc4j -p oc4j_rmi_port [-v]

表A-73 srvctl modify oc4jのオプション

オプション 説明
-p oc4j_rmi_port

OC4Jインスタンスが使用するRMIポート番号

-v

冗長出力



次に、このコマンドの例を示します。

$ srvctl modify oc4j -p 5385

srvctl modify ons

Oracle Restartに登録されたOracle Notification Serviceデーモンで使用するポートを変更します。

構文およびオプション

srvctl modify onsコマンドは、次の構文で使用します。

srvctl modify ons [-l ons_local_port] [-r ons_remote_port]
     [-t host[:port][,host[:port]][...]] [-v]

表A-74 srvctl modify onsのオプション

オプション 説明
-l ons_local_port

ローカル・クライアント接続用のOracle Notification Serviceデーモンのリスニング・ポート

注意: ローカル・ポートとリモート・ポートは、それぞれ一意である必要があります。

-r ons_remote_port

リモート・ホストからの接続用のOracle Notification Serviceデーモンのリスニング・ポート

注意: ローカル・ポートとリモート・ポートは、それぞれ一意である必要があります。

-t host[:port]
[,host[:port]][...]]

Oracle Notification Serviceネットワークには含まれていてもOracle Clusterwareクラスタには含まれていないリモート・ホストのhost:portペアのリスト

注意: リモート・ホストのportを指定しなかった場合はons_remote_portが使用されます。

-v

冗長出力の表示



srvctl modify scan

DNSで指定するscan_nameを調べると戻されるIPアドレス数に一致するように、SCAN VIPの数を変更します。おそらくscan_nameは変更されていませんが、DNSはIPアドレスを追加または削除するために変更されているため、Oracle Clusterwareリソース構成を調整して一致させる必要があります。

構文およびオプション

srvctl modify scanコマンドは、次の構文で使用します。

srvctl modify scan -n scan_name

このコマンドで使用できるオプションは、-n scan_nameのみです。これは、使用するSCAN VIPに解決されるSCAN名を識別します。


注意:

このコマンドはOracle Clusterwareでのみ使用可能です。


システムに現在scan_name1という名前のSCANが存在し、DNSで単一のIPアドレスに解決されるとします。DNSでSCAN scan_name1を変更して3つのIPアドレスに解決されるようにした場合、次のコマンドを使用して追加のSCAN VIPリソースを作成します。

$ srvctl modify scan -n scan_name1

srvctl modify scan_listener

SCAN VIPにあわせてSCANリスナーを変更するか、またはSCANリスナーのエンドポイントを変更します。

構文およびオプション

srvctl modify scan_listenerコマンドは、次の構文で使用します。

srvctl modify scan_listener {-p [TCP:]port[/IPC:key][/NMP:pipe_name]
     [/TCPS:s_port][/SDP:port] | -u }

注意:

このコマンドはOracle Clusterwareでのみ使用可能です。

表A-75 srvctl modify scan_listenerのオプション

オプション 説明
-p [TCP:]port[/IPC:key]
[/NMP:pipe_name]
[/TCPS:s_port][/SDP:port]

新しいSCANリスナー・エンドポイント

-u

現行のSCAN VIPの構成に一致するようにSCANリスナーの構成を更新します。このオプションは、SCAN VIPリソースに一致するように、新規リソースを追加するか、または既存のSCANリスナー・リソースを削除します。



システムに現在scan_name1という名前のSCANが存在し、最近そのDNSエントリを1つではなく3つのIPアドレスに解決されるように変更したとします。srvctl modify scanコマンドを実行して追加のSCAN VIPリソースを作成した後に、次のコマンドを使用して、この2つの追加のSCAN VIPにあわせて2つの追加のSCANリスナーのOracle Clusterwareリソースを作成します。

$ srvctl modify scan_listener -u

srvctl modify service

あるインスタンスから別のインスタンスにサービス・メンバーを移動します。さらに、このコマンドによって、サービスに対する優先インスタンスと使用可能インスタンスが変更されます。このコマンドでは、サービスに対して次のようなオンライン変更がサポートされています。

  • DBMS_SERVICEのサービス属性 (フェイルオーバーの遅延、ランタイム・ロード・バランシングの目標など)は、オンラインで変更できますが、変更が有効になるのは、サービスが次回起動されたときです。

  • 新しい優先インスタンスまたは使用可能インスタンスが追加されるようにサービス構成を変更した場合でも、既存サービスの稼働状態に影響はありません。ただし、新しく追加されたインスタンスは、srvctl start serviceコマンドが説明に従って発行されるまで、自動的にはサービスを提供しません。

  • サービスに対して使用可能なインスタンスがあり、優先インスタンスまたは使用可能インスタンスが削除されるようにサービス構成を変更した場合、サービスの稼働状態に予測できない変化が発生することがあります。

    • 新しいサービス構成に従って、一部のインスタンスでサービスが停止、削除されます。

    • サービスは、サービス構成から削除されるインスタンスで稼働している場合があります。

    • そのようなサービスは、新しいサービス構成内の次に使用可能なインスタンスに再配置されます。

前述の状況のため、オンライン・サービスを変更した場合、インスタンスが削除されていなくても、ユーザーは一時的にサービスを利用できないことがあります。または、サービスから削除されるインスタンスで、サービスを一時的に利用できないことがあります。


重要:

構成変更は必要最小限にすること、およびオンライン・サービス変更の進行中は他のサービス操作を実行しないことをお薦めします。


構文およびオプション

次のいずれかの形式のsrvctl modify serviceコマンドを指定された構文で使用します。

インスタンス間でのサービスの移動方法

srvctl modify service -d db_unique_name -s service_name -i old_instance_name
  -t new_instance_name [-f]

注意:

このコマンドの形式はOracle Clusterwareでのみ使用可能です。

表A-76 サービスの移動用のsrvctl modify serviceのオプション

オプション 説明
-d db_unique_name

データベースの一意の名前

-s service_name

サービス名

-i old_instance_name

元のインスタンス名

-t new_instance_name

新しいインスタンス名

-f

サービス操作の停止または再配置中のすべてのセッションの切断


使用可能インスタンスをサービスの優先インスタンスに変更する方法

srvctl modify service -d db_unique_name -s service_name -t edition_name
-i avail_inst_name -r [-f]

注意:

この形式のコマンドは、Oracle Clusterwareでのみ使用可能で、Oracle RAC One Nodeデータベースの配置オプションを受け入れません。

表A-77 使用可能インスタンスを優先インスタンスに変更するためのsrvctl modify serviceのオプション

オプション 説明
-d db_unique_name

データベースの一意の名前

-s service_name

サービス名

-t edition_name

(リリース11.2.0.2以降)サービスの初期セッション・エディション。

サービスにエディションを指定すると、そのサービスを指定するそれ以降のすべて接続で、初期セッション・エディションとしてこのエディションが使用されます。ただし、セッション接続で異なるエディションを指定した場合は、そのセッション接続で指定したエディションが初期セッション・エディションとして使用されます。

SRVCTLは、指定されたエディション名を検証しません。接続中、接続ユーザーは指定されたエディションのUSE権限を持っている必要があります。そのエディションが存在しないか、接続ユーザーが指定されたエディションのUSE権限を持たない場合は、SRVCTLからエラーが戻されます。

-i available_inst_name

変更する使用可能インスタンスの名前

-r

インスタンスのステータスを優先インスタンスに変更

-f

サービス操作の停止または再配置中のすべてのセッションの切断


複数インスタンスの使用可能および優先ステータスを変更する方法

srvctl modify service -d db_unique_name -s service_name -n -i preferred_list 
     [-a available_list] [-f]

注意:

この形式のコマンドは、Oracle Clusterwareでのみ使用可能で、Oracle RAC One Nodeデータベースの配置オプションを受け入れません。

表A-78 複数のインスタンスの使用可能および優先ステータスを変更するためのsrvctl modify serviceのオプション

オプション 説明
-d db_unique_name

データベースの一意の名前

-s service_name

サービス名

-n

このサービスに対して指定されたインスタンスのみの使用(すでにサービスに割り当てられていて指定されていないインスタンスは削除)

-i preferred_instance_list

優先インスタンスのリスト

-a available_instance_list

使用可能インスタンスのリスト

-f

サービス操作の停止または再配置中のすべてのセッションの切断


他のサービス属性またはOracle Clusterwareのサービスを変更する方法

srvctl modify service -d db_unique_name -s service_name
     [-g server_pool] [-c {UNIFORM|SINGLETON}] [-P {BASIC|PRECONNECT|NONE}] 
     [-l {[PRIMARY] | [PHYSICAL_STANDBY] | [LOGICAL_STANDBY] | [SNAPSHOT_STANDBY]}
     [-q {TRUE|FALSE}] [-x {TRUE|FALSE}] [-j {SHORT|LONG}] 
     [-B {NONE|SERVICE_TIME|THROUGHPUT}] [-e {NONE|SESSION|SELECT}] 
     [-m {NONE|BASIC}] [-z failover_retries] [-w failover_delay]
     [-y {AUTOMATIC | MANUAL}]

表A-79 srvctl modify serviceのオプション

オプション 説明
-d db_unique_name

データベースの一意の名前

-s service_name

サービス名

-g server_pool

ポリシー管理データベースの場合に使用されるサーバー・プールの名前。

注意: このオプションはOracle RACでのみ使用可能です。また、ポリシー管理データベースにのみ使用できます。

-c {UNIFORM | SINGLETON}

サービスのカーディナリティ。UNIFORM(サーバー・プールのすべてのインスタンスに提供される)またはSINGLETON(インスタンス1つずつで実行する)。

注意: このオプションはOracle Clusterwareでのみ使用可能です。

-P {BASIC|PRECONNECT|NONE}

TAFフェイルオーバー・ポリシー

注意: PRECONNECTオプションは管理者管理データベースにのみ適用されます。

-l {[PRIMARY] | [PHYSICAL
_STANDBY] | [LOGICAL
_STANDBY] | [SNAPSHOT
_STANDBY]}

サービスが自動的に開始する必要があるデータベース・モード

手動で開始するSRVCTLの使用は、サービス・ロールに影響を受けません。

注意: -lパラメータは、データベースの起動にのみ、Oracle Data Guard Brokerによって使用されます。手動でのサービスの起動ではすべて、ユーザーが起動するサービスの名前を指定する必要があります。

関連項目: -lを指定する場合、『Oracle Data Guard Broker』を参照してください

-q {TRUE | FALSE}

このサービスのAQ HA通知を有効化(TRUE)するかどうか

-x {TRUE | FALSE}

このサービスの分散トランザクション処理を有効化するかどうか

注意: このオプションはOracle Clusterwareでのみ使用可能です。

-j {SHORT | LONG}

接続時ロード・バランシングの目標

-B {NONE | SERVICE_TIME | THROUGHPUT}

ランタイム・ロード・バランシングの目標

-e {NONE | SESSION | SELECT}

フェイルオーバーのタイプ

-m {NONE | BASIC}

フェイルオーバーのメソッド

-z failover_retries

フェイルオーバーの再試行回数

-w failover_delay

フェイルオーバーの試行間隔での遅延時間

-y {AUTOMATIC | MANUAL}

サービス管理ポリシー



次の例は、あるインスタンスから別のインスタンスにサービス・メンバーを移動します。

$ srvctl modify service -d crm -s crm -i crm1 -t crm2

次の例は、使用可能インスタンスを優先インスタンスに変更します。

srvctl modify service -d crm -s crm -i crm1 -r

次のコマンドでは、優先インスタンスおよび使用可能インスタンスが交換されます。

$ srvctl modify service -d crm -s crm -n -i crm1 -a crm2

srvctl modify srvpool

クラスタのサーバー・プールを変更します。最小サイズ、最大サイズおよび重要度の数値を増やした場合に、サイズ変更により他のサーバー・プールの最小サイズおよび重要度が相対的に低くなった場合は、このサーバー・プールの新しいサイズが確保されるように、このサーバー・プールへのサーバーの再割当てがCRSデーモンにより試行されます。

構文およびオプション

srvctl modify srvpoolコマンドは、次の構文で使用します。

srvctl modify srvpool -g server_pool [-i importance] [-l min_size]
     [-u max_size] [-n node_name_list] [-f]

注意:

このコマンドはOracle Clusterwareでのみ使用可能です。

表A-80 srvctl modify srvpoolのオプション

オプション 説明
-g server_pool

変更するサーバー・プールの名前

-i importance

サーバー・プールの新しい重要度。

-l min_size

サーバー・プールの新しい最小サイズ。デフォルト値は0です。

-u max_size

サーバー・プールの新しい最大サイズ。-1の値はサーバー・プールの最大サイズをUNLIMITEDに設定します。

-n node_name_list

候補としてのサーバー名のカンマ区切りリスト。

-f

ユーティリティがいくつかのリソースを停止しても、操作を強制します。



次の例では、ノードmynode3およびmynode4のサーバー・プールsrvpool1の重要度ランクを0、最小サイズを2、最大サイズを4に変更します。

$ srvctl modify srvpool -g srvpool1 -i 0 -l 2 -u 4 -n mynode3, mynode4

relocate

relocateコマンドを実行すると、指定したオブジェクトが異なるノードで実行されます。指定するオブジェクトは、すでに実行されている必要があります。

オブジェクトの再配置は、構成を変更するまでの一時的なものです。前述の「modify」コマンドは、構成を永久的に変更します。

表A-81 srvctl relocateのサマリー

コマンド 説明

srvctl relocate cvu


一時的なクラスタ検証ユーティリティの再配置

srvctl relocate database


異なるノードへのOracle RAC One Nodeデータベースの再配置

srvctl relocate gns


異なるノードへのGNSの再配置

srvctl relocate oc4j


異なるノードへのOC4Jインスタンスの再配置

srvctl relocate scan


現行のホスティング・サーバーからクラスタ内の別のサーバーへのSCAN VIPの再配置

srvctl relocate scan_listener


現行のホスティング・サーバーからクラスタ内の別のサーバーへのSCANリスナーの再配置

srvctl relocate server


別のサーバー・プールへの指定したサーバーの再配置

srvctl relocate service


指定インスタンスから別の指定インスタンスへの指定したサービス名の再配置

srvctl relocate vip


クラスタ内のあるノードから別のノードへの特定のVIPの再配置


srvctl relocate cvu

Oracle Database 11gリリース2 (11.2.0.2)以降、このコマンドは、CVUをクラスタ内の別のノードに一時的に再配置します。

構文およびオプション

srvctl relocate cvuコマンドは、次の構文で使用します。

srvctl relocate cvu [-n node_name]

表A-82 srvctl relocate cvuのオプション

オプション 説明
-n node_name

ノード名



次のコマンド例は、クラスタの別のノードにCVUを一時的に再配置します。

$ srvctl relocate cvu -n crmnode2

srvctl relocate database

Oracle Database 11gリリース2 (11.2.0.2)以降、srvctl relocate databaseコマンドは、あるノードから別のノードへのOracle RAC One Nodeデータベースの再配置を開始します。このコマンドは、再配置失敗後のクリーンアップも行います。

srvctl relocate databaseコマンドは、Oracle RAC One Nodeデータベースの再配置にのみ使用できます。

構文およびオプション

srvctl relocate databaseコマンドは、次の構文で使用します。

srvctl relocate database -d db_unique_name {[-n target_node] [-w timeout] | -a
 [-r]} [-v]

表A-83 srvctl relocate databaseのオプション

オプション 説明
-d db_unique_name

データベースの一意の名前。

-n target

Oracle RAC One Nodeデータベースを再配置するターゲット・ノード。

注意: 管理者管理Oracle RAC One Nodeデータベースを再配置する場合は、このオプションを指定する必要があります。

-w timeout

Oracle RAC One Nodeデータベースのオンライン・データベース再配置タイムアウト(分単位)。デフォルトは30です。

-a

失敗したオンライン・データベース再配置の強制終了。

-r

管理者管理Oracle RAC One Nodeデータベースの候補サーバー・リストからの、失敗したオンライン再配置リクエストのターゲット・ノードの削除。

-v

冗長出力。


使用上の注意

  • 再配置するOracle RAC One Nodeデータベースが実行されていない場合、コマンドはエラーを戻します。

  • 別のオンライン・データベース再配置がこのOracle RAC One Nodeデータベースに対してアクティブの場合、コマンドはエラーを戻します。

  • このOracle RAC One Nodeデータベースのオンライン・データベース再配置が失敗し、ターゲット・ノードがいずれかの再配置と同じでない場合、失敗したオンライン・データベース再配置を強制終了し、新しい再配置を開始するように求めるエラーがコマンドから戻されます。

  • このOracle RAC One Nodeデータベースのオンライン・データベース再配置が失敗し、ターゲット・ノードが同じ(またはターゲットを指定していない)場合、このコマンドはデータベース再配置を試行します。

次の例は、rac1というOracle RAC One Nodeデータベースを、node7というサーバーに再配置します。

srvctl relocate database -d rac1 -n node7

srvctl relocate gns

現行のホスティング・ノードからクラスタ内の別のノードにGNSを再配置します。

構文およびオプション

srvctl relocate gnsコマンドは、次の構文で使用します。

srvctl relocate gns [-n node_name]

注意:

  • このコマンドを実行するには、LinuxシステムおよびUNIXシステムではrootでログインし、Windowsでは管理者権限を持つユーザーとしてログインする必要があります。

  • このコマンドはOracle Clusterwareでのみ使用可能です。


表A-84 srvctl relocate gnsのオプション

オプション 説明
-n node_name

GNSの移動先のノードの名前



次に、このコマンドの例を示します。

$ srvctl relocate gns -n node1

srvctl relocate oc4j

現行のホスティング・ノードからクラスタ内の別のノードにOC4Jインスタンスを再配置します。

構文およびオプション

srvctl relocate oc4jコマンドは、次の構文で使用します。

srvctl relocate oc4j [-n node_name] [-v]

注意:

このコマンドはOracle Clusterwareでのみ使用可能です。

表A-85 srvctl relocate oc4jのオプション

オプション 説明
-n node_name

OC4Jインスタンスを再配置するノードの名前。

-v

冗長出力の表示



次に、このコマンドの例を示します。

$ srvctl relocate oc4j -n staih01 -v

srvctl relocate scan

現行のホスティング・ノードからクラスタ内の別のノードに特定のSCAN VIPを再配置します。

構文およびオプション

srvctl relocate scanコマンドは、次の構文で使用します。

srvctl relocate scan -i ordinal_number [-n node_name]

注意:

このコマンドはOracle Clusterwareでのみ使用可能です。

表A-86 srvctl relocate scanのオプション

オプション 説明
-i ordinal_number

再配置するSCAN VIPを識別する序数。このオプションに指定できる値の範囲は1から3です。

-n node_name

単一ノードの名前。

このオプションを指定しない場合は、SCAN VIPが再配置されるノードが選択されます。



次に、このコマンドの例を示します。

$ srvctl relocate scan -i 1 -n node1

srvctl relocate scan_listener

現行のホスティング・ノードからクラスタ内の別のノードに特定のSCANリスナーを再配置します。

構文およびオプション

srvctl relocate scan_listenerコマンドは、次の構文で使用します。

srvctl relocate scan_listener -i ordinal_number [-n node_name]

注意:

このコマンドはOracle Clusterwareでのみ使用可能です。

表A-87 srvctl relocate scan_listenerのオプション

オプション 説明
-i ordinal_number

再配置するSCAN VIPを識別する序数。このオプションに指定できる値の範囲は1から3です。

-n node_name

単一ノードの名前。

このオプションを指定しない場合は、SCAN VIPが再配置されるノードが選択されます。



次に、このコマンドの例を示します。

$ srvctl relocate scan_listener -i 1 -n node3

srvctl relocate server

サーバーをクラスタのサーバー・プールに再配置します。

構文およびオプション

srvctl relocate serverコマンドは、次の構文で使用します。

srvctl relocate server -n "server_name_list" -g server_pool_name [-f]

表A-88 srvctl relocate serverのオプション

オプション 説明
-n "server_name_list"

別のサーバー・プールに再配置する、単一のサーバー名、または二重引用符("")で囲んだ複数のサーバー名のカンマ区切りリスト

-g server_pool_name

サーバーの移動先のサーバー・プールの名前。

-f

いくつかのリソースを停止することになってもサーバーの再配置を強制する場合は、-fオプションを使用します。



次に、このコマンドの例を示します。

$ srvctl relocate server -n "server1, server2" -g sp3

srvctl relocate service

指定インスタンスから別の指定インスタンスに、指定したサービス名を再配置します。srvctl relocateコマンドは、同時に1つのソース・インスタンスと1つのターゲット・インスタンスでのみ機能し、1つのソース・インスタンスから1つのターゲット・インスタンスにサービスを再配置します。ターゲット・インスタンスは、サービスの優先または使用可能リストに入っている必要があります。

構文およびオプション

srvctl relocate serviceコマンドは、次の構文で使用します。

srvctl relocate service -d db_unique_name -s service_name
    {-c source_node -n target_node | -i old_instance_name -t new_instance_name}
    [-f]

注意:

このコマンドはOracle Clusterwareでのみ使用可能です。

表A-89 srvctl relocate serviceのオプション

オプション 説明
-d db_unique_name

データベースの一意の名前

-s service_name

サービス名

-c source_node

サービスが現在実行中のノードの名前

-n target_node

サービスを再配置する必要があるノードの名前

-i old_instance_name

元のインスタンス名

-t new_instance_name

新しいインスタンス名

-f

サービス操作の停止または再配置中のすべてのセッションの切断



次の例は、指定したサービス・メンバーをcrm1からcrm3に一時的に再配置します。

$ srvctl relocate service -d crm -s crm -i crm1 -t crm3

srvctl relocate vip

現行のホスティング・ノードからクラスタ内の別のノードに特定のVIPを再配置します。

構文およびオプション

srvctl relocate vipコマンドは、次の構文で使用します。

srvctl relocate vip -i vip_name [-n node_name] [-f]

表A-90 srvctl relocate vipのオプション

オプション 説明
-i vip_name

再配置するVIPの名前を指定します。

-n node_name

VIPを再配置する単一のターゲット・ノードの名前を指定します。

-f

このオプションは、VIPの再配置を強制する場合に指定します。



次に、このコマンドの例を示します。

$ srvctl relocate vip -i vip1 -n node3

remove

指定したターゲットの構成情報をOracle Clusterwareから削除します。オブジェクトの環境設定も削除されます。このコマンドを使用しても、指定したターゲットが破棄されることはありません。

関連付けられているリソースをOracle ClusterwareまたはOracle Restartの管理から削除するには、動詞removeを使用します。使用する名詞に応じて、データベース、サービス、nodeapps、Oracle ASM、Oracle Notification Serviceおよびリスナーを削除できます。

強制フラグ(-f)を使用しない場合は、続行を確認するプロンプトがOracle ClusterwareまたはOracle Restartによって表示されます。強制(-f)オプションを使用する場合は、プロンプトは表示されず、エラーが発生しても削除操作が続行されます。Oracle Clusterwareリソースを削除できなかった場合でも、OCR構成は削除されるため、オブジェクトは存在しないように見えますが、Oracle Clusterwareリソースは存在しています。OCRの一貫性が保持されなくなる可能性があるため、強制フラグ(-f)オプションを使用する場合は、十分な注意が必要です。

動詞removeを使用するには、まずsrvctl removeを指定するノード・アプリケーション、データベース、インスタンスまたはサービスを停止する必要があります。このコマンドを使用する前に、無効化操作を実行することをお薦めしますが、必須ではありません。srvctl removeコマンドは、ターゲット・オブジェクトを停止してから実行する必要があります。「stop」コマンドも参照してください。

表A-91 srvctl removeのサマリー

コマンド 説明

srvctl remove asm


Oracle ASMインスタンスの削除

srvctl remove cvu


クラスタ用に構成されたクラスタ検証ユーティリティの削除

srvctl remove database


データベースおよび構成の削除

srvctl remove diskgroup


Oracle ClusterwareまたはOracle Restart構成からのディスク・グループの削除

srvctl remove filesystem


Oracle ACFSボリュームの構成の削除

srvctl remove gns


GNSの削除

srvctl remove instance


管理者が管理するデータベースのインスタンスおよび構成の削除

srvctl remove listener


Oracle ClusterwareまたはOracle Restartからの指定したリスナーの構成の削除

srvctl remove nodeapps


ノード・アプリケーションの削除

srvctl remove oc4j


OC4Jインスタンス構成の削除

srvctl remove ons


Oracle Notification Serviceのインスタンスの削除

srvctl remove scan


すべてのSCAN VIPのすべてのOracle Clusterwareリソースの削除

srvctl remove scan_listener


すべてのSCANリスナーのすべてのOracle Clusterwareリソースの削除

srvctl remove service


Oracle ClusterwareまたはOracle Restart構成からのサービスの削除

srvctl remove srvpool


特定のサーバー・プールの削除

srvctl remove vip


特定のVIPの削除


srvctl remove asm

Oracle ASMリソースを削除します。


注意:

Oracle Database 11gリリース2(11.2)インストールでOracle ASMを管理するには、クラスタのOracle Grid Infrastructureホーム(Gridホーム)でSRVCTLバイナリを使用します。Oracle RACまたはOracle Databaseがすでにインストールされている場合、データベース・ホームでSRVCTLバイナリを使用してOracle ASMを管理することはできません。

構文およびオプション

srvctl remove asmコマンドは、次の構文で使用します。

srvctl remove asm [-f]

このコマンドで使用できるオプションは、-fのみです。Oracle ASMリソースを強制的に削除します。


次に、このコマンドの例を示します。

$ srvctl remove asm -f

srvctl remove cvu

Oracle Database 11gリリース2(11.2.0.2)以降、このコマンドは、Oracle Clusterware構成からCVUを削除します。

構文およびオプション

srvctl remove cvuコマンドは、次の構文で使用します。

srvctl remove cvu [-f]

実行中または起動中のCVUを削除するには、-fオプションを使用します。


次のコマンド例は、CVUを削除します。

$ srvctl remove cvu -f

srvctl remove database

データベース構成を削除します。

構文およびオプション

srvctl remove databaseコマンドは、次の構文で使用します。

srvctl remove database -d db_unique_name [-f] [-y]

表A-92 srvctl remove databaseのオプション

オプション 説明
-d db_unique_name

データベースの一意の名前

-f

強制削除

-y

プロンプトの非表示



次に、このコマンドの例を示します。

$ srvctl remove database -d crm

srvctl remove diskgroup

Oracle ClusterwareまたはOracle Restartから、特定のOracle ASMディスク・グループ・リソースを削除します。

構文およびオプション

srvctl remove diskgroupコマンドは、次の構文で使用します。

srvctl remove diskgroup -g diskgroup_name [-n node_list] [-f]

表A-93 srvctl remove diskgroupのオプション

オプション 説明
-g diskgroup_name

Oracle ASMディスク・グループ名。

-n node_list

ノード名のカンマ区切りリスト

注意: このオプションはOracle Clusterwareでのみ使用可能です。

-f

強制削除



次に、このコマンドの例を示します。

$ srvctl remove diskgroup -g DG1 -f

srvctl remove filesystem

特定のOracle ACFSボリューム・リソースを削除します。

構文およびオプション

srvctl remove filesystemコマンドは、次の構文で使用します。

srvctl remove filesystem -d volume_device_name [-f]

注意:

このコマンドはOracle Clusterwareでのみ使用可能です。

表A-94 srvctl remove filesystemのオプション

オプション 説明
-d volume_device_name

Oracle ACFSボリュームのデバイス名

-f

強制削除



次に、このコマンドの例を示します。

$ srvctl remove filesystem -d /dev/asm/d1volume293

srvctl remove gns

クラスタからGNSを削除します。

構文およびオプション

srvctl remove gnsコマンドは、次の構文で使用します。

srvctl remove gns [-f]

このコマンドのオプションは-fのみです。これにより、発生するエラーに関係なく、GNSを削除する必要があることを指定します。


注意:

このコマンドはOracle Clusterwareでのみ使用可能です。


次に、このコマンドの例を示します。

$ srvctl remove gns

srvctl remove instance

管理者が管理するデータベースのインスタンスの構成を削除します。ポリシー管理のデータベースの構成を削除するには、srvctl modify srvpoolコマンドを使用してサーバー・プールのサイズを縮小する必要があります。

-fオプションを指定すると、インスタンスで実行中のサービスが停止されます。インスタンスを削除する前に、削除されるインスタンスが優先インスタンスまたは使用可能インスタンスとして使用されないように再構成することをお薦めします。

構文およびオプション

srvctl remove instanceコマンドは、次の構文で使用します。

srvctl remove instance -d db_unique_name -i instance_name [-f]

注意:

  • このコマンドはOracle ClusterwareおよびOracle RACでのみ使用可能です。

  • Oracle RAC One Nodeデータベースでこのコマンドを使用しようとすると、コマンドから、そのデータベースを削除しないかぎり、インスタンスを削除できないことを示すエラーが戻されます。


表A-95 srvctl remove instanceのオプション

オプション 説明
-d db_unique_name

データベースの一意の名前。

-i instance_name

インスタンス名。

-f

このオプションは、インスタンスが実行中ではないことのチェックをスキップし、実行中であっても削除する場合に指定します。また、インスタンスに実行中のサービスがないことのチェックもスキップし、インスタンスが削除される前にこれらのサービスを停止します。



次に、このコマンドの例を示します。

$ srvctl remove instance -d crm -i crm01

srvctl remove listener

Oracle ClusterwareまたはOracle Restartから、指定したリスナーの構成を削除します。

構文およびオプション

srvctl remove listenerコマンドは、次の構文で使用します。

srvctl remove listener [-l listener_name] [-a] [-f]

表A-96 srvctl remove listenerのオプション

オプション 説明
-l listener_name

削除するリスナーの名前。

リスナー名を指定しない場合、リスナー名はデフォルトでLISTENERになります。

-a

すべてのリスナーを削除します。

-f

このオプションは、このリスナーに依存する他のリソース(データベースなど)があるかどうかのチェックをスキップし、ある場合もリスナーを削除する場合に指定します。



次のコマンドでは、lsnr01という名前のリスナーの構成を削除します。

$ srvctl remove listener -l lsnr01

srvctl remove nodeapps

ノード・アプリケーション構成を削除します。このコマンドを実行するには、完全な管理権限が必要です。LinuxシステムおよびUNIXシステムではrootでログインし、Windowsシステムでは管理者権限を持つユーザーとしてログインする必要があります。

構文

srvctl remove nodeappsコマンドは、次の構文で使用します。

srvctl remove nodeapps [-f] [-y] [-v]

注意:

このコマンドはOracle Clusterwareでのみ使用可能です。


次に、このコマンドの例を示します。

# srvctl remove nodeapps

表A-97 srvctl remove nodeappsのオプション

オプション 説明
-f

強制削除

-y

プロンプトの非表示

-v

冗長出力



srvctl remove oc4j

Oracle Clusterware構成からOC4Jインスタンス構成を削除します。

構文およびオプション

srvctl remove oc4jコマンドは、次の構文で使用します。

srvctl remove oc4j [-f] [-v]

注意:

このコマンドはOracle Clusterwareでのみ使用可能です。

表A-98 srvctl remove oc4jのオプション

オプション 説明
-f

強制削除

-v

冗長出力



srvctl remove ons

Oracle Grid InfrastructureホームからOracle Notification Serviceを削除します。

構文およびオプション

srvctl remove onsコマンドは、次の構文で使用します。

srvctl remove ons [-f] [-v]

注意:

このコマンドはOracle Restartでのみ使用可能です。

表A-99 srvctl remove onsのオプション

オプション 説明
-f

強制削除

-v

冗長出力



srvctl remove scan

すべてのSCAN VIPからOracle Clusterwareリソースを削除します。

構文およびオプション

srvctl remove scanコマンドは、次の構文で使用します。

srvctl remove scan [-f]

このコマンドで使用可能なオプションは-fのみで、これは、SCAN VIPに依存するSCANリスナーが動作中でもそのSCAN VIPを削除します。動作中のSCAN VIPは、リソースが削除されるまで停止されないため、手動によるクリーンアップが必要な場合があります。


注意:

このコマンドはOracle Clusterwareでのみ使用可能です。


次に、このコマンドの例を示します。

$ srvctl remove scan -f

srvctl remove scan_listener

すべてのSCANリスナーからOracle Clusterwareリソースを削除します。

構文およびオプション

srvctl remove scan_listenerコマンドは、次の構文で使用します。

srvctl remove scan_listener [-f]

このコマンドで使用可能なオプションは-fのみで、これは、リスナーが動作中でもリスナーを停止することなく、リソースを削除します。


注意:

このコマンドはOracle Clusterwareでのみ使用可能です。


次に、このコマンドの例を示します。

$ srvctl remove scan_listener -f

srvctl remove service

サービスの構成を削除します。

構文およびオプション

srvctl remove serviceコマンドは、次の構文で使用します。

srvctl remove service -d db_unique_name -s service_name [-i instance_name] [-f]

表A-100 srvctl remove serviceのオプション

オプション 説明
-d db_unique_name

データベースの一意の名前

-s service_name

サービス名

-i instance_name

インスタンス名

注意: このオプションはOracle Clusterwareでのみ使用可能です。

-f

サービスが実行中でも、サービスのリソースを削除します。



次に、このコマンドの例を示します。

$ srvctl remove service -d crm -s sales

次の例は、特定のインスタンスからサービスを削除します。

$ srvctl remove service -d crm -s sales -i crm01,crm02

srvctl remove srvpool

特定のサーバー・プールを削除します。このサーバー・プールに依存するデータベースまたはサービスが存在する場合は、先にそれらを削除するため操作は成功します。

server_poolを正常に削除できた場合は、サーバー・プールの最小サイズ、最大サイズおよび重要度に応じて、CRSデーモンによりサーバーが他のサーバー・プールに割り当てられます。CRSデーモンにより、これらのサーバーが空きサーバー・プールに戻される場合もあります。

構文およびオプション

srvctl remove srvpoolコマンドは、次の構文で使用します。

srvctl remove srvpool -g server_pool

注意:

このコマンドはOracle Clusterwareでのみ使用可能です。


次に、このコマンドの例を示します。

$ srvctl remove srvpool -g srvpool1

srvctl remove vip

特定のVIPを削除します。

構文およびオプション

srvctl remove vipコマンドは、次の構文で使用します。

srvctl remove vip -i "vip_name_list" [-f] [-y] [-v]

注意:

このコマンドはOracle Clusterwareでのみ使用可能です。

表A-101 srvctl remove vipのオプション

オプション 説明
-i "vip_name_list"

二重引用符("")で囲まれたVIP名のカンマ区切りリスト

-f

強制削除

-y

プロンプトの非表示

-v

冗長出力



次に、このコマンドの例を示します。

$ srvctl remove vip -i "vip1,vip2,vip3" -f -y -v

setenv

setenvコマンドは、構成ファイル内の環境の値を設定します。このデータベースまたはデータベース・インスタンスを管理するときに、プロファイルまたはセッションに通常設定する環境変数(言語、TNS_ADMINなど)をOracle Clusterwareに設定するには、setenvを使用します。

unsetenvコマンドは、構成ファイル内の環境の値設定を解除します。

表A-102 srvctl setenvのサマリー

コマンド 説明

srvctl setenv asm


Oracle ASMの環境構成の管理

srvctl setenv database


クラスタ・データベース環境構成の管理

srvctl setenv listener


リスナー環境構成の管理

注意: SCANリスナーの管理にこのコマンドを使用することはできません。

srvctl setenv nodeapps


ノード・アプリケーション環境構成の管理

srvctl setenv vip


VIP環境構成の管理


srvctl setenv asm

Oracle ASM環境構成を管理します。

構文およびオプション

srvctl setenv asmコマンドは、次の構文で使用します。

srvctl setenv asm {-t "name=val[,name=val][...]" | -T "name=val"}

表A-103 srvctl setenv asmのオプション

オプション 説明
-t "name=val[,name=val][...]"

環境変数の名前と値のペアのカンマ区切りリスト

-T "name=val"

単一環境変数をカンマや他の特殊文字を含む値に設定可能にする



次の例は、Oracle ASMの言語環境構成を設定します。

$ srvctl setenv asm -t LANG=en

srvctl setenv database

クラスタ・データベース環境構成を管理します。

構文およびオプション

srvctl setenv databaseコマンドは、次の構文で使用します。

srvctl setenv database -d db_unique_name 
     {-t "name=val[,name=val][...]" | -T "name=val"}

表A-104 srvctl setenv databaseのオプション

オプション 説明
-d db_unique_name

データベースの一意の名前

-t "name=val,..."

環境変数の名前と値のペアのカンマ区切りリスト

-T "name=val"

単一環境変数をカンマや他の特殊文字を含む値に設定可能にする



次の例は、クラスタ・データベースの言語環境構成を設定します。

$ srvctl setenv database -d crm -t LANG=en

srvctl setenv listener

リスナー環境構成を管理します。

構文およびオプション

srvctl setenv listenerコマンドは、次の構文で使用します。

srvctl setenv listener [-l listener_name] 
     {-t "name=val[,name=val][...]" | -T "name=val"}

表A-105 srvctl setenv listenerのオプション

オプション 説明
-l listener_name

リスナーの名前。

このオプションを指定しない場合、リスナー名はデフォルトでLISTENERになります。

-t "name=val"

環境変数の名前と値のペアのカンマ区切りリスト。

-T "name=val"

単一環境変数にカンマや他の特殊文字を含む値に設定可能にする。



次の例は、デフォルト・リスナーの言語環境構成を設定します。

$ srvctl setenv listener -t LANG=en

srvctl setenv nodeapps

ノード・アプリケーション構成の環境変数を設定します。

構文およびオプション

srvctl setenv nodeappsコマンドは、次の構文で使用します。

srvctl setenv nodeapps {-t "name=val[,name=val][...]" | -T "name=val"} [-v]

注意:

このコマンドはOracle Clusterwareでのみ使用可能です。

表A-106 srvctl setenv nodeappsのオプション

オプション 説明
-t "name=val[,name=val] [...]"

環境変数の名前と値のペアのカンマ区切りリスト

-T "name=val"

単一環境変数をカンマや他の特殊文字を含む値に設定可能にする

-v

冗長出力



次の例は、ノード・アプリケーションの環境変数を設定します。

$ srvctl setenv nodeapps -T "CLASSPATH=/usr/local/jdk/jre/rt.jar" -v

srvctl setenv vip

クラスタVIP環境構成を管理します。

構文およびオプション

srvctl setenv vipコマンドは、次の構文で使用します。

srvctl setenv vip -i vip_name {-t "name=val[,name=val,...]" | -T "name=val"}

注意:

このコマンドはOracle Clusterwareでのみ使用可能です。

表A-107 srvctl setenv vipのオプション

オプション 説明
-i vip_name

VIPの名前

-t "name=val,..."

環境変数の名前と値のペアのカンマ区切りリスト

-T "name=val"

単一環境変数をカンマや他の特殊文字を含む値に設定可能にする



次の例は、クラスタVIPの言語環境構成を設定します。

$ srvctl setenv vip -i crm1-vip -t LANG=en

start

データベース、すべてまたは指定のインスタンス、すべてまたは指定のサービス名、またはノード・レベル・アプリケーション用のOracle RestartまたはOracle Clusterwareが有効化された稼働していないアプリケーションを起動します。startコマンド、および接続文字列を使用する他の操作では、接続文字列が指定されていない場合、操作の実行に/ as sysdbaが使用されます。このような操作を実行するには、oracleバイナリ実行可能プログラムの所有者がOSDBAグループのメンバーで、コマンドを実行するユーザーもOSDBAグループに属している必要があります。

表A-108 srvctl startのサマリー

コマンド 説明

srvctl start asm


Oracle ASMインスタンスの起動

srvctl start cvu


クラスタ検証ユーティリティの起動

srvctl start database


クラスタ・データベースとそのインスタンスの起動

srvctl start diskgroup


いくつかのノード上の指定したディスク・グループの起動

srvctl start filesystem


Oracle ACFSボリューム・リソースの起動

srvctl start gns


GNSの起動

srvctl start home


特定のOracleホームのOracle Clusterware管理リソースおよびOracle Restart管理リソースの起動

srvctl start instance


インスタンスの起動

srvctl start listener


指定したリスナーの起動

srvctl start nodeapps


ノード・アプリケーションの起動

srvctl start oc4j


OC4Jインスタンスの起動

srvctl start ons


Oracle RestartのOracle Notification Serviceデーモンの起動

srvctl start scan


すべてのSCAN VIPの起動

srvctl start scan_listener


すべてのSCANリスナーの起動

srvctl start service


サービスの起動

srvctl start vip


VIPの起動


srvctl start asm

Oracle ASMインスタンスを起動します。


注意:

Oracle Database 11gリリース2(11.2)インストールでOracle ASMを管理するには、クラスタのOracle Grid Infrastructureホーム(Gridホーム)でSRVCTLバイナリを使用します。Oracle RACまたはOracle Databaseがすでにインストールされている場合、データベース・ホームでSRVCTLバイナリを使用してOracle ASMを管理することはできません。

構文およびオプション

srvctl start asmコマンドは、次の構文で使用します。

srvctl start asm [-n node_name] [-o start_options]

表A-109 srvctl start asmのオプション

オプション 説明
-n node_name

ノード名

注意: このオプションはOracle Clusterwareでのみ使用可能です。

-o start_options

起動コマンドのオプション(OPENMOUNTNOMOUNTなど)

注意: 起動オプションに複数の語を指定する場合(read onlyread writeなど)、語をスペースで区切り、二重引用符("")で囲みます。たとえば"read only"とします。

関連項目: 起動オプションの詳細は、『SQL*Plusユーザーズ・ガイドおよびリファレンス』を参照してください。



次のコマンド例は、クラスタのシングル・ノードでASMインスタンスを起動します。

$ srvctl start asm -n crmnode1

次の例は、クラスタまたは非クラスタ・データベースのすべてのノードでOracle ASMインスタンスを起動します。

$ srvctl start asm

srvctl start cvu

Oracle Database 11gリリース2(11.2.0.2)以降、このコマンドは、クラスタ内の1つのノードでCVUを起動します。ノード名を指定した場合、CVUはそのノードで起動します。

構文およびオプション

srvctl start cvuコマンドは、次の構文で使用します。

srvctl start cvu [-n node_name]

表A-110 srvctl start cvuのオプション

オプション 説明
-n node_name

ノード名



次のコマンド例は、クラスタのシングル・ノードでCVUを起動します。

$ srvctl start cvu -n crmnode1

srvctl start database

クラスタ・データベースとその有効化されたインスタンスおよびデータベース・インスタンスが存在するノードのすべてのリスナーを起動します。起動してはいけないリスナーは無効化できます。

構文およびオプション

srvctl start databaseコマンドは、次の構文で使用します。

srvctl start database -d db_unique_name [-o start_options] [-n node_name]

表A-111 srvctl start databaseのオプション

オプション 説明
-d db_unique_name

データベースの一意の名前

-o start_options

起動コマンドのオプション(OPENMOUNTまたはNOMOUNTなど)

注意:

  • このコマンド・オプションは、すべてのデータベース起動オプションをサポートします。

  • 起動オプションに複数の語を指定する場合(read onlyread writeなど)、語をスペースで区切り、二重引用符("")で囲みます。たとえば"read only"とします。

関連項目: 起動オプションの詳細は、『SQL*Plusユーザーズ・ガイドおよびリファレンス』を参照してください。

-n node_name

データベースを起動するノードの名前

注意:

  • このコマンドは、Oracle RAC One Nodeデータベースのみに適用されます。

  • 指定するノードは、管理者管理Oracle RAC One Nodeデータベースの候補リストに含まれているか、またはポリシー管理Oracle RAC One Nodeデータベースのサーバー・プールに含まれている必要があります。

  • データベースが指定したノード以外ですでに実行されている場合、このコマンドはエラーを戻します。

  • ノードを指定しない場合、Oracle Clusterwareはそのポリシー(分散、リソース数、候補ノードの順序)に従ってOracle RAC One Nodeデータベースを起動するノードを選択します。

  • 開始しようとしているOracle RAC One Nodeデータベースのオンライン・データベース再配置がアクティブな場合、両方のインスタンスはすでに実行中であり、コマンドはそれを示すエラー・メッセージを戻します(Oracle RAC One Nodeデータベースの2つのインスタンスが存在するのは、オンライン・データベース再配置時のみです)。

    Oracle RAC One Nodeデータベースのオンライン・データベース再配置が失敗したときに、ノードが指定されていない場合、このコマンドは両方のデータベース・インスタンスを起動しようとします。

    Oracle RAC One Nodeデータベースのオンライン・データベース再配置が失敗したときに、ノードが指定されていた場合、このコマンドは失敗された再配置を強制終了し、そのノードでインスタンスを起動しようとします。



次に、このコマンドの例を示します。

$ srvctl start database -d crm -o open

srvctl start diskgroup

指定したいくつかのノード上の特定のディスク・グループ・リソースを起動します。

構文およびオプション

srvctl start diskgroupコマンドは、次の構文で使用します。

srvctl start diskgroup -g diskgroup_name [-n node_list]

表A-112 srvctl start diskgroupのオプション

オプション 説明
-g diskgroup_name

Oracle ASMディスク・グループ名

-n node_list

ディスク・グループ・リソースを起動するノード名のカンマ区切りリスト

注意: このオプションはOracle Clusterwareでのみ使用可能です。



次に、このコマンドの例を示します。

$ srvctl start diskgroup -g diskgroup1 -n mynode1,mynode2

srvctl start filesystem

Oracle ACFSボリューム・リソースを起動します。

構文およびオプション

srvctl start filesystemコマンドは、次の構文で使用します。

srvctl start filesystem -d volume_device_name [-n node_name]

注意:

このコマンドはOracle Clusterwareでのみ使用可能です。

表A-113 srvctl start filesystemのオプション

オプション 説明
-d volume_device_name

Oracle ACFSボリュームのデバイス名

-n node_name

Oracle ACFSボリューム・リソースを起動する必要があるノードの名前

このオプションを指定しない場合は、クラスタ内で使用可能なすべてのノードでOracle ACFSボリューム・リソースが起動されます。



srvctl start gns

特定のノードまたはクラスタ内のすべてのノードのGNSを起動します。

構文およびオプション

srvctl start gnsコマンドは、次の構文で使用します。

srvctl start gns [-l log_level] [-n node_name]

注意:

このコマンドはOracle Clusterwareでのみ使用可能です。

表A-114 srvctl start gnsのオプション

オプション 説明
-l log_level

GNSが実行するロギング・レベルを指定します。ログのレベルは1(最小のトレース)から6(すべてをトレースし、処理時間が長い)の間で変わります。

-n node_name

GNSを起動するクラスタのノードの名前。



srvctl start home

指定したOracleホームのすべてのOracle Restart管理リソースおよびOracle Clusterware管理リソースを起動します。

構文およびオプション

srvctl start homeコマンドは、次の構文で使用します。

srvctl start home -o Oracle_home -s state_file [-n node_name]

表A-115 srvctl start homeのオプション

オプション 説明
-o Oracle_home

Oracle RestartまたはOracle Clusterware管理リソースを起動するOracleホームのパス

-s state_file

srvctl stop homeコマンドまたはsrvctl status homeコマンドの実行時に指定した状態ファイルのパス名

-n node_name

Oracleホームが存在するノードの名前。

注意: このオプションはOracle Clusterwareでのみ使用可能です。



次に、このコマンドの例を示します。

$ srvctl start -o /u01/app/oracle/product/11.2.0/db_1 -s ~/state.txt

srvctl start instance

クラスタ・データベース内のインスタンスおよびデータベース・インスタンスが存在するノードのすべてのリスナーを起動します。起動してはいけないリスナーは無効化できます。

構文およびオプション

srvctl start instanceコマンドは、次の構文で使用します。

srvctl start instance -d db_unique_name {-n node_name -i "instance_name_list"}
     [-o start_options]

Windowsでは、インスタンス名のカンマ区切りリストを二重引用符("")で囲む必要があります。


注意:

  • このコマンドはOracle ClusterwareおよびOracle RACでのみ使用可能です。

  • Oracle RAC One Nodeデータベースでこのコマンドを実行すると、このコマンドから、かわりにdatabase名詞を使用するように求めるエラーが戻されます。


表A-116 srvctl start instanceのオプション

オプション 説明
-d db_unique_name

データベースの一意の名前

-n node_name

単一ノードの名前

注意: このオプションはポリシー管理データベースで使用します。

-i "instance_name_list"

インスタンス名またはインスタンス名のカンマ区切りリストのいずれかを指定します。

注意: このオプションは管理者管理データベースで使用します。

-o start_options

起動コマンドのオプション(OPENMOUNTまたはNOMOUNTなど)

注意: 起動オプションに複数の語を指定する場合(read onlyread writeなど)、語をスペースで区切り、二重引用符("")で囲みます。たとえば"read only"とします。

関連項目: 起動オプションの詳細は、『SQL*Plusユーザーズ・ガイドおよびリファレンス』を参照してください。



次の例は、ポリシー管理データベースのインスタンスを起動します。

$ srvctl start instance -d crm -n node2

次の例は、管理者管理データベースのインスタンスを起動します。

$ srvctl start instance -d crm -i "crm2,crm3"

srvctl start listener

指定したnode_nameのデフォルト・リスナー、または指定したリスナー名リスト内のすべてのリスナーを起動します。これらは、指定したノードのOracle Clusterwareに登録されています。

構文およびオプション

srvctl start listenerコマンドは、次の構文で使用します。

srvctl start listener [-n node_name] [-l listener_name_list]

表A-117 srvctl start listenerのオプション

オプション 説明
-n node_name

ノード名

注意: このオプションはOracle Clusterwareでのみ使用可能です。

-l listener_name_list

リスナー名

このオプションを指定しない場合、リスナー名はデフォルトでLISTENERになります。



次に、このコマンドの例を示します。

$ srvctl start listener -n mynode1

srvctl start nodeapps

クラスタの1つのノードまたはすべてのノードでノード・レベル・アプリケーションを起動します。

構文およびオプション

srvctl start nodeappsコマンドは、次の構文で使用します。

srvctl start nodeapps [-n node_name] [-g] [-v]

注意:

このコマンドはOracle Clusterwareでのみ使用可能です。

表A-118 srvctl start nodeappsのオプション

オプション 説明
-n node_name

ノード名

このオプションを指定しない場合は、クラスタ内でアクティブなすべてのノードでnodeappsが起動されます。

-g

GSDの起動のみ

-v

冗長出力



次に、このコマンドの例を示します。

srvctl start nodeapps

srvctl start oc4j

OC4Jインスタンスを起動します。

構文およびオプション

srvctl start oc4jコマンドは、次の構文で使用します。

srvctl start ocj4 [-v]

このコマンドで使用できるオプションは-vのみです。これは、冗長出力が表示されることを示します。


注意:

このコマンドはOracle Clusterwareでのみ使用可能です。


srvctl start ons

Oracle Notification Serviceデーモンを起動します。


注意:

このコマンドはOracle Restartでのみ使用可能です。

構文およびオプション

srvctl start onsコマンドは、次の構文で使用します。

srvctl start ons [-v]

このコマンドで使用できるオプションは-vのみです。これは、冗長出力が表示されることを示します。


srvctl start scan

クラスタのすべてのノードまたは特定のノードで、すべてのSCAN VIP(デフォルト)または特定のSCAN VIPを起動します。

構文およびオプション

srvctl start scanコマンドは、次の構文で使用します。

srvctl start scan [-i ordinal_number] [-n node_name]

注意:

このコマンドはOracle Clusterwareでのみ使用可能です。

表A-119 srvctl start scanのオプション

オプション 説明
-i ordinal_number

起動するSCAN VIPを識別する序数。このオプションに指定できる値の範囲は1から3です。

このオプションを指定しない場合は、すべてのSCAN VIPが起動されます。

-n node_name

単一ノードの名前。

このオプションを指定しない場合は、クラスタのすべてのノードでSCAN VIPが起動されます。



node1ノードの序数1で識別されたSCAN VIPを起動するには、次のコマンドを使用します。

$ srvctl start scan -i 1 -n node1

srvctl start scan_listener

クラスタのすべてのノードまたは特定のノードで、すべてのSCANリスナー(デフォルト)または特定のSCANリスナーを起動します。

構文およびオプション

srvctl start scan_listenerコマンドは、次の構文で使用します。

srvctl start scan_listener [-n node_name] [-i ordinal_number]

注意:

このコマンドはOracle Clusterwareでのみ使用可能です。

表A-120 srvctl start scan_listenerのオプション

オプション 説明
-i ordinal_number

起動するSCANリスナーを識別する序数。このオプションに指定できる値の範囲は1から3です。

このオプションを指定しない場合は、すべてのSCANリスナーが起動されます。

-n node_name

単一ノードの名前。

このオプションを指定しない場合は、クラスタのすべてのノードでSCANリスナーが起動されます。



次に、このコマンドの例を示します。

$ srvctl start scan_listener -i 1

srvctl start service

指定したインスタンスで1つまたは複数のサービスを起動します。すでに最大数(優先インスタンスの数)のインスタンスでサービスが稼働している場合に、サービスをそのインスタンスで起動しようとすると、srvctl start serviceコマンドは失敗します。この付録の後半で説明するsrvctl modify serviceコマンドとsrvctl relocate serviceコマンドを使用すると、インスタンスでのサービスの移動またはサービスのステータス変更を実行できます。


注意:

手動でのサービスの起動ではすべて、ユーザーが起動するサービスの名前を指定する必要があります。



関連項目:

『Oracle Data Guard Broker』

構文およびオプション

srvctl start serviceコマンドは、次の構文で使用します。

srvctl start service -d db_unique_name 
            [-s "service_name_list" [-n node_name | -i instance_name]] 
            [-o start_options]

表A-121 srvctl start serviceのオプション

オプション 説明
-d db_unique_name

データベースの一意の名前

-s "service_name_list"

サービス名のカンマ区切りリスト。

このオプションを指定しない場合は、指定されたデータベースのすべてのサービスがSRVCTLによって起動されます。

-n node_name

サービスが起動される必要のあるノードの名前。このオプションはポリシー管理データベースで使用します。

注意: このオプションはOracle Clusterwareでのみ使用可能です。

-i instance_name

サービスが起動される必要のあるインスタンスの名前。このオプションは管理者管理データベースで使用します。

注意: このオプションはOracle Clusterwareでのみ使用可能です。

-o start_options

起動コマンドのオプション(OPENMOUNTNOMOUNTなど)

注意: 起動オプションに複数の語を指定する場合(read onlyread writeなど)、語をスペースで区切り、二重引用符("")で囲みます。たとえば"read only"とします。

関連項目: 起動オプションの詳細は、『SQL*Plusユーザーズ・ガイドおよびリファレンス』を参照してください。



次の例は、指定したサービスを起動します。これらのサービスをサポートするインスタンス(サービスがフェイルオーバーに使用可能なインスタンスを含む)が稼働していない場合でも、有効化されていれば、SRVCTLによって起動されます。

$ srvctl start service -d crm -s crm

次の例は、指定したインスタンスで指定したサービスを起動します。

$ srvctl start service -d crm -s crm -i crm2

srvctl start vip

特定のVIPまたは特定のノード上のVIPを起動します。

構文およびオプション

srvctl start vipコマンドは、次の構文で使用します。

srvctl start vip {-n node_name | -i vip_name } [-v]

注意:

このコマンドはOracle Clusterwareでのみ使用可能です。

表A-122 srvctl start vipのオプション

オプション 説明
-n node_name

ノード名

-i vip_name

VIP名

-v

冗長起動



次に、このコマンドの例を示します。

$ srvctl start vip -i crm1-vip -v

status

指定したデータベース、インスタンス、サービス、ディスク・グループ、リスナー、ノード・アプリケーション、またはOracle Clusterwareに管理される他のリソースの現在の状態を表示します。

表A-123 srvctl statusのサマリー

コマンド 説明

srvctl status asm


Oracle ASMインスタンスのステータスの表示

srvctl status cvu


クラスタ検証ユーティリティのステータス表示

srvctl status database


データベースのステータスの表示

srvctl status diskgroup


いくつかのノード上にある特定のディスク・グループのステータスの表示

srvctl status filesystem


Oracle ACFSボリュームのステータスの表示

srvctl status gns


GNSのステータスの表示

srvctl status home


指定されたOracleホームに関連付けられているリソースのステータスの表示

srvctl status instance


インスタンスのステータスの表示

srvctl status listener


リスナー・リソースのステータスの表示

srvctl status nodeapps


ノード・アプリケーションのステータスの表示

srvctl status oc4j


Oracle Database QoS Managementサーバーを実行しているノードの特定

srvctl status ons


Oracle Notification Serviceのステータスの表示

srvctl status scan


SCAN VIPのステータスの表示

srvctl status scan_listener


SCANリスナーのステータスの表示

srvctl status server


サーバーのステータスの表示

srvctl status service


サービスのステータスの表示

srvctl status srvpool


サーバー・プールのステータスの表示

srvctl status vip


VIPのステータスの表示


srvctl status asm

Oracle ASMインスタンスのステータスを表示します。


注意:

Oracle Database 11gリリース2(11.2)インストールでOracle ASMを管理するには、クラスタのOracle Grid Infrastructureホーム(Gridホーム)でSRVCTLバイナリを使用します。Oracle RACまたはOracle Databaseがすでにインストールされている場合、データベース・ホームでSRVCTLバイナリを使用してOracle ASMを管理することはできません。

構文およびオプション

srvctl status asmコマンドは、次の構文で使用します。

srvctl status asm [-n node_name] [-a] [-v]

表A-124 srvctl status asmのオプション

オプション 説明
-n node_name

ノード名。このオプションを指定しない場合、SRVCTLはすべてのOracle ASMインスタンスのステータスを表示します。

注意: このオプションはOracle Clusterwareでのみ使用可能です。

-a

詳細なステータス情報の出力。

-v

INTERNAL_STATEを表示しますが、これは、起動、停止、クリーニングなどのアクションがOracle Clusterwareによって処理中であることを示します。内部状態がSTABLEの場合、これは通常の状態のため、-vオプションは何も表示しません。また、-vオプションはSTATE_DETAILSを表示しますが、これは、リソースによって提供される、現在の状態になった理由についての追加情報を示す場合があります。



次に、このコマンドの例を示します。

$ srvctl status asm -n crmnode1 -a

srvctl status cvu

Oracle Database 11gリリース2 (11.2.0.2)以降、このコマンドは、クラスタ内の1つのノードでのCVUの現在の状態を表示します。ノード名を指定すると、コマンドはそのノードのCVUステータスを確認します。

構文およびオプション

srvctl status cvuコマンドは、次の構文で使用します。

srvctl status cvu [-n node_name]

表A-125 srvctl status cvuのオプション

オプション 説明
-n node_name

ノード名



次のコマンド例は、クラスタのシングル・ノードでCVUのステータスを確認します。

$ srvctl status cvu -n crmnode1

srvctl status database

インスタンスとそのサービスのステータス、およびインスタンスが実行されている場所を表示します。

Oracle RAC One Nodeデータベースでこのコマンドを実行すると、任意のオンライン・データベース再配置のステータス(アクティブ、失敗または非アクティブ)、および再配置のソース・ノードと接続先ノードが出力に示されます。

構文およびオプション

srvctl status databaseコマンドは、次の構文で使用します。

srvctl status database -d db_unique_name [-f] [-v]

表A-126 srvctl status databaseのオプション

オプション 説明
-d db_unique_name

データベースの一意の名前

-f

無効化されたアプリケーションを含める

-v

INTERNAL_STATEを表示しますが、これは、起動、停止、クリーニングなどのアクションがOracle Clusterwareによって処理中であることを示します。内部状態がSTABLEの場合、これは通常の状態のため、-vオプションは何も表示しません。また、-vオプションはSTATE_DETAILSを表示しますが、これは、リソースによって提供される、現在の状態になった理由についての追加情報を示す場合があります。



次に、このコマンドの例を示します。

$ srvctl status database -d crm -v

srvctl status diskgroup

指定したいくつかのノード上にある特定のディスク・グループのステータスを表示します。

構文およびオプション

srvctl status diskgroupコマンドは、次の構文で使用します。

srvctl status diskgroup -g diskgroup_name [-n node_list] [-a] [-v]

表A-127 srvctl status diskgroupのオプション

オプション 説明
-g diskgroup_name

Oracle ASMディスク・グループ名

-n node_list

ディスク・グループのステータスをチェックするノード名のカンマ区切りリスト

注意: このオプションはOracle Clusterwareでのみ使用可能です。

-a

ディスク・グループの有効化されているステータス情報の表示

-v

INTERNAL_STATEを表示しますが、これは、起動、停止、クリーニングなどのアクションがOracle Clusterwareによって処理中であることを示します。内部状態がSTABLEの場合、これは通常の状態のため、-vオプションは何も表示しません。また、-vオプションはSTATE_DETAILSを表示しますが、これは、リソースによって提供される、現在の状態になった理由についての追加情報を示す場合があります。



次に、このコマンドの例を示します。

$ srvctl status diskgroup -g diskgroup1 -n mynode1,mynode2 -a

srvctl status filesystem

指定したOracle ACFSボリュームのステータスを表示します。

構文およびオプション

srvctl status filesystemコマンドは、次の構文で使用します。

srvctl status filesystem -d volume_device_name [-v]

表A-128 srvctl status filesystemのオプション

オプション 説明
-d volume_device_name

Oracle ACFSボリュームのデバイス名

-v

INTERNAL_STATEを表示しますが、これは、起動、停止、クリーニングなどのアクションがOracle Clusterwareによって処理中であることを示します。内部状態がSTABLEの場合、これは通常の状態のため、-vオプションは何も表示しません。また、-vオプションはSTATE_DETAILSを表示しますが、これは、リソースによって提供される、現在の状態になった理由についての追加情報を示す場合があります。



次に、このコマンドの例を示します。

$ srvctl status filesystem -d /dev/asm/d1volume293

srvctl status gns

GNSの現在の状態を表示します。

構文およびオプション

srvctl status gnsコマンドは、次の構文で使用します。

srvctl status gns [-n node_name [-v]]

注意:

このコマンドはOracle Clusterwareでのみ使用可能です。

表A-129 srvctl status gnsのオプション

オプション 説明
-n node_name

状態を表示する実行中のGNSのノードの指定

-v

INTERNAL_STATEを表示しますが、これは、起動、停止、クリーニングなどのアクションがOracle Clusterwareによって処理中であることを示します。内部状態がSTABLEの場合、これは通常の状態のため、-vオプションは何も表示しません。また、-vオプションはSTATE_DETAILSを表示しますが、これは、リソースによって提供される、現在の状態になった理由についての追加情報を示す場合があります。



srvctl status home

指定したOracleホームのすべてのOracle Restart管理リソースおよびOracle Clusterware管理リソースのステータスを表示します。

構文およびオプション

srvctl status homeコマンドは、次の構文で使用します。

srvctl status home -o Oracle_home -s state_file [-n node_name]

表A-130 srvctl status homeのオプション

オプション 説明
-o Oracle_home

Oracle RestartまたはOracle Clusterware管理リソースを起動するOracleホームのパス

-s state_file

このコマンドで生成された状態情報を保持するテキスト・ファイルのパス名

-n node_name

Oracleホームが存在するノードの名前。

注意: このオプションはOracle Clusterwareでのみ使用可能です。



次に、このコマンドの例を示します。

$ srvctl status home -o /u01/app/oracle/product/11.2.0/db_1 -s ~/state.txt

srvctl status instance

インスタンスのステータスを表示します。

構文およびオプション

srvctl status instanceコマンドは、次の構文で使用します。

srvctl status instance -d db_unique_name {-n node_name | -i "instance_name_list"}
     [-f] [-v]

注意:

このコマンドはOracle ClusterwareおよびOracle RACでのみ使用可能です。

表A-131 srvctl status instanceのオプション

オプション 説明
-d db_unique_name

データベースの一意の名前

-n node_name

ノード名

注意: このオプションはポリシー管理データベースで使用します

-i "instance_name_list"

インスタンス名のカンマ区切りリスト

注意: このオプションは管理者管理データベースで使用します

-f

無効化されたアプリケーションを含める

-v

INTERNAL_STATEを表示しますが、これは、起動、停止、クリーニングなどのアクションがOracle Clusterwareによって処理中であることを示します。内部状態がSTABLEの場合、これは通常の状態のため、-vオプションは何も表示しません。また、-vオプションはSTATE_DETAILSを表示しますが、これは、リソースによって提供される、現在の状態になった理由についての追加情報を示す場合があります。



次に、このコマンドの例を示します。

$ srvctl status instance -d crm -i "crm1,crm2" -v

srvctl status listener

リスナー・リソースのステータスを表示します。

構文およびオプション

srvctl status listenerコマンドは、次の構文で使用します。

srvctl status listener [-l listener_name] [-n node_name [-v]]

表A-132 srvctl status listenerのオプション

オプション 説明
-l listener_name

リスナーの名前。

このオプションを指定しない場合、リスナー名はデフォルトでLISTENERになります。

-n node_name

クラスタ・ノードの名前。

注意: このオプションはOracle Clusterwareでのみ使用可能です。

-v

INTERNAL_STATEを表示しますが、これは、起動、停止、クリーニングなどのアクションがOracle Clusterwareによって処理中であることを示します。内部状態がSTABLEの場合、これは通常の状態のため、-vオプションは何も表示しません。また、-vオプションはSTATE_DETAILSを表示しますが、これは、リソースによって提供される、現在の状態になった理由についての追加情報を示す場合があります。



次に、このコマンドの例を示します。

$ srvctl status listener -n node2

srvctl status nodeapps

ノード・アプリケーションのステータスを表示します。

構文およびオプション

srvctl status nodeappsコマンドは、次の構文で使用します。

srvctl status nodeapps

注意:

このコマンドはOracle Clusterwareでのみ使用可能です。


srvctl status oc4j

Oracle Database QoS Managementサーバーを実行しているノードを特定します。

構文およびオプション

srvctl status oc4jコマンドは、次の構文で使用します。

srvctl status oc4j [-n node_name [-v]]

注意:

このコマンドはOracle Clusterwareでのみ使用可能です。

表A-133 srvctl status oc4jのオプション

オプション 説明
-n node_name

状態を表示する、Oracle Database QoS Managementサーバーが実行されているノードの指定

-v

INTERNAL_STATEを表示しますが、これは、起動、停止、クリーニングなどのアクションがOracle Clusterwareによって処理中であることを示します。内部状態がSTABLEの場合、これは通常の状態のため、-vオプションは何も表示しません。また、-vオプションはSTATE_DETAILSを表示しますが、これは、リソースによって提供される、現在の状態になった理由についての追加情報を示す場合があります。



srvctl status ons

Oracle Notification Serviceデーモンの現在の状態を表示します。


注意:

このコマンドはOracle Restartでのみ使用可能です。

構文およびオプション

srvctl status onsコマンドは、次の構文で使用します。

srvctl status ons

srvctl status scan

すべてのSCAN VIP(デフォルト)または特定のSCAN VIPのステータスを表示します。

構文およびオプション

srvctl status scanコマンドは、次の構文で使用します。

srvctl status scan [-i ordinal_number [-v]]

注意:

このコマンドはOracle Clusterwareでのみ使用可能です。

表A-134 srvctl status scanのオプション

オプション 説明
-i ordinal_number

特定のSCAN VIPを識別する序数の指定。このオプションに指定できる値の範囲は1から3です。このオプションを指定しない場合は、クラスタのすべてのSCAN VIPのステータスが表示されます。

-v

INTERNAL_STATEを表示しますが、これは、起動、停止、クリーニングなどのアクションがOracle Clusterwareによって処理中であることを示します。内部状態がSTABLEの場合、これは通常の状態のため、-vオプションは何も表示しません。また、-vオプションはSTATE_DETAILSを表示しますが、これは、リソースによって提供される、現在の状態になった理由についての追加情報を示す場合があります。



次に、このコマンドの例を示します。

$ srvctl status scan -i 1

srvctl status scan_listener

すべてのSCANリスナー(デフォルト)または特定のリスナーのステータスを表示します。

構文およびオプション

srvctl status scan_listenerコマンドは、次の構文で使用します。

srvctl status scan_listener [-i ordinal_number [-v]]

注意:

このコマンドはOracle Clusterwareでのみ使用可能です。

表A-135 srvctl status scan_listenerのオプション

オプション 説明
-i ordinal_number

特定のSCAN VIPを識別する序数の指定。このオプションに指定できる値の範囲は1から3です。このオプションを指定しない場合は、クラスタのすべてのSCAN VIPのステータスが表示されます。

-v

INTERNAL_STATEを表示しますが、これは、起動、停止、クリーニングなどのアクションがOracle Clusterwareによって処理中であることを示します。内部状態がSTABLEの場合、これは通常の状態のため、-vオプションは何も表示しません。また、-vオプションはSTATE_DETAILSを表示しますが、これは、リソースによって提供される、現在の状態になった理由についての追加情報を示す場合があります。



次に、このコマンドの例を示します。

$ srvctl status scan_listener -i 1

srvctl status server

指定したサーバーの現在の状態を表示します。

構文およびオプション

srvctl status serverコマンドは、次の構文で使用します。

srvctl status server -n "server_name_list" [-a]

表A-136 srvctl status serverのオプション

オプション 説明
-n "server_name_list"

サーバー名のカンマ区切りリスト。

-a

詳細なステータス情報の出力。



次の例は、指定したサーバーのステータスを表示します。

$ srvctl status server -n server11 -a

srvctl status service

サービスのステータスを表示します。

Oracle RAC One Nodeデータベースに関しては、オンライン・データベース再配置が進行中の場合、再配置がアクティブか失敗かに関係なく、srvctl status serviceコマンドはソース・ノードと宛先ノードおよび再配置のステータスを表示します。

構文およびオプション

srvctl status serviceコマンドは、次の構文で使用します。

srvctl status service -d db_unique_name [-s "service_name_list"] [-f] [-v]

表A-137 srvctl status serviceのオプション

オプション 説明
-d db_unique_name

データベースの一意の名前

-s "service_name_list"

サービス名のカンマ区切りリスト。

このオプションを指定しない場合は、指定されたデータベースのすべてのサービスのステータスが表示されます。

-f

無効化されたアプリケーションを含める

-v

INTERNAL_STATEを表示しますが、これは、起動、停止、クリーニングなどのアクションがOracle Clusterwareによって処理中であることを示します。内部状態がSTABLEの場合、これは通常の状態のため、-vオプションは何も表示しません。また、-vオプションはSTATE_DETAILSを表示しますが、これは、リソースによって提供される、現在の状態になった理由についての追加情報を示す場合があります。



次の例は、クラスタ・データベース全体でグローバルに指定したサービスのステータスを表示します。

$ srvctl status service -d crm -s crm -v

srvctl status srvpool

-gオプションを指定しなかった場合は、すべてのサーバー・プールの名前とそれぞれのサーバー・プールに現在割り当てられているサーバーの数が表示されます(-aオプションを指定した場合はサーバー名も表示されます)。-gオプションを指定した場合は、指定したサーバー・プールに関する前述の情報が表示されます。

構文およびオプション

srvctl status srvpoolコマンドは、次の構文で使用します。

srvctl status srvpool [-g server_pool] [-a]

注意:

このコマンドはOracle Clusterwareでのみ使用可能です。

表A-138 srvctl status srvpoolのオプション

オプション 説明
-g server_pool

サーバー・プールの名前

-a

詳細なステータス情報の出力



次に、このコマンドの例を示します。

$ srvctl status srvpool -g srvpool1 -a

srvctl status vip

特定のVIPまたは特定のノード上のVIPのステータスを表示します。

構文およびオプション

srvctl status vipコマンドは、次の構文で使用します。

srvctl status vip {-n node_name | -i vip_name} [-v]

注意:

このコマンドはOracle Clusterwareでのみ使用可能です。

表A-139 srvctl status vipのオプション

オプション 説明
-n node_name

ノード名

-i vip_name

VIP名

-v

INTERNAL_STATEを表示しますが、これは、起動、停止、クリーニングなどのアクションがOracle Clusterwareによって処理中であることを示します。内部状態がSTABLEの場合、これは通常の状態のため、-vオプションは何も表示しません。また、-vオプションはSTATE_DETAILSを表示しますが、これは、リソースによって提供される、現在の状態になった理由についての追加情報を示す場合があります。



次に、このコマンドの例を示します。

$ srvctl status vip -i node1-vip

stop

データベース、すべてまたは指定のインスタンス、すべてまたは指定のサービス名、リスナー、またはノード・レベル・アプリケーション・リソース用のOracle Clusterwareアプリケーションを停止します。起動または稼働しているOracle Clusterwareアプリケーションのみが停止されます。Oracle Clusterwareの外部で稼働しているオブジェクトは停止されません。

srvctl stopコマンド実行後に、停止状態のままにするオブジェクトを無効化する必要があります。srvctl disableコマンド(srvctl disable database以降)を参照してください。


注意:

  • オブジェクトを無効化せずに停止した場合、別の計画された操作の結果として再起動されることがあります。障害の結果としてオブジェクトが再起動されることはありませんstopコマンドの実行後に、停止状態にしておくオブジェクトを無効化することをお薦めします。

  • オブジェクトおよび依存アプリケーションの停止に-f(force)フラグを使用した場合、それらの依存アプリケーションは、オブジェクトが後で再起動される場合やノードに障害が発生した後も再起動されることはありません。データベースが停止した場合は、依存アプリケーション(管理ポリシーがAUTOMATICのサービス以外)を手動で再起動する必要があります。


表A-140 srvctl stopのサマリー

コマンド 説明

srvctl stop asm


Oracle ASMインスタンスの停止

srvctl stop cvu


クラスタ検証ユーティリティ・リソースの停止

srvctl stop database


クラスタ・データベースの停止

srvctl stop diskgroup


指定した数のノード上にある特定のディスク・グループの停止

srvctl stop filesystem


Oracle ACFSボリューム・リソースの停止

srvctl stop gns


GNSの停止

srvctl stop home


指定したOracleホームのリソースの停止

srvctl stop instance


インスタンスの停止

srvctl stop listener


指定したリスナーの停止

srvctl stop nodeapps


ノード・レベル・アプリケーションの停止

srvctl stop oc4j


OC4Jインスタンスの停止

srvctl stop ons


Oracle Notification Serviceの停止

srvctl stop scan


すべてのSCAN VIPの停止

srvctl stop scan_listener


すべてのSCANリスナーの停止

srvctl stop service


サービスの停止

srvctl stop vip


VIPリソースの停止


srvctl stop asm

Oracle ASMインスタンスを停止します。

構文およびオプション

srvctl stop asmコマンドは、次の構文で使用します。

srvctl stop asm [-n node_name] [-o stop_options] [-f]

注意:

  • Oracle Database 11gリリース2(11.2)インストールでOracle ASMを管理するには、クラスタのOracle Grid Infrastructureホーム(Gridホーム)でSRVCTLを使用します。Oracle RACまたはOracle Databaseがすでにインストールされている場合、データベース・ホームでSRVCTLを使用してOracle ASMを管理することはできません。

  • このコマンドはOracle ASMを停止しないため、Oracle ASMにOCRが格納されているときには使用できません。Oracle ASMを停止するには、Oracle Clusterwareを停止する必要があります。


表A-141 srvctl stop asmのオプション

オプション 説明
-n node_name

Oracle ASMインスタンスを停止するノードの名前。

このオプションを指定しない場合は、クラスタ内のすべてのアクティブ・ノードでOracle ASMインスタンスが停止されます。

注意: このオプションはOracle Clusterwareでのみ使用可能です。

-o stop_options

停止コマンドのオプション(NORMALTRANSACTIONALIMMEDIATEABORTなど)

関連項目: 停止オプションの詳細は、『SQL*Plusユーザーズ・ガイドおよびリファレンス』も参照してください。

-f

このオプションを使用して、Oracle ASMに依存するディスク・グループ、ファイル・システムおよびデータベースを停止します。



次に、このコマンドの例を示します。

$ srvctl stop asm -n crmnode1 -i +asm1

srvctl stop cvu

Oracle Database 11gリリース2 (11.2.0.2)以降、このコマンドは、実行中または起動中のいずれかの状態のクラスタ検証ユーティリティ(CVU)を停止します。

構文およびオプション

srvctl stop cvuコマンドは、次の構文で使用します。

srvctl stop cvu [-f]

-fオプションは、このコマンドで使用できる唯一のオプションです。-fオプションは、CVUを強制的に停止します。


次のコマンド例は、CVUを停止します。

$ srvctl stop cvu

srvctl stop database

データベース、そのインスタンスおよびそのサービスを停止します。後でデータベースを再起動をすると、AUTOMATIC管理ポリシーが設定されたサービスは自動的に起動しますが、MANUAL管理ポリシーが設定されたサービスは手動で起動する必要があります。

構文およびオプション

srvctl stop databaseコマンドは、次の構文で使用します。

srvctl stop database -d db_unique_name [-o stop_options] [-f]

表A-142 srvctl stop databaseのオプション

オプション 説明
-d db_unique_name

データベースの一意の名前。

-o stop_options

このオプションを使用して、shutdownコマンドのオプション(NORMALTRANSACTIONALIMMEDIATEABORTなど)を指定します。

関連項目: 停止オプションの詳細は、『SQL*Plusユーザーズ・ガイドおよびリファレンス』も参照してください。

-f

このオプションは、データベース、そのインスタンス、そのサービス、およびそれらのサービスに依存するリソースを停止します。



次に、このコマンドの例を示します。

$ srvctl stop database -d crm -o NORMAL

srvctl stop diskgroup

指定したいくつかのノード上の特定のディスク・グループ・リソースを停止します。

構文およびオプション

srvctl stop diskgroupコマンドは、次の構文で使用します。

srvctl stop diskgroup -g diskgroup_name [-n node_list] [-f]

表A-143 srvctl stop diskgroupのオプション

オプション 説明
-g diskgroup_name

Oracle ASMディスク・グループ名

-n node_list

ディスク・グループを停止するノード名のカンマ区切りリスト

注意: このオプションはOracle Clusterwareでのみ使用可能です。

-f

このオプションでは、停止するディスク・グループに依存するデータベースは停止されません。かわりに強制ディスマウントを実行するため、データベースに障害が発生する可能性があります。



次に、このコマンドの例を示します。

$ srvctl stop diskgroup -g diskgroup1 -n mynode1,mynode2 -f

srvctl stop filesystem

Oracle ACFSボリューム・リソースを停止します。

構文およびオプション

srvctl stop filesystemコマンドは、次の構文で使用します。

srvctl stop filesystem -d volume_device_name [-n node_name] [-f]

注意:

このコマンドはOracle Clusterwareでのみ使用可能です。

表A-144 srvctl stop filesystemのオプション

オプション 説明
-d volume_device_name

Oracle ACFSボリュームのデバイス名

-n node_name

ノードの名前

このオプションを指定しない場合は、クラスタ内でアクティブなすべてのノードでボリューム・リソースが停止されます。

-f

このオプションは、ファイル・システムを停止し、このファイル・システムに依存するデータベースまたはその他のリソースも停止します。



次に、このコマンドの例を示します。

$ srvctl stop filesystem -d /dev/asm/d1volume293 -f

srvctl stop gns

クラスタのGNSを停止します。

構文およびオプション

srvctl stop gnsコマンドは、次の構文で使用します。

srvctl stop gns [-n node_name [-v] [-f]

注意:

このコマンドはOracle Clusterwareでのみ使用可能です。

表A-145 srvctl stop gnsのオプション

オプション 説明
-n node_name

GNSが実行中のノードの名前

-v

冗長出力

-f

強制停止



次に、このコマンドの例を示します。

$ srvctl stop gns

srvctl stop home

指定したOracleホームのすべてのOracle Restart管理リソースおよびOracle Clusterware管理リソースを停止します。

構文およびオプション

srvctl stop homeコマンドは、次の構文で使用します。

srvctl stop home -o Oracle_home -s state_file [-t stop_options] 
                 [-n node_name] [-f]

表A-146 srvctl stop homeのオプション

オプション 説明
-o Oracle_home

Oracle RestartまたはOracle Clusterware管理リソースを起動するOracleホームのパス

-s state_file

状態ファイルに書き込むパス名。

-t stop_options

データベースの停止オプション(NORMALTRANSACTIONALIMMEDIATEABORTなど)

関連項目: 停止オプションの詳細は、『SQL*Plusユーザーズ・ガイドおよびリファレンス』も参照してください。

-n node_name

Oracleホームが存在するノードの名前。

注意: このオプションはOracle Clusterwareでのみ使用可能です。

-f

エラーがレポートされてもリソースを停止します。



次に、このコマンドの例を示します。

$ srvctl stop -o /u01/app/oracle/product/11.2.0/db_1 -s ~/state.txt

srvctl stop instance

-fオプションを指定しない場合は、インスタンスを停止し、指定したインスタンスで実行されているすべてのサービスを停止します。-fを指定すると、インスタンス停止時に、サービスは使用可能インスタンスにフェイルオーバーします。

構文およびオプション

srvctl stop instanceコマンドは、次の構文で使用します。

srvctl stop instance -d db_unique_name {[-n node_name]|[-i "instance_name_list"]}
     [-o stop_options] [-f]

Windowsでは、インスタンス名のカンマ区切りリストを二重引用符("")で囲む必要があります。


注意:

  • このコマンドはOracle ClusterwareおよびOracle RACでのみ使用可能です。

  • Oracle RAC One Nodeデータベースでこのコマンドを実行すると、このコマンドから、かわりにdatabase名詞を使用するように求めるエラーが戻されます。


表A-147 srvctl stop instanceのオプション

オプション 説明
-d db_unique_name

データベースの一意の名前

-n node_name

単一ノードの名前

注意: このオプションはポリシー管理データベースで使用します。

-i "instance_name"

二重引用符で囲まれたカンマ区切りのインスタンス名

注意: このオプションは管理者管理データベースで使用します。

-o stop_options

停止コマンドのオプション(NORMALTRANSACTIONAL LOCALIMMEDIATEABORTなど)

関連項目: 停止オプションの詳細は、『SQL*Plusユーザーズ・ガイドおよびリファレンス』も参照してください。

-f

別のインスタンスへの実行中のサービスのフェイルオーバー



次の例は、ポリシー管理データベースのインスタンスを停止します。

$ srvctl stop instance -d crm -n node1

次の例は、管理者管理データベースのインスタンスを停止します。

$ srvctl stop instance -d crm -i crm1

srvctl stop listener

指定したnode_nameのデフォルト・リスナー、または指定したリスナー名リスト内のリスナーを停止します。これらは、指定したノードのOracle Clusterwareに登録されています。

このコマンドは、非クラスタ・データベースのリスナーを非クラスタのデータベース・ホームから停止する場合にも使用できます。ただし、非クラスタ・データベース・ホームから実行する場合は、-nオプションは指定できません。

構文およびオプション

srvctl stop listenerコマンドは、次の構文で使用します。

srvctl stop listener [-n node_name] [-l listener_name_list] [-f]

表A-148 srvctl stop listenerのオプション

オプション 説明
-n node_name

特定のリスナーを実行する単一ノードの名前。

注意: このオプションはOracle Clusterwareでのみ使用可能です。

-l listener_name

停止するリスナーの名前

このオプションを指定しない場合、リスナー名はデフォルトでLISTENERになります。

-f

強制停止



次に、このコマンドの例を示します。

$ srvctl stop listener -n mynode1

srvctl stop nodeapps

クラスタのノードでノード・レベル・アプリケーションを停止します。

構文およびオプション

srvctl stop nodeappsコマンドは、次の構文で使用します。

srvctl stop nodeapps [-n node_name] [-g] [-r] [-f] [-v]

注意:

このコマンドはOracle Clusterwareでのみ使用可能です。

表A-149 srvctl stop nodeappsのオプション

オプション 説明
-n node_name

ノード名

このオプションを指定しない場合は、クラスタ内のすべてのアクティブ・ノードのnodeappsが停止されます。

-g

GSDの停止のみ

-r

VIPの再配置

注意: このオプションを指定する場合は、-n node_nameオプションも指定する必要があります。

-f

強制停止

-v

冗長出力の表示



次に、このコマンドの例を示します。

$ srvctl stop nodeapps

srvctl stop oc4j

OC4Jインスタンスを停止します。

構文およびオプション

srvctl stop oc4jコマンドは、次の構文で使用します。

srvctl stop oc4j [-f] [-v]

注意:

このコマンドはOracle Clusterwareでのみ使用可能です。

表A-150 srvctl stop oc4jのオプション

オプション 説明
-f

SCANリスナーの停止を強制します。

-v

冗長出力の表示



次に、このコマンドの例を示します。

$ srvctl stop oc4j -f -v

srvctl stop ons

Oracle Notification Serviceデーモンを停止します。


注意:

このコマンドはOracle Restartでのみ使用可能です。

構文およびオプション

srvctl stop onsコマンドは、次の構文で使用します。

srvctl stop ons [-v]

このコマンドで使用できるオプションは-vのみです。これは、冗長出力が表示されることを示します。


次に、このコマンドの例を示します。

$ srvctl stop ons -v

srvctl stop scan

すべてのSCAN VIP(デフォルト)、またはordinal_numberで識別される特定のSCAN VIPを停止します。

構文およびオプション

srvctl stop scanコマンドは、次の構文で使用します。

srvctl stop scan [-i ordinal_number] [-f]

注意:

このコマンドはOracle Clusterwareでのみ使用可能です。

表A-151 srvctl stop scanのオプション

オプション 説明
-i ordinal_number

停止するSCAN VIPを識別する序数。このオプションに指定できる値の範囲は1から3です。

このオプションを指定しない場合は、すべてのSCAN VIPが停止されます。

-f 

SCAN VIPの停止を強制します。



次に、このコマンドの例を示します。

$ srvctl stop scan -i 1

srvctl stop scan_listener

すべてのSCANリスナー(デフォルト)、またはordinal_numberで識別される特定のリスナーを停止します。

構文およびオプション

srvctl start scan_listenerコマンドは、次の構文で使用します。

srvctl stop scan_listener [-i ordinal_number] [-f]

注意:

このコマンドはOracle Clusterwareでのみ使用可能です。

表A-152 srvctl stop scan_listenerのオプション

オプション 説明
-i ordinal_number

停止するSCANリスナーを識別する序数。このオプションに指定できる値の範囲は1から3です。

このオプションを指定しない場合は、すべてのSCANリスナーが停止されます。

-f 

SCANリスナーの停止を強制します。



次に、このコマンドの例を示します。

$ srvctl stop scan_listener -i 1

srvctl stop service

クラスタ・データベース全体でグローバルに、または指定したインスタンスで、1つ以上のサービスを停止します。

構文およびオプション

srvctl stop serviceコマンドは、次の構文で使用します。

srvctl stop service -d db_unique_name [-s "service_name_list"
     [-n node_name | -i instance_name] [-f]

Windowsでは、サービス名のカンマ区切りリストを二重引用符("")で囲む必要があります。

表A-153 srvctl stop serviceのオプション

オプション 説明
-d db_unique_name

データベースの一意の名前

-s service_name_list

二重引用符("")で囲まれたサービス名のカンマ区切りリスト

サービス名のリストを指定しない場合、SRVCTLはデータベース上のすべてのサービスを停止します。

-n node_name

サービスが停止される必要のあるノードの名前。このオプションはポリシー管理データベースで使用します。

注意: このオプションはOracle Clusterwareでのみ使用可能です。

-i instance_name

サービスが停止される必要のあるインスタンスの名前。このオプションは管理者管理データベースで使用します。

注意: このオプションはOracle Clusterwareでのみ使用可能です。

-f

SRVCTLによるサービスの強制停止。すべてのセッションがトランザクションを切断され、サービスを使用中のセッションは再接続の後、別のインスタンスに接続する必要があります。

注意: -fオプションを指定しない場合、このサービスに接続済のセッションはそのまま残りますが、サービスに新しいセッションを確立することはできません。



次の例は、クラスタ・データベース全体でグローバルにサービスを停止します。

$ srvctl stop service -d crm -s crm

次の例は、指定したインスタンスでサービスを停止します。

$ srvctl stop  service -d crm -s crm -i crm2

srvctl stop vip

特定のノードの特定のVIPまたはすべてのVIP(フェイルオーバーによって再配置されたVIPを含む)を停止します。

構文およびオプション

srvctl stop vipコマンドは、次の構文で使用します。

srvctl stop vip {-n node_name | -i vip_name} [-r] [-v]

注意:

このコマンドはOracle Clusterwareでのみ使用可能です。

表A-154 srvctl stop vipのオプション

オプション 説明
-n node_name

このオプションは、フェイルオーバーされたVIPを含む、特定のノード上のすべてのVIPを停止します。

-i vip_name

このオプションは特定のVIPを停止します。

-r

VIPの再配置

注意: -n node_nameオプションを-rとともに使用する必要があります。

-v

冗長出力



mynode1のすべてのVIP(フェイルオーバーされたVIPを含む)を停止するには、次のコマンドを使用します。

$ srvctl stop vip -n mynode1 -v

unsetenv

unsetenvコマンドは、構成ファイル内の環境の値設定を解除します。これにより、オブジェクトの環境構成をユーザーが管理できます。

表A-155 srvctl unsetenvコマンドのサマリー

コマンド 説明

srvctl unsetenv asm


1つ以上のOracle ASM環境変数の値の設定解除

srvctl unsetenv database


1つ以上のクラスタ・データベース環境変数の値の設定解除

srvctl unsetenv listener


1つ以上のリスナー環境変数の値の設定解除。

srvctl unsetenv nodeapps


1つ以上のノード・アプリケーション環境変数の値の設定解除

srvctl unsetenv vip


1つ以上のVIP環境変数の値の設定解除


srvctl unsetenv asm

Oracle ASM環境構成の設定を解除します。

構文およびオプション

srvctl unsetenv asmコマンドは、次の構文で使用します。

srvctl unsetenv asm -t "name_list"

表A-156 srvctl unsetenv asmのオプション

オプション 説明
-t "name_list"

二重引用符("")で囲まれた環境変数名のカンマ区切りリスト



次の例は、Oracle ASM環境変数の環境構成の設定を解除します。

$ srvctl unsetenv asm -t CLASSPATH

srvctl unsetenv database

クラスタ・データベース環境構成の設定を解除します。

構文およびオプション

srvctl unsetenv databaseコマンドは、次の構文で使用します。

srvctl unsetenv database -d db_unique_name -t "name_list"

表A-157 srvctl unsetenv databaseのオプション

オプション 説明
-d db_unique_name

データベースの一意の名前

-t "name_list"

環境変数の名前



次の例は、クラスタ・データベース環境変数の環境構成の設定を解除します。

$ srvctl unsetenv database -d crm -t CLASSPATH

srvctl unsetenv listener

リスナーの環境構成の設定を解除します。

構文およびオプション

srvctl unsetenv listenerコマンドは、次の構文で使用します。

srvctl unsetenv listener [-l listener_name] -t "name_list"

表A-158 srvctl unsetenv listenerのオプション

オプション 説明
-l listener_name

リスナーの名前。

このオプションを指定しない場合、リスナー名はデフォルトでLISTENERになります。

-t "name_list"

環境変数の名前



次の例は、ノード・アプリケーション環境構成の設定を解除します。

$ srvctl unsetenv listener -t "TNS_ADMIN"

srvctl unsetenv nodeapps

ノード・アプリケーションの環境変数の設定を解除します。

構文およびオプション

srvctl unsetenv nodeappsコマンドは、次の構文で使用します。

srvctl unsetenv nodeapps -t "name_list" [-v]

注意:

このコマンドはOracle Clusterwareでのみ使用可能です。

表A-159 srvctl unsetenv nodeappsのオプション

オプション 説明
-t "name_list"

環境変数の名前および値

-v

冗長出力の表示



次の例は、ノード・アプリケーション環境構成の設定を解除します。

$ srvctl unsetenv nodeapps -t "test_var1,test_var2"

srvctl unsetenv vip

指定したクラスタVIPの環境構成の設定を解除します。

構文およびオプション

srvctl unsetenv vipコマンドは、次の構文で使用します。

srvctl unsetenv vip -i vip_name -t "name_list" [-v]

表A-160 srvctl unsetenv vipのオプション

オプション 説明
-i vip_name

クラスタVIPの名前

-t "name_list"

環境変数の名前のカンマ区切りリスト

-v

冗長出力



次の例は、 クラスタVIPのCLASSPATH環境変数の設定を解除します。

$ srvctl unsetenv vip -i crm2-vip -t CLASSPATH

upgrade

Oracle Database 11gリリース2(11.2.0.2)以降、upgradeコマンドは、このコマンドを実行しているソフトウェアのバージョンに構成をアップグレードします。

srvctl upgrade database

srvctl upgrade databaseコマンドは、このコマンドの実行元であるデータベース・ホームのバージョンに、データベースの構成とそのすべてのサービスをアップグレードします。

構文およびオプション

srvctl upgrade databaseコマンドは、次の構文で使用します。

srvctl upgrade database -d db_unique_name -o Oracle_home

表A-161 srvctl upgrade databaseのオプション

オプション 説明
-d db_unique_name

データベースの一意の名前

-o Oracle_home

ORACLE_HOMEへのパス